■土曜ドラマ「チェイス〜国税査察官〜」(2010 全6話)
出演:江口洋介、井浦新、麻生久美、木村多江、斎藤工、田中圭、水野絵梨奈、佐藤二朗 ほか
泣いたなあ・・・
映画『人間の証明』を観た時のような、なんとも深い悲しみと感動の余韻がのこった。
最近は「マルサ」なんて言わないんだね。ほかにも「逆L字」「たまり」「嫁入り」「B勘(裏勘定)」等々、専門略語が次々出てくる。
最初からグイグイ、ハイテンポで引きこまれて、豪華キャストらのまさに追跡&逃亡劇が見物。
ストーリー説明は、ネタバレもあるため、ぜひ、なんの予備知識もなくじっくりと観て欲しい。
それでもメモとしては書くけど、私の苦手な経済の話のため、細かい部分を間違える可能性大/謝
「あいつは射手座だから、突っ走るところがあるんだよ」とか、
「お母さんはさそり座だから、案外しつこいのよ」みたいな、星座占い好きにはひっかかるセリフもいくつかあった。
●1話「カリブの手品師〜マルサ vs 20億を消す男」
法律の改正によって脱税の方法は急激に進化し、グローバル化している。
国税局の敏腕査察官・春馬草輔は、ガサ入れでプールの中まで飛び込む男。
(調べて、脱税の相当額が見つからないと恥をかくらしい
脱税のエキスパート・村雲修次は、檜山基一という金持ち男からある依頼を受ける。
父の遺産6000億円のうち、相続税で3000億円もとられるのはおかしいから、遺産そのものの存在を消してくれというもの。
まず、ムラクモが信頼できる腕なのかを試すため、レンタカー社長・財津(二朗さん!)を紹介する。
ダミーカンパニーで20億も脱税しているのを、なんとか消してほしいと頼む。
ムラクモ「日本は申告があるため、もっとも脱税が難しい国なんだ。むしろ人殺しのほうがカンタンなんですよ」
春馬の娘・鈴子
「政治家のチラシの名前に誤字があって、訂正して、刷り直すのに3000万円かかったって。
誰も気づかないよ、そんな誤字。私、大人になっても税金払いたくない」(分かる、分かる
ムラクモの友人川島圭介は、肺がんで余命半年。株取引の腕は妻のカオリのほうが上で、
8年前まではムラクモと付き合っていたことまで知っていたが、死んだら妻に何も残せないと悔やんでいた。
ムラクモはある計画を立て、2人を「タックスヘイヴン(税金のない国)」と呼ばれるヴァージン諸島に移す。
税理士のタレコミによって財津の件がバレ、国税庁国際部は、
「これまで日本は、国外の調査まではできなかったが、この件は許可を出す」という。
だが、ケイスケが亡くなったことで、すべて白紙に戻り、20億もの金が消えた。
カオリ「たったの1億7千万じゃなにも買えないわ。シュウジ、私もそっちに連れてってよ!」
ヒヤマがムラクモから買った旅客機がカンボジアで墜落。生存者ゼロ。
忙しすぎて新婚旅行も行ってなかった春馬は、娘に言われて、旅行好きな妻に「世界遺産を見に行こう」と約束していたが、
財津の件で約束が流れ、一人で行った妻は、墜落事故に巻き込まれて亡くなってしまった。
炎上する航空機の映像を見ながら、ムラクモは「合法的に脱税に成功したんだよ」と笑う。
「誰かにとって絶望の日が、誰かにとっては希望の日となることがある。これはオレにとって希望の日だ」
あんなにいい奥さん。しかも、木村多江さんが演じているだけに、ショック大きすぎ。。。
こんなに約束が守れないなら、最初から結婚なんかしなきゃいいのに。
●2話「イミテーション・ゴールド」
カオダレ(顔に傷のある中国人男性)を仲間に入れ、計画を立てる村雲。
ニセモノの宝石で申告をして、香港で本物に入れ替えて、日本の税関を通るというもの。
「ゴミ箱に捨てられた料理は、ストリートチルドレンたちが食べる。あんたゴミ箱の食べ物食べたことあるかい?
私は8人の子どもの中で頭がよかった。病気になった時、父は妹を売ってクスリを買ってくれた」
だが、村雲が注意していた通り、ニセのパスポートがバレて、カオダレは税関にひっかかる。
村雲は、宝石が入ったケースを受け取り、彼をアッサリ切り捨てる。
この件で財津は捕まり8億の脱税がバレるが、ヒヤマが「倒産した会社を買う代わりに村雲の名前を出すな」と約束させる。
春馬「あの男にこんなスキームは描けない」
「人殺しより怖いのは、人殺しに復讐する者だ」
村雲は、脱税のためにカオリにヒヤマと結婚するよう言う。
スイスなど相続税のない国で子どもを産めば、全額相続させることができるという理由で/驚
村雲「社会を本当に動かしているのは裏金だ」
カオリ「6000億あったら、あなたが何に使うのか見てみたい。結婚しても、あなたに抱かれにくるわ」
春馬は財津の机の奥から墜落機の写真を見つける。
春馬「幸せは金で買えるものだという奴らは、別の世界だと思ってたが、こっちとあっちはつながってる。
こっちとあっちは同じ世界にあって、金で買った幸せは、誰かの幸せを奪って手に入れたものなんだ。
お母さんの死の先には誰かがいる。そんな誰かの欲望に殺されたんだ」
村雲は、スズコと衝突事故を起こす(こんな酷い偶然ないでしょうに・・・
●3話「パーマネント・トラベラー」
村雲は軽い脳震盪で済み、春馬父娘と示談のことで知り合う。
調査の情報が得られるかもしれないと、村雲は「自分もあの事故で弟を亡くした遺族です」と偽り、廣川と名乗る。
春馬と廣川は急速に親密となる。
山中に3億円が捨てられていて、山が紺野大臣の所有だったことから脱税が疑われる。
昔、紺野を執拗に追っていて、春馬らの尊敬するOBである井坂敏は、今では大臣の税務コンサルタント。
脱税にはジャパンアニメの絵がからみ、画商の海江田はPT(パーマネント・トラベラー)と分かる。
(定住せずに、国を転々としていれば税金から逃げられるのか。ちょっと羨ましい・・・
品田次長「査察の叩く悪に聖域はない。たとえそれが大臣でも、OBでも」
春馬は「上司が信じられなくなった」と廣川に愚痴を言うと、村雲は『盗まれた街』というSF小説を例にあげる。
村雲「ボクは人の悪意というものは重力のようなものだと思っています。
報われなかった善意や、正義感の裏側に、同じだけの悪意が根を張るんだ。
もうガマンするのはやめましょう。あなたは、こんな社会を憎む権利がある。
本当は、あなた、こんな世界、滅びてしまえばいいと思ってるんじゃないですか?」
スズコは村雲に母親の保険金をもとに株の儲け方を教えてもらう。
記者くずれの情報屋・鵜野役で岩松了さんまで登場!
●4話「復讐」
旅客機をリースしたのは「人材派遣ライトキャスト」。それはヒヤマの「ペーパーカンパニー」と分かる。
春馬「悲しみを消してくれる、ぶつける相手を見つけたいだけなのかもしれない」
(いい男2人してケーキ屋ってw
ヒヤマの子会社に内偵が入っていることが分かり、「深爪」という男に査察官の弱みを握るよう命令する。
村雲「査察官て仕事には、ある矛盾がある。そこを狙う」
犯罪を通報してしまうと脱税でひっぱれないため、査察官は往々にして犯罪を見て見ぬフリをしなければならない体質がある。
カオリは妊娠し、相続税のないカナダで男児を産むが、それは村雲の子ども。
カオリ「シュウジ。私、あなたを救いたいの」
村雲の計画は、まずヒヤマの金で株を買い→暴落させ→価値が下がれば納税額も下がる→父の正道の延命治療を停止させる→価値を戻す。
買うのは、最近注目されているエネルギー「リチウム」の採掘地。暴落させるために事故が起きるという
春馬は、19人の墜落死者名簿の中に廣川という名前がないことに気づく。
●5話「史上最大のスキーム」
膨大な新聞記事のアーカイヴ(あんなのがあるんだ/驚)から、少年の腕が切り落とされた誘拐事件のニュースを見つける春馬。
娘との旅行と称して、現場となった村雲の実家に寄ると、当時を知る警察署長・谷川が事情を話す。
村雲の本名は「澤村吉弥」。貧乏だった澤村文子の息子吉弥は、10歳の時に誘拐され、
愛人だった正道は身代金を払わず、怒った犯人は吉弥の腕を切り落とした。
理由は、たぶん正道の本妻に息子・基一が産まれたから。
旅館の女将から、谷川署長は、昔の事件の揉み消しで多額をもらい別荘まで建てたという。
訪ねると薔薇を育てる文子がいた。
春馬は多摩に栄転し、事件から1年経った。結局、相続税の線では村雲をあげられなかったが、
「お前の母親は生きている。オレはその場所を知っている」と告げたことで、
「奴はきっと連絡してくる。それを待っている」と確信する。
ヒヤマは5000億をおろそうとして、ニセのパスワードだったと分かる。
村雲は、ヒヤマの金を全額奪って、カオリと息子ヒカリとともに海外に高飛びするが、そこでもけして幸せではない。
「オレの母親も死んだ。お前の妻も死んだ。今はただの灰だっ!」
「(母が息子に会おうとしない理由を))オレは知ってる、知ってるんだよ!」
●6話「カリブの黒い薔薇」
村雲はヒカリに触れると「お金は手が汚れる。手を洗わないと」と言って避ける。
カオリ「どのみち金はあなたを救ってくれなかった。あなたの復讐は終わったんじゃないの? なぜ子どもを抱いてくれないの?!」
カオリは地下シェルターに蓄えられた村雲の金品とともに、母が偶然映りこんだニュース映像のビデオテープを見つける。
誘拐劇は、母と谷川が仕組んだことだった。
「あなたは、本当に憎みたい人を憎めずに、世界中を憎み続けるのよ!
始めからやり直す希望は、すぐ目の前にあったのに」とヒカリを見せるカオリ。
(女性は、母親になったら、男よりも子どもを選ぶんだな。なのにシュウジの母は・・・涙
ヒヤマにガサ入れが入る。カオリは春馬にすべてを話す。
「彼には復讐なんて気持ちは一度もない。ただ、母に撫でられる子どものように褒められたかったんだわ。
彼を助けてください」と春馬に海外の住所を渡す。
村雲「ボクは絶望なんてしていない。生きるために子どもの手足を切り落とす母親なんて世界中に大勢いる。
ボクは絶望していないし、誰も恨んでいない。ただ、もう1つの人生を想像してしまう。
あっちとこっちにどんな違いがあるんだ? 抱きしめられる子どもに、腕を切り落とされた子どもにどんな違いがあるんだ?
いくら想像しても違いが分からないんだよ! だから希望を持ってしまう。あり得たかもしれない人生に。
人を狂わすのは、いつもそうゆう希望なんだ。眩しくて、目を細めて見つめる希望の灯なんだ」
春馬「『泣いた赤鬼』って話知ってるか? 誰も悪くねえのに、どうしようもなく悲しいんだよ。
オレたちも愛されたくて泣いた赤鬼だ。でも生きるしかないんだよ!」
「日本に帰ったら、母親に会いに行こう。長い付き合いになる。1日くらい寄り道したっていいだろう」
谷川家に着き、村雲は「会うのが怖いんだ。黒い薔薇を渡してほしい。もし要らないって言ったら、あんたにあげるよ」
出演:江口洋介、井浦新、麻生久美、木村多江、斎藤工、田中圭、水野絵梨奈、佐藤二朗 ほか
泣いたなあ・・・
映画『人間の証明』を観た時のような、なんとも深い悲しみと感動の余韻がのこった。
最近は「マルサ」なんて言わないんだね。ほかにも「逆L字」「たまり」「嫁入り」「B勘(裏勘定)」等々、専門略語が次々出てくる。
最初からグイグイ、ハイテンポで引きこまれて、豪華キャストらのまさに追跡&逃亡劇が見物。
ストーリー説明は、ネタバレもあるため、ぜひ、なんの予備知識もなくじっくりと観て欲しい。
それでもメモとしては書くけど、私の苦手な経済の話のため、細かい部分を間違える可能性大/謝
「あいつは射手座だから、突っ走るところがあるんだよ」とか、
「お母さんはさそり座だから、案外しつこいのよ」みたいな、星座占い好きにはひっかかるセリフもいくつかあった。
●1話「カリブの手品師〜マルサ vs 20億を消す男」
法律の改正によって脱税の方法は急激に進化し、グローバル化している。
国税局の敏腕査察官・春馬草輔は、ガサ入れでプールの中まで飛び込む男。
(調べて、脱税の相当額が見つからないと恥をかくらしい
脱税のエキスパート・村雲修次は、檜山基一という金持ち男からある依頼を受ける。
父の遺産6000億円のうち、相続税で3000億円もとられるのはおかしいから、遺産そのものの存在を消してくれというもの。
まず、ムラクモが信頼できる腕なのかを試すため、レンタカー社長・財津(二朗さん!)を紹介する。
ダミーカンパニーで20億も脱税しているのを、なんとか消してほしいと頼む。
ムラクモ「日本は申告があるため、もっとも脱税が難しい国なんだ。むしろ人殺しのほうがカンタンなんですよ」
春馬の娘・鈴子
「政治家のチラシの名前に誤字があって、訂正して、刷り直すのに3000万円かかったって。
誰も気づかないよ、そんな誤字。私、大人になっても税金払いたくない」(分かる、分かる
ムラクモの友人川島圭介は、肺がんで余命半年。株取引の腕は妻のカオリのほうが上で、
8年前まではムラクモと付き合っていたことまで知っていたが、死んだら妻に何も残せないと悔やんでいた。
ムラクモはある計画を立て、2人を「タックスヘイヴン(税金のない国)」と呼ばれるヴァージン諸島に移す。
税理士のタレコミによって財津の件がバレ、国税庁国際部は、
「これまで日本は、国外の調査まではできなかったが、この件は許可を出す」という。
だが、ケイスケが亡くなったことで、すべて白紙に戻り、20億もの金が消えた。
カオリ「たったの1億7千万じゃなにも買えないわ。シュウジ、私もそっちに連れてってよ!」
ヒヤマがムラクモから買った旅客機がカンボジアで墜落。生存者ゼロ。
忙しすぎて新婚旅行も行ってなかった春馬は、娘に言われて、旅行好きな妻に「世界遺産を見に行こう」と約束していたが、
財津の件で約束が流れ、一人で行った妻は、墜落事故に巻き込まれて亡くなってしまった。
炎上する航空機の映像を見ながら、ムラクモは「合法的に脱税に成功したんだよ」と笑う。
「誰かにとって絶望の日が、誰かにとっては希望の日となることがある。これはオレにとって希望の日だ」
あんなにいい奥さん。しかも、木村多江さんが演じているだけに、ショック大きすぎ。。。
こんなに約束が守れないなら、最初から結婚なんかしなきゃいいのに。
●2話「イミテーション・ゴールド」
カオダレ(顔に傷のある中国人男性)を仲間に入れ、計画を立てる村雲。
ニセモノの宝石で申告をして、香港で本物に入れ替えて、日本の税関を通るというもの。
「ゴミ箱に捨てられた料理は、ストリートチルドレンたちが食べる。あんたゴミ箱の食べ物食べたことあるかい?
私は8人の子どもの中で頭がよかった。病気になった時、父は妹を売ってクスリを買ってくれた」
だが、村雲が注意していた通り、ニセのパスポートがバレて、カオダレは税関にひっかかる。
村雲は、宝石が入ったケースを受け取り、彼をアッサリ切り捨てる。
この件で財津は捕まり8億の脱税がバレるが、ヒヤマが「倒産した会社を買う代わりに村雲の名前を出すな」と約束させる。
春馬「あの男にこんなスキームは描けない」
「人殺しより怖いのは、人殺しに復讐する者だ」
村雲は、脱税のためにカオリにヒヤマと結婚するよう言う。
スイスなど相続税のない国で子どもを産めば、全額相続させることができるという理由で/驚
村雲「社会を本当に動かしているのは裏金だ」
カオリ「6000億あったら、あなたが何に使うのか見てみたい。結婚しても、あなたに抱かれにくるわ」
春馬は財津の机の奥から墜落機の写真を見つける。
春馬「幸せは金で買えるものだという奴らは、別の世界だと思ってたが、こっちとあっちはつながってる。
こっちとあっちは同じ世界にあって、金で買った幸せは、誰かの幸せを奪って手に入れたものなんだ。
お母さんの死の先には誰かがいる。そんな誰かの欲望に殺されたんだ」
村雲は、スズコと衝突事故を起こす(こんな酷い偶然ないでしょうに・・・
●3話「パーマネント・トラベラー」
村雲は軽い脳震盪で済み、春馬父娘と示談のことで知り合う。
調査の情報が得られるかもしれないと、村雲は「自分もあの事故で弟を亡くした遺族です」と偽り、廣川と名乗る。
春馬と廣川は急速に親密となる。
山中に3億円が捨てられていて、山が紺野大臣の所有だったことから脱税が疑われる。
昔、紺野を執拗に追っていて、春馬らの尊敬するOBである井坂敏は、今では大臣の税務コンサルタント。
脱税にはジャパンアニメの絵がからみ、画商の海江田はPT(パーマネント・トラベラー)と分かる。
(定住せずに、国を転々としていれば税金から逃げられるのか。ちょっと羨ましい・・・
品田次長「査察の叩く悪に聖域はない。たとえそれが大臣でも、OBでも」
春馬は「上司が信じられなくなった」と廣川に愚痴を言うと、村雲は『盗まれた街』というSF小説を例にあげる。
村雲「ボクは人の悪意というものは重力のようなものだと思っています。
報われなかった善意や、正義感の裏側に、同じだけの悪意が根を張るんだ。
もうガマンするのはやめましょう。あなたは、こんな社会を憎む権利がある。
本当は、あなた、こんな世界、滅びてしまえばいいと思ってるんじゃないですか?」
スズコは村雲に母親の保険金をもとに株の儲け方を教えてもらう。
記者くずれの情報屋・鵜野役で岩松了さんまで登場!
●4話「復讐」
旅客機をリースしたのは「人材派遣ライトキャスト」。それはヒヤマの「ペーパーカンパニー」と分かる。
春馬「悲しみを消してくれる、ぶつける相手を見つけたいだけなのかもしれない」
(いい男2人してケーキ屋ってw
ヒヤマの子会社に内偵が入っていることが分かり、「深爪」という男に査察官の弱みを握るよう命令する。
村雲「査察官て仕事には、ある矛盾がある。そこを狙う」
犯罪を通報してしまうと脱税でひっぱれないため、査察官は往々にして犯罪を見て見ぬフリをしなければならない体質がある。
カオリは妊娠し、相続税のないカナダで男児を産むが、それは村雲の子ども。
カオリ「シュウジ。私、あなたを救いたいの」
村雲の計画は、まずヒヤマの金で株を買い→暴落させ→価値が下がれば納税額も下がる→父の正道の延命治療を停止させる→価値を戻す。
買うのは、最近注目されているエネルギー「リチウム」の採掘地。暴落させるために事故が起きるという
春馬は、19人の墜落死者名簿の中に廣川という名前がないことに気づく。
●5話「史上最大のスキーム」
膨大な新聞記事のアーカイヴ(あんなのがあるんだ/驚)から、少年の腕が切り落とされた誘拐事件のニュースを見つける春馬。
娘との旅行と称して、現場となった村雲の実家に寄ると、当時を知る警察署長・谷川が事情を話す。
村雲の本名は「澤村吉弥」。貧乏だった澤村文子の息子吉弥は、10歳の時に誘拐され、
愛人だった正道は身代金を払わず、怒った犯人は吉弥の腕を切り落とした。
理由は、たぶん正道の本妻に息子・基一が産まれたから。
旅館の女将から、谷川署長は、昔の事件の揉み消しで多額をもらい別荘まで建てたという。
訪ねると薔薇を育てる文子がいた。
春馬は多摩に栄転し、事件から1年経った。結局、相続税の線では村雲をあげられなかったが、
「お前の母親は生きている。オレはその場所を知っている」と告げたことで、
「奴はきっと連絡してくる。それを待っている」と確信する。
ヒヤマは5000億をおろそうとして、ニセのパスワードだったと分かる。
村雲は、ヒヤマの金を全額奪って、カオリと息子ヒカリとともに海外に高飛びするが、そこでもけして幸せではない。
「オレの母親も死んだ。お前の妻も死んだ。今はただの灰だっ!」
「(母が息子に会おうとしない理由を))オレは知ってる、知ってるんだよ!」
●6話「カリブの黒い薔薇」
村雲はヒカリに触れると「お金は手が汚れる。手を洗わないと」と言って避ける。
カオリ「どのみち金はあなたを救ってくれなかった。あなたの復讐は終わったんじゃないの? なぜ子どもを抱いてくれないの?!」
カオリは地下シェルターに蓄えられた村雲の金品とともに、母が偶然映りこんだニュース映像のビデオテープを見つける。
誘拐劇は、母と谷川が仕組んだことだった。
「あなたは、本当に憎みたい人を憎めずに、世界中を憎み続けるのよ!
始めからやり直す希望は、すぐ目の前にあったのに」とヒカリを見せるカオリ。
(女性は、母親になったら、男よりも子どもを選ぶんだな。なのにシュウジの母は・・・涙
ヒヤマにガサ入れが入る。カオリは春馬にすべてを話す。
「彼には復讐なんて気持ちは一度もない。ただ、母に撫でられる子どものように褒められたかったんだわ。
彼を助けてください」と春馬に海外の住所を渡す。
村雲「ボクは絶望なんてしていない。生きるために子どもの手足を切り落とす母親なんて世界中に大勢いる。
ボクは絶望していないし、誰も恨んでいない。ただ、もう1つの人生を想像してしまう。
あっちとこっちにどんな違いがあるんだ? 抱きしめられる子どもに、腕を切り落とされた子どもにどんな違いがあるんだ?
いくら想像しても違いが分からないんだよ! だから希望を持ってしまう。あり得たかもしれない人生に。
人を狂わすのは、いつもそうゆう希望なんだ。眩しくて、目を細めて見つめる希望の灯なんだ」
春馬「『泣いた赤鬼』って話知ってるか? 誰も悪くねえのに、どうしようもなく悲しいんだよ。
オレたちも愛されたくて泣いた赤鬼だ。でも生きるしかないんだよ!」
「日本に帰ったら、母親に会いに行こう。長い付き合いになる。1日くらい寄り道したっていいだろう」
谷川家に着き、村雲は「会うのが怖いんだ。黒い薔薇を渡してほしい。もし要らないって言ったら、あんたにあげるよ」