出演:太田光、田中裕二、サヘル・ローズ
ゲスト:荒俣宏(神保町に通って60年)
私も大好きな本の街・神保町!
こないだも毎年開催される「第27回神保町ブックフェスティバル」をちょこっとだけ覗いて
またじっくり見て回りたくなった
ゲストは、これまた嬉しいチョイス、荒俣さん!
この古地図の店もこないだ撮ったし
荒俣:中学生で洋書屋に行ってました
神保町古書街の楽しみ方と販売ルートの裏側を探る!
(以前、内藤さん出演映画で、古本って築地で魚を買うみたいに買うのか!と思ったことがあって
知りたかったからワクワクする
『森崎書店の日々』(2010)
●『大屋書房』 古地図と浮世絵版画の専門店
こういうなんだか分からない古い本の山を見ただけでドキドキする
一時期、金をすべて浮世絵につぎこんでたみやじくんももしかして来た?w
荒俣:
和本の世界って洋本と違って装丁がみんな同じ
洋書だとセンスがいいとか、デザインがいいから見てみようかってなるけど
この札がないとなんだか分からない
あ、いいな、欲しいなと思う本を探さなければならない
いきなり出た 海外でも大人気の『北斎漫画』
太田:どこにあるかが分からない
4代目の女性店主・くりさんが挨拶代わりにさり気なく出してくれたのは『解体新書』!
くりさん:小学校5年生の教科書に出てくる
荒俣:当時、1回刷っても数百ぐらいだと思う
田中:380万円だって!
荒俣:これを表に書いておくと驚いて逃げる人がいるから、そういう額は出さないのがエチケット
太田:そんなものが無造作に置かれてあるんですか?
くりさん:これは奥にあります
荒俣:
盗られたりする可能性もあるので、本当に大切なものや、店主がスゴイと思ったものはあんまり出してない
まず、店主と仲良くなって、聞くことですね そうしないと見逃します
(何度も通わないとダメだな
以前、質問した店のおやじさんに「ない」「知らない」て冷たく言われたことがあるけど
<荒俣流 隠れたお宝本の上手な引き出し法>
荒俣:
たとえば、江戸時代の暮らしを学士論文にして卒業したいと思った時に
「江戸時代の暮らしの本ございませんか? そうでないと卒業できないんです」て真剣な顔で
くりちゃんに訴えるわけです こいつはほんとに必要なんだなと思ったら出てくる ほら、来た
くりさん:一番分かりやすい『豆腐百珍』はどうでしょう? お料理のレシピ本です
(学生で何百万も払えないけど・・・?w
荒俣:これで豆腐の本1冊書けちゃうじゃん
常連には店側からお宝本を見せてくれることもある
荒俣:
仲良くならないとダメですよ それに1、2冊買わないと
あ、私の大好物じゃないですか!
妖怪出た!ww 『百鬼夜行絵巻』 これが「新入荷」って、一体どこから?!
なんだろ、ダイコンみたいな妖怪ww
新しいと興奮する荒俣さん
荒俣:
印刷本じゃないものは、絵師がオリジナル(の絵巻)を写すわけです
そのついでに新情報(新しい妖怪ww)を加えたり、1つ1つ違うところがある
<実践編>
太田&荒俣vs田中&サヘルチームに分かれてそれぞれの得意分野で対決
田中:いやいや、素人プラス、イラン人よ
映像見てると、どこ歩いてるとか、ここの地下の定食屋さん美味しかったなとか思い出す
太田:お腹空いたなあ!(w
着いたのは荒俣・・・ではなく「荒魂書店」 名前からしてもういろいろありそう
いきなり店先に聖子ちゃんのポスターが釣りで置いてあったり!
本を積み重ねた中から店主・鎌田さん出現
三原じゅんこさん、堀ちえみさん、三田寛子さんについて語りだして止まらない田中w
聖子ちゃんを語った後、総合得点で1位は♪Rock'n Rouge 歌いだすしw
太田チームが行ったのは「玉英堂書店」 ここも入ったことあると思う 棚をちょっと見ただけで、ヤバい
4代目店主・斉藤さん
荒俣:昔の2階はなかなか面白い本があったけど、今はどういうパターンで?
斉藤さん:基本ラインは同じです
荒俣:じゃあ、お宝あるよ、間違いなく(なかなか2階までは行かないもんなあ
『雪国』の初版本は、10万8000円 書いた当時はいくらだったんだ?
寺山修司の色紙
「どんな鳥も想像力より高く飛ぶことはできない 言語は時の曲馬である」
自筆原稿まである! だからどこから流れてきたんだ!?
荒俣:丸い字でかわいい 活字本と違って、その人の人間性がもろに出る
(赤字まで入ってる! 出版社から買ったのか?!
斉藤さん:ここ(棚)は、あいうえお順です
太田:昔のレコードジャケットみたい
与謝野晶子も出てきた
荒俣:素晴らしい字じゃないですか!
三島由紀夫『黒蜥蜴』 市場に出回らなかったプレミアム本 直筆サイン入り
装丁の一部がトカゲの皮!?
太田:美輪さんに売りつけたら?(爆
太田:おふくろ方のおじいさんは、島崎藤村の書生だったらしい(え?
さり気ない話から、すかさず持ってくる店主さん
斉藤さん:島崎藤村は3つしかないんですが、、、
また出た初版本 当時は本を買うと包装用の綺麗な紙袋もついてきた
荒俣:素晴らしいカバーのデザイン(こういうのもとっておくとお宝になるのね
『夏草』の挿絵が横山大観!?
太田:こんなに必要か?って感じw
*
田中チーム(振り幅が真逆で面白い企画だ
店主にポスター売り場をすすめられる
キャンペーンガールの草分け・前田美波里さんのポスターが28万円!
田中:
『BOMB!』 アイドル雑誌でちょっとちっちゃい雑誌で出るんですけど、当時よく買ってた
サヘルの水着も出てきた 『週刊プレイボーイ』(2008)
こういうグラビアを一度は撮らされるんだな・・・
アイドル本屋で合流するチーム
荒俣:今見たら、熊田曜子の写真集を買うのと同じくらいの値段の本もありましたよ 1万円前後の
太田:与謝野晶子より熊田曜子のほうが高いんじゃない?
荒俣:ジャンルの問題
※訂正が入ってたw
<パンダラ 文豪たちが愛したご飯>
佐野周二さんと江戸川乱歩さんが一緒にいる! 「穴子海老天丼」
「山の上ホテル」多くの文豪が缶詰にされていた老舗ホテル
池波正太郎さんは、当時の料理長に「いろいろなものを少しずつ食べたい」とリクエストしたそう
●神保町に本が集まる秘密とは? 古書流通の秘密に迫る
「古書会館」で“競り”をやっている(フツーのビルで分かんない! 他の地域にもあるのかな?
「東京古典会」の会長・酒井健彦さん(「一誠堂」店主 神保町の重鎮)がお出迎え
荒俣:
神田の古本屋さんはたくさんありますけど、
ほとんど一度は「一誠堂」のでっちや店員をやってた人たちが、のちに店を大きくした
田中:テレビカメラ入っていいんですか?
酒井:あんまり良くないでしょうねえ でも、荒俣先生もいらっしゃるし、今日は特別にご案内しようかな
荒俣:何十年か前は「ばかもの!」と言って断られたんですが(w
●「古書交換会」という市場
それぞれの古書店が品を持ち寄ってオークションを行う
一般の参加はNG プロ同士の真剣勝負の場
(墨?まである
「これは鎌倉時代に書かれた」
『大般若波羅蜜多経』
(シミに食われて、広げるだけでボロボロくずれていく
荒俣:この封筒がポイントなんです 勝手に開けちゃダメですよ
酒井:ここに欲しい値段を何段階か書いて、それで競争する
<独自のシステムを採用>
・参加者は希望金額を書いたメモを封筒に入れる
・入札メモには複数の値段を書くことが出来、入札者が1人の場合は一番安い金額で落札される
・別の入札者がいた場合、双方を照らし合わせ、相手の最高額を上回ると落札となる
他の入札額は分からないため、封筒の厚みで度合いを探る心理戦もある
しかし、最後に頼れるのは、己の目利き
(普段の店主同士のつながりも大事かも?
田中:値段つけるだけでほんとに大変 知識がないと出来ない
先ほどのくりさんも来てる! 3代目・公夫さんも一緒 親子関係なのか
田中:
今はネットオークションで売買されることも多いじゃないですか
そことの兼ね合いはどうなってる?
酒井:
こういう所でみんなが競い合って本を買うってことは
全国からいろんな本が集まるので、自分の所で売りたいものと
分野、専門が違うというものは市場に出す
それを全国の本屋さんがみんな同じようなことをやりますから
(amazonにもいろんな本屋から出してる中古本がたくさん出てるもんね
地方に住んでたら、神保町まで来れないし
欲しいものを手軽に買うには、ネットは検索もできて便利
サヘル:いい意味で交換ができる
裏側:古書の取引を活発にすることで、本当に必要としている人の元に届く
(モノって、そういうものだよね 本当に必要としている人の元に自然と届く
「開札」
「東京古典会」のスタッフが封筒を開けて、これはもう値段が高いもの勝ちなのか
選挙の開票作業みたい
荒俣:この映像自体がお宝(ほんとに!
値段と落札した店名がマイクで言われる
次も「一誠堂」さんで、「もう40万ぐらいいってますよ」
酒井:夜逃げの準備をしなきゃ(ほんと、ギャンブルちっくだね
荒俣:
掘り出しものって客観的な基準はない
個人個人にとっての掘り出しものが出てくる
太田:こういう所に庶民の風俗の歴史が隠れてるんですね、きっと
面白かったあ! また行きたい