Quantcast
Channel: メランコリア
Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

『誰のせいでもない(EVERYTHING WILL BE FINE)』(2015 118min)

$
0
0
『誰のせいでもない(EVERYTHING WILL BE FINE)』(2015 118min)
製作国 ドイツ/カナダ/フランス/スウェーデン/ノルウェー
監督:ヴィム・ヴェンダース

出演:
ジェームズ・フランコ トマス・エルダン
レイチェル・マクアダムス サラ

マリ=ジョゼ・クローズ アン
娘ミナ

シャルロット・ゲンズブール ケイト
長男クリストファー
次男ニコラス



劇場でこのチラシを拾ってから、ずっと気になっていて
これが観たくてビデオパスを利用してみた
商品金額(税込):432円 レンタル期間: 48時間(短いな ま、1回しか観ないけど

1本で「12コイン還元されました。」と出た
これが貯まると、もっと観れるようになるシステムか
メールが来て、後で確認したらポイントはちゃんと減ってた

シャルロット・ゲンズブールが好きで観たかったんだけど
監督はヴィム・ヴェンダースだったか/驚 久しぶり

トマス・エルダン役のジェームズ・フランコがカッコいい メガネも似合うし
ウィキを見ても、これまでノーマークだと分かった


▼あらすじ(ネタバレ注意

トマス・エルダンは真冬の土地で小説を書いているがなかなか進まない
妻サラに電話 煮詰まってることと、夫婦間のことを話す



道路は封鎖され、サンティポリットへ向かう
サラから何度も電話があり、子どもが飛び出してきて急停止

T:プリーズ・・・

子どもクリストファーは無事だが放心状態
周りには誰もいない 近くに家があり、連れていく





母親ケイトが出て事情を話すと「ニコラスは?」
慌てて次男を探しに行くK
次男を轢いて死なせたと分かる

家に戻り子どもを轢いたこと、夫婦関係についてSに話す

T:
偽るのはやめよう もう続けられないよ
互いに限界だ 生き方が違いすぎる
僕はただ本を書きたい 君は子どもが欲しいが、僕はイヤだ


Tは酒に浸り、ある夜、救急車で運ばれ、Sが見舞いに来る
酒とクスリで自殺未遂したT



T:気持ちは落ち着いた またなにか書くつもりだ 構想があるんだ
S:書斎を使って



父に会いに行く



父:
何もすることがない 自殺未遂だなんて芸術家気取りか?
お前がいなかったらとっくに妻とは別れてた 何も共通点がなかった

T:僕のせいにするのか?

父:
浮気する気持ちさえない退屈な女だった
私がしたことはすべて間違いだった ムダに時が経った すべて手遅れだ
ムリに訪ねてくるな 義務感ならやめてくれ バカにされた気分だ

(日本じゃ結婚しても互いの親に顔を見せるのが“親孝行”だと言われるけれども
 国によっては、年寄り扱いみたいで嫌がる人も多いよね

T:サラはアパートを探してる
父:この町に住むつもりか?




K(シングルマザー)も一人で苦しんでいる
クルマの音を聞くと慌てて走り、Cを見て安心する(トラウマか
泣きながら絵を描く それを聞いているC





出版社のジョージを久々訪ねるT



T:落ち込んでいたが、立ち直ったよ

J:
君たちのパラドックスは、何が起きても、いつかそれが創造の源になることだ
先週書いた3章に新しい一面を見た とても気に入った
思うまま書いてくれ 時間をかけて

エレベータでアンと娘に会う
A:私もあなたの本を気に入ってるわ



Cと教会に来るK
K:救いが必要です 一人では耐えられません





【2年後】

新作本のサイン会

J:これは成功するぞ 契約を更新してほしい

Kのもとを訪ねて再会するT(加害者もトラウマがあるのね



K:なぜ来たの?

T:
もう一度ここを見たくて 頭から離れないんだ
どんなことでもする やり直せるなら

K:
あの悲劇にも意味があると思いたい あなたのためにも祈った
あなたを責めてないわ あなたのせいじゃない

T:
僕が逆の立場ならそうは思えない 何か力になりたい

名刺を渡す(自分が救われたいんだな

K:渡したいものがあるの あなたの救いになるかも(本を渡す
T:僕は信心深くない


その夜、KはTに電話し、Tが作家と知る 小説を3冊書いた
Kは雑誌などにイラストを描く仕事をしている



K:子どものために家で仕事してるの
T:僕には子どもができないんだ 運命だから仕方ないよ

Kに家に招かれるT

K:
来てくれてありがとう 儀式をしたいの(本を破いて火にくべる
あの日、2人を家に入れるべきだった でも本を読んでいて止められなかったの
前日にジャケットに名前を入れた やらなきゃよかった





燃えつきて寝てしまう2人 起きて家の中を歩くT(可愛いわんこもいる







T:Cが起きる前に出るよ
K:会うのはこれきり



【4年後】





アンの娘ミナを学校まで迎えに行くT
Cも大きくなった わんこもまだ元気!
新聞にTが載っているのを見るK

祭りに行くT、A、ミナ
Aはミナに一緒に住むことにしたと話す



観覧車の事故が起きて、ミナが怪我人を見てしまう/怖
率先して介抱するT

(こんなショッキングな記憶はずっと子どもの心に残るよね 無意識的にも
 それでも子どもを1人で寝かせるのは文化の違いだな

A:
女性を助けた時も自信に満ちてた 日常みたいに
私は震えてるのよ あなたの手を見せて!

T:危機への対応は人それぞれだよ
A:あなたと暮らすのは大変だわ







【さらに4年後】


(同じ出版関係ならどこかで再会してしまうのでは?


施設に父を訪ねるT

父:すごい老いぼれた爺さんがいるぞ 川まで行きたい

アンに電話して、「父はコンサートには行けそうもない 2人で行こう」
Tに抱きつき泣く父



ライヴに行くが席を立つT Sに再会する



S:成功してるようね
T:ちっとも変わってないな

S:結婚して、2人の子どもがいる
T:望みが叶ったな

S:あなたは私を深く傷つけた 立ち直るまで数年かかったわ

髪を触ると何度も頬をひっぱたかれ、席に戻るT 鼻血が出てるとアンに言われる


Cから手紙が届く

“あなたの作品が好きです あなたのような作家になりたい
 僕は問題児ですが、スクールカウンセラーがあなたに会えばいいとすすめられた
 会ってくれますか? 母には言っていません”

今はムリだと返事を出すT

Kから電話がくる
「なぜCに会わないの? 力になると言ったのを忘れたの?」


Cと会い新作について聞かれる



C:あれは僕のこと?

T:
娘のことだ 作家は創作において現実と想像を分けるのは難しいんだ
あの日のことは尋常じゃない 互いに永遠の傷が残った
だが、時がたち、記憶は人を惑わす

C:あなたは成功して、母は違う フェアじゃない
T:僕もどん底から這い上がったんだ

C:事故前の作品より出来がいい
T:努力した結果だ 過去を蒸し返しても仕方ないことだ

Tを尾けるC ナイフでも出すのかと警戒するが「サインをください」と言う
『行き場のない男』ほか何冊も持っている


Kらは引っ越す

Aらが家に戻ると窓が開いてる Tが閉めるのを忘れた(なんて無用心な!
ミナに新作の感想を聞いて「ダサい」と言われ、「編集者にもそう言われたよw」



ベッドに入ると、誰かがマットレスにオシッコして臭う

警官:恨みを抱く若者などは? 捕まる率は低いですよ
T:警察は頼りにならないな(ほんとだよ・・・

ミナと妻は実家に泊まらせる
まさかC?と思ったら、やっぱり 木の陰にずっと隠れてた





T:よく家に侵入して小便をするのか? 感心したよ 度胸がある

(父親を求めてるのでは? あの日からのことをじっくり話し合ったほうがいいのかも

C:
母は家を売った 僕が大学に入ったから、旅に出ると言って、イギリスの祖母の家に行ったよ

そのまま朝になり、マットレスを一緒に外に出す(干すだけ?

学校に行くCを抱きしめるT
晴れやかな顔のCとT
(引っ越したといっても自転車で行けるほど狭い町なんだね

まるで観客を見るように振り向いたTのシーンでエンド





これがヴェンダースの新作か
もうロードムーヴィーの影はない
こないだ観た、同じシャルロット主演の映画を思い起こさせた

『パパの木』(2010)

悲しみ、悔い、すれ違い、様々な生々しい感情が
10年間の中で少しずつ変化していったり、変わらなかったり

被害者の子どもが成長して、悲しみを抱えて生きる母を見て育ち
加害者への複雑な思いから、道を踏み外しそうにもなるが
加害者もまた同じく苦しみ、真摯に向き合ったことで互いに癒される

殺し、殺された、という憎しみの連鎖ではなく、
許し合う心を描きたかったのか

この邦題のつけ方はなかなかセンスがあると思う



追。

パソコンで観たけど、だいぶ映像が乱れて観づらかった
拡大・縮小、フル画面にしても変わらないことから、配信の問題か?
これにはガッカリ



Viewing all articles
Browse latest Browse all 8633

Trending Articles