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『なずなよなずな』(白泉社文庫)

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■『なずなよなずな』(白泉社文庫)
大島弓子/著

白泉社文庫セレクション

「大島弓子選集」で近所の図書館で検索し終わって、全16巻だけど、5、6、13巻がないことが判明。

「大島弓子が選んだ大島弓子選集(全7巻)」は、ほぼ「大島弓子選集」と内容が同じ。

その他にこの「白泉社文庫」が4冊あって、中には「大島弓子選集」に収録されていないものも見つかったので、
それを借りて、大島さんの作品シリーズはひとまず幕引きになりそう。

ここでは、そのかぶってない作品のみのメモを書くことにします。


▼あらすじ(ネタバレ注意

『なずなよなずな』1974年週刊少女コミック13~18号掲載


校則が厳しい桜園高校の校長の父を継ぐつもりで風紀委員として真面目一徹なもも。
ももはバスの中で生徒手帳を盗まれ、痴漢の仕業と勘違いし、もものガードマン役の御形はこべは激怒する。
転入生・芹なずなを紹介され、彼が痴漢だと言うと、ザックに入れてた末っ子が触ったのだと言う。

 

なずなの家に行くと、両親は亡く、長女スウ、次郎、三郎、四郎、五郎、全員の世話をしているなずな。

「もも、愛のない冷たい専制君主と一緒にいて、寂しい思いをしているのだろう。
 もも、僕がここにきたのは、君をあの家から連れ出すためなんだよ」

はこべは、なずなの持つ唯一の両親の写真を破いて大ゲンカとなる。
学校に戻ると、校長はさらに校則を厳しくして、ももの親友よもぎは、退学覚悟でももと五郎を守る。


ももは、昔、母が出て行った時に庭に埋めたままだった日記を読んでみる。
そこには、父は学校を愛していて、再建のために自分の家のお金目当てに結婚したのだと書いてあった。

「ねえ、もも、“いとわしさ”は、辞書にはない意味を持ってるような気がしないかい。
 愛しくて、呪わしいのさ」(なずな」

なずながももにキスしようとした現場を見て逆上するはこべ。
校長は、なずなではなく、はこべを停学処分にした理由は、いずれ学校を継ぐももに傷がついてはいけないからだと思うもも。
そして、母はなずなの父と再婚し、なずなと自分は異父きょうだいだと知る。

「私、母さまのようになりたくない。8つの時見たの。裏庭で母さまが他の男の人と寄り添っていたのを」


よもぎは化粧をしたまま登校すると、校長は「その汚れをとりなさい」と命令する。



「先生にとって聖なるものはこの学院でしかないのですか。
 すべてあなたのためでしたのに。最後まで気づいてはくださらなかった。
 それでも愛していました。先生、あなたを勉強以上に」

よもぎは、ももの母と同じ理由で学校を去る。

“なぜ、おまえたちはどちらかを選ばねばならぬことを強要するのだ。
 桜園を愛していたから、お前たちを愛していなかったと、どうしていえる”(父


小さい頃、ももが

「父さま。桜は毎年、大泣きして散るわね。一体、なにがそんなに悲しいのでしょうね」と言ったことを思い出し、
「私だと思って、桜の木をきりなさい」と切り始める。
「桜をきらないで!」と止めるもも。

ももは、なずなの家に行くと、もう去った後だった。



[あとがきマンガ]

 


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