■映画『ゼロの未来(THE ZERO THEOREM)』@恵比寿GARDEN PLACE(ネタバレ注意
監督:テリー・ギリアム
出演:
コーエン:クリストフ・ヴァルツ
ベインスリー:メラニー・ティエリー
ボブ:ルーカス・ヘッジズ ほか
久々、埼京線に乗ったら、思ったより1区間が長くて、あと2分の恵比寿の手前、渋谷で挫折
これから映画館に入るってことも考えてソラナックス1錠投入。
山手線に乗り換えて、恵比寿でF氏と待ち合わせて、ガーデンプレイスへ。
ここも久々だな。
「YEBISU GARDEN CINEMA」はリニューアルオープンしたそうだけど、なるほどとってもオシャレ
そこかしこに往年の大スターの顔写真が飾ってある(トイレにもあった/驚
ちょっとした休憩所で、持ち込みのランチを食べて、ガラス張りの向こうを見ていると、
小型犬を散歩させている人がたくさんいて、これまたステキ
今回スクリーン1は、座席幅も広く、傘立てもあるし、ちょうどイイ大きさ。
でも、館内はかなり寒くて、ひざ掛けを貸してもらっても寒かったあ
初日からギリアム作品を観る人は少なかったけど、逆に言えば、かなりのファン?嬉
想像はしてたけど、それ以上に最初から息苦しい密室感満載で、始まって15分くらいでソラ1錠追加
暗くて荘厳な古い建物内が、逆に落ち着いて感じるほど。
鍵をたくさんかけて、「また別の日がやってきた」と外に出ると、大音量の嵐
追いかけてまでCMを流していたり、溢れる情報、情報、情報・・・
相変わらず路上生活者がいたり、皆の関心は「金! 金! 金!」
そうなんだ。私には、彼の恐怖と絶望感が痛いほどよく分かる。
こんな近未来はイヤだ。
私が大好きで、「心の中のベストフィルム」カテゴリーにも入っている『未来世紀ブラジル』(1985)の荒唐無稽さと
2015年になった姿は全然変わっていないじゃないか。むしろスピードが加速している
田園風景はどこへ行った?
広い空に沈む夕陽の静けさは、バーチャルでしか体験できなくなってしまうのか!?
今が、その瀬戸際なんだ。どっちを選ぶか。
これを観た人たちは、どんな世界に行きたいと望むだろうか?
ちなみに。コーエンは自分のことを一人称「私」ではなく、いつも「我々」と呼んでいる。
最初は、「こう思っているのは自分だけじゃなく、みんな本当は思ってることなのさ」て意味かととっていたけど、
孤独からって見方もできるね。
▼story(難解だったため、間違ってたらスミマセン
コンピューター技師・コーエンは、古びた教会に1人で住み、デジタルの世界にどっぷり浸かり、
謎の数式“ゼロの定理”の解明に挑んでいる。
電話(昔ながらのジリジリタイプなんだw)が鳴るたびに慌てて出るが、意味のないものばかり。
コーエンの上司ジョビーは、早く定理を解くよう急かすが、外の世界が恐怖以外のなにものでもないコーエンは、
「通勤には意味がない。自宅のほうがよっぽど効率的に仕事ができる」と掛け合うが無視される(大いに同感
コーエンがマネージャー?の話を出すたびに「彼のことは秘密になっているんだ」と口止めされる。
ジョビーは「君には息抜きが必要だよ」とパーティに招き、仕方なく行ってみると、
ベインスリーという若くて魅惑的な女性がコーエンに興味を持ってすり寄ってくる。
「絶対、電話してね」と番号を渡す。
ジョビーは、コーエンに巨大なシステムのある場所に連れてゆき、ボブと呼んでいる15歳の天才と会わせる。
ボブはコーエンが定理を解く後任者だと知ると「2時間ももたないだろうね」と嘲笑するが、
その後、コーエンの屋敷にづかづか入り込み、ピザを頼んで、2人であるレヴェルを攻略してから親交が生まれる。
(ピザを無造作に捨てるたびに、ネズミが取りに来るのが可笑しいw
ベインスリーも押しかけてきて、フシギなボディスーツを渡す。
「これを着れば、コンピュータの中で、好きなことが出来るの。安全よ」
コーエンの精神科医は「彼女は父親に捨てられた過去のせいで、あなたに依存しているだけだ」と警告する。
ボブも「彼女はコールガールさ」と言うが、コーエンはボディスーツを着て、試してみることにする。
彼女の想像の中の世界は、夕陽の美しい砂浜。2人はすっかり打ち解けて、リラックスする
「どうして、そんなに電話にこだわるの?」
ある時、何気なくかかってきた電話に出ると、なんとも言えない幸福感に包まれ、
それをうっかり切ってしまったことを今でも悔やんでいて、またいつかかかってくるのではないかと待っているのだと明かす
「あなたの想像する世界はどんなのか、見せて」
コーエンの想像の世界は、目も眩むような巨大ブラックホール。
2人は吸い込まれていき、「こんなに孤独だったなんて・・・ 私が助けてあげるわ」
その様子を逐一、監視し続けていたマネージャーは、
ベインスリーとのアクセスも絶ち、コーエンに定理解明に集中させようとする。
コーエンは、なんとかアクセスを試みるが、そこにいたのは、誰にでも裸を見せるコールガールの姿だった。
コーエンは、ボブが改造してくれたボディスーツで、ついにマネージャーと会う。
(「数十もの離れた部族が、魂の存在を信じているのは偶然だと思う?」という件も興味深い
マネージャー「君はもう必要ない!」「君はもう必要ない!」「君はもう必要ない!」「君はもう必要ない!」
コーエンは、すべてのダクトを引き抜いて、すべての監視カメラをぶち壊してしまう。
▼soundtrack
ラストに流れた♪Creep/Karen Souza て歌に強く惹かれた。
I wish I was special
You're so very special
But I'm a creep
I'm a weirdo
What the hell am I doin' here?
I don't belong here
(私は特別な人間になりたい
あなたは、とっても特別な人間だから
でも、私は気味の悪い、風変わりな人間
私はここで何をしているのだろう
私には居場所がない・・・
・カレン・ソウサ
本作品は、ギリアムからのとても近い未来に対する強い警告じゃないのかな。
*****************
ピーターラビット ハッピーガーデン2015@恵比寿ガーデンプレイス
ガーデンプレイスではピーター・ラビットの世界をイメージさせる庭が公開されていた
追。
駅に戻る際、1歳にもならない元気なラブさんがモーレツな勢いで抱きついてくれた
ていうのも、理由の1つは、映画鑑賞後、カフェラテを派手に服にこぼして、その香りのせいだと思うけど
でも、よく考えたら、鑑賞後「想像した場所に自由に行けるとしたら、どこがいい?」て話になって、
私は「緑の多い場所に、1軒家があって、わんこが迎えてくれる」て話して、
まさにピーターラビットの家と庭+ラブさんでリンクしたじゃないか
こうした天のイタズラに、いつも感謝なんだ
監督:テリー・ギリアム
出演:
コーエン:クリストフ・ヴァルツ
ベインスリー:メラニー・ティエリー
ボブ:ルーカス・ヘッジズ ほか
久々、埼京線に乗ったら、思ったより1区間が長くて、あと2分の恵比寿の手前、渋谷で挫折
これから映画館に入るってことも考えてソラナックス1錠投入。
山手線に乗り換えて、恵比寿でF氏と待ち合わせて、ガーデンプレイスへ。
ここも久々だな。
「YEBISU GARDEN CINEMA」はリニューアルオープンしたそうだけど、なるほどとってもオシャレ
そこかしこに往年の大スターの顔写真が飾ってある(トイレにもあった/驚
ちょっとした休憩所で、持ち込みのランチを食べて、ガラス張りの向こうを見ていると、
小型犬を散歩させている人がたくさんいて、これまたステキ
今回スクリーン1は、座席幅も広く、傘立てもあるし、ちょうどイイ大きさ。
でも、館内はかなり寒くて、ひざ掛けを貸してもらっても寒かったあ
初日からギリアム作品を観る人は少なかったけど、逆に言えば、かなりのファン?嬉
想像はしてたけど、それ以上に最初から息苦しい密室感満載で、始まって15分くらいでソラ1錠追加
暗くて荘厳な古い建物内が、逆に落ち着いて感じるほど。
鍵をたくさんかけて、「また別の日がやってきた」と外に出ると、大音量の嵐
追いかけてまでCMを流していたり、溢れる情報、情報、情報・・・
相変わらず路上生活者がいたり、皆の関心は「金! 金! 金!」
そうなんだ。私には、彼の恐怖と絶望感が痛いほどよく分かる。
こんな近未来はイヤだ。
私が大好きで、「心の中のベストフィルム」カテゴリーにも入っている『未来世紀ブラジル』(1985)の荒唐無稽さと
2015年になった姿は全然変わっていないじゃないか。むしろスピードが加速している
田園風景はどこへ行った?
広い空に沈む夕陽の静けさは、バーチャルでしか体験できなくなってしまうのか!?
今が、その瀬戸際なんだ。どっちを選ぶか。
これを観た人たちは、どんな世界に行きたいと望むだろうか?
ちなみに。コーエンは自分のことを一人称「私」ではなく、いつも「我々」と呼んでいる。
最初は、「こう思っているのは自分だけじゃなく、みんな本当は思ってることなのさ」て意味かととっていたけど、
孤独からって見方もできるね。
▼story(難解だったため、間違ってたらスミマセン
コンピューター技師・コーエンは、古びた教会に1人で住み、デジタルの世界にどっぷり浸かり、
謎の数式“ゼロの定理”の解明に挑んでいる。
電話(昔ながらのジリジリタイプなんだw)が鳴るたびに慌てて出るが、意味のないものばかり。
コーエンの上司ジョビーは、早く定理を解くよう急かすが、外の世界が恐怖以外のなにものでもないコーエンは、
「通勤には意味がない。自宅のほうがよっぽど効率的に仕事ができる」と掛け合うが無視される(大いに同感
コーエンがマネージャー?の話を出すたびに「彼のことは秘密になっているんだ」と口止めされる。
ジョビーは「君には息抜きが必要だよ」とパーティに招き、仕方なく行ってみると、
ベインスリーという若くて魅惑的な女性がコーエンに興味を持ってすり寄ってくる。
「絶対、電話してね」と番号を渡す。
ジョビーは、コーエンに巨大なシステムのある場所に連れてゆき、ボブと呼んでいる15歳の天才と会わせる。
ボブはコーエンが定理を解く後任者だと知ると「2時間ももたないだろうね」と嘲笑するが、
その後、コーエンの屋敷にづかづか入り込み、ピザを頼んで、2人であるレヴェルを攻略してから親交が生まれる。
(ピザを無造作に捨てるたびに、ネズミが取りに来るのが可笑しいw
ベインスリーも押しかけてきて、フシギなボディスーツを渡す。
「これを着れば、コンピュータの中で、好きなことが出来るの。安全よ」
コーエンの精神科医は「彼女は父親に捨てられた過去のせいで、あなたに依存しているだけだ」と警告する。
ボブも「彼女はコールガールさ」と言うが、コーエンはボディスーツを着て、試してみることにする。
彼女の想像の中の世界は、夕陽の美しい砂浜。2人はすっかり打ち解けて、リラックスする
「どうして、そんなに電話にこだわるの?」
ある時、何気なくかかってきた電話に出ると、なんとも言えない幸福感に包まれ、
それをうっかり切ってしまったことを今でも悔やんでいて、またいつかかかってくるのではないかと待っているのだと明かす
「あなたの想像する世界はどんなのか、見せて」
コーエンの想像の世界は、目も眩むような巨大ブラックホール。
2人は吸い込まれていき、「こんなに孤独だったなんて・・・ 私が助けてあげるわ」
その様子を逐一、監視し続けていたマネージャーは、
ベインスリーとのアクセスも絶ち、コーエンに定理解明に集中させようとする。
コーエンは、なんとかアクセスを試みるが、そこにいたのは、誰にでも裸を見せるコールガールの姿だった。
コーエンは、ボブが改造してくれたボディスーツで、ついにマネージャーと会う。
(「数十もの離れた部族が、魂の存在を信じているのは偶然だと思う?」という件も興味深い
マネージャー「君はもう必要ない!」「君はもう必要ない!」「君はもう必要ない!」「君はもう必要ない!」
コーエンは、すべてのダクトを引き抜いて、すべての監視カメラをぶち壊してしまう。
▼soundtrack
ラストに流れた♪Creep/Karen Souza て歌に強く惹かれた。
I wish I was special
You're so very special
But I'm a creep
I'm a weirdo
What the hell am I doin' here?
I don't belong here
(私は特別な人間になりたい
あなたは、とっても特別な人間だから
でも、私は気味の悪い、風変わりな人間
私はここで何をしているのだろう
私には居場所がない・・・
・カレン・ソウサ
本作品は、ギリアムからのとても近い未来に対する強い警告じゃないのかな。
*****************
ピーターラビット ハッピーガーデン2015@恵比寿ガーデンプレイス
ガーデンプレイスではピーター・ラビットの世界をイメージさせる庭が公開されていた
追。
駅に戻る際、1歳にもならない元気なラブさんがモーレツな勢いで抱きついてくれた
ていうのも、理由の1つは、映画鑑賞後、カフェラテを派手に服にこぼして、その香りのせいだと思うけど
でも、よく考えたら、鑑賞後「想像した場所に自由に行けるとしたら、どこがいい?」て話になって、
私は「緑の多い場所に、1軒家があって、わんこが迎えてくれる」て話して、
まさにピーターラビットの家と庭+ラブさんでリンクしたじゃないか
こうした天のイタズラに、いつも感謝なんだ