■“伴侶の死”とどう向き合う? 「遺族外来」に集まる心の声@週刊ニュース深読み
専門家:
大西 秀樹さん(埼玉医科大学国際医療センター 医師)
宮林 幸江さん(自治医科大学看護学部 教授)
堀家 春野(NHK 解説委員)
ゲスト:
吉村 崇さん(平成ノブシコブシ)
大沢 あかねさん(タレント)
プレゼン:徳永アナ
日本人の死亡率で1位はがん
このうち約21万人は配偶者をのこして亡くなった
埼玉の精神腫瘍科・遺族外来
喪失感・孤独感を精神科医がカウンセリングなどを通じて治療する
妻を亡くした男性患者:
三回忌が終わったまま動かない
今も悲しみで何も手につかなくなることがある
家でも話す人がいない
ここに来れば先生に聞いてもらえるから
深い悲しみは、時にココロの病、自死につながる
愛する者を亡くした時、どう向き合えばいいか、周りはどう支えればいいのか
「第2の患者」
がん患者の家族は、精神的・肉体的にも支えるのが大変なため、患者本人と同様に支えるべき
大西さんは2007年から「遺族外来」を開設し、年間200人以上が相談に来る
<取材から共通の経験が見えてきた 主な3つを紹介>
1.伴侶を亡くした直後に、辛いことが続いた
葬儀の席で、自分が後ろにされたなどで傷つくケースが多い
「検診はちゃんと受けていたの?」などと言われて自分が責められている気がする
「子どもが小さいんだから、あなたが頑張らないとね」「可哀相」などと言われて傷つく
2.妻をがんで亡くして、1年後に突然悲しみが襲ってきた
夫婦で毎年、お花見をするのが楽しみだったため、サクラを見ると孤独感が増す
「思慕」愛し合っていた人ほど強く感じる
例:街で似た人がいて、追いかけていくと、違う家に入り、人違いと分かった
3.7年経って突然悲しみが襲ってきた
例:
中学の教師 悲しみを乗り越えていたと思っていたが、
学生たちの何気ないお喋りを聞く中で、悲しみが襲ってきた
3人の子育てに必死で悲しみに気づかなかったが、ちょっとしたことであふれるようになった
15年後、20年後という人もいる
<死別の悲しみ・メール>
大西:
非常に混乱されてる方が多い
理由として、愛する人との別れは、人生の中で一番大きなストレス
私たちはストレスを感じると、心身に変調をきたす
カラダの面では、心臓病疾患で亡くなる方が多い
ココロの面では、うつ病になる方が多い
アメリカのデータ
宮林:
メールで寄せられた声は、何度も聞く言葉
配偶者、子ども、親を亡くされた方の悲しみが深まっていて、年々増えているのを感じる
大西:
がん患者さんを亡くした遺族の悲しみで「後悔」の言葉が一番多い
その方々は、優しくて、最善の対応をしたにも関わらず、後悔してしまう
これまでどういうケアを受けたか、生活をしてきたかを聞き、全体を見て
「あなたは最善を尽くした」ということをお互いに確認し合う精神療法をする
「遺族外来」と名づけている所はまだ少ないが、全国の一般の精神外来に相談してもよい
「がんのピア(仲間)・サポート」体験者同士で支え合う
堀家:
全国の拠点病院にセンターがあり、語り合う場、医療機関を紹介してくれる
<グラフィックレコーダー ツイッターの声>
経験者の声が圧倒的に多い
「自分が幸せになってはいけない気がする」など
<周囲ができること>
大西:
まずは話を聞くこと 話すことではない
他人は本人の深いココロの苦しみは分からないもの
初診は30分~1時間ほど聞く 2回目からは15分程度(短いと思うな
大事なのは継続 だんだん気持ちも変わる
宮林:
こんなに頑張っているのに、周りから「頑張って」と言われると、理解されていないと感じる
「気持ちが分かる」と言われても「あなたは死別を経験していますか?」と感じる
「自分は他の人と違う」「誰にも会いたくない」と思うのが特徴的
「でも、頑張らなくちゃ」という天秤が1日に何度も揺れ動く
<うつ病の診断基準>
大西:
遺族外来の患者さんの4割はうつ病 抗うつ剤での治療が必要
基準の上の2つは「大症状」 このどちらかがあり、ほかの9項目が2週間続いた時に「うつ病」と診断する
<経済面での支援も必要>
吉村:仕事が出来なくなってしまった場合の支援はある?
堀家:
今、がん患者の約3割が働き盛りの年代 配偶者も看病などで仕事を辞めざるを得なくなる
子どもの教育費などで悩む人も多い
センターでは、就労の相談も可能だが、利用者はまだ約7%しかいない 知らない人が多い
<具体的な声のかけ方・サポート>
「あまりムリしちゃダメですよ」
「あなたにかける言葉が見つからない」と正直に言う
あまり「辛いですよね」と言われると、嬉しい時と、余計に辛くなる時がある
揺れ動いていることを理解して、相手にどうして欲しいか聞くのも1つのサポート
大きなものを運ぶとか、美味しいものを作ってさり気なく持っていく、
どこに行くにも勇気がいるため、「一緒に行く?」「ゴミを一緒に出すよ」など
「ただ抱きしめてもらってよかった」という声もある
<核家族の中での支援>
社会のあり方を問う声も多い
<国の動き>
海外に比べてケアは日本はかなり遅れている
大西:
遺族への援助を進める、私たち1人1人が勉強することが必要
辛いことだけれども、誰にも起き得るので、みんなで一緒に考えること
追。
小野アナがいないと、専門家からうまく情報が引き出せていないもどかしさがある
フリップに頼って、具体的な説明、視聴者からの生の声などの流れがバラバラになって、
話が途切れたりして、ゲストが進行してたな・・・
専門家:
大西 秀樹さん(埼玉医科大学国際医療センター 医師)
宮林 幸江さん(自治医科大学看護学部 教授)
堀家 春野(NHK 解説委員)
ゲスト:
吉村 崇さん(平成ノブシコブシ)
大沢 あかねさん(タレント)
プレゼン:徳永アナ
日本人の死亡率で1位はがん
このうち約21万人は配偶者をのこして亡くなった
埼玉の精神腫瘍科・遺族外来
喪失感・孤独感を精神科医がカウンセリングなどを通じて治療する
妻を亡くした男性患者:
三回忌が終わったまま動かない
今も悲しみで何も手につかなくなることがある
家でも話す人がいない
ここに来れば先生に聞いてもらえるから
深い悲しみは、時にココロの病、自死につながる
愛する者を亡くした時、どう向き合えばいいか、周りはどう支えればいいのか
「第2の患者」
がん患者の家族は、精神的・肉体的にも支えるのが大変なため、患者本人と同様に支えるべき
大西さんは2007年から「遺族外来」を開設し、年間200人以上が相談に来る
<取材から共通の経験が見えてきた 主な3つを紹介>
1.伴侶を亡くした直後に、辛いことが続いた
葬儀の席で、自分が後ろにされたなどで傷つくケースが多い
「検診はちゃんと受けていたの?」などと言われて自分が責められている気がする
「子どもが小さいんだから、あなたが頑張らないとね」「可哀相」などと言われて傷つく
2.妻をがんで亡くして、1年後に突然悲しみが襲ってきた
夫婦で毎年、お花見をするのが楽しみだったため、サクラを見ると孤独感が増す
「思慕」愛し合っていた人ほど強く感じる
例:街で似た人がいて、追いかけていくと、違う家に入り、人違いと分かった
3.7年経って突然悲しみが襲ってきた
例:
中学の教師 悲しみを乗り越えていたと思っていたが、
学生たちの何気ないお喋りを聞く中で、悲しみが襲ってきた
3人の子育てに必死で悲しみに気づかなかったが、ちょっとしたことであふれるようになった
15年後、20年後という人もいる
<死別の悲しみ・メール>
大西:
非常に混乱されてる方が多い
理由として、愛する人との別れは、人生の中で一番大きなストレス
私たちはストレスを感じると、心身に変調をきたす
カラダの面では、心臓病疾患で亡くなる方が多い
ココロの面では、うつ病になる方が多い
アメリカのデータ
宮林:
メールで寄せられた声は、何度も聞く言葉
配偶者、子ども、親を亡くされた方の悲しみが深まっていて、年々増えているのを感じる
大西:
がん患者さんを亡くした遺族の悲しみで「後悔」の言葉が一番多い
その方々は、優しくて、最善の対応をしたにも関わらず、後悔してしまう
これまでどういうケアを受けたか、生活をしてきたかを聞き、全体を見て
「あなたは最善を尽くした」ということをお互いに確認し合う精神療法をする
「遺族外来」と名づけている所はまだ少ないが、全国の一般の精神外来に相談してもよい
「がんのピア(仲間)・サポート」体験者同士で支え合う
堀家:
全国の拠点病院にセンターがあり、語り合う場、医療機関を紹介してくれる
<グラフィックレコーダー ツイッターの声>
経験者の声が圧倒的に多い
「自分が幸せになってはいけない気がする」など
<周囲ができること>
大西:
まずは話を聞くこと 話すことではない
他人は本人の深いココロの苦しみは分からないもの
初診は30分~1時間ほど聞く 2回目からは15分程度(短いと思うな
大事なのは継続 だんだん気持ちも変わる
宮林:
こんなに頑張っているのに、周りから「頑張って」と言われると、理解されていないと感じる
「気持ちが分かる」と言われても「あなたは死別を経験していますか?」と感じる
「自分は他の人と違う」「誰にも会いたくない」と思うのが特徴的
「でも、頑張らなくちゃ」という天秤が1日に何度も揺れ動く
<うつ病の診断基準>
大西:
遺族外来の患者さんの4割はうつ病 抗うつ剤での治療が必要
基準の上の2つは「大症状」 このどちらかがあり、ほかの9項目が2週間続いた時に「うつ病」と診断する
<経済面での支援も必要>
吉村:仕事が出来なくなってしまった場合の支援はある?
堀家:
今、がん患者の約3割が働き盛りの年代 配偶者も看病などで仕事を辞めざるを得なくなる
子どもの教育費などで悩む人も多い
センターでは、就労の相談も可能だが、利用者はまだ約7%しかいない 知らない人が多い
<具体的な声のかけ方・サポート>
「あまりムリしちゃダメですよ」
「あなたにかける言葉が見つからない」と正直に言う
あまり「辛いですよね」と言われると、嬉しい時と、余計に辛くなる時がある
揺れ動いていることを理解して、相手にどうして欲しいか聞くのも1つのサポート
大きなものを運ぶとか、美味しいものを作ってさり気なく持っていく、
どこに行くにも勇気がいるため、「一緒に行く?」「ゴミを一緒に出すよ」など
「ただ抱きしめてもらってよかった」という声もある
<核家族の中での支援>
社会のあり方を問う声も多い
<国の動き>
海外に比べてケアは日本はかなり遅れている
大西:
遺族への援助を進める、私たち1人1人が勉強することが必要
辛いことだけれども、誰にも起き得るので、みんなで一緒に考えること
追。
小野アナがいないと、専門家からうまく情報が引き出せていないもどかしさがある
フリップに頼って、具体的な説明、視聴者からの生の声などの流れがバラバラになって、
話が途切れたりして、ゲストが進行してたな・・・