■『アミが来た』(徳間書店)
エンリケ・バリオス/原作 さくらももこ/訳・絵 うんのさしみ/絵
エンリケさんはアミシリーズがたくさんの人に読まれたことは喜びつつ、
肝心な子どもたちが本の一部しか理解できずがっかりしたかもしれないことをずっと“借り”に思っていたという。
そして、書いたのがこの絵本。
【内容抜粋メモ】
●エンリケさんによる「はじめに」メモ
ほとんどの人は、今日を生きるために忙しいので“生活する”時間がありません。
毎日、目を覚まし、1日中働き続け、家へ帰り、疲れ果てて眠りにつきます
毎日毎日、この繰り返し。それは生きているのではなくて、ただ存在するために奮闘しているだけです。
どうして、そんなに、頑張らなくてはならないのか?
それは、競争のためです。国々も会社も宗教も競争しています。
ときどき、競争がひどくなると、暴力や戦争を引き起こしてしまいます。
でも、競争のかわりに協力したなら・・・?
●あらすじ
ペルリータは愛猫のコポと一緒に「あの一番大きな星が降ってきて、自分のものになればいいのになあ!」と夢見ている
すると、ある日、大きな星が屋上に落ちてきた
慌てて行ってみると、優しく笑う少年・アミがいた。
アミ「この星はみんなほしがるけど、星を持つということはとても重大なことなんだ。
星の名前は“愛によって結ばれた世界”といって、だれかの胸につけてもらわないと成長しないけど、
つけた瞬間から愛によって結ばれた世界のために努力することを誓わなきゃならない。
すると、人々の間で起こる争いごとや、間違ったことに対してときどき心が痛くなることもある」
そう言われてちょっと迷うけど、つけることを決めたペルリータ。
胸に星をつけたこと、アミのことを父母に話しても信じてもらえず、
母に「精神家のお医者さまに診てもらわなくてはいけないわ」と言われ、
医者に話すと一応信じてくれたようだった(ほんとかな?
誕生日に欲しかったクマのぬいぐるみポンピをもらって、友だちに祝ってもらい、
屋上でまたアミに会うことを許してもらい、再会を喜びあう2人。
こんどは円盤に乗って山まで行く。
戦争 の映像をテレビで見て流した涙が輝く宝石のようになったのをアミに見せると、
「それは君の胸にある星の涙なんだ。それをあげたいと思う友だちにあげると、だんだん育って星に成長するんだよ」
学校に行く日が来て、怖くなって帰ってきてしまったペルリータ。
母にも怒られて沈み、アミからもらった鏡の電話で話すと、
また円盤の旅に連れていってくれて、いろんな国の子どもたちが楽しそうに学校に行く様子や、
学校で絵を描いたりして楽しそうな様子を見て、ペルリータは安心する。
アミ「戦争の責任はだれにあると思う?“無知”さ。知らないということだよ。
愛というものを理解し、愛とともに生きていたら、問題はかんたんに解決するのに、そのことを人間は知らないんだ」
ペルリータ「学校では教えてくれないの?」
アミ「そうだね、あんまり教えないね。みんな愛について知らないから、そのことを本に書いて教えようとする人もほとんどいない」
ペルリータ「わたし、世界は愛によって結ばれるべきだって、本に書いてみたいな」
アミ「そのためには学校に行って、字を書いたり、読むことを習わなきゃね」
●ももこさんによる「あとがき」メモ
この広い宇宙の中には、地球人より進歩した魂の先輩たちがたくさん存在していると私は思います。
その先輩たちは、きっといろいろな所で私たちを助けてくれていると私はずっと前から思っていました。
エンリケさんの物語は、それをとてもわかりやすく豊かに深く伝えてくれています
ももこさんが翻訳もされていると知ってビックリ!
ペルリータと、その他の背景のすべてをうんのさんが描いたとのこと。
ももこさんとは180度違ったテイストだけど、ゲームやCGアニメの世界に慣れている
現代のコたちの目にはインパクトがあって、親しみやすいのかもしれないな。
長編のアミシリーズと比べたら、話をかなりはしょっていて、子ども向けに書かれているから、
「みんなキライな学校にちゃんと行きましょうね」みたいなテーマに誤解されないかしら?て気もした
もっと続きが出版されたらいいけど、長編のほうも絵本もその後はアミについて書いてないようだし。
その憧れのエンリケさんに、ももこさんが会いに行ってしまった物語が『ももこのトンデモ大冒険』に書かれているという。
本書の初版は2002年。
一連のアミシリーズを読んで芽吹いた気持ちもあるだろうし、
「そんな夢みたいなこと、創作の1つにすぎない」と忘れてしまって
元の繁忙な日常生活に戻ってしまった人もいるだろう。
ヨーコもジョンも言っているとおり「イマジン(想像)しつづけること」。
それが平和で愛にあふれた世界、飢餓も、苦しみも、戦争もない星を作る第1歩なんだ。
♪夢かもしれない
でもその夢を見てるのは
君独りじゃない
仲間がいるのさ
(イマジン/忌野清志郎訳
エンリケ・バリオス/原作 さくらももこ/訳・絵 うんのさしみ/絵
エンリケさんはアミシリーズがたくさんの人に読まれたことは喜びつつ、
肝心な子どもたちが本の一部しか理解できずがっかりしたかもしれないことをずっと“借り”に思っていたという。
そして、書いたのがこの絵本。
【内容抜粋メモ】
●エンリケさんによる「はじめに」メモ
ほとんどの人は、今日を生きるために忙しいので“生活する”時間がありません。
毎日、目を覚まし、1日中働き続け、家へ帰り、疲れ果てて眠りにつきます
毎日毎日、この繰り返し。それは生きているのではなくて、ただ存在するために奮闘しているだけです。
どうして、そんなに、頑張らなくてはならないのか?
それは、競争のためです。国々も会社も宗教も競争しています。
ときどき、競争がひどくなると、暴力や戦争を引き起こしてしまいます。
でも、競争のかわりに協力したなら・・・?
●あらすじ
ペルリータは愛猫のコポと一緒に「あの一番大きな星が降ってきて、自分のものになればいいのになあ!」と夢見ている
すると、ある日、大きな星が屋上に落ちてきた
慌てて行ってみると、優しく笑う少年・アミがいた。
アミ「この星はみんなほしがるけど、星を持つということはとても重大なことなんだ。
星の名前は“愛によって結ばれた世界”といって、だれかの胸につけてもらわないと成長しないけど、
つけた瞬間から愛によって結ばれた世界のために努力することを誓わなきゃならない。
すると、人々の間で起こる争いごとや、間違ったことに対してときどき心が痛くなることもある」
そう言われてちょっと迷うけど、つけることを決めたペルリータ。
胸に星をつけたこと、アミのことを父母に話しても信じてもらえず、
母に「精神家のお医者さまに診てもらわなくてはいけないわ」と言われ、
医者に話すと一応信じてくれたようだった(ほんとかな?
誕生日に欲しかったクマのぬいぐるみポンピをもらって、友だちに祝ってもらい、
屋上でまたアミに会うことを許してもらい、再会を喜びあう2人。
こんどは円盤に乗って山まで行く。
戦争 の映像をテレビで見て流した涙が輝く宝石のようになったのをアミに見せると、
「それは君の胸にある星の涙なんだ。それをあげたいと思う友だちにあげると、だんだん育って星に成長するんだよ」
学校に行く日が来て、怖くなって帰ってきてしまったペルリータ。
母にも怒られて沈み、アミからもらった鏡の電話で話すと、
また円盤の旅に連れていってくれて、いろんな国の子どもたちが楽しそうに学校に行く様子や、
学校で絵を描いたりして楽しそうな様子を見て、ペルリータは安心する。
アミ「戦争の責任はだれにあると思う?“無知”さ。知らないということだよ。
愛というものを理解し、愛とともに生きていたら、問題はかんたんに解決するのに、そのことを人間は知らないんだ」
ペルリータ「学校では教えてくれないの?」
アミ「そうだね、あんまり教えないね。みんな愛について知らないから、そのことを本に書いて教えようとする人もほとんどいない」
ペルリータ「わたし、世界は愛によって結ばれるべきだって、本に書いてみたいな」
アミ「そのためには学校に行って、字を書いたり、読むことを習わなきゃね」
●ももこさんによる「あとがき」メモ
この広い宇宙の中には、地球人より進歩した魂の先輩たちがたくさん存在していると私は思います。
その先輩たちは、きっといろいろな所で私たちを助けてくれていると私はずっと前から思っていました。
エンリケさんの物語は、それをとてもわかりやすく豊かに深く伝えてくれています
ももこさんが翻訳もされていると知ってビックリ!
ペルリータと、その他の背景のすべてをうんのさんが描いたとのこと。
ももこさんとは180度違ったテイストだけど、ゲームやCGアニメの世界に慣れている
現代のコたちの目にはインパクトがあって、親しみやすいのかもしれないな。
長編のアミシリーズと比べたら、話をかなりはしょっていて、子ども向けに書かれているから、
「みんなキライな学校にちゃんと行きましょうね」みたいなテーマに誤解されないかしら?て気もした
もっと続きが出版されたらいいけど、長編のほうも絵本もその後はアミについて書いてないようだし。
その憧れのエンリケさんに、ももこさんが会いに行ってしまった物語が『ももこのトンデモ大冒険』に書かれているという。
本書の初版は2002年。
一連のアミシリーズを読んで芽吹いた気持ちもあるだろうし、
「そんな夢みたいなこと、創作の1つにすぎない」と忘れてしまって
元の繁忙な日常生活に戻ってしまった人もいるだろう。
ヨーコもジョンも言っているとおり「イマジン(想像)しつづけること」。
それが平和で愛にあふれた世界、飢餓も、苦しみも、戦争もない星を作る第1歩なんだ。
♪夢かもしれない
でもその夢を見てるのは
君独りじゃない
仲間がいるのさ
(イマジン/忌野清志郎訳