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知ってほしい!子どもの「こころの病気」3 心身症 元気が出ない(岩崎書店)

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知ってほしい!子どもの「こころの病気」3 心身症 元気が出ない(岩崎書店)
佐々木正美/監修

『知ってほしい! 子どもの「こころの病気」』のシリーズ3冊目。
『知ってほしい!子どもの「こころの病気」2 自閉症とLD 仲良くできない』

ココロと体って、ひとつにつながってるんだなぁ。
自分にも当てはまる項目が多くて、病院で検査しても体そのものには異常はないって言われる。いわゆる「不定愁訴」も関係してる?
これって、ストレス社会では、もう珍しくないんじゃないかなって思えてくる。
本人の症状より、周囲の環境改善のほうが大事ではないだろうか?


【内容抜粋メモ】

(前文)
子どもは精神のはたらきが、大人のように発達して分化していません。
そのため、はっきりとした症状にならず、ココロと体の不調が一体にまじりあった「心身症」になりがちです。
ヒトの精神の不調の多くは、人間関係で生じるストレスによっています。
同時に、人間関係には、ストレスを癒すはたらきもあります。
発症を防ぐのも普段の人間関係だということです。


「心身症」
ココロの問題が引き金になって、体に症状が出ること。
もともと症状があって、ストレスによって悪化している場合もある。

例:頭痛、発熱、円形脱毛症、過呼吸症候群、発疹・アレルギー、胃痛、過敏性腸症候群、ぜんそく
(いくつか当てはまるなぁ・・・

心身症は、問題の根元にある悩みをとりのぞかないことには治りません。


************************心身症

悩みやストレスがつのって、体を壊すこと。仮病のように思われがちだが、本人は辛い。


●特徴

「頭痛・吐き気がする」
学校に行く前が一番ツライ。家族はズル休みだと疑っている。病院では「体の異常はない」と言われる。
例:友だちと気まずい→顔を合わせたくない→頭が痛いから休みたい。

【対応例(以下同)】
×仮病と決めつける。
○嫌がらなければ、「病気だから」と避けないで、遊びに誘う。「ひとりじゃないんだ」と思って、すこし元気になる。


「行事の前になると熱を出す」
病気ではないのに熱が出る。状況によって上がったり、下がったりする。クスリがあまりきかない。
ココロに強い不安を抱えている時に出る。
例:スポーツが苦手で、みんなに迷惑をかけるのが憂鬱→運動会がイヤ→熱が出た。これで休める。

×「○○ちゃんの頑張りしだいだよ」などとプレッシャーをかける。
○頑張りを認める。悩みを聞いてもらうだけでも、ラクになる。


「発疹の痒みが気になって集中できない」
「アトピー性皮膚炎」ホコリをすったり、空気が乾燥していると痒くなる病気。肌が敏感に反応する。イライラすると余計に強まる。

「蕁麻疹」ふつう短時間で消えるが、疲れたり、イヤなことがあると、なかなか消えない。
みんなと同じものが食べられない。
例:痒い→気になって集中できない→ストレスで余計痒くなる。

×特別扱いする。
○体質が違うと知って欲しい。肌のことを口に出さない。


「気管支ぜんそく」
ホコリや花粉などでアレルギーが起きて、ノドの奥に炎症が起こる病気。
急に息が苦しくなって、咳が止まらない。ホコリ、タバコの煙を吸ったり、体を動かすだけでも咳き込む。
例:発作は死にそうなくらいツライ→「また苦しくなったらイヤだな」といつも不安→外に出たり、遊んだりするのがコワイ。

×「体が弱いから」と仲間に入れない。
○天気が悪い日は発作が起きやすい等、発作について分かってほしい。
 息苦しくなったら、そっとして、休んでいれば、また元気になる。


疲れたり、風邪をひくのもよくないので、早寝早起きを心がけている。


「円形脱毛症」
ストレスなどがきっかけで、髪の毛のもとになる部分が壊される病気で、
一部が抜け落ちて10円玉くらいのハゲができる(母も親の介護の時になったなぁ

1.うっすらうぶ毛が生えて、数ヶ月で治る。
2.ほかにもハゲができ、まゆ毛などにも広がる。
という2パターンがあるが、塗り薬でたいていは自然に髪の毛が生えてくる。
例:学校に行くのがツライ→誰にも言えない→ガマンするしかない。

×仲間はずれにする。
○帽子をかぶる。心配だという気持ちを素直に伝える。


ココロと体は切っても切れない関係
子どもの場合、気持ちを言葉に表す力がまだ十分ではない→体の症状として表れる。

自律神経の乱れが影響している(これなんだよね


「交感神経」体を活動状態に保つ。
「副交感神経」体を休ませる。

この2つのバランスで体がコントロールされているが、ストレスは脳に負担をかけ、はたらきを乱して、いろいろな症状となって出る。
悩みの原因は、親子・きょうだい関係、友だち関係、進学などさまざま。

心身症は「このままでは耐えられない」というサイン。
環境を整えることが望まれるが、長い目で見れば、子ども自身が悩みを解決する力を伸ばすことも大事。


●Q&A
Q:治療が必要?
A:体の病気が関わっていることもあるので、医療機関で体に異常がないか調べる。

Q:どうしてそんなに悩むの?
A:保護者や教師が生活環境を見直し、子どもが安心できる環境をつくることが悩みの解決につながる。

Q:学校を休ませてもいいの?
A:ひとまず休ませて、体力&気力を回復させるのが大事。


************************過敏性腸症候群

緊張などで、お腹の痛みをともなう下痢・便秘を繰り返す状態(これも診断されたことがある
腸の動きは、緊張感に影響されやすい。
「なんでも、キチンとやらなくちゃ」と思うタイプで、常に緊張感を持っていると、腸が敏感になる。

●特徴

「お腹が痛くなって何度もトイレに行く」
ひどい時は1日に4〜5回もトイレにこもる。バスや電車に乗ると、トイレに行きたくなる。トイレに行ってもスッキリしない。
例:そろそろ出かけなきゃ→お腹が痛くなってきた。

×「急いで!」とせかす。
○無理をさせない。「友だちが待ってる」と思うとますます緊張するので、先に行ってもらう。
 あまりひどい時はクスリを飲むと安心して症状がやわらぐ。


「トイレに行けない時にかぎってお腹が痛くなる」
授業中、朝礼など、逃げられない状況になるとお腹が痛くなる。お腹が痛くない時も不安が消えない。
例:授業中にトイレに行きたくなったらどうしよう→お腹が痛い。でも恥ずかしくてトイレに行けない→平気になったけど、またなったらどうしよう。

×いっしょにトイレをガマンしてしまう。
○いつでもトイレに行ける雰囲気づくりをする。便秘は、元気に運動をするとよくなる。体をよく動かすと、腸の動きもよくなる。



************************過呼吸症候群(息切れ・めまい)

必要以上に息を吸って、体内の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れ、さまざまな症状を起こす病気。
「息が吸えない」っと焦るが、本当は息を吸いすぎて苦しくなる。
月に1、2回発作を繰り返す人は、気が強そうに見えて、実は自信がなく、不安や淋しさを抱えている。
その不安が発作をよんでいる→なんでも一人でがんばらず、友だちや家族といっしょにがんばろう。

・ケンカをした時
・胸がドキドキして頭痛、めまいがする
・手足が痺れる
・気を失う
(パニ障にも似てるから、よく「過呼吸症候群なの?」と言われるんだよね

興奮すると、困った状況を乗り切ろうと、体が酸素をとり入れようとして自然に息が速くなる。
例:口論していてカッとなる→気がつくと息を吸い続けている→「倒れそう」とパニックになる。

×大変!と騒ぎたてる。
○紙袋を用意する(この方法が実は適当じゃないって話も聞いたことあるけど?




************************起立性調節障害(立ちくらみ・めまい)

立ち上がった時におきる。緊張感やストレスなど、ココロの問題が関係している。
ふつうは、自律神経と心臓のはたらきで血液が下にたまらないようにできているが(へえ!
この仕組みがうまくはたらかないと、脳にまで十分にいきわたらず、立ちくらみやめまいが起きる。
(図書館とかでしゃがんで立つたびに立ちくらみする。貧血かと思ってたんだけど?
 子どもの頃もお風呂場とかで、よくひっくり返ったなあ

・急に立つとクラっとする。
・立っていると気分が悪くなり、朝礼など長時間だと倒れてしまう。
(朝礼で校長のつまらない話でバッタ、バッタ倒れてるコがいたのに、それでも止めなかった人がいたな

×急に立ち上がる。長時間立ちっぱなしでいる。
○立ち上がる時は、頭を下げて30秒数えるつもりでゆっくり動く。無理せずしゃがむ。

起こりやすい人には体質的な問題がある。同時にストレスも症状を強める。
バランスのよい食事、適度な運動、早く寝るなどで、症状はなくなっていく。



************************トラウマ・PTSD

災害、事故、いじめ、暴力などでショックを受けて、ココロに傷をおい、忘れられなくなること。
身を守ろうという気持ちが強く、いつも周りを警戒している。
「自分はダメな人間だ」という思いもあり、「また傷つくくらいなら人から離れているほうが安全」と思っている。

・物音や、まわりの変化を怖がる。
・震えたり、パニックになる。
・ひとりでいる。

×コソコソ悪口を言う。
○無理に話そう、遊ぼうとがんばらない。怖がりなのは、臆病だからじゃない。

ココロの傷を癒すのに必要なのはおもに3つ
・安全だと思える環境をつくる。
・感情を抑えず吐き出す。
・自分を信じる。そのためには、よい友だち関係が大きな力になる。医師・カウンセラーの助けが必要なこともある。


「クルマの事故に遭って、一緒に乗っていた母親を亡くした後、性格が変わった」
・遊びで事故のマネをする。
・クルマや交差点を避ける。
・悪夢を見る。

例:事故のことは思い出したくない→そんなことは誰にも言えない→クルマを見ると思い出してツライ。

×「しっかりしろ」「がんばれ」とプレッシャーをかける。
○友だちとして普通に接する。本人から話すまで、事故のことを尋ねない。

ツライ体験に向き合い、怒り・悲しみを吐き出せるようになれば、傷は治る。専門家の助けが必要な場合もある。
(むしろカウンセラーに相談したほうがいいと思うんだけど



************************解離性障害

悩み・ストレスから無意識に逃げようとして、一時的に記憶が失われたり、幻覚を見る病気。

「ある時期の記憶がすっぽりなくなる」
例:ココロの奥で、どこかに逃げたいと思っている→気づいたら知らない所にいた→なにがあったかサッパリ分からない。

×家出の理由を聞き出す。
○まず安心させる。脳や体の病気がないか病院でしらべる。


「離人症」
解離性障害の症状の1つ。自分だけが別世界にいるような気がする。テレビドラマを見ている気がする。
イヤな気持ちを無理に抑え続けていると「今の自分がどこか変だ」と感じるようになる。
大勢でいると、自分だけ取り残された感覚になりやすい。

例:みんなが変に思える→誰にも分かってもらえない。


×「気のせいだ」ととりあわない。
○少人数で、落ち着いて話せる時なら、悩みを打ち明けてくれるかも。様子がおかしかったら大人に相談する。



************************転換性障害

悩み・ストレスが募り、体がうまくはたらかなくなる。周りが注目するほど症状は強まる。

・足が動かなくなり、立てなくなる「運動障害」
・声が出なくなる。
・体が痙攣する。
・失神して倒れる。

例:マラソン大会は行きたくない→学校に行く途中で立てなくなってしまった
 →マラソン大会は休めたけど、友だちと一緒じゃないし、ずっと寝てばかりいるのはツライ。

×「仮病だ」「さぼりたくてウソをついた」と疑う。
○先生・家族など身近な大人を呼ぶ。病気が原因ではないか調べる。いっしょに練習して苦手意識をなくす。


「急に目がかすんで見えなくなる
目、耳、手などの感覚に異常が出るのは「感覚障害」と呼ぶ。
視力検査をしても異常はない。目の病気ではない。

・目が見えなくなる
・耳が聞こえにくくなる
・手で熱さ、冷たさを感じなくなる

例:学校に行くだけでヘトヘトに疲れる。ツライ→あれ?目が見えない!→どうしてだろう、コワイ!

×「見えないなんておかしい」とケンカする。
○目に異常がないかしらべる。悩み事を聞いてみる。学校を休んでいるうちに治ることもある。


本人がショックや症状を自覚していないことがある
突然変わった行動をしたり、激しい症状に襲われるが、周囲を騙そうという気持ちではない。
受験、友だち関係に苦しみながら、ストレスだと自覚せず、黙って頑張ってしまう子がいる。
無意識に自分のココロを守ろうとして起こるのが「解離性障害」「転換性障害」だと言える。

逃げようとしても、いつまでも解決しない。
辛さに向き合い、どう受けとめ、どう解決したいか、気持ちを言葉にすることで、初めてココロの整理がついてゆく。
そのためには、周囲の大人が、子どもが安心して向き合える環境を整えることが大切。


●Q&A
Q:放っておけば治るのでは?
A:症状は助けがほしいというサイン。後ろに隠れているココロの問題に気づくことが大事。

Q:傷つきやすい子?
A:同じ経験をしても平気な子もいる。個人差があることを理解し、より丁寧な対応をすること。

Q:周りの大人のせいでは?
A:保護者、とくに母親が非難されることがあるが、責めるだけでは解決しない。
  大人全員の責任と考え、全員で取り組むことが必要。


「心身症」はココロの病気。病院に行っても「悪いところはありません」と言われてしまう。対処療法だけでは治らない。
ストレスがあることを周りに相談して、辛さが本物だとハッキリと伝えてください。仮病ではなないと分かってもらう必要があります。
周りに悩みを理解してもらい、同時に病院で診てもらえば、徐々に治っていきます。



************************トゥレット症候群・くせ

くせを直せなくて悩んでいる子がいます。体に表れるチックと、声に表れるチックの両方がみられる病気。
何度も注意をして、本人もやめたいのに直りません。それが辛くて、ココロにストレスをためこんでいます。

「チック」

くせとは、知らず知らず繰り返す動作・行動

肩をすくめる、まばたき、咳払い、うなり声など、さまざまある(以前、派遣先で咳払いばかりするおじさんがいたなあ
行事などで緊張感が強くなると表れる。いくつもが次々と表れる場合もある。

・ギュっと目をつぶるようにまばたきを繰り返す
・ツバを吐く(オヤジが道端でやるのとは違うんだよね?
・顔をしかめる
・鼻を鳴らす
・言葉を繰り返して言う

例1:くせを自覚していない→周りから変だと言われる→気になって、くせがひどくなる。

×「なんで止められないの?」と責める

○普段通りに接する。なにかに熱中しているとくせはあまり出ないので、邪魔しないようにする。

例2:無意識に声が出てしまう→みんなをビックリさせるのがツライ→自分では止められない。

×止めさせようとする。いちいち反応する。マネをする。
○緊張しない雰囲気づくり。変なことを言っても聞き流す。
 楽しく話しながらのグループ行動ならリラックスできる。クスリで症状を抑えられる。

中には「クソ」「シネ」「エロ」など下品なこと、性的なことを繰り返す子もいる。
本人には悪意はない。怒らず、聞き流すのがいちばん(子どもが好きな言葉だよね


止めさせようとすると、かえってくせが強くなる
叱って止められるものではない。「チックを起こしやすい体質」があるとも言われる。
原因を取り除くことより、子どもが楽しく過ごせる時間を増やすこと。
大人が気持ちを十分受け止められれば、安心感をおぼえ、いつのまにか消えることも多い。

「なくて七くせ」
「この子には、こういうくせがある」と割り切ることも必要。
ただし、抜毛症、重症のチックで本人が苦しいなら医師に診てもらう。


●Q&A
Q:ウチの子に伝染るのでは?
A:伝染るものではない。マネをしているならたしなめましょう。

Q:親のしつけが悪いのでは?
A:注意するとくせが強くなる。保護者が注意をしないからといって、頭ごなし否定しない。

Q:子どものうちに治したい?
A:子どもと楽しく過ごすことを大切に。くせの多くは、中学生くらいには自然と治る。

Q:なにかの病気では?
A:病気が原因ではない。くせがココロを落ち着かせるための儀式のようになっている。



************************習癖異常

・爪を噛む(時には出血することも
・指をくわえて吸う
・鉛筆を噛む
・鼻をほじる
(大人でもあるくせが多いよね

くせがとれないこと。病気ではなく、原因はストレス・悩み。
指しゃぶりは小さな子によくある。退屈すると出る。
爪を噛むのは、指しゃぶりの続きで起こったり、少し大きくなってから出る子もいる。
退屈だけでなく、緊張感、不安、イライラ、寂しい時などに出る。

例:両親が妹に夢中でかまってくれない→爪を噛む→ボクの話も聞いてほしい→でも言うのが恥ずかしい→妹ばかりズルい


×何度も叱る。
○ストレスを減らす。くせを気にせず、好きな遊びに誘う。妹の世話に参加させる。


「抜毛症」
自分で自分の毛を抜くくせ。髪だけでなく、まゆ毛、まつ毛を抜くこともある。
けして珍しくない。不安や緊張を紛らわすために始まる。
どんな場面でやるかよく考え、その状況を減らすようにする。

・部分的にハゲてしまう
・なくなるまでまゆ毛を抜く
・腕、足の毛まで抜く

例:勉強がうまく進まずイライラしている時、一人でボーっとしている時に髪の毛を抜いてしまう
  →髪が薄くなった部分がある→チクっとした感じが気持ちよくて止められない


×「なんで止められないの?」と責める。
○「抜かないほうがいいよ」と穏やかに言う。
 みんなで勉強すれば、イライラするのは自分だけじゃないと気づいて、ちょっとホッとする。


●Q&A
Q:くせのせいでイジメられたらどうする?
A:からかわれることはあるかもしれないが、イジメになることは滅多になく、そのうち見慣れる(そうかなぁ・・・?
  くせをなんとかしようとするより、家族・友だちとの会話を増やそう。身近な支えがあれば、不安は減る。



************************睡眠障害

夜になってもなかなか眠れない。原因は夜更かし、ストレスなど人それぞれ。
眠れない、起きられない、寝ぼけて歩き回るなど。
睡眠の質、時間帯、睡眠にともなっておかしな行動が起こる、不眠・過眠などをまとめて言う。



いろいろ考え込んでしまうタイプで、学校での出来事、友だち関係、将来のことなど、あれこれ考え始めて余計に眠れなくなる。
ココロにためこんでいるモヤモヤを吐き出す、昼間に体を活動させると、寝つきもよくなる。

・寝つきが悪くてイライラする
・疲れがとれない
・ウトウトしてもすぐに目が覚めてしまう
・寝起きが悪い
・眠れないと思うほど、さらに眠れなくなる

例:眠れなくてツライ→「また眠れないのでは?」と不安になる→不安な考え事をして眠れない

×「早寝早起きしたほうがいい」と言う。
○なんでも話し、相手の話もよく聞く友だちは心強い存在。趣味に熱中する。
 昼間の生活に問題が出ているなら医師に相談する。


「生活リズムの乱れ」
ヒトの体は、昼間に活動し、夜は休むように自動的に調節されている。
昼にあまり体を動かなさないと、夜はますます眠れず、生活リズムが崩れて昼夜が逆転する。

例:夜のほうが調子がよく眠くならない→朝がツライ。寝坊して遅刻する→早く寝ようとしても眠れない。

×「夜型生活でいいじゃない」と認める。昼間いっしょにゴロゴロする。
○昼間に誘って外出する。朝、窓を開けて日光に当たる 朝は決まった時間に起きる。
 朝ごはんを食べると「活動モード」に切り替わる。


「睡眠障害の随伴症状」
眠っている間にみられる奇妙な行動。子どもにはけっして少なくない。
眠りには“脳を休めるため”と、“体を休めるため”の2つある。
子どもは、この2つがうまく切り替わらないことがある。大人になれば眠れるようになる(大人でも多いよね
何度も繰り返す場合、普段の生活に悩みや不安がないか話を聞き、解決が必要。

・悪夢を見てうなされる
・夜中に寝ぼけて歩き回る
・眠ってから叫んで起きる
・眠りながら汗をかき、息を切らす


「夢遊病」も随伴症状の1つ

例:眠って1〜2時間後、急に叫んで汗びっしょりになって起きる→家族が話しかけても反応がなく、10分くらいでまた寝てしまう
 →朝起きると、よく覚えていない。

×騒いで怯えさせる。「なんで叫んだの?」と問いただすと本人を心配させる。
○「大丈夫だよ」と安心させる。


「夜尿」
小学生になって、とくに病気がないのにおねしょが続き、本人や家族が悩んでいること。
「治らない」と悩むことで、ますます治りにくくなる。

・寝る前は水分をとらない、寝る直前にトイレに行く工夫をしてもおねしょが治らない
・心配でよく眠れない
・自分がイヤでたまらず、なにをするにも自信がない
・旅行などに行くのがイヤになる

例:おねしょが治らなくて恥ずかしい→またしてしまった。僕はダメな人間だ。

×「いい加減にしなさい」と怒る。
○親に甘えられる雰囲気をつくる。
 キャンプや旅行を休ませるのも1つの方法だが、それだとまた自信をなくしてしまう。
 先生に事情を話して、もししても、みんなに分からないうちに着替えられる準備をしておけば安心できてのりきれるもの。


「おねしょぐらい、どうってことない」と大らかにしていると助かる。


眠りの異常はストレスと関係がある
しっかり眠ることは、心身の健やかさを保つ基本
昼間の生活に苦痛、不満があることが多い。いったん眠れなくなると、それがストレスで不眠が強まる。
睡眠そのものより、昼間の生活に喜び、満足があるよう改善をこころがける。
子どもを不安にさせるような家庭不和はないだろうか?など考えてみる。


●Q&A
Q:なにかの病気ではと心配。
A:うつ病、統合失調症、摂食障害等にともなって表れる場合もあるが、それらがないなら心配ない。

Q:子どものうちからクスリを飲ませても大丈夫?
A:クスリがなくてもたいていは乗り切れる。クスリなしで眠れなくなるなることは、まずない(そう?

Q:多少の夜更かしは仕方ない
A:大人の都合に合わせて、子どもを振り回していませんか? 睡眠不足は子どもの生活を乱し、さまざまな症状を引き起こします



子どもがココロからくつろげるところ、それが本当の家庭です。



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