■『シートン動物記 1』(集英社)
アーネスト・T・シートン/著 藤原英司/訳 木村しゅうじ/絵 増井光子/動物解説
初版1987年(19刷) 980円
※1997.10~のノートよりメモを抜粋しました。
※「読書感想メモリスト1」カテゴリーに追加しました。
アーネスト・T・シートン:
1860年イギリス生まれ
6歳の時に家族でカナダに移住し、開拓生活
「近代動物文学の父」と言われる動物学者
▼あらすじ(ネタバレ注意
オオカミ王ロボ
家畜を襲い、毒や罠には絶対にかからない群れのリーダー、ロボを仕留めるのに
村の人々は悪戦苦闘する
シートンは、ロボの妻ブランカを捕えて殺し、おびき寄せ、理性を失ったロボをついに捕えた
数日後、ロボは息絶え、今ではその毛皮がシートン博物館にある
(動物学者って・・・酷いことするなあ/涙 2017
ぎざ耳坊やの冒険
ウサギの周りは危険がいっぱい
母ウサギは、子どもに野バラの中は安全、
危険を知らせるトントンと足を地面に叩く信号や
足跡でだます逆足、泳ぎ方を教えて、坊やも立派な大人に成長
ある日、別の雄ウサギに縄張りを追われるが、犬にけしかける知恵で取り戻す
母ウサギは老齢で死んでしまう
「母親の知恵は、子どもに受け継がれる 動物の母親は、みんな子どもを大事に育てて死んでゆく」
スプリングフィールドのキツネ
近所の鶏が捕られる犯人は、子育て中のキツネの仕業
罠も犬も知恵でかわす母ギツネは、ついにニンゲンに巣の中の子どもを見つけられ
1匹は捕らわれて、あとは全滅
毎日エサを運びに命の危険をおかして訪ねる母親が、最後にとった手段は
子どもに毒のエサを与え、長い苦しみから解放してあげることだった
その後、母の姿は見えなくなった
1巻の中でもっとも悲しい話
母キツネのとった意外な行動に野生動物の心のフシギな奥深さを感じ驚いた
アカエリウズラの物語
ウズラの周りも敵ばかり(一番の敵はヒトだよ 2017
傷ついたフリをしたり、砂場で寄生虫を落としたり、どんどん死んでいく子どもの中で
母鳥の言うことを聞いたアカエリが成長し、
11月の「いてもたってもいられない日」
それぞれの縄張りを求めて巣立ちの時を迎える
妻と子どもをもち、猟期を守らない密猟者に妻を撃たれ
普通、父は面倒をみないのに、子どもの世話をするアカエリ
子どもは成人して再び漁師の罠にかかったアカエリの死の苦しみを終わらせたのはミミズク
この章のタイトルが「ミミズクの親切」となっているところが
自然の厳しさを物語っている
(いやいや、密猟者が悪いでしょう 2017
名犬ビンゴ
BINGOの歌にちなんで名づけたビンゴの仕事は、牛追いの放牧犬
でも追いすぎて怒られる
毒を舐めて死にかけたり、シートンの不幸を予感して遠吠えをしたり
ワナを仕掛ける仕事をしていたシートンが自分でかかってしまい
「今までオオカミたちに惨めな思いをさせた償いだ」と
コヨーテに襲われて観念していたら助けに来たビンゴ!
野生の生活を好み、また毒のウマを食べて、
最期に行き着いた所は、小さい頃に育ったシートンの小屋の前だった
(毒のウマって? これは動物虐待の話なのか? こんなヒトが讃えられてることがフシギになってきた 2017
白いトナカイの伝説
トナカイ狩りで、最も強そうなトナカイ、ストルバックを飼い慣らし
数多くのソリレース、馬との競争でも勝ったスベッガムじいさんとトナカイは有名になる
国会議員ボルグは首相になるためにノルウェーとスウェーデンの戦争賛成の署名を集めて
裏切り者として訴える計画を進めていたが、スベッガムじいさんにみつかり
次の町に早く行くためにトナカイを借りて飛ばすが、
ムチで叩き、怒ったトナカイはソリをつけたまま故郷の森へ帰った
その後、頭に小人を乗せて、白い男を引っ張っている白い幽霊を見たという話が残った
*
それぞれの巻頭にシートンの略歴、巻末には動物に関するQ&Aが載っている
「自然保護」という言葉がやっと叫ばれるようになった現代にピッタリの
このシリーズが、約100年前のものだから驚く
シートン自身もワナを仕掛ける仕事をしていた時期もあり、
いかに動物が無情に殺されていたか、物語の端々からうかがえる
絵もリアルで、6話以外は、本当にあった実話を基にしていることで説得力のある描写で
もっとそれぞれいろんな動物たちの日々の暮らし、ヒトとの戦いの歴史が知りたい
(一応、「自然保護」がテーマなのね でも、これ以降、読んだ記録はない
アーネスト・T・シートン/著 藤原英司/訳 木村しゅうじ/絵 増井光子/動物解説
初版1987年(19刷) 980円
※1997.10~のノートよりメモを抜粋しました。
※「読書感想メモリスト1」カテゴリーに追加しました。
アーネスト・T・シートン:
1860年イギリス生まれ
6歳の時に家族でカナダに移住し、開拓生活
「近代動物文学の父」と言われる動物学者
▼あらすじ(ネタバレ注意
オオカミ王ロボ
家畜を襲い、毒や罠には絶対にかからない群れのリーダー、ロボを仕留めるのに
村の人々は悪戦苦闘する
シートンは、ロボの妻ブランカを捕えて殺し、おびき寄せ、理性を失ったロボをついに捕えた
数日後、ロボは息絶え、今ではその毛皮がシートン博物館にある
(動物学者って・・・酷いことするなあ/涙 2017
ぎざ耳坊やの冒険
ウサギの周りは危険がいっぱい
母ウサギは、子どもに野バラの中は安全、
危険を知らせるトントンと足を地面に叩く信号や
足跡でだます逆足、泳ぎ方を教えて、坊やも立派な大人に成長
ある日、別の雄ウサギに縄張りを追われるが、犬にけしかける知恵で取り戻す
母ウサギは老齢で死んでしまう
「母親の知恵は、子どもに受け継がれる 動物の母親は、みんな子どもを大事に育てて死んでゆく」
スプリングフィールドのキツネ
近所の鶏が捕られる犯人は、子育て中のキツネの仕業
罠も犬も知恵でかわす母ギツネは、ついにニンゲンに巣の中の子どもを見つけられ
1匹は捕らわれて、あとは全滅
毎日エサを運びに命の危険をおかして訪ねる母親が、最後にとった手段は
子どもに毒のエサを与え、長い苦しみから解放してあげることだった
その後、母の姿は見えなくなった
1巻の中でもっとも悲しい話
母キツネのとった意外な行動に野生動物の心のフシギな奥深さを感じ驚いた
アカエリウズラの物語
ウズラの周りも敵ばかり(一番の敵はヒトだよ 2017
傷ついたフリをしたり、砂場で寄生虫を落としたり、どんどん死んでいく子どもの中で
母鳥の言うことを聞いたアカエリが成長し、
11月の「いてもたってもいられない日」
それぞれの縄張りを求めて巣立ちの時を迎える
妻と子どもをもち、猟期を守らない密猟者に妻を撃たれ
普通、父は面倒をみないのに、子どもの世話をするアカエリ
子どもは成人して再び漁師の罠にかかったアカエリの死の苦しみを終わらせたのはミミズク
この章のタイトルが「ミミズクの親切」となっているところが
自然の厳しさを物語っている
(いやいや、密猟者が悪いでしょう 2017
名犬ビンゴ
BINGOの歌にちなんで名づけたビンゴの仕事は、牛追いの放牧犬
でも追いすぎて怒られる
毒を舐めて死にかけたり、シートンの不幸を予感して遠吠えをしたり
ワナを仕掛ける仕事をしていたシートンが自分でかかってしまい
「今までオオカミたちに惨めな思いをさせた償いだ」と
コヨーテに襲われて観念していたら助けに来たビンゴ!
野生の生活を好み、また毒のウマを食べて、
最期に行き着いた所は、小さい頃に育ったシートンの小屋の前だった
(毒のウマって? これは動物虐待の話なのか? こんなヒトが讃えられてることがフシギになってきた 2017
白いトナカイの伝説
トナカイ狩りで、最も強そうなトナカイ、ストルバックを飼い慣らし
数多くのソリレース、馬との競争でも勝ったスベッガムじいさんとトナカイは有名になる
国会議員ボルグは首相になるためにノルウェーとスウェーデンの戦争賛成の署名を集めて
裏切り者として訴える計画を進めていたが、スベッガムじいさんにみつかり
次の町に早く行くためにトナカイを借りて飛ばすが、
ムチで叩き、怒ったトナカイはソリをつけたまま故郷の森へ帰った
その後、頭に小人を乗せて、白い男を引っ張っている白い幽霊を見たという話が残った
*
それぞれの巻頭にシートンの略歴、巻末には動物に関するQ&Aが載っている
「自然保護」という言葉がやっと叫ばれるようになった現代にピッタリの
このシリーズが、約100年前のものだから驚く
シートン自身もワナを仕掛ける仕事をしていた時期もあり、
いかに動物が無情に殺されていたか、物語の端々からうかがえる
絵もリアルで、6話以外は、本当にあった実話を基にしていることで説得力のある描写で
もっとそれぞれいろんな動物たちの日々の暮らし、ヒトとの戦いの歴史が知りたい
(一応、「自然保護」がテーマなのね でも、これ以降、読んだ記録はない