【THE BIG ISSUE VOL.318】
【内容抜粋メモ】
1986年、埼玉県生まれの畠山千春さんが福岡県糸島市に暮らし始めたのは2013年
築80年の古民家を改装し、「シェアハウス」を運営
「ここでの暮らしのテーマは、食べ物、エネルギー、仕事の自給
全部どこかに頼りっぱなしから踏み出したくて」
子どもの頃は両親と山に行くことが多かった
「“子ども時代は、用意された施設で遊ぶより、
何もないところで何かを見つける訓練をしなさい”と言われて育ちました」
(私も山好きの父によく連れていかれた 家の周りには空き地もあったし 今では貴重な時間
畠山さんの家には、環境問題、社会問題の本が身近にあった
大学では、地域コミュニティ、環境問題を専攻
卒業後は映画配給、市民活動支援の会社に就職した
その翌年、東日本大震災が起きた
近所の店の食料品棚が「買い占め」でカラッポになった
「お金があってもモノが買えない
計画停電で冷凍庫のものが溶ける
暮らしのベースはとても危ういもので成り立っていると感じて
消費だけの都会暮らしが、バランス悪く思えてきた
100%自給でなくても、自分で食べ物や衣服を作れる技術があったり
助け合える仲間がいる生活がしたい」
(ターシャさんや、ベニシアさんの暮らしに憧れるのもそんな気持ちの表れかもね
まず考えたのは、食べ物のこと
「牛や鶏がお肉としてお店に並ぶまでのことをまったく知らなくて」
養鶏農家から買った鶏を、友人としめて、さばいて、食べてみることにした
首を切り落とし、血を抜き、毛をむしり、内臓を出し、丸焼きにした
「不安、ごめんなさい、怖い、どうしよう、ありがとう」
いろんな気持ちが入り混じった
「最後は、鶏が自分の一部になった感じがした
彼らの命のお蔭で、私が生きていける」
ブログでそんな経験を綴ると、反響が多数寄せられた
もっと勉強しようと先輩猟師と山梨の山で80キロもあるイノシシの解体を経験
「解体に4時間以上もかかり、心身ともに大量のエネルギーを消費した
肉を食べるって、この消費したエネルギーを補うことなのかなと
だからエネルギーを消費していない時にお肉をたくさん食べるのはバランスが悪く
私には少量のお肉が適量だと感じて以来、自分でさばききれない四足動物は
外食や、友人にすすめられた時にありがたく少量食べるくらい
“ゆるベジタリアン”です」
2013年 暮らしの拠点を糸島へ
シェアメイトたちと、近所の田畑の管理を引き受け
米は100%自給、野菜も少量が食卓に並ぶ
誰かが育てたり、獲ったものをしめるのでなく、
自分で育てたり、山に入って獲ることから関わろうと狩猟免許を取得
「動物は本気で逃げるし、こちらも本気で追いかける
そうして仕留めて食べた時、自分でも納得できる関係性ができた気がする
仕留めたら、血が回らないうちに内臓を取らないといけない
スケジュールをちゃんと組まないと、罠もかけられない
解体は最後まで集中力をもたせるのが大変な作業なんです」
今、鶏、合鴨をしめて食べる「解体ワークショップ」を各地で開催している
参加者からは
「自分がさばける分だけありがたく食べようと思う」
「自分ではできないから、ありがたくお金を出して買うことにします」など
いろいろな感想が出た
「食卓にあがるまでのプロセスを知り、自分はこう向き合うと考える人が増えたらいいなと思う」
この生活を始めて4年目
イノシシの革でアクセサリーを作ったり、大手企業とのコラボで脂を使ったオーガニック化粧品の開発も進む
(そう、密猟で殺された動物は、食料だけじゃなく、漢方薬、化粧品、工芸品などさまざまな形で
売られているから、消費者の私たちも知らないことが多いんだ
「食費は1人当たり月1500~3000円
光熱費、通信費などを合わせても月8000~9000円
シェアハウスの管理人なので、私に家賃は発生しない」
2年前に結婚したが、パートナーと2人暮らしをしたことはまだない
(パートナーさんは、街でサラリーマンなんだろうか???
「いつか子どもが生まれても、子育ても含めて、みんなで助け合えるコミュニティを作りたい
この暮らしなら、何が起きても生き抜いていける、今はそんな気がする」
【ブログ内関連記事】
『屠場』(平凡社)
『ブタがいた教室』(2008)
『いのちの食べかた』(2008)
『ありあまるごちそう』(2005)
※「星野道夫さんまとめ」
昔は、こうして生活のすべてを1人1人が作って、工夫していたけれども、
「産業革命」以降、どんどん機械化されて
「便利」「効率的」「生産性が上がり」「大量生産・大量消費」の時代になって
モノや、食べ物がどう作られ、流通し、消費・処分されているかが見えなくなった
私も小さい頃は、鮭は切り身で泳いでいると思っていたし
親が野菜を作っていて、採れたてのトマトやきゅうりの味や香りを覚えているから
今、スーパーで売っている野菜や果物は死んで見える
見た目がキレイでも、味は比べ物にならない
未来には、弱肉強食もなく、動物を殺して食べることもなく、
革製品のファッションもないだろう
***
「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」
“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”
[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない
[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする
[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している
【ブログ内関連記事】
阻止できるか? 経済ファシズム@ビッグイシュー創刊14周年記念インタビュー
「税金カフェ」税金はどう分配されているか?@ビッグイシュー
核なき世界へ! 進むアジアの脱原発@ビッグイシュー
「水道民営化はNG 世界はすでに“再公営化”へ」@ビッグイシュー
【内容抜粋メモ】
1986年、埼玉県生まれの畠山千春さんが福岡県糸島市に暮らし始めたのは2013年
築80年の古民家を改装し、「シェアハウス」を運営
「ここでの暮らしのテーマは、食べ物、エネルギー、仕事の自給
全部どこかに頼りっぱなしから踏み出したくて」
子どもの頃は両親と山に行くことが多かった
「“子ども時代は、用意された施設で遊ぶより、
何もないところで何かを見つける訓練をしなさい”と言われて育ちました」
(私も山好きの父によく連れていかれた 家の周りには空き地もあったし 今では貴重な時間
畠山さんの家には、環境問題、社会問題の本が身近にあった
大学では、地域コミュニティ、環境問題を専攻
卒業後は映画配給、市民活動支援の会社に就職した
その翌年、東日本大震災が起きた
近所の店の食料品棚が「買い占め」でカラッポになった
「お金があってもモノが買えない
計画停電で冷凍庫のものが溶ける
暮らしのベースはとても危ういもので成り立っていると感じて
消費だけの都会暮らしが、バランス悪く思えてきた
100%自給でなくても、自分で食べ物や衣服を作れる技術があったり
助け合える仲間がいる生活がしたい」
(ターシャさんや、ベニシアさんの暮らしに憧れるのもそんな気持ちの表れかもね
まず考えたのは、食べ物のこと
「牛や鶏がお肉としてお店に並ぶまでのことをまったく知らなくて」
養鶏農家から買った鶏を、友人としめて、さばいて、食べてみることにした
首を切り落とし、血を抜き、毛をむしり、内臓を出し、丸焼きにした
「不安、ごめんなさい、怖い、どうしよう、ありがとう」
いろんな気持ちが入り混じった
「最後は、鶏が自分の一部になった感じがした
彼らの命のお蔭で、私が生きていける」
ブログでそんな経験を綴ると、反響が多数寄せられた
もっと勉強しようと先輩猟師と山梨の山で80キロもあるイノシシの解体を経験
「解体に4時間以上もかかり、心身ともに大量のエネルギーを消費した
肉を食べるって、この消費したエネルギーを補うことなのかなと
だからエネルギーを消費していない時にお肉をたくさん食べるのはバランスが悪く
私には少量のお肉が適量だと感じて以来、自分でさばききれない四足動物は
外食や、友人にすすめられた時にありがたく少量食べるくらい
“ゆるベジタリアン”です」
2013年 暮らしの拠点を糸島へ
シェアメイトたちと、近所の田畑の管理を引き受け
米は100%自給、野菜も少量が食卓に並ぶ
誰かが育てたり、獲ったものをしめるのでなく、
自分で育てたり、山に入って獲ることから関わろうと狩猟免許を取得
「動物は本気で逃げるし、こちらも本気で追いかける
そうして仕留めて食べた時、自分でも納得できる関係性ができた気がする
仕留めたら、血が回らないうちに内臓を取らないといけない
スケジュールをちゃんと組まないと、罠もかけられない
解体は最後まで集中力をもたせるのが大変な作業なんです」
今、鶏、合鴨をしめて食べる「解体ワークショップ」を各地で開催している
参加者からは
「自分がさばける分だけありがたく食べようと思う」
「自分ではできないから、ありがたくお金を出して買うことにします」など
いろいろな感想が出た
「食卓にあがるまでのプロセスを知り、自分はこう向き合うと考える人が増えたらいいなと思う」
この生活を始めて4年目
イノシシの革でアクセサリーを作ったり、大手企業とのコラボで脂を使ったオーガニック化粧品の開発も進む
(そう、密猟で殺された動物は、食料だけじゃなく、漢方薬、化粧品、工芸品などさまざまな形で
売られているから、消費者の私たちも知らないことが多いんだ
「食費は1人当たり月1500~3000円
光熱費、通信費などを合わせても月8000~9000円
シェアハウスの管理人なので、私に家賃は発生しない」
2年前に結婚したが、パートナーと2人暮らしをしたことはまだない
(パートナーさんは、街でサラリーマンなんだろうか???
「いつか子どもが生まれても、子育ても含めて、みんなで助け合えるコミュニティを作りたい
この暮らしなら、何が起きても生き抜いていける、今はそんな気がする」
【ブログ内関連記事】
『屠場』(平凡社)
『ブタがいた教室』(2008)
『いのちの食べかた』(2008)
『ありあまるごちそう』(2005)
※「星野道夫さんまとめ」
昔は、こうして生活のすべてを1人1人が作って、工夫していたけれども、
「産業革命」以降、どんどん機械化されて
「便利」「効率的」「生産性が上がり」「大量生産・大量消費」の時代になって
モノや、食べ物がどう作られ、流通し、消費・処分されているかが見えなくなった
私も小さい頃は、鮭は切り身で泳いでいると思っていたし
親が野菜を作っていて、採れたてのトマトやきゅうりの味や香りを覚えているから
今、スーパーで売っている野菜や果物は死んで見える
見た目がキレイでも、味は比べ物にならない
未来には、弱肉強食もなく、動物を殺して食べることもなく、
革製品のファッションもないだろう
***
「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」
“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”
[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない
[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする
[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している
【ブログ内関連記事】
阻止できるか? 経済ファシズム@ビッグイシュー創刊14周年記念インタビュー
「税金カフェ」税金はどう分配されているか?@ビッグイシュー
核なき世界へ! 進むアジアの脱原発@ビッグイシュー
「水道民営化はNG 世界はすでに“再公営化”へ」@ビッグイシュー