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『シリーズ・くらしと地方行政1 清掃工場』(リブリオ出版)

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■『シリーズ・くらしと地方行政1 清掃工場』(リブリオ出版)

ゴミ収集車が持っていった後って、具体的にどう処理されているのか、
これまであまり考えもしなかったけど、たくさんの写真と簡潔な説明で大体分かった。
よく街中で見かける高い塔みたいなのは、清掃工場の煙突だったんだ。

もっとも進んだ方法と近代的な設備の清掃工場「武蔵野クリーンセンター」(1995年発行当時だけど)の様子が紹介されている。


【内容抜粋メモ】


武蔵野市には37台のゴミ収集車があり、1日に3〜4回市内を回っている



施設としくみ。もっとも大きいのは「焼却炉施設」



●ゴミ処理の方法(燃えるゴミ)

1.車ごとにゴミの重さを測る。
武蔵野市で1日に出るゴミの量は全体で約125t。

2.投入ステージから「ゴミピット」にゴミを投げ入れる。
ゴミピットには6日分のゴミがためておける。

 
投入ステージ/ゴミピット

3.「ゴミクレーン」でゴミをつかんで焼却炉に投げ込む。



ゴミクレーンを動かす中央制御室

4.高い温度で燃やす

焼却炉は3つある。750〜950℃で燃やす。完全に燃えるまで約3時間かかる。
ゴミの重さに対して、灰の重さは約1/10になる。

5.灰ピットに灰を送る。
「灰クレーン」ですくい、灰搬出車に積み込む

6.埋立地に埋める。



●煙や有害ガスを出さない工夫
ゴミを燃やすと、必ずチリ、硫黄、塩素などの有害ガスが発生する。

1.排ガスを「電気集塵機」に通してチリを吸い取る。

セメントで固める。

2.「有害ガス除去装置」に送って有害物質を取り除く。

3.「白煙防止装置」を通す。
煙突から出るのはきれいなガスのみ。


煙突排出ガス濃度標示板


●臭いや音を出さない工夫
・「脱臭装置」に送られ活性炭が臭いを吸い取る。
・ゴミ収集車は汚れるたびに洗う。
・設備や機械を鉄筋コンクリートで囲み、窓もないため音が漏れない。


●排水処理・検査
清掃工場では、たくさんの水を使う。
水銀、カドミウム、銅、鉛、鉄などが混ざった水から有害な金属類を取り除く。
きれいになった水は、公共下水道に流される。

「分析室」

排ガスや排水、騒音を調べている

「中央制御室」
すべての機械はコンピュータで遠隔操作されている。
ほとんど自動化されているため、管理するのは5人ですむ。


●廃熱の利用
焼却炉の上に「廃熱ボイラー」を設置し、工場内の冷房・暖房、給湯、温水プールなどに利用している。


●ゴミ処理の方法(燃えないゴミ)
武蔵野市では、燃えないゴミ+粗大ゴミが1日に約25t出る。


燃えないゴミはオートメーションで処理している

1.ゴミピットに投げ込む。

2.「破砕機」で細かく砕く。
テレビは有害物質(PCB)を取り除く。

3.鉄とアルミニウムを選び出す。
「磁力選別機」で鉄を吸い取り、「アルミ選別機」でアルミニウムをよりわけ、それぞれ「鉄ホッパー」「アルミホッパー」に送る。


圧縮機から固められた鉄やアルミニウムが出てくる

1ヶ月に鉄は約100t、アルミニウムは約2t出る。
それぞれ鉄製品、アルミニウム製品を作る工場に売り、合わせて100万円ほどになる。

4.埋め立てる

東京都西多摩郡日の出町の山の中に、東京都の西のほうにある25の市+2つの町のゴミが埋められる。埋立地は22ha。

「サインドイッチ工法」
ゴミ+土を交互に埋め立てる。一番上には「最終覆土」を1m以上乗せて、ブルドーザーで固める。


●ゴミ処理の方法(資源ゴミ)
「有害ゴミ」(体温計・乾電池)は、水銀を取り出してまた使う。


●ゴミ処理の歴史
ごみ収集のはじまりは江戸時代。「永代浦」に捨てていた。
明治20年「塵芥取締規則」ができ、「塵芥取扱場」に捨てた。
燃やすようになったのは明治34年。「露天焼却」外で燃やしていた
最初の清掃工場は、大正13年品川区の「大崎塵芥焼却場」。
現在の方法になったのは昭和30年頃。


●未来の清掃工場は「使えるものを全部使う」
「コンポスト」
有機肥料。燃やせるゴミを約30日間発酵させる。


武蔵野クリーンセンターでは、48人が働いていて、22人は武蔵野市職員、26人は民間会社。
施設の運転・管理は24時間体制なので、4つの班に分かれて8時間交代で仕事をしている。



ウチのゴミ分別は、紙専用の日がないし、プラも「燃えるゴミ」扱い。
トレイも白いものだけで、模様が入ったものは入れちゃダメだし。
これらも資源として活用できるなら分別するけどな。。。



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