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『ブッダの生涯』(新潮社)

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『ブッダの生涯』(新潮社)
小林正典、三友量順/著 初版1990年 1300円

※2001.5~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト2」カテゴリーに追加しました。


【内容抜粋メモ】

名:ゴータマ・シッダッタ(ゴータマ:最上の牛の意

生誕年:約紀元前463年

生誕地:ルンビニ

釈迦族のスッドーダナ王とマーヤー夫人の間に生まれた
神話では、白象が体内に入り、菩提樹の下で右脇から生まれ、7歩進んで
「天上天下、唯我独尊」と宣言したという

母は7日後に死去
妹のマハー・パジャーパティが育てる(後に出家し、女性で初の仏道修行者「比丘尼」となる

16歳 ヤソーダラー妃と結婚し、子どもラーフラが生まれる


「樹下観耕」
木の下で虫が鳥に、鳥が鷹にとられるのに無常を感じ、
人々が汗して働き、牛の荒い息に心を痛めた


●「四門出遊」
四門を出た時、老人、病人、死者、修行僧に会い、人生に疑問を抱く


29歳 召使チャンナに白馬を引かせて出家

7年間「苦行」を積み(断食、沐浴など)、悪魔の囁きを退けた
苦行が真理の体得とは別物と悟り、精神統一の「瞑想」に入る

35歳 セーナー村の乙女スジャータの捧げる乳粥を食べ、菩提樹の下で悟りを開く→「仏陀」となる

成道のブッダガヤーの大塔は、重要な巡礼地となる
この時、座っていた「金剛法座」は、地の鳴動にもビクともしなかった
金剛石(ダイヤモンド):釈尊の悟りの堅固なことから


●「五体投地」
体を大地に投げ出してブッダに帰依する祈り方


悟りの後、7日間、理法を説法するのをためらい、悪魔が入滅をすすめた


●「悟り」=「四諦」(4つの基本的な真理)
1.苦(苦しみ)
2.集(苦しみの生起の原因)
3.滅(苦しみの消滅)
4.道(苦しみの消滅に導く道)


名高い2人の仙人
アーラーラ・カーラーマ、ウッダカ・ラ・マプッタに師事
「寂静の境地」(瞑想を重んじる)を修得した


「初転法輪」(輪=チャクラ:インドの武器
サールナートで、苦行をともにした5人の修行者に対して、初めての説法を行う

北インドで45年間 布教伝道

後に成立した「大乗仏典」の多くは、ラジギールでの霊鷲山(りょうじゅせん)での説法を筆録したもの

布教の主な拠点のもう1つ「舎衛城(サーヴァッティー)」(現在のマヘート)も
資産家スダッタの寄進したお金や、地に敷き詰めた「祇園精舎」も、今は廃墟


八大霊場の1つ「サンカーシャ」
亡き母マーヤーのため「忉利天(とうりてん)」に昇って法を説き、
帝釈天の命によってつくられた階段で地に戻った伝説がある


80歳 故郷に向かう最後の旅 1.5時間かかるガンジス川を一瞬で渡った「ゴータマの渡し」

ヴェサリーのカッパーラ丘の上でゆっくり町を見渡し「これが最後の眺めとなるだろう」と弟子に告げた


入滅:383年



******************インド

【ブログ内関連記事】
『国際理解に役立つ よくわかる世界の宗教6 仏教』(岩崎書店)
『国際理解に役立つ よくわかる世界の宗教4 ヒンズー教』(岩崎書店)
『アジア楽園マニュアル 好きになっちゃったインド』(双葉社)
『手塚治虫のブッダ-赤い砂漠よ!美しく-』(2011)



イギリス直接統治下から90年後の1947年に独立
25州から成り、15の言語がある 中部はヒンディー語

宗教人口
ヒンドゥー教 82.72%(祭祀階級・バラモンから発達したバラモン教が変貌したもの)
仏教 0.7%


右手は清浄・神聖、左手は不浄 合掌するところに本来の自己が示される


『ブッダのことば スッタニパータ』より
「一切の生きとし生けるものは、幸せであれ」


今日のヒンデゥー教徒のインド人は、ブッダはヴィシュヌ神の十の化身の9番目の権化と信じる
(魚、亀、野猪、人獅子、倭人、斧をもつラーマ・ラーマ、クリシュナ、仏陀、カルキン)



インド文化の主流はインド・アーリア人
皮膚の色で支配、被支配(土着民)を区別した


階級
ヴァルナ(色)
ジャーティ(生まれ・種族)父方を継ぐ

「カースト」
祖先を同じくする氏族
バラモン教の『ヴェーダ聖典』で定めた「四姓制度」(祭祀・武士・庶民・隷民)がもと


******************


ブッダまたはタターガタ(如来)は、神的存在ではなく「人格を完成した人」


「八相成道」または「八相示現」
ブッダの生涯の特徴的な8つの出来事:
下天、托胎、誕生、出家、降魔、成道、説法、涅槃


『法華経』より
「世間の法に染まざること、蓮華の水にあるが如し」


蓮華
大乗経典では、ボーディ・サットヴァ(菩薩)の生き方を象徴
汚泥のような世間の中に生きる清清しい姿


ブッダはネパール人?
風貌は日本人に似て、畑を作り、木造の家を建てた


涅槃
苦悩のなくなった安穏な境地


バラモンの4つの生涯の時期
1.学生期:学問を成し遂げ
2.家長期:家長としての義務を果たし
3.林住期:子が成長したら、家督を譲って隠居
4.遍歴(遊行)期:遍歴しながら宇宙の根元原理である最高神のブラフマン(梵)を念想して、この世を去る


比丘:食事を乞う人

ブッダ:“悟り”を意味するボーディ語 目覚めた人

仏:解(ほど)ける 迷いや煩悩の束縛から解放された状態


釈尊の悟り
心が生存の穢れから解脱した
為すべきことをしたら生に対する執着、死への恐れを超越する

無明の穢れからの解脱


●カルマ(業)
行為によって現れる影響 果報


「梵天勧請」
説法をためらうブッダに、梵天(ブラフマー インドの最高神)が合掌してブッダに懇請した
ブラフマー:帝釈天とともに仏法の守護神

「天人師」
人格完成者としてのブッダは、神の上に位置する


仏像
1~2Cに初めてガンダーラで現れる
それまでは、完全な涅槃に入った聖者は跡を留めないというインドの宗教理解のため


西北インドにおける東西の異文化の融合から、形のない普遍的なダルマ(理法)
→具現化した経本(プスタカ)へ 「大乗仏教」


修行僧に対する最後の言葉:
「もろもろの事象は、過ぎ去るものである 怠ることなく修行を完成なさい」


クンナーラの涅槃堂に8mの涅槃像が安置されている




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