出演:太田光、田中裕二、サヘル・ローズ
ゲスト:又吉直樹(幼い頃から本の虫だった
広報係:福井千衣
私が住みたいと思っている場所のひとつ「国際子ども図書館」
太田さんも絵本『マボロシの鳥』を書いたりしてるから、児童書も好きなんだろうね
・絵本『マボロシの鳥』(講談社)
図書40万冊、児童資料は20万点を所蔵
1年間におさめられる本は約1万2500冊
子どもの本離れが叫ばれる中、本に親しんでもらえるよう設立された
●もっとも人気のある場所「子どものへや」
(ここイイよねえ! 時間忘れる
児童サービス課:大貫さん
小学生以下の子どものために作られた部屋(大人も充分楽しいよ
館内の40万冊の中から、今の子どものために9000冊が選ばれて置いてある
太田が大好きと手にとったのは『HOOT』
環境アセスメントとか出てくるんだけど、子どもが読んでも面白い
ペチャクチャ喋っちゃダメだけど「読み聞かせ」はOKな場所
●「光天井」
子どもが読書する時に、部屋のどこにいても自分の影ができない 明るく読める
大人だと席で読みたいが、子どもはすぐその場で読みたい 隅っこで読みたい子もいる
又吉さんの思い出の1冊は『おしいれのぼうけん』
怒られて押し入れに入れられて、暗闇の中でいろいろ想像して、読んでてすごい怖さがあるそう
太田:
僕は最初は『トム・ソーヤーの冒険』
これだ、このシリーズだ!(このシリーズはいい本ばっかり すぐに持ってくる司書さんさすが
子どもが読む小説とは思えない
裁判でインディアン・ジョーっていう殺人鬼が出てきて、トムがその証言に立つ 死刑制度についてとか
(よく覚えていられるなあ! 私は読んですぐ忘れちゃうから記憶力のある人がほんと羨ましい
大貫さん:
子どもが想像力をふくらませて、いろんな違う世界をお話の中で経験できるものを選んでいます
又吉:“冒険”てつくタイトルの本が多いですね(後ろに見える『惑星Oの冒険』て気になる
大貫さん:
冒険の中でも楽しいワクワクするだけではなくて、本当に自分を探してくれるかなとか
寂しさ、悲しさ、怪我をして苦しい思いなど、実際自分が経験しなくても物語の中で経験できる
最近出版された児童書
セクシャルマイノリティの本もある
先入観、固定観念のない子どものうちから多様性を学べるのはいいね
又吉:僕の子どもの頃はこういうのはなかったですね
ココロの病を扱ったシリーズは私も読んだ
※「読書感想メモリスト2」の【こころ】参照
サヘル:今の社会を映し出しているものでもあるんですね
大貫さん:自分で読めるっていうのも大事かもしれません 人に聞けないっていうことで
●普通は入れない地下書庫(見たい!
資料情報課・檜山さん:
大体60万点ほどの資料を所蔵していますが
そのうちのほとんどがこちらの書庫に納められています
国内だけでなく、約150の国と地域の10万点を収蔵している
サウジアラビアの本には、動物の顔が描かれていない
イスラム圏だから「偶像崇拝」が禁止されているため
(21世紀にまだそんな国があるのか・・・
サヘル(イラン出身):
イスラムの中でも国によっても違う イランは動物はOK
神さまが作った命なので、それを人がカンタンに描いてはいけない
絵本を通してお国柄や、文化が見えてきますね
(神さまは、すべて美しく、完璧に創ったから、みんなに見て欲しいと思うよ
さまざまな形の本
檜山さん:入りきらないものがありまして たとえば『100かいだてのいえ』が人気です
田中:こないだうちの子どもに買ったばっかりです これのちっちゃいやつ
檜山さん:
他にも保存に苦労するような形の本がありまして
効率的に本をしまう時にはぬいぐるみがちょっと邪魔になって
便宜的に他の空き箱に入れさせていただいています(組み合わせが可笑しいw
『むくむく こねこちゃん』
●いつでも読書がしたい村田さん(78)の特殊メガネ
光の反射を利用して、寝た状態でも読めるメガネ(寝ちゃいそうw
村田さん:本を読んで、その内容とともにすーっと睡眠に入っていくのは最高じゃないですか
今一番このメガネを使って欲しいと願っているのはお孫さん
村田さん:これから本を読んでもらいたい 読書のチャンスのために使ってもらえれば
●ここでしか見られない貴重な本 子どもの本の原点
厳重な保管庫から取り出された1冊の古書は、
教科書、絵本など子どもが手にするはじまりとなったもの
1658年出版の世界初の児童書『世界図絵』
見開きに挿絵と説明をセットで入れている形式を世界で初めて編み出した(子どもの本の定義はなんぞや?
追手門学院大学:井ノ口さん:これは初版ではなく、1746年だから、もう100回目くらいになる
<アルファベットを教えるページ>
子どもに分かりやすいように、馴染みのある動物や昆虫とかを使って
カラスは「アー」と鳴き、ヒツジは「ベー」と鳴くという発音の練習になる
<ヨーロッパの地図、日食・月食>
今で言うと理科や社会など総合的な教科書
<真っ白なページ>
元々はこういう絵が入っていた
動かせるため、子どもが面白くて回しているうちに取れてしまった
<この本の誕生秘話>
彼が生きた当時、ヨーロッパ中を巻き込んだ「30年戦争」が勃発
祖国チェコの人口は1/3まで激減した
井ノ口さん:
そういう世の中をこれからどう立て直していくかという時に
やっぱり次代を担う若い世代、子どもの教育というところにいった
・『3万冊の本を救ったアリーヤさんの大作戦』(国書刊行会)
●日本で初めて子どものために描かれた児童書 明治24年出版
千葉大学教授・佐藤さん:ひと言でいえば犬のあだ討ち話
主人公は犬のこがね丸 両親をトラに殺される
武者修行で腕を磨いて、親の敵を討つ
<生まれた背景>
佐藤:
1891年 これから3年後には「日清戦争」が始まるという時代の中で
明治の少年に何を期待したかということが、どこかで反映しているかもしれません
(子どもの頃から戦争を教えるって児童書の目的の真逆だ・・・
●大正時代の人気児童雑誌『赤い鳥』
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』はこれが最初!
又吉:
子ども向けって感じではない
子どもの頃も、大人が子ども向けに書いているっていうのが、なんとなく感じ取れるというか
けっこう好きなのって、大人が本気で書いてくれたやつのほうがなんか嬉しかったですけどね
サヘル:意外と読み解く力って子どもにある
太田:分かんないところは、分からないところであったしね
<創刊者・鈴木三重吉>
子どもにより質の高い文化に触れて欲しいという思いが生んだ
佐藤:
『赤い鳥』は国語教育などでもとても重要な雑誌
つづり方とか自由詩などを子どもから投稿を集めていた
大体は地方の学校の先生がクラスで指導して、まとめてドカンと送ってくるんですけど
それぞれ学校名が入っていて・・・
なんと、小学3年生の岡本太郎さんの詩まであった/驚
又吉:
小さい頃から本を読んで、友だちも読んでいたりすると
それに対して“オレはこうだ”みたいな話をするのも楽しくて
それでけっこういろんな人の考えに触れられるのが面白かった 今もそう
太田:
当時はみんな仮面ライダーごっことかやってたけど、オレは飽きちゃって
トム・ソーヤーごっこやろうとか、シンドバッドごっこやろうって言ってたの
役を決めて、自分で物語を作りながら 自分の中にそのキャラクターが入ってるもんね
●かつて日本の子どもたちを夢中にさせた「紙芝居」!
戦前のものが多く200冊ぐらい所蔵がある
(こんなにいっぱい! もう捨てられてしまったかと思ってた 閉架なのがもったいない
昭和10年 東京では1日約100万人の子どもが楽しんだ
『フクちゃん』(かあいい
昭和11年に新聞の4コママンガとして誕生
アニメーション映画になるなど、子どもに大人気だった
<フクちゃんが国のために貯金をする話>
貯めたお金で買ったのは「国債」!
「日中戦争」に使う武器、弾薬などの資金を工面するためのもの「戦費調達」
貯金のために涙ぐましい努力をしていて、おもちゃ屋さんの前を通る時に見ないようにしてる!
前に所蔵されていた方の書き込みが残っていて
「皆さんもこのフクちゃんのように1銭でも多く貯金をしましょうね」
太田:人気のフクちゃんを利用してというか、そう誘導していたようなことなんだろうね
サヘル:今で言えば、のび太くんが国債を買うようなことですよね
(児童図書館なのに、だんだん哀しくなってきた・・・
●厳しい「言論統制」「検閲」
これらはすべて「検閲」を通過したもの
政府の言論統制は終戦とともになくなったが、形をかえて続いていた
戦後のGHQの占領期にも、日本の出版物は検閲を受けていた
GHQは占領政策のため、不適当なものに検閲を行っていた
検閲にかけられた資料は、現在、アメリカの大学で保管されている
国際こども図書館は、そのうちの児童資料をデジタル化し、日本で唯一保管している
(今後増え続ける図書数に対して、図書館のスペースは限られているから
デジタル化、マイクロ化して保存するのは必至
ずっと1つの図書館の地下深くに眠らせておくのはもったいなさすぎる
デジタル化して、世界中どこでも、誰でも読めるようシェアできればいいのに
教育格差も、経済格差も、マイノリティへの差別問題などもすべて
子どもや大人たちが楽しく本を読んで、感じることから始まる
・廃棄対象 香川県立文書館、1万5000冊
“香川県立文書館(高松市)に保管される歴史公文書約2万6000冊のうち、約1万5000冊が、
県条例に基づき廃棄対象にされていることが分かった。
「将来的に評価が上がる可能性がある」と懸念した専門職員の機転で保管を継続しているが、市民が閲覧できない状態になっている。
識者は「公文書を守るための条例なのに、専門知識のある職員が残すべきだと考える歴史公文書を残せないのはおかしい」と指摘する。【渡辺暢】 ”
『金太郎』の船の国旗部分にまで×がしてある
宮沢賢治『注文の多い料理店』まで!
「烏の北斗七星」でカラスが山ガラスと戦って勝つ話
カラスの軍人は命令で山ガラスを撃つことになった
死を覚悟して許婚に別れを告げ、山ガラスと戦い、長官の命令通り山ガラスを倒すことはできたが
戦いたくない相手と戦ってしまった こんな時代、こんな世界じゃなくなればいいのにと言って最後は涙を流す
「義勇艦隊」という単語が出てくるため検閲の対象となった
(平和を願った話なのに 勘違いもいいところ/涙
サヘル:物語自体は決して悪いことじゃないのに
太田:“言葉狩り”に近いところがあっただろうしね
又吉:
こういう風に読んでもらおうと思ってみんなが書いているわけじゃないじゃないですか
それは読んだ人の感じ方なので、どんなことが書いてあっても
あかんことを書いてたら読者はこいつダメだと思うでしょうし
良かったらいいと思うでしょうし
その判断まで決められるのはイヤですけどね
ゲスト:又吉直樹(幼い頃から本の虫だった
広報係:福井千衣
私が住みたいと思っている場所のひとつ「国際子ども図書館」
太田さんも絵本『マボロシの鳥』を書いたりしてるから、児童書も好きなんだろうね
・絵本『マボロシの鳥』(講談社)
図書40万冊、児童資料は20万点を所蔵
1年間におさめられる本は約1万2500冊
子どもの本離れが叫ばれる中、本に親しんでもらえるよう設立された
●もっとも人気のある場所「子どものへや」
(ここイイよねえ! 時間忘れる
児童サービス課:大貫さん
小学生以下の子どものために作られた部屋(大人も充分楽しいよ
館内の40万冊の中から、今の子どものために9000冊が選ばれて置いてある
太田が大好きと手にとったのは『HOOT』
環境アセスメントとか出てくるんだけど、子どもが読んでも面白い
ペチャクチャ喋っちゃダメだけど「読み聞かせ」はOKな場所
●「光天井」
子どもが読書する時に、部屋のどこにいても自分の影ができない 明るく読める
大人だと席で読みたいが、子どもはすぐその場で読みたい 隅っこで読みたい子もいる
又吉さんの思い出の1冊は『おしいれのぼうけん』
怒られて押し入れに入れられて、暗闇の中でいろいろ想像して、読んでてすごい怖さがあるそう
太田:
僕は最初は『トム・ソーヤーの冒険』
これだ、このシリーズだ!(このシリーズはいい本ばっかり すぐに持ってくる司書さんさすが
子どもが読む小説とは思えない
裁判でインディアン・ジョーっていう殺人鬼が出てきて、トムがその証言に立つ 死刑制度についてとか
(よく覚えていられるなあ! 私は読んですぐ忘れちゃうから記憶力のある人がほんと羨ましい
大貫さん:
子どもが想像力をふくらませて、いろんな違う世界をお話の中で経験できるものを選んでいます
又吉:“冒険”てつくタイトルの本が多いですね(後ろに見える『惑星Oの冒険』て気になる
大貫さん:
冒険の中でも楽しいワクワクするだけではなくて、本当に自分を探してくれるかなとか
寂しさ、悲しさ、怪我をして苦しい思いなど、実際自分が経験しなくても物語の中で経験できる
最近出版された児童書
セクシャルマイノリティの本もある
先入観、固定観念のない子どものうちから多様性を学べるのはいいね
又吉:僕の子どもの頃はこういうのはなかったですね
ココロの病を扱ったシリーズは私も読んだ
※「読書感想メモリスト2」の【こころ】参照
サヘル:今の社会を映し出しているものでもあるんですね
大貫さん:自分で読めるっていうのも大事かもしれません 人に聞けないっていうことで
●普通は入れない地下書庫(見たい!
資料情報課・檜山さん:
大体60万点ほどの資料を所蔵していますが
そのうちのほとんどがこちらの書庫に納められています
国内だけでなく、約150の国と地域の10万点を収蔵している
サウジアラビアの本には、動物の顔が描かれていない
イスラム圏だから「偶像崇拝」が禁止されているため
(21世紀にまだそんな国があるのか・・・
サヘル(イラン出身):
イスラムの中でも国によっても違う イランは動物はOK
神さまが作った命なので、それを人がカンタンに描いてはいけない
絵本を通してお国柄や、文化が見えてきますね
(神さまは、すべて美しく、完璧に創ったから、みんなに見て欲しいと思うよ
さまざまな形の本
檜山さん:入りきらないものがありまして たとえば『100かいだてのいえ』が人気です
田中:こないだうちの子どもに買ったばっかりです これのちっちゃいやつ
檜山さん:
他にも保存に苦労するような形の本がありまして
効率的に本をしまう時にはぬいぐるみがちょっと邪魔になって
便宜的に他の空き箱に入れさせていただいています(組み合わせが可笑しいw
『むくむく こねこちゃん』
●いつでも読書がしたい村田さん(78)の特殊メガネ
光の反射を利用して、寝た状態でも読めるメガネ(寝ちゃいそうw
村田さん:本を読んで、その内容とともにすーっと睡眠に入っていくのは最高じゃないですか
今一番このメガネを使って欲しいと願っているのはお孫さん
村田さん:これから本を読んでもらいたい 読書のチャンスのために使ってもらえれば
●ここでしか見られない貴重な本 子どもの本の原点
厳重な保管庫から取り出された1冊の古書は、
教科書、絵本など子どもが手にするはじまりとなったもの
1658年出版の世界初の児童書『世界図絵』
見開きに挿絵と説明をセットで入れている形式を世界で初めて編み出した(子どもの本の定義はなんぞや?
追手門学院大学:井ノ口さん:これは初版ではなく、1746年だから、もう100回目くらいになる
<アルファベットを教えるページ>
子どもに分かりやすいように、馴染みのある動物や昆虫とかを使って
カラスは「アー」と鳴き、ヒツジは「ベー」と鳴くという発音の練習になる
<ヨーロッパの地図、日食・月食>
今で言うと理科や社会など総合的な教科書
<真っ白なページ>
元々はこういう絵が入っていた
動かせるため、子どもが面白くて回しているうちに取れてしまった
<この本の誕生秘話>
彼が生きた当時、ヨーロッパ中を巻き込んだ「30年戦争」が勃発
祖国チェコの人口は1/3まで激減した
井ノ口さん:
そういう世の中をこれからどう立て直していくかという時に
やっぱり次代を担う若い世代、子どもの教育というところにいった
・『3万冊の本を救ったアリーヤさんの大作戦』(国書刊行会)
●日本で初めて子どものために描かれた児童書 明治24年出版
千葉大学教授・佐藤さん:ひと言でいえば犬のあだ討ち話
主人公は犬のこがね丸 両親をトラに殺される
武者修行で腕を磨いて、親の敵を討つ
<生まれた背景>
佐藤:
1891年 これから3年後には「日清戦争」が始まるという時代の中で
明治の少年に何を期待したかということが、どこかで反映しているかもしれません
(子どもの頃から戦争を教えるって児童書の目的の真逆だ・・・
●大正時代の人気児童雑誌『赤い鳥』
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』はこれが最初!
又吉:
子ども向けって感じではない
子どもの頃も、大人が子ども向けに書いているっていうのが、なんとなく感じ取れるというか
けっこう好きなのって、大人が本気で書いてくれたやつのほうがなんか嬉しかったですけどね
サヘル:意外と読み解く力って子どもにある
太田:分かんないところは、分からないところであったしね
<創刊者・鈴木三重吉>
子どもにより質の高い文化に触れて欲しいという思いが生んだ
佐藤:
『赤い鳥』は国語教育などでもとても重要な雑誌
つづり方とか自由詩などを子どもから投稿を集めていた
大体は地方の学校の先生がクラスで指導して、まとめてドカンと送ってくるんですけど
それぞれ学校名が入っていて・・・
なんと、小学3年生の岡本太郎さんの詩まであった/驚
又吉:
小さい頃から本を読んで、友だちも読んでいたりすると
それに対して“オレはこうだ”みたいな話をするのも楽しくて
それでけっこういろんな人の考えに触れられるのが面白かった 今もそう
太田:
当時はみんな仮面ライダーごっことかやってたけど、オレは飽きちゃって
トム・ソーヤーごっこやろうとか、シンドバッドごっこやろうって言ってたの
役を決めて、自分で物語を作りながら 自分の中にそのキャラクターが入ってるもんね
●かつて日本の子どもたちを夢中にさせた「紙芝居」!
戦前のものが多く200冊ぐらい所蔵がある
(こんなにいっぱい! もう捨てられてしまったかと思ってた 閉架なのがもったいない
昭和10年 東京では1日約100万人の子どもが楽しんだ
『フクちゃん』(かあいい
昭和11年に新聞の4コママンガとして誕生
アニメーション映画になるなど、子どもに大人気だった
<フクちゃんが国のために貯金をする話>
貯めたお金で買ったのは「国債」!
「日中戦争」に使う武器、弾薬などの資金を工面するためのもの「戦費調達」
貯金のために涙ぐましい努力をしていて、おもちゃ屋さんの前を通る時に見ないようにしてる!
前に所蔵されていた方の書き込みが残っていて
「皆さんもこのフクちゃんのように1銭でも多く貯金をしましょうね」
太田:人気のフクちゃんを利用してというか、そう誘導していたようなことなんだろうね
サヘル:今で言えば、のび太くんが国債を買うようなことですよね
(児童図書館なのに、だんだん哀しくなってきた・・・
●厳しい「言論統制」「検閲」
これらはすべて「検閲」を通過したもの
政府の言論統制は終戦とともになくなったが、形をかえて続いていた
戦後のGHQの占領期にも、日本の出版物は検閲を受けていた
GHQは占領政策のため、不適当なものに検閲を行っていた
検閲にかけられた資料は、現在、アメリカの大学で保管されている
国際こども図書館は、そのうちの児童資料をデジタル化し、日本で唯一保管している
(今後増え続ける図書数に対して、図書館のスペースは限られているから
デジタル化、マイクロ化して保存するのは必至
ずっと1つの図書館の地下深くに眠らせておくのはもったいなさすぎる
デジタル化して、世界中どこでも、誰でも読めるようシェアできればいいのに
教育格差も、経済格差も、マイノリティへの差別問題などもすべて
子どもや大人たちが楽しく本を読んで、感じることから始まる
・廃棄対象 香川県立文書館、1万5000冊
“香川県立文書館(高松市)に保管される歴史公文書約2万6000冊のうち、約1万5000冊が、
県条例に基づき廃棄対象にされていることが分かった。
「将来的に評価が上がる可能性がある」と懸念した専門職員の機転で保管を継続しているが、市民が閲覧できない状態になっている。
識者は「公文書を守るための条例なのに、専門知識のある職員が残すべきだと考える歴史公文書を残せないのはおかしい」と指摘する。【渡辺暢】 ”
『金太郎』の船の国旗部分にまで×がしてある
宮沢賢治『注文の多い料理店』まで!
「烏の北斗七星」でカラスが山ガラスと戦って勝つ話
カラスの軍人は命令で山ガラスを撃つことになった
死を覚悟して許婚に別れを告げ、山ガラスと戦い、長官の命令通り山ガラスを倒すことはできたが
戦いたくない相手と戦ってしまった こんな時代、こんな世界じゃなくなればいいのにと言って最後は涙を流す
「義勇艦隊」という単語が出てくるため検閲の対象となった
(平和を願った話なのに 勘違いもいいところ/涙
サヘル:物語自体は決して悪いことじゃないのに
太田:“言葉狩り”に近いところがあっただろうしね
又吉:
こういう風に読んでもらおうと思ってみんなが書いているわけじゃないじゃないですか
それは読んだ人の感じ方なので、どんなことが書いてあっても
あかんことを書いてたら読者はこいつダメだと思うでしょうし
良かったらいいと思うでしょうし
その判断まで決められるのはイヤですけどね