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少年探偵シリーズ6『透明怪人』(ポプラ社)

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■少年探偵シリーズ6『透明怪人』(ポプラ社)
江戸川乱歩/作 柳瀬茂/カバー絵・挿し絵 1964年初版 1988年第67刷 618円

※notes and movies(1998.7~)からの転記。
「作家別」カテゴリーに追加しました。

このシリーズの巻順と、事件の年月は前後しているようだ。
今回のは『地底の魔術師』から1年後、またまた怪人二十面相の仕掛けた罠。タネはまた単純なんだけど


▼あらすじ(ネタバレ注意

少年2人はショーウィンドーの前に立つ蝋人形が動き、廃屋で衣服を脱いだら透明なのに驚く。
同じく尾行していた黒川記者は、町で見えないものにぶつかったり、不良青年がのされたり、
100万円の首飾りが見えない手に盗まれたりしている事件を調べていた。

少年らはデパートでマネキンのフリをした蝋仮面人を発見。
倉庫に追い詰めたのに逃げられる。

少年の家には、高価な真珠塔があり、狙われる。

「空気男」(マヌケな名だ)は、それを盗み、わざわざ衣や首をつけて逃げるのを“ルンペン”が目撃する。
彼を尾行した少年探偵団副団長・大友くんは、原っぱのアジトを見つけ、怪老人に捕まり、透明人間第4号にされる。

B.Dバッヂ(Boy Detectiveの略か)をいつも20~30個も持ち歩いている(!)ので、
目印に置いていったバッヂからアジトを見つけ、中村係長らと透明の大友くんがオリに入れられているのを知るが、逃げられる。

とうとう明智に頼み、すぐに囚われの身となる。
道化師がそれを中村係長に知らせ、公衆電話ボックスに逃げ込み、服だけが残る。

次に狙われた文代(明智の妻)は、黒川と中村係長に捕われる。
別の原っぱのビルから明智が逃げてきて、中村係長とともに捕まえる。
実は、この怪老人は、前からアジトにコックとして潜入していた本物の明智で、謎を解き始める。

クルマに缶をつけ、コールタールが細く目印に流れるようにした小林少年は、
明智の「シレ」(シェパード犬)で文代さんと、捕われていたオトリの明智を救い出し、明智が3人になる!

ニセモノは明智に化けてビルから出てきた。
黒川にも化けた怪人二十面相。
最初から嘘をでっちあげ、少年らの見たのは操り人形に腹話術のミックス。

大友くんは、鏡に顔の部分だけ隠れた姿を見て、透明になったと信じ込ませたトリック。

「日本中の人を子どもがヒトを脅かすようにバアッといって脅したい気持ちを大きくしたようなもの」

ここまでバカにされて縛られた怪人二十面相は、またもや完敗。
しかし、普段から常に用意されている明智と文代のソックリさんて、ほとんど監禁されてるよね?
電気じかけ(?)の壁(くるっと反対側にいけるやつ)のことも自慢げに話しちゃっていいのかしら?


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