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『もっと泣いてよフラッパー』@Bunkamura シアターコクーン

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Bunkamura25周年記念『もっと泣いてよフラッパー』@Bunkamura シアターコクーン(2014/2/8(土)~3/2(日))
作・演出・美術:串田和美
出演:松たか子、松尾スズキ、秋山菜津子、りょう、大東駿介、鈴木蘭々、太田緑ロランス、
大森博史、真那胡敬二、小西康久、酒向芳、内田紳一郎、片岡正二郎、串田和美、片岡亀蔵、石丸幹二 ほか

[Musicians]
佐橋佳幸(Gt)、Dr.kyOn(Pf)、黒川修(B)、木村おうじ純士(Drs)、黄啓傑(Tp)、花島英三郎(Tb)



 

WOWOWで録ってもらったものを観た。いつもありがとうううううう!!
でも、なぜかパソ画面で観ると横に伸びるのはなぜだろう(TVでは映らない

意外と黒川さんたちが、舞台上でミュージカルの一員として出てることが多いことにビックリ
みんな衣装を着て、メイクもしてるし! 黒川さんに役が与えられたら、もっと盛り上がったと思うな
おうじさんは、劇中でもサイコーな笑顔

そして、なんといっても、部長だけが飛び抜けて可笑しい。何役も演ってて、それぞれが可笑しすぎる/爆
登場シーンでは、にゃんこになってるしww


部長「大事な話してるんだからハモニカ止めてくれる!? 非常識だろ、この距離で」爆



フラッパー:おてんば娘。1920年代の俗語。
シガレットガール

禁酒法時代って、日本で言ったら戦国時代や幕末みたいに、ドラマが多くて人気があるんだな。

こんないい芝居を見せられたら、苦労は計り知れないだろうけど、役者稼業って素晴らしいなあって羨ましくなる。
子どもも、大人も、みんな物語りが大好きなんだ



▼story(ネタバレ注意


口上


時代は禁酒法、ギャング、踊り子たちで華やかだった1920年代。
シカゴでは、アスピリンをボスとする「黒手組」銀色パパをボスとする「銀色ファミリー」が抗争を繰り広げている。

ミシガンから初めてシカゴにやって来た踊り子のジルは、危ない街と聞いて男装しているため、
てきとーな偽名シャックリ・ジャスミンだと言うと、同名の名うての殺し屋に間違えられる。
「クラブ・ラ・リベルテ」を探す。

中国系の床屋の愛犬パオパがデカい! すぐ撃たれちゃう/涙


「シカゴ・タイムス」の記者ベンジャミンは、正義をふりかざしているが、ギャングを前にすると尻込み。

ベンジャミンの婚約者フラポーをひと目見て、すっかり虜になってしまうアスピリン
ギャングだと言えずに数学教授で、探偵社もやっていると名乗る。

「この世に金と暴力で手に入らないものがあるなんて、オレは許せん!」


地下鉄に住むネズミ
ジルは宿を探していると言うと、お金欲しさにすぐに用意してくれる夫婦(部長×秋山さん
ジルはみんなにモモンガのお話をすると、ぞくぞくと仲間が集まって聞きに来る。

[モモンガのお話]
ネズミにバカにされ、鳥の仲間にもなれず、「ボクは飛べるんだ!」と崖から飛ぶと、
上へ上へ飛んでいって、宇宙の隅のほうにポっと浮いているのでした
(宮沢賢治の童話みたい/涙

ジルが偽名シャックリ・ジャスミンだと言うと、今度は猫を退治した伝説の人物?と間違えられ、
猫の首に鈴をつけてくれと頼まれる(鈴デカっ!




ある理由がもとで八百長ボクサーを続けているチャーリーにだけは、男装を見破られるジル。

 
アスピリンは片思いで苦しみ、妄想ダンス



海中劇

円谷映画に出てきそうな怪獣との対決


アンコールで舞台と楽屋が反転する演出が面白い。ジルもメンバに入っている。

キリは、面食いで、いつもカモられては捨てられる繰り返し。

サラはコミ帝国の皇太子から熱烈なラヴレターをもらい、「国を捨てて、ここにいたい」と言われる。
サラの兄はヒモ生活をしていて、サラとの仲をとりもつ代わりに「宝石をくれ、小屋と話をつけるから」と約束する。


 

アスピリンは、フラポーからラブレターをもらって有頂天。「ハングル語になってしまった」
そこにフラポーが現れて、慌てすぎてリップクリームを眉にまで塗ってる/爆

ベンジャミンに騙されたと知っても、フラポーへの気持ちは変わらず、ボスとして落ち目になっていて仲間も駆けつけない状況。
(ここの部長の演技は見どころ 「万人なんてのはアホばかりさ」

でも、フラポーは、なぜかアスピリンに恋してしまう。「とりあえず結婚しましょ」
本人が歌う♪お祝いの歌 のラストでアスピリンは銃で撃たれてしまう。


死人の世界?


真っ白な人たちの間で歓迎されている理由が変

♪美しき阿呆たち オレは狂気の仲間入り 星になれるといいのだが~


皇太子にもう金がないと知ったサラの兄は、化粧をしてピエロに仕立てる。

「私は踊り子。あんたはお客。それも平等じゃないわ。世の中に平等なんてあるもんですか。でも、私はそれで結構。」


「これでサラと平等だ」


チャーリーとジルは街外れのモーテルにいる。チャーリーはコロラドで木こりだったと話す。
チャーリーが八百長から抜け出せないのは、フィラデルフィアでの試合で相手を殺してしまったから。

「あたし、あんたと一緒になってもいいよ。メキシコにでも行って写真屋になるとか・・・」
その話を真に受けて、「明日、第7ラウンドで相手を倒す。そしたらクルマに乗ってメキシコに行こう!」


ギャングの抗争シーンでは、ドラムとハモニカの掛け合いもカッコいい!
敵同士だが、友だち同士のシーンも切ない。

「オレの夢は、リンドバーグみたいな飛行士だ。オレのことリンドバーグさんて呼んでくれよ」涙



チャーリーの試合。第7ラウンドで負けてしまい、その後、姿を消してしまう

♪部屋に帰ってお茶を飲もう 遠い国の甘いジャスミンティ~



観客にからむキリ(セット替え)
サーカスにいた頃の話をする。ナイフ投げ奇術のじいさんが育ててくれて、的になっていた。

キリは、歌を褒めてからずぅっとまとわりついていたジャグラーの男と街を出ていく。

ベンジャミンに、ピエロになった元皇太子を紹介するサラの兄。
「新聞は、真実をありのまま、大衆に伝える義務があるんだぜ」
「真実なんてクソ食らえだわ!」


人形劇
ピエロが金を渡すと動き出すルチアという美人の人形。
彼女をもっと動かし続けるために、ピエロは心臓まで与えてしまう。


「彼女に永遠の魂を与えておくれ」

サラ「出て行って!」
元皇太子「ボクはもう何も分からない」

サラ「あんたとってもいい人ね。でもバカ。だから、どうしていいか分かんなかったのよ。そうよ、明日になったら、私あんたにそう言おう」

 


キリは戻ってきた。相手の男は反政府デモと一緒に捕まって、20年は出てこれなくなったという。

サラは、皇太子が観覧車から飛び降り自殺したと聞く。
「ウソでしょ? だって、私まだあなたに言わなくっちゃならないことがあるのよ」
「ああ、ウソみたいな話さなにもかも」

ジルはボクシングコーチから「女のケツばかり追いかけてるボクサーだ。知らないか?」と聞かれて「知らないわ」と答える。

♪もっと泣いてよフラッパー 一人ぼっちは泣いてしまいたい~





[インタビュー]

串田和美


絵空事がコラージュされている。
ラブレターのシーンは、シェイクスピアの『十二夜』のパロだったり。
“生きてるのもウソみたいなことなんだよ”っていう。
自分の歴史なんかと思い合わせて、生きてることを思い返すヒントになる。

「食べるならドーナツの穴まで食べてくださいよ」って口上もイイ。


松たか子
変な夢を見ちゃったな、くらいでいいんじゃないですか?w

Q:いちばん好きなシーンは?
A:♪swing memory は毎回緊張した。



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