過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『砂の女』(1964)
原作:安部公房 監督:勅使河原宏 出演:岡田英次、岸田今日子 ほか
恐ろしい話! モノクロと鋭い笛の音みたいな音響効果がさらに際立たせる。
哲学でもある。自由を奪われた人間。たしかに愛する者と一緒にいられるなら
他に何もいらないってヒトもいるだろうけど。人はどんな環境にも適応可能だというし。
この男みたく目的と他者がいれば、外界の無意味な快楽・娯楽は必要ないのかもしれない。
強いストレスで抵抗するより降服・無気力を選ぶ心理もあるかも。
でも実際あっていいわけはない。女は外界を知らずに育ち、恐怖心に縛られていた。
男が消えるのにおびえ、都会に憧れながらも自発的行動より巣を守ることしか考えない。
そこに“自分”はないし、依存のみ。でも、それは外界にいても、地中にいても同じだと言いたいのか?
自分でその立場を選んだなら納得もいくが、そもそもなぜ閉じ込められたんだっけ?
過疎化だけじゃ不条理すぎる。ああ、“不条理”がメインテーマか。
失踪扱いとなってはや7年。
男はたぶんまだ穴にいるだろう。出ようと思えばいつでも出れると思いながら―――。
たしかに生きるのに意味はないと悲観はいくらでもできるが、広い世界を見て、
自分の力で生きる楽しみをイタズラに否定する必要もなかろう。
スタッフの印鑑を冒頭に見せたり、途中、村人が祭りのごとく太鼓を叩いたり、
狂気とスリルを盛り上げる演出がたくさん。
■『太陽の季節』(1956)x
監督:古川卓己 出演:南田洋子、長門裕之、石原裕次郎 ほか
ヌーヴェルヴァーグのフランス映画っぽい。今までこんなファジーなテーマで映画を撮った人はいなかったろう。
今作から“太陽族”が生まれたのか?
裕福な家に育って、ヨット遊びに別荘での休日、アイドルみたいなワンピを着て、
恋愛ゲームは肉体関係もこみ、ナンパもありだし、デートはダンスホールでお酒を飲みながらチークも踊る。
でも、何の目的も見いだせなくて、冷めて乾いた視線は今の若い世代と通じてさえいる。
ラジオからはホットなJAZZ、なかなかイイ時代だったんじゃない?
“トッポイ”とか、所々に挟む英単語とか、時代を反映した若者言葉も面白い。
今回、慎太郎氏がどこにゲスト出演してるか分からなかった。長門&南田は実際結婚したよね?
彼は恋人の死に泣いただろうか? でも死んでからじゃ遅すぎる。
■『新仁義なき戦い』(1974)
監督:深作欣二 出演:菅原文太、若山富三郎、渡瀬恒彦 ほか
一応、原作のほうは4作目で一区切りついて、今作はシリーズ6作目みたいだから、5作目がどこかにある?
でも山守組の内輪もめの1作目に話は戻ってる
だんだん撮り方もキャラも落ち着いて、演出効果も意識した感じ。
まさに親子の杯も兄弟分もない仁義なき戦いに終わりはない。
常に台頭する若いリーダーも次々と消えてゆく。極道といっても、のらくら遊んでばかりいられない。
完璧縦社会のプレッシャーでストレスたまるじゃん。
人殺して数年で出てこられちゃう仕組みがそもそもおかしくないか?
清順作品ではヒーローの宍戸も今作では飲んだくれの病気持ちで冴えない。
■『ザ・ギフト』(2000)
監督:サム・ライミ 出演:ケイト・ブランシェット、ジョヴァンニ・リピシー、キアヌ・リーヴス ほか
サム・ライミで納得。けっこー怖かった 途中で犯人分かったし、展開としてはありがちなんだけど、
それぞれハマリ役の役者揃いで2Hたっぷりハラハラドキドキの連続。
ヒロインの見るたくさんの幻がフラシュバックとなり、デヴィッド・リンチの『ツインピークス』状態の効果あり。
小さな町での殺人事件は、男女関係のもつれでドロドロしたものが多いのかな?
怪しいキャラが多い中で、ホラーサスペンスのルールに基づいて一番らしくないキャラが犯人だってことはすぐ分かったv
■『錆びたナイフ』(1958)
監督:舛田利雄 出演:石原裕次郎、小林旭、宍戸錠 ほか
ハリウッド映画みたいな台本。もっと予算をかけて2Hくらいでじっくり現代風に撮ったらイイかも。
S33だと、ヤクザもなんだか上品でカーチェイスも別撮りがバレバレだし、
悪の御大自ら殺しの手を下しにきちゃうのも甘過ぎる。
これを書いた本人が今や政治家なんだから現実は小説よりも奇なりw
当時から暴力団と警察、政治家の関係が疑われてたというワケだ。
手切れ金や脅迫でせびる金が10〜50万円なのは、今の物価に直すとどれくらいか?
慎太郎作品は、どれも兄弟が出てくるものが多いようだ。
小林も若く、裕次郎にしても仁義シリーズに比べたら余りに正義純情キャラで
とてもヤクザには見えない好青年ぶりなのが可笑しい。
■『レクイエム・フォー・ドリーム』(2000)
監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:ジェニファー・コネリー、ジャレッド・レト ほか
本格的にドラッグの天国と地獄を描いた1作。
若者は一攫千金のため、老女は孤独なダイエットのため、その先のお先真っ暗な犯罪の世界、
行く末は病院か刑務所。簡単に手に入ってしまう世の中とあまりに無防備な人たち。
電気ショック治療ってまだやってるの? こんな時代遅れで野蛮なこと
みんな元はと言えばごく一般的な家庭の日常生活で起きていることっていうのが恐ろしい。
ドラッグの背景にある、もっと暗く絶望的な社会と人間像をとらえなければ根本的になくならない。
■『サウンド・オブ・サイレンス』(2001)
監督:ゲイリー・フレダー 出演:マイケル・ダグラス、ショーン・ビーン ほか
やっぱハリウッドは作り方と金のかけ方が上手い。
大して目新しいテーマじゃないのについ引きこまれてしまう。
ドロボウも医師もプロで、時間を限定することで展開をスピーディにしたところがミソ。
少女がダクトを通じて歌声を母に届けるシーンは『知りすぎた男』を思わせる。
母はスキーで骨折して動けない設定は苦しい。
緻密な部分と大ざっぱにまとめているのが気になる部分も混ざっているが全体的によくまとまってる感じ。
大体あんなモデル系ママはいないしなあ
本気で仕事したら10年越しの犯罪も一気に片付くってことか?w
■『新仁義なき戦い 組長の首』(1975)
監督:深作欣二 出演:菅原文太、山崎努、梶芽衣子、渡瀬恒彦、成田三樹夫 ほか
こんどはS43北九州が舞台。かなりテンション下がって歌あり、お色気あり
“〜くさ”がいっぱい出てくるほかは訛りも広島弁と変わらない? 流れ者の菅原が組を荒らす話。
寝ると殺される下げマン呼ばわりの色っぽい女優も大活躍?と思いきや、誰が死のうと構わない脇役だった。
演技派の山崎が若い! 小林稔侍を加えてがんばってる第7弾。
■『ピアニスト』(2001)
監督:ミヒャエル・ハネケ 出演:イザベル・ユペール、ブノワ・マジメル ほか
かなりショッキングでR15に納得。これを劇場で観たらさらに衝撃的だろう。
自伝的作品を原作にしているとのこと。
精神病院にいる父と、異常に過干渉の母に育てられた女性の、歪んだ形でしか表せない愛情と感情表現、
裏腹の音楽の研ぎ澄まされた感覚を生かして、ウィーン音楽学校で教えるカリスマ教師なのだから、
人の性欲を才能に開花させるという説もあながち嘘じゃなさそう。
男ばかりの個室でAVを観たり、トイレで何やらもぞもぞ仕込んだり?! その歪みっぷりはスゴイ。
ユペールのプライド高そうな仮面のような表情が対照的。
母を「愛してる!」と襲おうとしたり、異常行動はエスカレート。
だけどあんな母親に始終つきまとわれてたら狂うのも分かる。その後、彼女はどーなったろうか?
■『ボーイズ・ドント・クライ』(1999)
監督:キンバリー・ピアース 出演:ヒラリー・スワンク、クロエ・セヴィニー ほか
実話の映画化だろうか? 社会的問題となった“性同一性障害”。
いまだに日常でもメディアでも“オカマ”や“ゲイ”が特別視される中で、
先進国アメリカでも田舎では意外に堅いクリスチャンや偏見が多いと聞く。
彼らにはエイリアン同様に理解を超える存在なのかもしれない。
あえて主人公を男の心を持つ女の体とし、レイプされ、殺される最悪のエンディングによって
多くの人に問題意識を抱かせる必死の思いが感じられる。
なんといっても主演女優がハマリ役で素晴らしい。
心と体が食い違うというストレスがどれほど辛いか想像するのは難しい。
こっそり生理用品を買いに行ったり、胸をさらしで隠したり、愛する者に打ち明けるリスクや
対等に愛し合う難しさ、性転換手術のリスクも大きい。
その上、社会や家族からも阻害されてしまったら、生きるだけで大変な負担だ。
今までは世間から隠したり、自分を偽ってきた人々も、次第に世の中の変化
(よりオープンに、柔軟に、科学的、人間的に)によってカミングアウトし主張しはじめている。
あらゆるタイプの人間がいることを知り、自分のいる小さな世界からより広く大きな眼を見開くことが必要だ。
ラスト、1人で車を走らせるラナが象徴しているように。
part3からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『砂の女』(1964)
原作:安部公房 監督:勅使河原宏 出演:岡田英次、岸田今日子 ほか
恐ろしい話! モノクロと鋭い笛の音みたいな音響効果がさらに際立たせる。
哲学でもある。自由を奪われた人間。たしかに愛する者と一緒にいられるなら
他に何もいらないってヒトもいるだろうけど。人はどんな環境にも適応可能だというし。
この男みたく目的と他者がいれば、外界の無意味な快楽・娯楽は必要ないのかもしれない。
強いストレスで抵抗するより降服・無気力を選ぶ心理もあるかも。
でも実際あっていいわけはない。女は外界を知らずに育ち、恐怖心に縛られていた。
男が消えるのにおびえ、都会に憧れながらも自発的行動より巣を守ることしか考えない。
そこに“自分”はないし、依存のみ。でも、それは外界にいても、地中にいても同じだと言いたいのか?
自分でその立場を選んだなら納得もいくが、そもそもなぜ閉じ込められたんだっけ?
過疎化だけじゃ不条理すぎる。ああ、“不条理”がメインテーマか。
失踪扱いとなってはや7年。
男はたぶんまだ穴にいるだろう。出ようと思えばいつでも出れると思いながら―――。
たしかに生きるのに意味はないと悲観はいくらでもできるが、広い世界を見て、
自分の力で生きる楽しみをイタズラに否定する必要もなかろう。
スタッフの印鑑を冒頭に見せたり、途中、村人が祭りのごとく太鼓を叩いたり、
狂気とスリルを盛り上げる演出がたくさん。
■『太陽の季節』(1956)x
監督:古川卓己 出演:南田洋子、長門裕之、石原裕次郎 ほか
ヌーヴェルヴァーグのフランス映画っぽい。今までこんなファジーなテーマで映画を撮った人はいなかったろう。
今作から“太陽族”が生まれたのか?
裕福な家に育って、ヨット遊びに別荘での休日、アイドルみたいなワンピを着て、
恋愛ゲームは肉体関係もこみ、ナンパもありだし、デートはダンスホールでお酒を飲みながらチークも踊る。
でも、何の目的も見いだせなくて、冷めて乾いた視線は今の若い世代と通じてさえいる。
ラジオからはホットなJAZZ、なかなかイイ時代だったんじゃない?
“トッポイ”とか、所々に挟む英単語とか、時代を反映した若者言葉も面白い。
今回、慎太郎氏がどこにゲスト出演してるか分からなかった。長門&南田は実際結婚したよね?
彼は恋人の死に泣いただろうか? でも死んでからじゃ遅すぎる。
■『新仁義なき戦い』(1974)
監督:深作欣二 出演:菅原文太、若山富三郎、渡瀬恒彦 ほか
一応、原作のほうは4作目で一区切りついて、今作はシリーズ6作目みたいだから、5作目がどこかにある?
でも山守組の内輪もめの1作目に話は戻ってる
だんだん撮り方もキャラも落ち着いて、演出効果も意識した感じ。
まさに親子の杯も兄弟分もない仁義なき戦いに終わりはない。
常に台頭する若いリーダーも次々と消えてゆく。極道といっても、のらくら遊んでばかりいられない。
完璧縦社会のプレッシャーでストレスたまるじゃん。
人殺して数年で出てこられちゃう仕組みがそもそもおかしくないか?
清順作品ではヒーローの宍戸も今作では飲んだくれの病気持ちで冴えない。
■『ザ・ギフト』(2000)
監督:サム・ライミ 出演:ケイト・ブランシェット、ジョヴァンニ・リピシー、キアヌ・リーヴス ほか
サム・ライミで納得。けっこー怖かった 途中で犯人分かったし、展開としてはありがちなんだけど、
それぞれハマリ役の役者揃いで2Hたっぷりハラハラドキドキの連続。
ヒロインの見るたくさんの幻がフラシュバックとなり、デヴィッド・リンチの『ツインピークス』状態の効果あり。
小さな町での殺人事件は、男女関係のもつれでドロドロしたものが多いのかな?
怪しいキャラが多い中で、ホラーサスペンスのルールに基づいて一番らしくないキャラが犯人だってことはすぐ分かったv
■『錆びたナイフ』(1958)
監督:舛田利雄 出演:石原裕次郎、小林旭、宍戸錠 ほか
ハリウッド映画みたいな台本。もっと予算をかけて2Hくらいでじっくり現代風に撮ったらイイかも。
S33だと、ヤクザもなんだか上品でカーチェイスも別撮りがバレバレだし、
悪の御大自ら殺しの手を下しにきちゃうのも甘過ぎる。
これを書いた本人が今や政治家なんだから現実は小説よりも奇なりw
当時から暴力団と警察、政治家の関係が疑われてたというワケだ。
手切れ金や脅迫でせびる金が10〜50万円なのは、今の物価に直すとどれくらいか?
慎太郎作品は、どれも兄弟が出てくるものが多いようだ。
小林も若く、裕次郎にしても仁義シリーズに比べたら余りに正義純情キャラで
とてもヤクザには見えない好青年ぶりなのが可笑しい。
■『レクイエム・フォー・ドリーム』(2000)
監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:ジェニファー・コネリー、ジャレッド・レト ほか
本格的にドラッグの天国と地獄を描いた1作。
若者は一攫千金のため、老女は孤独なダイエットのため、その先のお先真っ暗な犯罪の世界、
行く末は病院か刑務所。簡単に手に入ってしまう世の中とあまりに無防備な人たち。
電気ショック治療ってまだやってるの? こんな時代遅れで野蛮なこと
みんな元はと言えばごく一般的な家庭の日常生活で起きていることっていうのが恐ろしい。
ドラッグの背景にある、もっと暗く絶望的な社会と人間像をとらえなければ根本的になくならない。
■『サウンド・オブ・サイレンス』(2001)
監督:ゲイリー・フレダー 出演:マイケル・ダグラス、ショーン・ビーン ほか
やっぱハリウッドは作り方と金のかけ方が上手い。
大して目新しいテーマじゃないのについ引きこまれてしまう。
ドロボウも医師もプロで、時間を限定することで展開をスピーディにしたところがミソ。
少女がダクトを通じて歌声を母に届けるシーンは『知りすぎた男』を思わせる。
母はスキーで骨折して動けない設定は苦しい。
緻密な部分と大ざっぱにまとめているのが気になる部分も混ざっているが全体的によくまとまってる感じ。
大体あんなモデル系ママはいないしなあ
本気で仕事したら10年越しの犯罪も一気に片付くってことか?w
■『新仁義なき戦い 組長の首』(1975)
監督:深作欣二 出演:菅原文太、山崎努、梶芽衣子、渡瀬恒彦、成田三樹夫 ほか
こんどはS43北九州が舞台。かなりテンション下がって歌あり、お色気あり
“〜くさ”がいっぱい出てくるほかは訛りも広島弁と変わらない? 流れ者の菅原が組を荒らす話。
寝ると殺される下げマン呼ばわりの色っぽい女優も大活躍?と思いきや、誰が死のうと構わない脇役だった。
演技派の山崎が若い! 小林稔侍を加えてがんばってる第7弾。
■『ピアニスト』(2001)
監督:ミヒャエル・ハネケ 出演:イザベル・ユペール、ブノワ・マジメル ほか
かなりショッキングでR15に納得。これを劇場で観たらさらに衝撃的だろう。
自伝的作品を原作にしているとのこと。
精神病院にいる父と、異常に過干渉の母に育てられた女性の、歪んだ形でしか表せない愛情と感情表現、
裏腹の音楽の研ぎ澄まされた感覚を生かして、ウィーン音楽学校で教えるカリスマ教師なのだから、
人の性欲を才能に開花させるという説もあながち嘘じゃなさそう。
男ばかりの個室でAVを観たり、トイレで何やらもぞもぞ仕込んだり?! その歪みっぷりはスゴイ。
ユペールのプライド高そうな仮面のような表情が対照的。
母を「愛してる!」と襲おうとしたり、異常行動はエスカレート。
だけどあんな母親に始終つきまとわれてたら狂うのも分かる。その後、彼女はどーなったろうか?
■『ボーイズ・ドント・クライ』(1999)
監督:キンバリー・ピアース 出演:ヒラリー・スワンク、クロエ・セヴィニー ほか
実話の映画化だろうか? 社会的問題となった“性同一性障害”。
いまだに日常でもメディアでも“オカマ”や“ゲイ”が特別視される中で、
先進国アメリカでも田舎では意外に堅いクリスチャンや偏見が多いと聞く。
彼らにはエイリアン同様に理解を超える存在なのかもしれない。
あえて主人公を男の心を持つ女の体とし、レイプされ、殺される最悪のエンディングによって
多くの人に問題意識を抱かせる必死の思いが感じられる。
なんといっても主演女優がハマリ役で素晴らしい。
心と体が食い違うというストレスがどれほど辛いか想像するのは難しい。
こっそり生理用品を買いに行ったり、胸をさらしで隠したり、愛する者に打ち明けるリスクや
対等に愛し合う難しさ、性転換手術のリスクも大きい。
その上、社会や家族からも阻害されてしまったら、生きるだけで大変な負担だ。
今までは世間から隠したり、自分を偽ってきた人々も、次第に世の中の変化
(よりオープンに、柔軟に、科学的、人間的に)によってカミングアウトし主張しはじめている。
あらゆるタイプの人間がいることを知り、自分のいる小さな世界からより広く大きな眼を見開くことが必要だ。
ラスト、1人で車を走らせるラナが象徴しているように。