Quantcast
Channel: メランコリア
Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

『ジム・ボタンのたびだち』 ミヒャエル・エンデ(長崎出版)

$
0
0
『ジム・ボタンのたびだち』(長崎出版)
ミヒャエル・エンデ/原作 マティアス・ヴェーバー/絵 F・J・トリップ/原作挿絵 酒作進一/訳

「読書感想メモリスト1」カテゴリーに追加しました。

『ジム・ボタンがやってきた』 ミヒャエル・エンデ(長崎出版)


▼あらすじ(ネタバレ注意

ジムはすくすくと育ち、ナーニおばさんはひと月ごとに
ジムの背がどれだれ伸びているか柱に書いていた

学校に通う年齢になったが、フクラム国は小さな島国で、幼稚園も学校もありません

ある日、機関士ルーカスは王さまに呼ばれました

「実を言うとだね・・・機関車のエマを処分しなければならないのだ
 ジムはいずれ大人になって自分の家を欲しがるだろう
 でもそんな場所はどこにもない
 エマかジムか、どちらかしかない」




ルーカスは浜辺に出て、考えてから
「処分するくらいなら、エマといっしょにフクラム国から出ていこう」

エマにたっぷり油をさしていると
ルーカスが大好きなエマは、彼がしょんぼりしているのが辛くて泣き出しました

機関車の中で寝ていたジムは「どうしたの?」
事情を聞くと「それじゃ、僕も行くよ」

「ナーニおばさんがなんて言うと思う?」
「僕、手紙を書くよ」

「まだ字が書けないじゃないか」
「それなら絵で描くよ 心配はいらないって」

「エマが出て行くのは、お前がフクラム国で暮らすためなんだぞ」
「僕たち、友だちだよね ルーカス」


ジムは家で手紙を描きました
きれいなハートをいくつも描いて
おばさんのことがどんなに好きか
これで分かってくれるでしょう




真夜中に家を出て、浜辺にいるルーカスと会うジム
彼はエマに水が入らないようにして船みたいに浮かべた

この先、一体どんな冒険が待っていることでしょう




***

まだ小学生になったばかりなのに、もう家の心配をする王さまも気が早いなあ
ニーナおばさんと一緒に暮らしてもいいのでは?

でも、ルーカスの決心は早く、ジムの決意も早い/驚
これからの冒険がとっても気になるけれども、調べたら絵本ではヒットしない
しかも長崎出版は「こびとづかん」で儲けて、事業を拡大しすぎて自己破産してるし


348ページもある長編のほうは、もっとストーリーに深みがあるんだろうな

ジム・ボタンの機関車大旅行 (ジム・ボタンの冒険 (1))

でも簡潔な絵本だからこそ、ココロに直接伝わるエッセンスがある

それにしても小さい島なんだな
機関車がそもそも要らなかったのでは?




Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

Trending Articles