過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『スライディング・ドア』(1997)
監督:ピーター・ホーウィット 出演:グウィネス・パルトロウ ほか
皆が思う「あの時こうしていたら・・・???」
私たちは1秒毎に選択し、選択を変える毎に微妙に違った次元の人生を歩んでゆく。
どの選択が正しかったか? どの結果が幸せになれたか?
莫大な可能性より、今を大切にしなきゃ。
MPのギャグが要所に使われてるのが気に入った。エンディングのセンスも抜群。
「MPのギャグ知ってる?」
「Always look on the bright side of life?」
「いや、Nobody expect Spanish〜」
それにしてもAの煮え切らなさはムカツク! 元カノがついにキレて別れたのも当然。
「あなたという急行列車が止まって私を乗せてくれるのを切符を握って待ってるのよ。
放送は“急行は遅れているのでバスをご利用下さい”という。私はバスに乗るわ!」
とはイイ捨てゼリフ。的を得てる。ストーリーの工夫もイイし、脚本もイイし、配役もイイ。
J役なんか三枚目のイイ味出してる。
1と2が同じ場所に交差してるってアイデアも面白い。
どこかに別の人生を歩んでいる自分がいて、時々知らずにすれ違っていたら面白いな。
■『6デイズ/7ナイツ』(1998)
監督:アイヴァン・ライトマン 出演:ハリソン・フォード ほか
フォードが老年にしてまだまだ現役! ほとんどのサバイバルシーンを2人で撮って
美しく開放的な南国ロケにしてはタフな撮影だったろう。
観光気分で冒険とロマンスが楽しめる。機内で観るにはいいエンタテイメントだ(不時着シーンを除けば
いろんなサバイバル法が学べるし、でもやっぱ無人島にはナイフと頼れる男が必要だねv
■『ブラス!』(1996)
監督:マーク・ハーマン 出演:ピート・ポスルスウェイト ほか
『フル・モンティ』系イギリス下層労働者階級を描いた作品。
炭鉱が140も閉鎖され、25万人が失業した。
「産業革命」で消えてゆく運命とひと言ではいえない、人、家族、友人の形がある。
それをクラシックを演奏するブラスバンドを通して描いたところが魅力的。
指揮者ダニー役の俳優は渋すぎ!
働くほど肺が真っ黒になり「手術台も真っ黒になった」というのはすさまじい。
「トロフィを拒否する。音楽は大事だが、人間はもっと大事だ。
クジラ等を大事に守る前に人、家族、友情を守るべき」
■『マッド・シティ』(1997)
監督:コスタ・ガヴラス 出演:ダスティン・ホフマン、ジョン・トラヴォルタ ほか
ふくれあがったマスコミ業界、真実も嘘も操作され、作られてゆく。
“世論”が簡単に左右する様子が怖い。
ホフマンがスゴ腕の記者を冷徹に演じ、トラボルタが事件以外はトコトン“いい奴”で
図体の割に気の弱い犯人を完璧に演じてる競演も見所。
Sが守ろうとしていた家族、妻が夫を責め、ダメ人間だと追いつめていたとしたら皮肉だ。
「犬を飼っている人に悪い人はいない」
「母親の涙は効果的」
「Cは黒人だから偏見と思われる。白人主義者に気をつけろ」
とにかく大衆を操作するキーはいくつもあるようだ。
それに関係なく「射程内に入ったら殺せ」と冷静にいうFBIのほうが殺人犯に思えてくる。
人々の味方になるはずのマスコミが人を追いつめ、ラインから外れた者を絞め殺していく。
人の良心まで操れるとしたら恐怖だ。逆に成功していたら、
「仮釈放→本で金儲け→釣りの番組をもつ」てことも起こり得るから、それもコワイ
■『パラサイト』(1998)
監督:ロバート・ロドリゲス 出演:ジョシュ・ハートネット ほか
基本的に『スクリーム』の殺人鬼をエイリアンに変えたやつ。
小学生が同級生を銃で撃ち殺すようなアメリカの学校なら「エイリアンの仕業に違いない」と思ってもフシギじゃない。
映画ネタを混ぜるところが今っぽい。『スクリーム』がホラーオタクなら、こっちはSFオタク向けw
けどラスト、モンスターが自動折り畳み式の階段にはさまって死ぬっていうのは、
実際それで亡くなった生徒がいるのに悪趣味。
『ねらわれた学園』にも共通。♪Changes D.ボウイの名曲のカバーが使われている
結局戻るなら、さっさと伝染していたほうがラクだったかもw
「一番意外な人が犯人」「一番弱そうなのが最後に残って勝つ」
いろんな基本ルールがある。これも2、3とできるのかな?
水で増えるから大量の自然水をゴクゴク飲んでるって図が笑える。
■『メビウス』(1998)
監督:マイケル・アルメレイダ 出演:アリソン・エリオット、クリストファ・ウォーケン ほか
ストーリーはありがちだけどセリフが詩的で静かな映像美を楽しむ系。
久々観たウォーケンの元気な姿も見所。「叔父は変だわ」She's right!w
ラストまでいるのかと思いきや、すぐ死んじゃう役だなんて・・・残念。
■『恋におちたシェイクスピア』(1998)
監督:ジョン・マッデン 出演:グウィネス・パルトロウ、ジョセフ・ラッシュ ほか
「今度は喜劇を書いて、私はいい役にしてね」
舞台にはなにか分からぬ魔力が潜んでいるらしい。"It's a mystery."
当時は女王の余興として芝居が発展していたのか?
衣装もセットも復元して素晴らしい。昔の風習もいろいろ面白い。
マキューシオ役を演った俳優、最近どこかで観たんだけど思い出せなくて気になる。
誰がどう演じても感動で泣ける永遠の悲劇「ロミオとジュリエット」。
何百年経っても人の心を動かす物語を書いた作家シェイクスピアはやっぱり天才というほかない。
輝くブロンドに愛嬌ある笑顔のパルトロウは作品毎に全く違った表情を見せるフシギな女優。
今作でオスカーを取ったのも当然。ますます躍進するイギリス映画界に期待大。
■『パパラッチ』(1998)
監督:アラン・ベルベリアン 出演:パトリック・ティムシット ほか
こちらはマスコミ界でも底辺にいるパパラッチ。スターの私生活なら何でもネタにし裸にして金をとる。
目的は大金か? 使う時間もないのに。家庭を捨てて、クズだと知りつつ追っては撮るフシギな稼業だ。
アンディみたいに「その日ニュースに載ってなかったら負け」ぐらいに開き直らなきゃ、
有名人のプライバシーなんて絶対あり得ない。
■『ワグ・ザ・ドッグ』(1997)
監督:バリー・レヴィンソン 出演:ダスティ・ホフマン、ロバート・デ・ニーロ ほか
戸田奈津子訳。
これだけ似てるとクリントンの一連スキャンダルにも裏にプロデューサーがいたのかも?
これは世界規模の大ウソ。プロが集まればウソが真になる。証拠はTV。
「戦争でも起こらないかぎり人々の関心をそらせない」
じゃあ、戦争をでっち上げようってなことで、説を流すと、
たちまちテレビ・新聞はそっちに飛びつき、スキャンダル記事は後ろにのけられた。
少女が子ネコを連れて逃げるシーンを合成であっとゆー間に撮れちゃう最新技術には唖然。
「湾岸戦争だって本当に起こったと誰が証明できる?」
「ハリウッドにはもっとスゴイのがいるさ」w
「秘密は話さない。これが肝心だ」
今の映像技術なら月面上陸だって再現できる。
「戦争はショービジネスだ」と自信満々に言い放つセリフにも一理ある。
ジョニー・キャッシュまで参加してるのが可笑しいw
人々の心を歌うフォークソングシンガーが政治屋の手助けしてるってのが笑える。
ホフマンとデ・ニーロの競演もバッチリ。ホフマンは前頁の作品ではニュースを撮って操る役、
今作ではニュースを作って操る役、両方を演じて私たちにマスコミの影響力の怖さを訴えている。
こんなに噂になった問題作もやっぱりプロデューサーは影の脇役なんだろーね。
「犬がしっぽを振るのは、犬のほうが賢いから。
しっぽのほうが賢かったら、しっぽが犬を振っているだろう」
■『FIRE LIGHT』(1998)
監督:ウィリアム・ニコルソン 出演:ソフィー・マルソー ほか
『ジェーン・エア』系の話。よく似てるな。
禁欲的な髪型とコルセットを着けててもソフィはやっぱ色っぽい。
「女は夫の言うなり。自立するなら学ぶこと。どのみち女は囚人なのだから」
「暖炉の前で灯りを消すと時間は止まり、そこで起きたことは忘れられる」
子どもの心が荒れるのは、愛されていないか、愛し方が間違っているせい。
手描きのカードに絵と文字を書いて読み書きを教えたり、
暖炉の前で1日の終わりにルールのない時間を設けたり、愛情ある教育が素晴らしい。
part2からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『スライディング・ドア』(1997)
監督:ピーター・ホーウィット 出演:グウィネス・パルトロウ ほか
皆が思う「あの時こうしていたら・・・???」
私たちは1秒毎に選択し、選択を変える毎に微妙に違った次元の人生を歩んでゆく。
どの選択が正しかったか? どの結果が幸せになれたか?
莫大な可能性より、今を大切にしなきゃ。
MPのギャグが要所に使われてるのが気に入った。エンディングのセンスも抜群。
「MPのギャグ知ってる?」
「Always look on the bright side of life?」
「いや、Nobody expect Spanish〜」
それにしてもAの煮え切らなさはムカツク! 元カノがついにキレて別れたのも当然。
「あなたという急行列車が止まって私を乗せてくれるのを切符を握って待ってるのよ。
放送は“急行は遅れているのでバスをご利用下さい”という。私はバスに乗るわ!」
とはイイ捨てゼリフ。的を得てる。ストーリーの工夫もイイし、脚本もイイし、配役もイイ。
J役なんか三枚目のイイ味出してる。
1と2が同じ場所に交差してるってアイデアも面白い。
どこかに別の人生を歩んでいる自分がいて、時々知らずにすれ違っていたら面白いな。
■『6デイズ/7ナイツ』(1998)
監督:アイヴァン・ライトマン 出演:ハリソン・フォード ほか
フォードが老年にしてまだまだ現役! ほとんどのサバイバルシーンを2人で撮って
美しく開放的な南国ロケにしてはタフな撮影だったろう。
観光気分で冒険とロマンスが楽しめる。機内で観るにはいいエンタテイメントだ(不時着シーンを除けば
いろんなサバイバル法が学べるし、でもやっぱ無人島にはナイフと頼れる男が必要だねv
■『ブラス!』(1996)
監督:マーク・ハーマン 出演:ピート・ポスルスウェイト ほか
『フル・モンティ』系イギリス下層労働者階級を描いた作品。
炭鉱が140も閉鎖され、25万人が失業した。
「産業革命」で消えてゆく運命とひと言ではいえない、人、家族、友人の形がある。
それをクラシックを演奏するブラスバンドを通して描いたところが魅力的。
指揮者ダニー役の俳優は渋すぎ!
働くほど肺が真っ黒になり「手術台も真っ黒になった」というのはすさまじい。
「トロフィを拒否する。音楽は大事だが、人間はもっと大事だ。
クジラ等を大事に守る前に人、家族、友情を守るべき」
■『マッド・シティ』(1997)
監督:コスタ・ガヴラス 出演:ダスティン・ホフマン、ジョン・トラヴォルタ ほか
ふくれあがったマスコミ業界、真実も嘘も操作され、作られてゆく。
“世論”が簡単に左右する様子が怖い。
ホフマンがスゴ腕の記者を冷徹に演じ、トラボルタが事件以外はトコトン“いい奴”で
図体の割に気の弱い犯人を完璧に演じてる競演も見所。
Sが守ろうとしていた家族、妻が夫を責め、ダメ人間だと追いつめていたとしたら皮肉だ。
「犬を飼っている人に悪い人はいない」
「母親の涙は効果的」
「Cは黒人だから偏見と思われる。白人主義者に気をつけろ」
とにかく大衆を操作するキーはいくつもあるようだ。
それに関係なく「射程内に入ったら殺せ」と冷静にいうFBIのほうが殺人犯に思えてくる。
人々の味方になるはずのマスコミが人を追いつめ、ラインから外れた者を絞め殺していく。
人の良心まで操れるとしたら恐怖だ。逆に成功していたら、
「仮釈放→本で金儲け→釣りの番組をもつ」てことも起こり得るから、それもコワイ
■『パラサイト』(1998)
監督:ロバート・ロドリゲス 出演:ジョシュ・ハートネット ほか
基本的に『スクリーム』の殺人鬼をエイリアンに変えたやつ。
小学生が同級生を銃で撃ち殺すようなアメリカの学校なら「エイリアンの仕業に違いない」と思ってもフシギじゃない。
映画ネタを混ぜるところが今っぽい。『スクリーム』がホラーオタクなら、こっちはSFオタク向けw
けどラスト、モンスターが自動折り畳み式の階段にはさまって死ぬっていうのは、
実際それで亡くなった生徒がいるのに悪趣味。
『ねらわれた学園』にも共通。♪Changes D.ボウイの名曲のカバーが使われている
結局戻るなら、さっさと伝染していたほうがラクだったかもw
「一番意外な人が犯人」「一番弱そうなのが最後に残って勝つ」
いろんな基本ルールがある。これも2、3とできるのかな?
水で増えるから大量の自然水をゴクゴク飲んでるって図が笑える。
■『メビウス』(1998)
監督:マイケル・アルメレイダ 出演:アリソン・エリオット、クリストファ・ウォーケン ほか
ストーリーはありがちだけどセリフが詩的で静かな映像美を楽しむ系。
久々観たウォーケンの元気な姿も見所。「叔父は変だわ」She's right!w
ラストまでいるのかと思いきや、すぐ死んじゃう役だなんて・・・残念。
■『恋におちたシェイクスピア』(1998)
監督:ジョン・マッデン 出演:グウィネス・パルトロウ、ジョセフ・ラッシュ ほか
「今度は喜劇を書いて、私はいい役にしてね」
舞台にはなにか分からぬ魔力が潜んでいるらしい。"It's a mystery."
当時は女王の余興として芝居が発展していたのか?
衣装もセットも復元して素晴らしい。昔の風習もいろいろ面白い。
マキューシオ役を演った俳優、最近どこかで観たんだけど思い出せなくて気になる。
誰がどう演じても感動で泣ける永遠の悲劇「ロミオとジュリエット」。
何百年経っても人の心を動かす物語を書いた作家シェイクスピアはやっぱり天才というほかない。
輝くブロンドに愛嬌ある笑顔のパルトロウは作品毎に全く違った表情を見せるフシギな女優。
今作でオスカーを取ったのも当然。ますます躍進するイギリス映画界に期待大。
■『パパラッチ』(1998)
監督:アラン・ベルベリアン 出演:パトリック・ティムシット ほか
こちらはマスコミ界でも底辺にいるパパラッチ。スターの私生活なら何でもネタにし裸にして金をとる。
目的は大金か? 使う時間もないのに。家庭を捨てて、クズだと知りつつ追っては撮るフシギな稼業だ。
アンディみたいに「その日ニュースに載ってなかったら負け」ぐらいに開き直らなきゃ、
有名人のプライバシーなんて絶対あり得ない。
■『ワグ・ザ・ドッグ』(1997)
監督:バリー・レヴィンソン 出演:ダスティ・ホフマン、ロバート・デ・ニーロ ほか
戸田奈津子訳。
これだけ似てるとクリントンの一連スキャンダルにも裏にプロデューサーがいたのかも?
これは世界規模の大ウソ。プロが集まればウソが真になる。証拠はTV。
「戦争でも起こらないかぎり人々の関心をそらせない」
じゃあ、戦争をでっち上げようってなことで、説を流すと、
たちまちテレビ・新聞はそっちに飛びつき、スキャンダル記事は後ろにのけられた。
少女が子ネコを連れて逃げるシーンを合成であっとゆー間に撮れちゃう最新技術には唖然。
「湾岸戦争だって本当に起こったと誰が証明できる?」
「ハリウッドにはもっとスゴイのがいるさ」w
「秘密は話さない。これが肝心だ」
今の映像技術なら月面上陸だって再現できる。
「戦争はショービジネスだ」と自信満々に言い放つセリフにも一理ある。
ジョニー・キャッシュまで参加してるのが可笑しいw
人々の心を歌うフォークソングシンガーが政治屋の手助けしてるってのが笑える。
ホフマンとデ・ニーロの競演もバッチリ。ホフマンは前頁の作品ではニュースを撮って操る役、
今作ではニュースを作って操る役、両方を演じて私たちにマスコミの影響力の怖さを訴えている。
こんなに噂になった問題作もやっぱりプロデューサーは影の脇役なんだろーね。
「犬がしっぽを振るのは、犬のほうが賢いから。
しっぽのほうが賢かったら、しっぽが犬を振っているだろう」
■『FIRE LIGHT』(1998)
監督:ウィリアム・ニコルソン 出演:ソフィー・マルソー ほか
『ジェーン・エア』系の話。よく似てるな。
禁欲的な髪型とコルセットを着けててもソフィはやっぱ色っぽい。
「女は夫の言うなり。自立するなら学ぶこと。どのみち女は囚人なのだから」
「暖炉の前で灯りを消すと時間は止まり、そこで起きたことは忘れられる」
子どもの心が荒れるのは、愛されていないか、愛し方が間違っているせい。
手描きのカードに絵と文字を書いて読み書きを教えたり、
暖炉の前で1日の終わりにルールのない時間を設けたり、愛情ある教育が素晴らしい。