Quantcast
Channel: メランコリア
Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

『くまのアーネストおじさん ふたりの おきゃくさま』(BL出版)

$
0
0
『くまのアーネストおじさん ふたりの おきゃくさま』(BL出版)
ガブリエル・バンサン/さく もりひさし/訳

「作家別」カテゴリーに追加しました。


“バンサンは、このシリーズで愛の深さ、他人に尽くす喜び、
 気取らない素朴な生活などを表現したかったという。”



▼あらすじ(ネタバレ注意

アーネストとの旅行の準備にはしゃぐセレスティーヌ

だが、アメリカからペチュラ叔母さんが今夜7時に着くという手紙を読んで
「旅行なんてやめだ 叔母さん、お土産どっさり持ってくる ほ、ほ、ほい」

ずっと踊り続けて、迎える準備をするアーネストに戸惑うセレスティーヌ
ア「アメリカから来るんだもの、きっとお金持ちだよ」

セ「食事の仕度は、やっぱり私がしなくちゃ
  でも、なんだかベチュラが好きになれない・・・」





ア「叔母さん、分かってくれるかなあ 僕が暮らしに困っているってことを
  お金を貸してくれるだろうか」



(自分でトリミング?


ご馳走が出来上がり、19時を過ぎても叔母さんが来ないので
セレスティーヌはボレロを呼び、3人でご馳走を食べ始めると
遅れて叔母さんが着く

「ボレロ、さ、早く裏の窓から出て行って」


1本電車を乗り過ごして、疲れたから、「なんでもいいから食べさせて」とペチュラ




実は、彼女も一文無しで、アーネストに助けてもらいに来たのだという


叔母が帰った後、2人は改めて旅行に出かける


***

ボレロは、なんだか追い出された感じだったのに、全然気にせず、
後で「あんなご馳走、これまで食べたことなかったよ」と
セレスティーヌにプレゼントを渡して「いい旅行をしておいで」と見送るいい人

訳者のもりさんは「あとがき」で、セレスティーヌとボレロが初対面のように書いているけど
「ボレロ」と呼びかけていることや、その前にも何度か登場していることを知らないのかな?
でも、全作、もりさんが訳しているから、出版のタイミングの問題か?


アーネストはいつもお金に困っているんだな
風来坊のうちは良かったろうけど、
セレスティーヌのために職につかなきゃと思っているのが伝わる

アーネストたちは、アメリカに住んでいると思ってたけど違うんだ
じゃあどこだろう? バンサンの住むベルギー?


叔母さんまで一文無しって、アーネストの家系は
みんな自由人で、陽気で、楽観主義者なのかも

バイオリンを弾いたりして、手にいろんな職を持っているし
なにより、お金がなくても、セレスティーヌと毎瞬、毎瞬、思い切り楽しんでいるのがイイ

豪華なおもてなしの料理の材料を買ったり、
旅行するお金があるのはフシギ

セレスティーヌのテーブルセッティングは手馴れたもの/驚
家事は女の仕事、みたいなセリフがあって、
母親がいなくても他の大人を見ていると、そう思ってしまうのかな
時代のせいか




Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

Trending Articles