■知ってほしい! 子どもの「こころの病気」5 ぼくは悪くない(岩崎書店)
佐々木正美/監修
子どもの「こころの病気」シリーズの最終巻。
シリーズを通して思ったのは、大人のココロの問題って、子どもの頃からすでにあることが多いんじゃないかなってこと。
「周りに迷惑をかけるあいつが悪い」「あいつさえいなければ、ストレスが減るのに」
生きてると、こう思うことが多い。
でも、小学生の頃、ある先生から「あいつが悪いと言っているうちは、何も変わらないよ」と言われたことを思い出す。
その時は理解できず、「私の気持ちを分かってない」と傷ついたけど、今ならなんとなく、前よりいろいろ見えてくる。
人と自分の「価値観」「常識」は違うことや、一見「迷惑な人」の背景にあるココロの問題。
その人を責める人の中にある「偏った見方」。
これまで「面倒臭い、イヤな人」は「無視してしまおう」「ガマンしよう」としてきたことも、
全部、人間関係を学んで、むしろ自分のココロのありようを深く振り返って、人として成長する機会だったんだ。
でも、悩んでいる人ほど、「無意識」で、こういった本なんて読まないんだよなあ! 残念すぎ。
●知ってほしい! 子どもの「こころの病気」1「こころの病気」ってなんだろう?
●知ってほしい!子どもの「こころの病気」2 自閉症とLD 仲良くできない
●知ってほしい!子どもの「こころの病気」3 心身症 元気が出ない
●知ってほしい! 子どもの「こころの病気」4 気になっちゃう
【内容抜粋メモ】
(前文)
依存、ルール違反の行為は、年齢相応に自立できずに困惑している状態です。
幼少期から安心して依存できる家族、本音を伝えられる相手に恵まれてこなかった場合になりがちです。
大人になるにつれて、そういう行為は、子どものようには理解されなくなります。
しかし、本当は過去の甘えの不足を取り戻そうとしていることなのです。
************************依存症
●特徴
ゲーム、メール、買い物、恋愛など、特定のことに入れ込んで問題を起こすこと。
本人が自覚していないため、問題が小さいうちに、周りのサポートが必要。
・食事中、トイレでもメールをしている。
・家族との会話さえ面倒で避けるようになることもある。
・中断すると気になってイライラする。
【対応例(以下同)】
×ムリヤリとりあげる。
○ゲーム、メールに付き合わない。逆ギレされたら、穏やかに注意する。「話す時くらい、メールはやめようよ」
************************買い物依存
●特徴
・衝動買いを繰り返す
・買う回数が増え、金額も高くなる
・親に大金をねだる、友だちからお金を借りる
例:買い物をすると気が晴れる→なにか買いたくてしかたない→必要ないものも買えば満足する
×買い物につきあう。
○そのコのペースに合わせた行動を止める。お金は絶対に貸さない→エスカレートさせる
たった1回でも買い物を止めることに意味がある。
************************物質依存
●特徴
タバコ、お酒、薬に依存し、それがないとイライラする病気。
タバコに入っている「ニコチン」には中毒性がある。
タバコ、お酒、薬には、脳に快感を与える効果があり、それに慣れると、止めた時にイライラし、不安を感じ止められなくなる。
体は傷つき、徐々に蝕まれる。ひどい時は手足が震える。
【解説】
本人は、うすうす気づいているだけで、「自分は大丈夫」と、強い問題意識は持っていません。
依存が進むと、回数が増え、以前と同じ刺激では満足できず、より強い刺激を求めて、依存がエスカレートします
依存を止めるには、周りの協力が欠かせません。
●Q&A
Q:ゲームなんてとりあげればいい。
A:急変にショックを受けて落ち込み、そのまま別のことに依存する可能性がある。
Q:どこからが依存か分からない。
A:特定の行動が、生活に悪影響を与え、問題を起こしていたら依存です。例:不登校、人間関係の不和、借金など。
************************人間関係の依存
●特徴
親、友、恋人に頼りきって、相手がいないと何も決められない状態。
・なんでも親の言うとおりに行動していれば安心する。
・自分で考えて、判断し、行動するとなると、途端に慌ててしまう。
いつかは自立しなければならない
自分で考え、行動し、その結果を受け止め、自分の力で乗り越えることを体験しなければならない。
視野が広がるよう、未体験の遊びに誘ってみよう。
************************共依存
●特徴
頼る人と、頼られる人が、互いに依存している状態。頼られる側も、世話を焼くのを止められない(わたしはコレだな
2人は、相手のことばかり気になり、他に頭がまわらない。
共依存は、互いに自覚がないまま進む。2人だけの関係にならないようにするのが必要。
→10代のセルフケア3『共依存かもしれない』も参照
例:自信がなく、ひっこみ思案なAさんは、自分の意見を言ったり、目立つことが苦手。友だちの意見に従って行動している。
そんなAさんを放っておけないBさんは、なにからなにまで口を出す。
×恋人のことを注意すると猛反発される
○悪く言わずに、問題をさりげなく指摘する。「Aさんが自分らしくしていたほうが、彼にとっても魅力的だよ」
どんなことが好きなのか、何がしたいのか、聞いてみる。
両親の離婚など、環境の変化は、気持ちの不安定さをひきおこす
一人で考えていると、「自分のせいかも」と思って、どんどん落ち込んでしまう。
辛い、悲しい気持ちを、友だち、家族に正直に打ち明けてみよう。
************************行為障害
●特徴
暴力、器物破損、反抗など、非行が激しく、問題となること
ちょっとぶつかっただけで、相手の胸ぐらをつかみ、乱暴な言葉で脅すなど。
例:自分の力を見せつけないとなめられる→学校なんてどうでもいいんだ→ケンカを売らなきゃ気がすまない!
×グループをつくってケンカをする。
攻撃に逆らわずに受け続けていると、より激しい暴力をふるうようになる。
○みんなで力をあわせて、危ないことを止めさせる。道具を使いそうになったら、必ず止める。
************************家庭内暴力
●特徴
家族に対して暴力をふるうこと。暴言、文句など“言葉の暴力”も含む。
学校ではおとなしいのに、家では「うるせえ!」など暴言を吐いたり、物を投げつけたりする。
イライラした気持ちをどこにもぶつけることができず、家族にぶつけてしまう。
例:自分が何をすべきか分かっている→母親が小言を言ってうっとうしい→分かりきったことを言われてイライラする
×その話題には触れないようにする。
○家族には言いづらいことを、友だち同士で話し合ってみる。
AD/HD、自閉症などの発達障害、パーソナリティ障害などの可能性もある。
************************お金のトラブル(万引き・恐喝・器物破損)
●特徴
行為障害で暴力のほかに、もう1つ目立つのが万引き・恐喝・器物破損などの犯罪行為を繰り返すこと。
小・中学生の万引きは、店員と家族の話し合いで許されることが多く、事態を甘く考えがち。
万引きを繰り返せば、補導され、家族の崩壊につながる可能性もある。
・万引きを楽しんでいる。
・友だちも誘う、誘われる。
・友だちの持ち物を盗む。
例:店員がいい加減だから盗めそう→バレても謝れば問題ない→みんなもやってるし、大したことじゃない。
************************破壊行為
●特徴
机やロッカーを蹴る、ガラスを割るなど、物に暴力をふるうこと。
放っておくと、犯罪につながる暴力、より危険な行為にエスカレートする
・放火騒ぎを起こす
・動物に虐待をする
例:イヤなことを言われて腹が立つ→口ベタで、うまく言えない、弱音を言うのは恥ずかしい→しかたなく物にあたる
×怖いから放っておく。
○みんなで止める。気持ちを抑えきれないサインと考えて、早めに相談にのる。
************************反抗挑戦性障害
●特徴
暴力はふるわないが、態度が反抗的、へりくつを言ってばかりで、周りを困らせること。
放っておくと暴力に結びつくこともある。
・ルールを守らない。
・なんでも人のせいする。
×そういう人だと諦める。
○長い目で見て、注意し続ける。議論に付き合わず、自分の素直な気持ちを伝える。
【解説】
行為障害とは、激しい問題行動が半年間以上続いている状態のこと。
非行と似ているが、厳密に言うと違う。へりくつ、嘘、ズル休みなど、一般によく見られる行動も含む。
エスカレートすると、最終的には警察を巻き込むような大問題になることもある。
本人もうすうす悪いと分かっているものの、「見つかったら止めよう」など真剣に考えていない傾向がある。
罪の意識が薄いため、周りに迷惑をかけていることにも気づかず、他人とよく衝突する。
危険なこと、お金が絡むこと、人を傷つけることには、毅然とした注意が必要。
●Q&A
Q:警察を呼んだほうがいい?
A:警察を呼ぶのは、刃物を持ち出す、計画的な万引きなど、本当に深刻な時だけ。なんでも警察に頼らない。
Q:しつけが悪いんでしょ?
A:両親だけに責任をおしつけるのはやめましょう。みんなで話し合い、社会で解決すべき。
Q:ウチのコは巻き込まれただけ。悪いのはほかのコだ。
A:誰か1人が悪いのではない。関わりのあるすべての人の責任。
どんな状況も、やり直すのに遅いことはない。必要なのは、その子への愛情です。
************************自傷行為(リストカット)
●特徴
「リストカット」手首を切ること。自殺未遂。自傷行為で、子どもにもっとも多い。
本当に死のうとして、深く傷つける人は少ない。自分の辛さを周りに伝えようとしている。傷あとを友だちに見せたりする。
一人で悩むのがもっとも危険。それを防ぐことが解決への道すじ。
・腕に針を刺す
・自分を引っ掻く
・わざと火傷をする
例:生きていても仕方ない→死んだほうがラクかもしれない→手首を切ると生きている感じがしてホッとする。
×いけないことだと非難する。気味悪がって避けると、もっと投げやりになる→気にかけて欲しい。
○「いつでも話を聞くよ」と伝える。
リストカットをした友だちが親に心配してもらっているのを見て、真似をする子がいる。実際に命を落とす人もいる。
************************自傷行為
●特徴
自分を傷つける行為。リストカットのほかにも、薬の飲みすぎ、食べすぎ、性的な行為も含む。
・決められた量以上の薬を飲む
・毒性のあるものを飲む
・やけ食い、むちゃ食いをする
例:生きているのが辛い→病院に睡眠不足のためと言って睡眠薬をもらってためておく→薬を飲んできれいに死のう・・・
×自分のせいだと考える。
「すぐに来て」と言われても、ふりまわされない。
「行ってあげたいけど、今はムリ。明日、必ず話を聞くよ」(それでいいんだ
○「助けて欲しい」というメッセージを受け取る。
************************自殺予告
●特徴
自殺の予告をしても、実際は何もしない。自分がどれくらい心配されているか確かめたい。
・自殺をほのめかすメールをみんなに出す
・自殺する方法に興味を持つ
例:こんなに辛いのに誰も分かってくれない→自分のことなどどうでもいいと思っているんだ→自殺するほど辛いってことを見せてやる!
×いつも予告に振り回される。挑発したり、無視すると、余計傷つける。
「自殺してほしくなければゲーム機を買って」など無理な要求は、やさしく、きっぱり断る。
○本気で話を聞く。
************************虚偽性障害
●特徴
嘘をつくことに罪悪感を抱かなくなり、嘘がクセになっている状態。
・仮病を使う。症状をオーバーに言う。
・言うことがコロコロ変わる。
例:悩みがたくさんあって不安だ→病気なら皆やさしくしてくれる→体調が悪いと言ってみよう
×「また嘘だ」と決めつける。感情的に怒らず、注意する。
○よく話を聞き、嘘ならハッキリと注意する。「心配しているよ」とひと言でもいいので伝える。
統合失調症などで「妄想」を抱えている可能性もある。
暴力を受けると「こころの病気」になる
いたずらをしてお皿を割って、怒られてひどく叩かれた
暴力をふるわれると、体だけでなく、ココロも傷つく。辛い記憶を一生忘れられない人もいる。
暴力は絶対に避けてください。暴力の怖さを理解してください。
叩いたり、蹴ったりしなくても、問題を解決することはできるはず。
************************不純異性交遊
●特徴
未成年のうちから異性と付き合い、性的行動をすること。望まない妊娠などトラブルになりやすい。
恋愛について正解はない。気持ちの揺れ動きを理解することで、性行動の背景が見えてくる。
・できるだけ年上の人と付き合おうとする。
・性の話題に強い興味を持つ。キスやセックスをしたがる。
×恋愛経験の早さ、豊富さを競う
○友だちの生き方に流されない。性に関する正しい知識を交換しあう。
************************性器いじり
●特徴
性器を触るクセがつくこと。人前でもつい触ってしまい、下品な子だと思われる。
成長につれて性欲が高まるのは「こころの病気」ではない。
性の問題は、友だちにも相談しづらく、一人で悩み、自分だけおかしいと思い込みがち。
発達障害の場合には、マナーを理解するのが苦手。人前でしてはいけないとはっきり伝える。
×性欲を持つことをからかう。
○性別のことをよく理解する。
************************セクシャルハラスメント(性的いやがらせ)
●特徴
いやらしいことを言われたり、体に触られたりして、辛い思いをすること。
冗談のつもりでも、セクハラの感じ方は人それぞれ違い、人のココロを傷つける。
痴漢に遭った場合もショックを受ける。人とうまく話せなくなったりする。
例:恋愛や性の話題が苦手→恥ずかしい、いけないことのような気がする→男子からエッチなことを言われるとすごく嫌がる。
************************性同一性障害
●特徴
性別を受け入れられず悩み苦しむこと。思春期を迎える頃から悩みが深まる。悩みすぎて不安障害になる人もいる。
・自分の性別と逆のことをしたがる
・生まれ変わりたいと言う
・男装、女装に興味を持つ
例:女の子っぽくしているのが辛い→男の子に生まれたかった→男の子になりたい
×ムリに止めさせる。
○気持ちを押さえつけず、自分らしく生きていけるよう応援する。服装や話し方を尊重する。
【解説】
ココロの病気と、性の問題には関連がある。困らせようとしているのではなく、奔放な行動の影に悲痛な思いがある。
性の知識が充分でないにも関わらず恋愛や交際にのめりこむ裏には、自我や性欲のめばえ、人間関係の悩みがある。
自暴自棄なのか、親への反発なのか、それぞれ背景が違う。叱りつけるよりも、話を聞くのが先。
●Q&A
Q:しつけの問題では?
A:一人ひとり背景は違う。両親のせいにしてはいけない。
Q:ごく一部の子でしょう?
A:問題がある子、そうでない子を分けて考えるのは止めよう。性の悩みは誰もが経験すること。
Q:時代が変わったのかな?
A:時代は変わるけれども、時代が違うから理解し合えないと考えないこと。
幼少期のスキンシップ不足を取り戻そうとしている子もいる。
「今の子は分からない」と言わず、分かろうとしてください。
************************摂食障害(拒食症・過食症)
●特徴
拒食症・過食症などで健康な食行動ができなくなること。行動・考え方・健康面に問題が出る。
「拒食症」痩せたくて食べない。
「過食症」食べても吐き出し、痩せようとする。
・体重が極端に減る
・肌が荒れ、髪もパサパサになる
・生理が止まる
・イライラしやすくなる
・ひどくなると、歩いていてもフラつき、話をする元気もなくなる。
特別太っているわけではないのに、ダイエットへの意識が強すぎる。
食事を抜くようなダイエットは、体に強い負担をかけ、精神的にも偏る→意識を変えることが大切。
拒食症例:母親には「お昼はコンビニで買うから」と言ってでかけ→昼休みには本を読んだりして過ごしている。
過食症例:食欲を抑えきれずに食べて、すぐトイレや台所で吐き出し、帳尻を合わせようとする。
×食べることを強制する。
○少しだけ食べていたら「よかった」と安心したことを伝える。
「痩せ願望」
拒食症・過食症の人は、痩せていても、もっと痩せたいという考えを捨てない。
普通の体型を気持ち悪いものだと思いはじめる。自分の体型への考え方が徐々に歪むのが怖い点。
×自分も痩せたいと言う。肌荒れを指摘して追い込む。
○Aさんは、そのままでも可愛いと伝える。疑われても何度も伝える。健康を気遣う。
1食抜くより、家族などと協力しながら、毎食少し減らすダイエットを心がける。
このままだと倒れて、入院し、点滴で栄養をとらなければならなくなる。
肌荒れ、髪の問題、眩暈、手足の震えなどで、自分の行動に疑問を感じるようになったタイミングで、
食べることの大切さを伝えれば、気持ちは変わるかもしれない
ノートを使った体重管理
ノートに記録して、自分の年齢の平均体重くらいまで増やして、健康管理をしてみよう。
【解説】
食行動の偏りは、朝ごはんを食べなかったり、イライラしてやけ食いしたり、日常のささいなことから始まり、それが少しずつクセになる。
行動の偏りには、考え方の偏りも伴う。自分が絶対正しいと思い込み、人の意見を聞かなくなり、
目標体重も、理想の体型も、非現実的な、奇妙なものになっていく。1グラム太ることさえイヤになる。
好き嫌いが極端に多いのも「こころの問題」と言える。
「小さい時から、もっと愛されたかった」という寂しさからやけ食いをしたり、自分に自信がなくてダイエットする場合もある。
周りに同じように悩んでいる仲間がいれば、いろんな意見を聞いて、自分の姿をかえりみることができる。
●Q&A
Q:本当に不健康になれば、自分で気づくでしょう?
A:摂食障害の怖さの1つは、本人が不健康だと自覚できないことです。
************************子どもの肥満
●特徴
間食、肥満は「こころの病気」ではないが、ストレスや依存などが関わっている可能性がある。
放っておくと体を壊すことになるため、問題意識を持つことが必要。
・外出する時に必ずおやつを持ってくる(子どもの頃はそうだった。今はアメとか?
・家に帰ると、まずおやつを食べる(これも、子どもの頃はそうだった。隠しても探し出して食べてたよ
・イライラすると、ジュースやアイスなど欲しがる
×「デブだ」とからかう。
○外で体を動かす遊びに誘う おやつを食べる余裕がなくなり、間食が止まる。
「太っててもいいんだ!」と反論されたら、言い合わず、アドバイスだけして、後日落ち着いて話をしよう。
************************偏食
●特徴
食べ物の好き嫌いが多く、食べられるものの種類が偏っていること。
嫌いなものは絶対に食べないが、好きなものは独り占めしようとする。
食べ物の好き嫌いが激しいせいで、家族や友だちとケンカをする
偏食は「こころの病気」ではない。みんな多少の好き嫌いはあるし、大人になるにつれて味覚は変わる。
×ワガママだと言ってケンカする。無視する。
○どうしてもイヤなら勧めない。互いの苦手なものを認め合う。
注意:食物アレルギーのある子は、一部の食べ物を食べると蕁麻疹が出ます。食べさせないよう気をつけよう。
佐々木正美/監修
子どもの「こころの病気」シリーズの最終巻。
シリーズを通して思ったのは、大人のココロの問題って、子どもの頃からすでにあることが多いんじゃないかなってこと。
「周りに迷惑をかけるあいつが悪い」「あいつさえいなければ、ストレスが減るのに」
生きてると、こう思うことが多い。
でも、小学生の頃、ある先生から「あいつが悪いと言っているうちは、何も変わらないよ」と言われたことを思い出す。
その時は理解できず、「私の気持ちを分かってない」と傷ついたけど、今ならなんとなく、前よりいろいろ見えてくる。
人と自分の「価値観」「常識」は違うことや、一見「迷惑な人」の背景にあるココロの問題。
その人を責める人の中にある「偏った見方」。
これまで「面倒臭い、イヤな人」は「無視してしまおう」「ガマンしよう」としてきたことも、
全部、人間関係を学んで、むしろ自分のココロのありようを深く振り返って、人として成長する機会だったんだ。
でも、悩んでいる人ほど、「無意識」で、こういった本なんて読まないんだよなあ! 残念すぎ。
●知ってほしい! 子どもの「こころの病気」1「こころの病気」ってなんだろう?
●知ってほしい!子どもの「こころの病気」2 自閉症とLD 仲良くできない
●知ってほしい!子どもの「こころの病気」3 心身症 元気が出ない
●知ってほしい! 子どもの「こころの病気」4 気になっちゃう
【内容抜粋メモ】
(前文)
依存、ルール違反の行為は、年齢相応に自立できずに困惑している状態です。
幼少期から安心して依存できる家族、本音を伝えられる相手に恵まれてこなかった場合になりがちです。
大人になるにつれて、そういう行為は、子どものようには理解されなくなります。
しかし、本当は過去の甘えの不足を取り戻そうとしていることなのです。
************************依存症
●特徴
ゲーム、メール、買い物、恋愛など、特定のことに入れ込んで問題を起こすこと。
本人が自覚していないため、問題が小さいうちに、周りのサポートが必要。
・食事中、トイレでもメールをしている。
・家族との会話さえ面倒で避けるようになることもある。
・中断すると気になってイライラする。
【対応例(以下同)】
×ムリヤリとりあげる。
○ゲーム、メールに付き合わない。逆ギレされたら、穏やかに注意する。「話す時くらい、メールはやめようよ」
************************買い物依存
●特徴
・衝動買いを繰り返す
・買う回数が増え、金額も高くなる
・親に大金をねだる、友だちからお金を借りる
例:買い物をすると気が晴れる→なにか買いたくてしかたない→必要ないものも買えば満足する
×買い物につきあう。
○そのコのペースに合わせた行動を止める。お金は絶対に貸さない→エスカレートさせる
たった1回でも買い物を止めることに意味がある。
************************物質依存
●特徴
タバコ、お酒、薬に依存し、それがないとイライラする病気。
タバコに入っている「ニコチン」には中毒性がある。
タバコ、お酒、薬には、脳に快感を与える効果があり、それに慣れると、止めた時にイライラし、不安を感じ止められなくなる。
体は傷つき、徐々に蝕まれる。ひどい時は手足が震える。
【解説】
本人は、うすうす気づいているだけで、「自分は大丈夫」と、強い問題意識は持っていません。
依存が進むと、回数が増え、以前と同じ刺激では満足できず、より強い刺激を求めて、依存がエスカレートします
依存を止めるには、周りの協力が欠かせません。
●Q&A
Q:ゲームなんてとりあげればいい。
A:急変にショックを受けて落ち込み、そのまま別のことに依存する可能性がある。
Q:どこからが依存か分からない。
A:特定の行動が、生活に悪影響を与え、問題を起こしていたら依存です。例:不登校、人間関係の不和、借金など。
************************人間関係の依存
●特徴
親、友、恋人に頼りきって、相手がいないと何も決められない状態。
・なんでも親の言うとおりに行動していれば安心する。
・自分で考えて、判断し、行動するとなると、途端に慌ててしまう。
いつかは自立しなければならない
自分で考え、行動し、その結果を受け止め、自分の力で乗り越えることを体験しなければならない。
視野が広がるよう、未体験の遊びに誘ってみよう。
************************共依存
●特徴
頼る人と、頼られる人が、互いに依存している状態。頼られる側も、世話を焼くのを止められない(わたしはコレだな
2人は、相手のことばかり気になり、他に頭がまわらない。
共依存は、互いに自覚がないまま進む。2人だけの関係にならないようにするのが必要。
→10代のセルフケア3『共依存かもしれない』も参照
例:自信がなく、ひっこみ思案なAさんは、自分の意見を言ったり、目立つことが苦手。友だちの意見に従って行動している。
そんなAさんを放っておけないBさんは、なにからなにまで口を出す。
×恋人のことを注意すると猛反発される
○悪く言わずに、問題をさりげなく指摘する。「Aさんが自分らしくしていたほうが、彼にとっても魅力的だよ」
どんなことが好きなのか、何がしたいのか、聞いてみる。
両親の離婚など、環境の変化は、気持ちの不安定さをひきおこす
一人で考えていると、「自分のせいかも」と思って、どんどん落ち込んでしまう。
辛い、悲しい気持ちを、友だち、家族に正直に打ち明けてみよう。
************************行為障害
●特徴
暴力、器物破損、反抗など、非行が激しく、問題となること
ちょっとぶつかっただけで、相手の胸ぐらをつかみ、乱暴な言葉で脅すなど。
例:自分の力を見せつけないとなめられる→学校なんてどうでもいいんだ→ケンカを売らなきゃ気がすまない!
×グループをつくってケンカをする。
攻撃に逆らわずに受け続けていると、より激しい暴力をふるうようになる。
○みんなで力をあわせて、危ないことを止めさせる。道具を使いそうになったら、必ず止める。
************************家庭内暴力
●特徴
家族に対して暴力をふるうこと。暴言、文句など“言葉の暴力”も含む。
学校ではおとなしいのに、家では「うるせえ!」など暴言を吐いたり、物を投げつけたりする。
イライラした気持ちをどこにもぶつけることができず、家族にぶつけてしまう。
例:自分が何をすべきか分かっている→母親が小言を言ってうっとうしい→分かりきったことを言われてイライラする
×その話題には触れないようにする。
○家族には言いづらいことを、友だち同士で話し合ってみる。
AD/HD、自閉症などの発達障害、パーソナリティ障害などの可能性もある。
************************お金のトラブル(万引き・恐喝・器物破損)
●特徴
行為障害で暴力のほかに、もう1つ目立つのが万引き・恐喝・器物破損などの犯罪行為を繰り返すこと。
小・中学生の万引きは、店員と家族の話し合いで許されることが多く、事態を甘く考えがち。
万引きを繰り返せば、補導され、家族の崩壊につながる可能性もある。
・万引きを楽しんでいる。
・友だちも誘う、誘われる。
・友だちの持ち物を盗む。
例:店員がいい加減だから盗めそう→バレても謝れば問題ない→みんなもやってるし、大したことじゃない。
************************破壊行為
●特徴
机やロッカーを蹴る、ガラスを割るなど、物に暴力をふるうこと。
放っておくと、犯罪につながる暴力、より危険な行為にエスカレートする
・放火騒ぎを起こす
・動物に虐待をする
例:イヤなことを言われて腹が立つ→口ベタで、うまく言えない、弱音を言うのは恥ずかしい→しかたなく物にあたる
×怖いから放っておく。
○みんなで止める。気持ちを抑えきれないサインと考えて、早めに相談にのる。
************************反抗挑戦性障害
●特徴
暴力はふるわないが、態度が反抗的、へりくつを言ってばかりで、周りを困らせること。
放っておくと暴力に結びつくこともある。
・ルールを守らない。
・なんでも人のせいする。
×そういう人だと諦める。
○長い目で見て、注意し続ける。議論に付き合わず、自分の素直な気持ちを伝える。
【解説】
行為障害とは、激しい問題行動が半年間以上続いている状態のこと。
非行と似ているが、厳密に言うと違う。へりくつ、嘘、ズル休みなど、一般によく見られる行動も含む。
エスカレートすると、最終的には警察を巻き込むような大問題になることもある。
本人もうすうす悪いと分かっているものの、「見つかったら止めよう」など真剣に考えていない傾向がある。
罪の意識が薄いため、周りに迷惑をかけていることにも気づかず、他人とよく衝突する。
危険なこと、お金が絡むこと、人を傷つけることには、毅然とした注意が必要。
●Q&A
Q:警察を呼んだほうがいい?
A:警察を呼ぶのは、刃物を持ち出す、計画的な万引きなど、本当に深刻な時だけ。なんでも警察に頼らない。
Q:しつけが悪いんでしょ?
A:両親だけに責任をおしつけるのはやめましょう。みんなで話し合い、社会で解決すべき。
Q:ウチのコは巻き込まれただけ。悪いのはほかのコだ。
A:誰か1人が悪いのではない。関わりのあるすべての人の責任。
どんな状況も、やり直すのに遅いことはない。必要なのは、その子への愛情です。
************************自傷行為(リストカット)
●特徴
「リストカット」手首を切ること。自殺未遂。自傷行為で、子どもにもっとも多い。
本当に死のうとして、深く傷つける人は少ない。自分の辛さを周りに伝えようとしている。傷あとを友だちに見せたりする。
一人で悩むのがもっとも危険。それを防ぐことが解決への道すじ。
・腕に針を刺す
・自分を引っ掻く
・わざと火傷をする
例:生きていても仕方ない→死んだほうがラクかもしれない→手首を切ると生きている感じがしてホッとする。
×いけないことだと非難する。気味悪がって避けると、もっと投げやりになる→気にかけて欲しい。
○「いつでも話を聞くよ」と伝える。
リストカットをした友だちが親に心配してもらっているのを見て、真似をする子がいる。実際に命を落とす人もいる。
************************自傷行為
●特徴
自分を傷つける行為。リストカットのほかにも、薬の飲みすぎ、食べすぎ、性的な行為も含む。
・決められた量以上の薬を飲む
・毒性のあるものを飲む
・やけ食い、むちゃ食いをする
例:生きているのが辛い→病院に睡眠不足のためと言って睡眠薬をもらってためておく→薬を飲んできれいに死のう・・・
×自分のせいだと考える。
「すぐに来て」と言われても、ふりまわされない。
「行ってあげたいけど、今はムリ。明日、必ず話を聞くよ」(それでいいんだ
○「助けて欲しい」というメッセージを受け取る。
************************自殺予告
●特徴
自殺の予告をしても、実際は何もしない。自分がどれくらい心配されているか確かめたい。
・自殺をほのめかすメールをみんなに出す
・自殺する方法に興味を持つ
例:こんなに辛いのに誰も分かってくれない→自分のことなどどうでもいいと思っているんだ→自殺するほど辛いってことを見せてやる!
×いつも予告に振り回される。挑発したり、無視すると、余計傷つける。
「自殺してほしくなければゲーム機を買って」など無理な要求は、やさしく、きっぱり断る。
○本気で話を聞く。
************************虚偽性障害
●特徴
嘘をつくことに罪悪感を抱かなくなり、嘘がクセになっている状態。
・仮病を使う。症状をオーバーに言う。
・言うことがコロコロ変わる。
例:悩みがたくさんあって不安だ→病気なら皆やさしくしてくれる→体調が悪いと言ってみよう
×「また嘘だ」と決めつける。感情的に怒らず、注意する。
○よく話を聞き、嘘ならハッキリと注意する。「心配しているよ」とひと言でもいいので伝える。
統合失調症などで「妄想」を抱えている可能性もある。
暴力を受けると「こころの病気」になる
いたずらをしてお皿を割って、怒られてひどく叩かれた
暴力をふるわれると、体だけでなく、ココロも傷つく。辛い記憶を一生忘れられない人もいる。
暴力は絶対に避けてください。暴力の怖さを理解してください。
叩いたり、蹴ったりしなくても、問題を解決することはできるはず。
************************不純異性交遊
●特徴
未成年のうちから異性と付き合い、性的行動をすること。望まない妊娠などトラブルになりやすい。
恋愛について正解はない。気持ちの揺れ動きを理解することで、性行動の背景が見えてくる。
・できるだけ年上の人と付き合おうとする。
・性の話題に強い興味を持つ。キスやセックスをしたがる。
×恋愛経験の早さ、豊富さを競う
○友だちの生き方に流されない。性に関する正しい知識を交換しあう。
************************性器いじり
●特徴
性器を触るクセがつくこと。人前でもつい触ってしまい、下品な子だと思われる。
成長につれて性欲が高まるのは「こころの病気」ではない。
性の問題は、友だちにも相談しづらく、一人で悩み、自分だけおかしいと思い込みがち。
発達障害の場合には、マナーを理解するのが苦手。人前でしてはいけないとはっきり伝える。
×性欲を持つことをからかう。
○性別のことをよく理解する。
************************セクシャルハラスメント(性的いやがらせ)
●特徴
いやらしいことを言われたり、体に触られたりして、辛い思いをすること。
冗談のつもりでも、セクハラの感じ方は人それぞれ違い、人のココロを傷つける。
痴漢に遭った場合もショックを受ける。人とうまく話せなくなったりする。
例:恋愛や性の話題が苦手→恥ずかしい、いけないことのような気がする→男子からエッチなことを言われるとすごく嫌がる。
************************性同一性障害
●特徴
性別を受け入れられず悩み苦しむこと。思春期を迎える頃から悩みが深まる。悩みすぎて不安障害になる人もいる。
・自分の性別と逆のことをしたがる
・生まれ変わりたいと言う
・男装、女装に興味を持つ
例:女の子っぽくしているのが辛い→男の子に生まれたかった→男の子になりたい
×ムリに止めさせる。
○気持ちを押さえつけず、自分らしく生きていけるよう応援する。服装や話し方を尊重する。
【解説】
ココロの病気と、性の問題には関連がある。困らせようとしているのではなく、奔放な行動の影に悲痛な思いがある。
性の知識が充分でないにも関わらず恋愛や交際にのめりこむ裏には、自我や性欲のめばえ、人間関係の悩みがある。
自暴自棄なのか、親への反発なのか、それぞれ背景が違う。叱りつけるよりも、話を聞くのが先。
●Q&A
Q:しつけの問題では?
A:一人ひとり背景は違う。両親のせいにしてはいけない。
Q:ごく一部の子でしょう?
A:問題がある子、そうでない子を分けて考えるのは止めよう。性の悩みは誰もが経験すること。
Q:時代が変わったのかな?
A:時代は変わるけれども、時代が違うから理解し合えないと考えないこと。
幼少期のスキンシップ不足を取り戻そうとしている子もいる。
「今の子は分からない」と言わず、分かろうとしてください。
************************摂食障害(拒食症・過食症)
●特徴
拒食症・過食症などで健康な食行動ができなくなること。行動・考え方・健康面に問題が出る。
「拒食症」痩せたくて食べない。
「過食症」食べても吐き出し、痩せようとする。
・体重が極端に減る
・肌が荒れ、髪もパサパサになる
・生理が止まる
・イライラしやすくなる
・ひどくなると、歩いていてもフラつき、話をする元気もなくなる。
特別太っているわけではないのに、ダイエットへの意識が強すぎる。
食事を抜くようなダイエットは、体に強い負担をかけ、精神的にも偏る→意識を変えることが大切。
拒食症例:母親には「お昼はコンビニで買うから」と言ってでかけ→昼休みには本を読んだりして過ごしている。
過食症例:食欲を抑えきれずに食べて、すぐトイレや台所で吐き出し、帳尻を合わせようとする。
×食べることを強制する。
○少しだけ食べていたら「よかった」と安心したことを伝える。
「痩せ願望」
拒食症・過食症の人は、痩せていても、もっと痩せたいという考えを捨てない。
普通の体型を気持ち悪いものだと思いはじめる。自分の体型への考え方が徐々に歪むのが怖い点。
×自分も痩せたいと言う。肌荒れを指摘して追い込む。
○Aさんは、そのままでも可愛いと伝える。疑われても何度も伝える。健康を気遣う。
1食抜くより、家族などと協力しながら、毎食少し減らすダイエットを心がける。
このままだと倒れて、入院し、点滴で栄養をとらなければならなくなる。
肌荒れ、髪の問題、眩暈、手足の震えなどで、自分の行動に疑問を感じるようになったタイミングで、
食べることの大切さを伝えれば、気持ちは変わるかもしれない
ノートを使った体重管理
ノートに記録して、自分の年齢の平均体重くらいまで増やして、健康管理をしてみよう。
【解説】
食行動の偏りは、朝ごはんを食べなかったり、イライラしてやけ食いしたり、日常のささいなことから始まり、それが少しずつクセになる。
行動の偏りには、考え方の偏りも伴う。自分が絶対正しいと思い込み、人の意見を聞かなくなり、
目標体重も、理想の体型も、非現実的な、奇妙なものになっていく。1グラム太ることさえイヤになる。
好き嫌いが極端に多いのも「こころの問題」と言える。
「小さい時から、もっと愛されたかった」という寂しさからやけ食いをしたり、自分に自信がなくてダイエットする場合もある。
周りに同じように悩んでいる仲間がいれば、いろんな意見を聞いて、自分の姿をかえりみることができる。
●Q&A
Q:本当に不健康になれば、自分で気づくでしょう?
A:摂食障害の怖さの1つは、本人が不健康だと自覚できないことです。
************************子どもの肥満
●特徴
間食、肥満は「こころの病気」ではないが、ストレスや依存などが関わっている可能性がある。
放っておくと体を壊すことになるため、問題意識を持つことが必要。
・外出する時に必ずおやつを持ってくる(子どもの頃はそうだった。今はアメとか?
・家に帰ると、まずおやつを食べる(これも、子どもの頃はそうだった。隠しても探し出して食べてたよ
・イライラすると、ジュースやアイスなど欲しがる
×「デブだ」とからかう。
○外で体を動かす遊びに誘う おやつを食べる余裕がなくなり、間食が止まる。
「太っててもいいんだ!」と反論されたら、言い合わず、アドバイスだけして、後日落ち着いて話をしよう。
************************偏食
●特徴
食べ物の好き嫌いが多く、食べられるものの種類が偏っていること。
嫌いなものは絶対に食べないが、好きなものは独り占めしようとする。
食べ物の好き嫌いが激しいせいで、家族や友だちとケンカをする
偏食は「こころの病気」ではない。みんな多少の好き嫌いはあるし、大人になるにつれて味覚は変わる。
×ワガママだと言ってケンカする。無視する。
○どうしてもイヤなら勧めない。互いの苦手なものを認め合う。
注意:食物アレルギーのある子は、一部の食べ物を食べると蕁麻疹が出ます。食べさせないよう気をつけよう。