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notes and movies(1996.6〜 part1)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は白い色のノートからご紹介。
またお笑い映画に戻って、「サタデーナイト・ライヴ」にハマったらしい

  

photo1:なんだか憎めない俳優ジャン=ピエール・レオ。
photo2:どこからコピったのか「十字架の聖ヨハネのキリスト」ダリ。
photo3:延々と「サタデーナイト・ライヴ」シリーズ

若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『We are the World USA for AFRICA』(1985)
出演:マイケル・ジャクソン、レイ・チャールズ、スティーヴィ・ワンダー、ボブ・ディラン、
ダイアナ・ロス、ブルース・スプリングスティーン、ビリー・ジョエル、シンディ・ローパー、
シーラE、ダン・エンクロイド、ダリル&オーツ、ポール・サイモン、ベッド・ミドラー ほか
アフリカで日々飢餓によって死んでいる人々に食糧や薬、生活用品等の資金にあてるため、
ビッグスターが集ってレコーディングをした様子を収めた作品。案内はジェーン・フォンダ!
日本でも話題は届いたがこれももう10年も前になるのに、いまだにステージに君臨しているアーティストばかり。本物は消えない。
普段は個々で活動している個性の違った歌手が1つに集まり、普段の表情を見せてレコーディングに集中している風景は貴重。
指揮はクインシー・ジョーンズ。

ベネフィット・コンサートの模様かと思ったけど、終始レコードを作り上げるまでの過程。
それでもビデオ・テープが48時間にもおよび、それらも寄付によるものだそうで、なんとも大掛かりだが、
夕方に集まって翌朝の8:30まで徹夜で吹き込んでいる。
一度に歌っているのではなく、まずコーラス部分、続いてデュエットのソロ部分、
そして2〜3人のアドリブ部分を織り合わせて出来上がる過程は面白い。

レイが足を踏み鳴らしながら点字の歌詞カードで1回のテイクでシャウトしたり、
スティーヴィが♪間違えた〜て節をつけたNGや、シンディがせっかくシャウトしたのにジャラジャラのネックレスの音でNGを出したり
途中♪デーオ、デーオ の曲で皆盛り上がるシーンや、現地の女性の「本当にありがとう」の言葉に涙を流すシーンもある。

終始クールなディランにも注目。1人だけ音程外れているようでもあれが個性なんだものね
ブルースも彼らしいシャウトで、ダイアナはスイートヴォイス、ラストは出来上がりの通しで聴かせて、
それぞれのインタビューのカットが入る。レコードを買ったら基金となる仕組みは一度に集まるのではなく、
時を経てこの曲に感動した者が継続してアフリカの人々を助けるシステム。

(こうしてあらゆる形で何十年間もお金や物資を送り続けても、現地の教育などの根本を進めなきゃ何も変わらないんだな


■『マザーズ・ボーイ』(1994)
監督:イブ・シモノー 出演:ジェイミー・リー・カーティス ほか
カーティスが脚本を読んで母親役を買って出たという。
『ゆりかごを揺らす手』でも家庭を狙うサイコな女性を描いた監督が再び同じテーマに挑む。
同じ悪女ものでも彼の作品ではそれなりの理由があるリアリティさが感じられる。悪が滅びるのはアメリカンな展開だね。
祖母役にヴァネッサ、キャリー役にキルマー、弁護士役にジョス・オークランドって脇役も豪華。


■『奇跡を呼ぶ男』(1992)
監督:リチャード・ピアース 出演:スティーブ・マーティン、デブラ・ウィンガー、リーアム・ニーソン、ルーカス・ハース ほか
教会でも流せるコメディ。マーティンがコメディアンとしてより俳優の才能を見せてかっこよくキメてる。
ウィンガーや、優男の魅力のニーソンの好演も生きてる。強力なゴスペルが注目
シェリフとジェーンが魅かれ合っていく過程も自然でイイし、手を叩くと舞い上がる数千匹の蝶のシーンもキレイ。
カルト教団に関してはもう懲りた日本でも、やっぱりこーゆーヒトたちっているものね。
要はボスの理屈通り「インチキと呼ばれても気にしない。問題は信じて起こす人々の力、その結果だ」
Faith=信仰。信じることこそ宗教であって、それがキリストでなくてもいいんだよね。
悩みのない人なんていないし、世界中似たり寄ったりの悩みだけど、
人が信じる力で、または他の何かで起こりうる奇跡ってやっぱりスゴイ。


■『イングリッシュマン・IN・ニューヨーク』(1988)
監督:パット・オコーナー 出演:ダニエル・デュ・ルイス、ハリー・ディーン・スタントン ほか
今じゃシリアスものでベテラン俳優の仲間入りといった感じのルイスがオールヌードでコメディアンを頑張って演じている。
音楽はお馴染みスティングのヒット曲で、N.Y.に暮らし始めた英国人のカルチャーショックものだけど、
アクセントの他にやっぱり習慣の差とかってあるのかな。私たちにはそれほど違って見えないけど。
スタントンが出てくると俄然話が面白くなる。

ドタバタのラストもイイ。ニール・サイモン脚本って感じがする。
アジア系とかなら見た目ですぐ分かるけど、英国人は喋ったアクセントでどこに行っても「イギリス人?」て言われるのがめんどーそう。
コーヒーじゃなく紅茶を飲んで、いつも礼儀正しくしてなきゃって緊張してる。
喋れば人を小ばかにしたように上品で・・・見た目は同じでも米人とかなり気質は違うのね。


■『デーヴ』(1993)
監督:アイバン・ライトマン 出演:ケヴィン・クライン、シガーニー・ウィーバー ほか
なんと本物の政治家がストーリーに協力出演して、シュワちゃんやストーン監督までまことしやかに語っちゃうスケールの大きいお話。
もし米大統領がニセ者だったら? 普段見れない執務室も見れる。
ファーストレディって夫が権力を持っている間だけの飾りにすぎないのね。
ボランティア活動がもてはやされるのもその期間だけ。

「人気取りに夢中になり、国民に雇われている身なのを忘れていた」とは名演説。本物からは滅多に出ないセリフ。

下積みから始まって何かと金が入用になり、ストレスも重なるうちにだんだん初心も忘れて染まっていっちゃう。
新鮮で純粋なココロを保つのって難しい世界なのね。
はじめは強面の黒人ガードマンとよそよそしいのに次第に打ち解けてキャンペーン運動に付き合わせちゃうまでの件もイイ。
「君の弾を受けるよ、今なら」


■『雲の中で散歩』(1995)
監督:アルフォンソ・アラウ 出演:キアヌ・リーヴス、アイタナ・サンチェス・ギヨン、アンソニー・クイン ほか
観た人が大きな愛で包まれる文芸ロマン的作品。映画によくある偶然の積み重ねが運命の出会いとして優しく語られてゆく。
今回初のロマンス映画主演とは思えないリーヴスがまた一回り幅を広げた魅力を見せる。
いかにも清楚、誠実なルックスはR.レッドフォード路線。歌うシーンでは素顔ものぞく
A.クイン、J.ジャンニーニ他ベテランの共演も重要。
収穫した葡萄を汗と土で汚れた素足で踏む工程はちょっと・・・あのまま絞ってワインにしてるの???
けど果汁で光るギヨンの脚は官能的なシーンで注目

霜がおりて木を燃やし昆虫の羽根みたいなので温めるシーンも美しい。'45か。古きよき時代だね。
シスコの大都会になってしまう前の様子が分かる。
孤児院で育ち、大家族に憧れていた青年が完璧な妻と家と家族を手に入れる。途中に入る戦時中の夢が印象的。


■『LINK』(1986)
監督:リチャード・フランクリン 出演:エリザベス・シュー、テレンス・スタンプ ほか
なんとも言えない怖さ。'86作にしては古ぼけた色使いがまた怖い。
ってここまで人に近づけるのに理性のコントロールは学べないのね。大人の10倍の力が出せるんじゃ、やっぱり野生には敵わない。
この主人公の猿はそうとう訓練している。稼いだろうね アボリツア賞かなにかもとっちゃったことだし演技力バツグン。
動物は普通火を怖がるのにタバコの吸い方まで覚えちゃって、人間の影響は怖い。
どんなに可愛くても共存していく安全のためには人が常に威圧してる必要があるのか。
こんな弱い生物を尊敬して付き合ってくれるなんて、健気な動物だな、チンパンジーは。


■『他人のそら似』(1994)

監督・出演ミシェル・ブラン: 出演:キャロル・ブーケ、フィリップ・ノワレ、
シャルロット・ゲンズブール、ロマン・ポランスキー、マチルダ・メイ ほか
同じ替え玉コメディでも米映と仏映の撮り方は随分違う。
忙しい有名人は自分のソックリさんを代役に出してる!? 今までありそでなかった奇抜なアイデア。
二転三転する凝った構成。ブランがコメディアンとは知らなかった。その上、米中心の映画界に宣戦布告する監督だ。
フランスを代表する有名人が次々飛び出すのも楽しい。

「ウッディ・アレンみたいなフリはやめて」w
「英語も話せる」「スピルバーグに言っとくよ」
「私は本物だ。よくあるんだよ。今の仏映は戦死者の墓だ。セザール賞みたいだろ」

2人の行く所、行く所サインやらの人だかり。本当にプライベートなんて持てないのね。
しかし、今の合成技術ってスゴイ。本当にブランが2人いるみたい。
「次の作品は瓜二つの男の話で、C.ブーケが出るらしい」
ブランが「どうなってるんだ?」とカメラに話しかけたりして、なんでもありの現実ごちゃまぜ作品。


■『ベイビー・ウォンテッド!』(1990)
監督:レナード・ニモイ 出演:ジーン・ワイルダー、クリスティン・ラーティ ほか
スポック博士でお馴染みのニモイは、監督としては『スリーマン&リトル・ベイビー』等、家庭的なホームコメディが好きらしいのが面白い。
なぜか体中から温かいイノセンスが漂うワイルダーと組んでフツーの夫婦話を描いたのがコレ。
子どもが欲しくてもできないであらゆる試みで努力している夫婦は多い。そこに孫を強要する姑がいたら、もう最悪だろうね。
このお父さんみたく「独りでいたくない」とか、若くても「家庭は束縛、負担なだけ」って人もいる。本当、愛するってフシギで可笑なもの。
容姿よりこれだけダフィみたく1人の人を愛せるのも貴重な存在。

♪You know love don't come easy, but I'm keep on waiting...


■『イン・ベッド・ウィズ・マドンナ』(1990)

ミュージックビデオは数々あれど、マドンナのMVはどれも面白い。
彼女が自負する如くライブは完璧に計算し尽くされたエンンタテイメントショウでミュージカルみたいな芸術性、演劇的要素が強い。
テーマの主はセックス。A.ウォーホルならマリリンをとり上げたようにマドンナも題材にしたがるだろうな。
マドンナは今や彼女以外の誰にもなりようがないスーパースター。自身のイメージ、ロゴそのもの。
プライベートをとっても周囲を楽しませようとする気持ちが伝わる。

かなりキワどいステージで世界を沸かせた「ヴォーグ」ツアーのonとoffを撮った作品。
梅雨で冬みたいに寒い日本ツアーから始まって、米国に戻り、保守的なトロントではあるシーンのカットor公演中止かのトラブル、
(ちなみにピストルズや、ジャニスもトラぶった場所)、ヨーロッパでも絶好調。ダンサーとの仲をでっち上げられたことを除けば。
ウォーレン・ビーティとは映画からの付き合い?「(喉をつぶして)診察風景まで撮っていいのか?」と言ってることは真面目。
楽屋もアル・パチーノや、ケビン・コスナーら豪華キャスト。

「有名人は互いに仲良くするのが当然ていう雰囲気がある」

「ショーンは今まで一番愛した人」と素直な一面も。

兄も登場。幼なじみも出て子どもの名付け親を頼む。レズビアンの親友もいる。
周囲のコメントは「(マドンナは)自分の周りに壁を築いて、打ち解けるのが下手な人」と意外。
ビデオを見るかぎりメンバとは本当のファミリーみたいでそうは見えないけど。
スライの♪Family Affair まで歌ってる。ほかにも♪Holyday ♪Express yourself ♪Father ♪Vogue ♪Like a Virgin など。
メンバはオリバー以外はみんなゲイ。エイズで亡くなったキースに捧げたコンサートや、“ゲイに慣れてくれ”運動の模様もあり。
父の誕生祝いと母の墓参り。5才の時に死んじゃってるのね。こうして見ると平均的アメリカ娘。

「まるで母親のような気分。私も母性を必要としてるの」
マドンナママがメンバを寝かしつけるラスト。本当に若いダンサーらのビッグママなのね。

「私はそれほどいいダンサーでもシンガーでもないけど、表現して皆の目を覚ましたい」というのが野心家マドンナの本音。
体を張って永遠にセックス・シンボルであり続ける彼女はたった1人で戦うウーマンリブの体現者に思える。


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