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「アテネ 1万5000人がホームレス その寝場所を撮った」@ビッグイシュー

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【THE BIG ISSUE JAPAN312号】


【内容抜粋メモ】

<見えざる人々>

「アテネ 1万5000人がホームレス その寝場所を撮った」

スイス人アーティストのエヴァ・ボーナーさんは、ギリシャのストリート誌『シェディア』で
アテネで激増するホームレスの生活を撮りためた作品をもとに
アートプロジェクト「Invisible People/If I Know where I'm staying」
(見えざる人々/自分が留まっている場所が分かっていれば)を準備中

フェイスブックに投稿した「I love Greece」という写真には
「ギリシャもあなたが好きですよ」というコメントがついている

エヴァ:
私は25年前から定期的にギリシャを訪れ、4年間住んだこともある


Q:ホームレスの寝場所に人の姿がない理由は?

見る人が写真の景色に自らを投影することができると思う


Q:
ギリシャのNGO「クリミカ」によると、アテネ市内だけでも1万5000人のホームレスがいます
2013~1015年までに4倍になったと言われます

ギリシャが厳しい「緊縮財政」に苦しんでいるのは明らか
「社会インフラ」も崩壊している

みんなお金の心配をしている

私が知っている教授は、収入が1/3まで減った
物価は上昇の一途をたどっている


Q:アテネのホームレスはどこに寝泊りしている?

一昨年の冬に、壁の間で寝ている形跡を見つけた
情報収集のため『シェディア』を通じて
“ホームレスが案内する市内見学”に参加してミハリスに紹介された

彼はオリンピック航空の元整備士で、アメリカ留学経験があり
英語も流暢なのに、今は男性向けホステルに寝泊りしている


Q:ホームレスの寝床の撮影にためらいは?

ホームレスの問題を気づいてもらうために、記録は絶対に必要という意見を真剣に受け止め
もっと踏み込むことにした

出会いの中には、近づいていい相手と、そうでない相手が分かるようになった
寝場所を撮っていいか尋ね、その時点ではどう使うか具体的な考えはなかったが
断られることはなかった


Q:ホームレスの女性には会いましたか?

『シェディア』によると、ホームレスの3割は女性だそうだが
路上をめぐった9ヶ月間にホームレスの女性には会えなかった

しかし、ホームレスの人々の教育の高さに驚いた
みんな流暢な英語を話す

ギリシャではいとも簡単に路上生活に陥る
職を失い、次の仕事が見つからないまま2、3ヶ月過ぎると、住む家まで失ってしまう





Q:写真を撮る際、演出はありますか?

いいえ ありのままを写しました
約50ヶ所を撮影し、徐々に分かったのは
ホームレスの人々は、意識的に寝場所を選んでいること

多くはきれいに整えられ、色鮮やかなグラフィティや、目を引くポスターが個性を放っていた

また、ほとんどあらゆるものが丸見えでした
オープンにすることで、自分たちの身と、数少ない所有物を守ろうとしていた





***


「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」

“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”

[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない


[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする


[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している


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