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『国境なき医師団1 国境なき医師団とは』(大月書店)

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写真絵本『国境なき医師団1 国境なき医師団とは』(大月書店)
国境なき医師団日本/監修

名前はよく聞くけど、実際どんな組織で、どんな活動をしているのか分からないものっていろいろあるな。


【内容抜粋メモ】

●命のうでわ


1〜5歳くらいの子どもの腕に巻いて栄養状態を調べる道具。
穴から見える色で判断する。
緑は正常、赤は栄養失調で命を落とす危険があるため「栄養治療センター」に入院が必要。


5歳になる前に死亡する子どもの割合
(赤:200人以上、黄:100〜199、黄緑:70〜99、緑:21〜69、青:20人以下


●アンゴラ
石油やダイヤモンドなど資源の豊かな国だが、27年も内戦がつづいた。
戦後、派遣ボランティアを増やし、栄養補給センターを設置した。

早く行けば行くほど、多くの命が救える。


●水
「難民キャンプ」:戦争から逃れた人々が集まる場所。

同じ川、湖で体を洗ったり、飲んだりしたら、コレラなどにかかる。トイレ不足も水の汚染につながる。

ヒトが生きるために最低限必要な水の量は5リットル。
水洗トイレで1回に流す水の量は6〜11リットル。
しかし、コップ1杯の安全な水がないために命を落とす子どもがいる。


安全な水を手に入れられるヒトの割合(赤:60%以下、黄:61〜80%、緑:81%以上


●移動診療チーム
診療所から離れている人のために薬や器具をクルマに乗せて巡回する。


●予防接種
はしか、ジフテリア、破傷風、ポリオ、髄膜炎などを防げる。
大変な技術と人手が必要。


●こころのケア
戦争、自然災害で、家族を失うなど辛い経験をした子どもは心身の健康を崩す。
話をしたり、絵を描かせたりして、辛い体験を表に出し、整理して立ち直る手助けをする。


●現地スタッフの養成
保健教育、衛生指導も大切な仕事。現地の人々はマラリアが蚊によって伝染することを知らない。


***************************国境なき医師団の歴史・しくみ


栄養失調の子どもたち@ナイジェリア

1968年 ナイジェリアで部族同士の争いが起こった
1970年 内戦が終わり、ビアフラでは飢えで約200万人が死んだ。
1971年 「もっと効果的な援助がしたい」という思いを持った医師、ジャーナリストらがつくった。

援助活動の現場で、人々が家を追われたり、殺されたりするところを目撃したら、世界に訴え証言する。


●組織

 

「オペレーション支部」
ボランティアを必要とする場所に派遣する。

「パートナー支部」
ボランティア募集、広報活動、募金活動をする。

「医療従事者」病気や怪我を治す。
「ロジスティシャン」援助物資を管理する。
「アドミニストレーター」人やお金の動きを管理する。



フランス・ボルドーにあるロジスティックセンター

センターの倉庫には、薬、無線、水道設備などの物資が数千種類あり、
どれもすぐに送り出すことができる状態で保管されているため、
緊急事態がおこっても素早く対応できる。


●国境なき医師団日本
1992年に設立。2004年までに101人のボランティアが派遣された。
国内では、ホームレスのための無料診断などをしている。


「コトバがつねに命を救えるわけではありませんが、沈黙はたしかに人を殺すことができます」

1999年、ノーベル平和賞受賞の際、ジェームズ・オルビンスキー氏のスピーチ。
賞金は「必須医薬品キャンペーン」を立ち上げる費用にあてた。

必須医薬品:病気の予防、治療に欠かせない医薬品。


●MSF難民キャンプ展(2004、2005年)
実際の難民キャンプの生活を再現して、見学にきた小学生らに体験してもらった。

 


***************************身近でできること

・知識を得る
国境なき医師団日本

・参加する
・募金する
「1日50円キャンペーン」はしかなどの予防ワクチン2本分、栄養食4食分。


事務局長:アルマン・ヴィロンドー氏のことば
全6巻シリーズを通して、国境なき医師団の活動をひと言で言うなら「治療(ケア)」です。
世界で一番治すことのむずかしい無関心という名の病。
この本を読んで、助けを必要としている人々のことを身近に感じてください。



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