■『海のオーロラ 2』(全6巻)(中公文庫―コミック版)
里中満智子/著
▼あらすじ(ネタバレ注意
セムトがトトメスに盛った毒をルツが飲んだことを知った女王は、自分に疑いがかからないために主治医を呼ぶ。
ルツは、自分がエデンで巫女をしていて、レイと許されぬ恋をしたことを思い出す。
ムーには神の怒りがくだったのか、大噴火、洪水が起こる。
「忘れるなルツ。かならず2人で生まれ変わって巡り会う!」
ルツは解毒剤が効いて命拾いする。
トトメスは女王に進言するが、
「すべての民は、神と国家の力で生きていけるのです」
「国家を支えているのは、一人ひとりの民です。私に権力を下さい義母上」
ルツはエデンのことをレイに話すが何も覚えていないという。
レイは、自分は人質の身だから、恋などできないと信じているため、ライラも受け付けない。
エルトニアはエジプトからの独立を目指して準備している。その時、自分は死ぬだろうと覚悟している。
女王「エルトニアの鉄鉱石は極上よ。エジプトではほとんどとれないから、植民地としては最高よ。
鉄は権力の象徴。鉄のとれないエジプトにとっては金よりも価値がある。その鉄で神像を造るわ。
私は生きた神よ。永遠に歴史に残る像をつくって当たり前です」
トトメス「あなたは人間でしょう。神ならなにもかも自由に操れるはず。でも、あなたは、僕の父の心さえ自由に出来なかった」
女王「トトメス。ダハールの製鉄所に行きなさい。私の像を造る責任者に任命します」
イサクは奴隷としてダハールに行くと決まったとルツに告げる。
「仕方ないさ。決まってるもの。奴隷の子は奴隷って・・・」
「貴族の家に生まれるのも、平民に生まれるのも偶然よ。人間がそんなこと決められるわけがない。
イサク、あなたも大いなる力でこの世に生み出されたのよ。
奴隷として生まれてきたんじゃない、奴隷だと決め付けられて育てられただけ。
そして、あなたも自分で自分を奴隷だと決めつけている。
あなたはイサク。イスラエル人、一人の男よ。たとえ死ぬことがあっても体が死ぬだけ。
人間としてイサクの魂はいつまでも生き続けるのよ。魂は永遠なんだから」
女王は、セムトにトトメスを事故死に見せかけて殺すよう命じる。
セムトは、娘ライラのため、女王の命令に従う。
ルツを餌にトトメスを誘い出す計画を、ライラは知ってしまう。
そこに山賊が現れる。リーダーは有名な隼。
彼は輪廻転生を信じていた。
ダハールでは神像を造ることにイスラエル人たちが反発していた。
その信念を理解し、像を造るのを止めるトトメス。
セムトに命を狙われたところを助けたのは、別の山賊。リーダーは女性の黒百合。
黒百合と隼はライバル同士だったが、手を組んでトトメスに加担することにする。
山賊とはいえ、奴隷の身から逃げ出し、生きるために盗みや人殺しをしていた。
セムトはライラに自分の策略を知られて、海に身を投げる。
「1つになりたい。別々の人間でいるくらいなら。
あなたの髪の一すじになりたい。汗の一雫になりたい。あなたの一部になりたい」
(『風と木の詩』と同じ一節だ・・・
女王や民衆には、トトメスはセムトの乱心で殺されたと知らせる女王。
一方、ハヤブサらは“トトメスなら民衆のために医療を充実させ、国を豊かにしてくれたはず”という噂を流して心をつかむ作戦。
“ひと言飛びつきそうな話題をまけば、誰かがオーバーに伝えてくれる。
本人は気持ちを伝えたい一心でついオーバーになる。尾ひれがついて噂が噂を呼ぶ。
トトメスさまさえ生きておられたらと・・・”
噂はトトメスを殺そうとしたのは女王だということになる。
里中満智子/著
▼あらすじ(ネタバレ注意
セムトがトトメスに盛った毒をルツが飲んだことを知った女王は、自分に疑いがかからないために主治医を呼ぶ。
ルツは、自分がエデンで巫女をしていて、レイと許されぬ恋をしたことを思い出す。
ムーには神の怒りがくだったのか、大噴火、洪水が起こる。
「忘れるなルツ。かならず2人で生まれ変わって巡り会う!」
ルツは解毒剤が効いて命拾いする。
トトメスは女王に進言するが、
「すべての民は、神と国家の力で生きていけるのです」
「国家を支えているのは、一人ひとりの民です。私に権力を下さい義母上」
ルツはエデンのことをレイに話すが何も覚えていないという。
レイは、自分は人質の身だから、恋などできないと信じているため、ライラも受け付けない。
エルトニアはエジプトからの独立を目指して準備している。その時、自分は死ぬだろうと覚悟している。
女王「エルトニアの鉄鉱石は極上よ。エジプトではほとんどとれないから、植民地としては最高よ。
鉄は権力の象徴。鉄のとれないエジプトにとっては金よりも価値がある。その鉄で神像を造るわ。
私は生きた神よ。永遠に歴史に残る像をつくって当たり前です」
トトメス「あなたは人間でしょう。神ならなにもかも自由に操れるはず。でも、あなたは、僕の父の心さえ自由に出来なかった」
女王「トトメス。ダハールの製鉄所に行きなさい。私の像を造る責任者に任命します」
イサクは奴隷としてダハールに行くと決まったとルツに告げる。
「仕方ないさ。決まってるもの。奴隷の子は奴隷って・・・」
「貴族の家に生まれるのも、平民に生まれるのも偶然よ。人間がそんなこと決められるわけがない。
イサク、あなたも大いなる力でこの世に生み出されたのよ。
奴隷として生まれてきたんじゃない、奴隷だと決め付けられて育てられただけ。
そして、あなたも自分で自分を奴隷だと決めつけている。
あなたはイサク。イスラエル人、一人の男よ。たとえ死ぬことがあっても体が死ぬだけ。
人間としてイサクの魂はいつまでも生き続けるのよ。魂は永遠なんだから」
女王は、セムトにトトメスを事故死に見せかけて殺すよう命じる。
セムトは、娘ライラのため、女王の命令に従う。
ルツを餌にトトメスを誘い出す計画を、ライラは知ってしまう。
そこに山賊が現れる。リーダーは有名な隼。
彼は輪廻転生を信じていた。
ダハールでは神像を造ることにイスラエル人たちが反発していた。
その信念を理解し、像を造るのを止めるトトメス。
セムトに命を狙われたところを助けたのは、別の山賊。リーダーは女性の黒百合。
黒百合と隼はライバル同士だったが、手を組んでトトメスに加担することにする。
山賊とはいえ、奴隷の身から逃げ出し、生きるために盗みや人殺しをしていた。
セムトはライラに自分の策略を知られて、海に身を投げる。
「1つになりたい。別々の人間でいるくらいなら。
あなたの髪の一すじになりたい。汗の一雫になりたい。あなたの一部になりたい」
(『風と木の詩』と同じ一節だ・・・
女王や民衆には、トトメスはセムトの乱心で殺されたと知らせる女王。
一方、ハヤブサらは“トトメスなら民衆のために医療を充実させ、国を豊かにしてくれたはず”という噂を流して心をつかむ作戦。
“ひと言飛びつきそうな話題をまけば、誰かがオーバーに伝えてくれる。
本人は気持ちを伝えたい一心でついオーバーになる。尾ひれがついて噂が噂を呼ぶ。
トトメスさまさえ生きておられたらと・・・”
噂はトトメスを殺そうとしたのは女王だということになる。