過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は薄いグレーのノートからご紹介。引き続きXファイルズの3rdシーズン、ビートルズの映像関連あり。
photo1:この時に初めて東京タワー蝋人形館に行ったんだ。
photo2:トリックアートもあったんだね。
photo3:帰省した時に行った池田万寿夫美術館。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『The World's Greatest Artists Sing LENNON a tribute』(1991)
マイケル・ダグラスが司会。とにかく豪華。
♪Imagin/Elton John
いきなりエルトンのイマジン。野外での大観衆を前に騎兵スタイル(なんとピアノ模様)でピアノをたたく。
♪Ticket to Ride/Nataly Cole
スローテンポでブルージーに歌われる。若く初々しいレノン、ビートルズの記録フィルム。
♪I feel fine/Wet Wet Wet
ダーティなリズムに様変わり、エルヴィス風、ちょっと待って、J.コッカー混ざってないか? アレンジ比べだね。
♪Eight Days a Week/Lou Grahn
知らない人。素直に原曲を演奏。
♪You're got a hide your love away/Terence Trent D'arby
力強いシャウトでゴスペル風に。この曲自体エキゾティックだからね。皆の合唱がいい。オーケストラ。
♪P.S. I love you /Love me do/Paul McCartney
ソロになったポールの歌初めて。本家が最新の音で若者がブルースなのが面白い。
♪Back in the USSR/Billy Joel
なぜかこれだけヴィデオクリップみたい。暴れまくるロックオヤジ。ピアノからジャンプ。騎兵隊歩き。ファンも乱れまくり!
♪Nowhere Man/Randy Travis
カントリーのヒトだよね。アコースティックでの静かな弾き語り。再び合唱となる。夜景もドラマティック。
♪Isolation/Joe Coocker
YES!彼にピッタリの選曲。ブルージーなコッカー節。
♪Cold Turkey/Lenny Kravitz
皆選曲うまいね。エレキ(オーソドックスな色)「僕には生涯2人のパートナーがいた。1人はポール、もう1人はヨーコ」(ジョン
♪Ballad of John and Yoko/Dave Edwins
ヴィデオ『イマジン』『ベッドイン』ほかからの引用。原曲に近い。
♪Don't let me down/Hall & Oats
アコースティックトリオで登場。分からなかった。でもこのハイで流れる歌声はダリル・ホール。再び『イマジン』からヴィデオ。
♪Power to the People/Al Green
リトル・スティーヴィみたい。歌詞くらい覚えてこいよ
♪Come Together/Michael Jackson
ワオ!やっぱ彼は人間じゃないわ。タイトなリズムですっかり自分のものにしてる。
これもVC。中性的でセクシーで危険なステージそのものがショウで芸術。
♪Working Class Hero/Cindy Lauper
黒いショートヘア。黒いロングドレスと思ったらパンタロン。
ファッショナブルでシンプルなリズムに乗ったシンディのシャウト。インディアン民族音楽風。ワオ!
♪Fame '90/David Bowie
こりゃもろソロツアーの時のヴィデオ。手話風ダンスが楽しい。
♪Give Peace a Chance/John Lennon & Ono Yoko
『ベッドイン』から。心臓の鼓動のようなドラム。仲間を囲んでの合唱。ヨーコも若くてカワイイ。
♪imagin/John Lennon
『イマジン』から「こんな歌が生まれ、必ず世界平和に貢献するだろうとジョンは確信していました」と現在のヨーコのインタビュー。
♪I call your name/Ringo Star
ハワイのパンクみたいになっちゃったリンゴがドラムたたきながら、彼らしいシンプルでイージーなロック。
♪Help/U2
バラッドになったヘルプ。一番ライヴらしい演奏。
♪Help/Kylie Minoque
こちらは健康エクササイズ風のヘルプ。重なっちゃうのは構成的にマズいんじゃない?
ラップにノッてスーパーモデルのダイエットヴィデオか。
♪Help/Roy Orbison
またヘルプ。あやしい日系人のギターだけ。セットもなし。
♪Let it be/Ray Charls
こーゆーカバーはお得意のレイ。レコーディング室を使って、このままアルバムにできそうなワン・ショット。
♪Dear Prudence/Shean Ono Lennon
あらら、元YMOのあのヒトとレコーディング日本でしたのね。父と比べちゃ悪いけど稚拙ながらテクノポップ風に可愛く歌う。
ヨーコがプロデュース?スゴイ家族に生まれちゃったね。髪はレノン、目と口許はヨーコ似かな。
ラストは皆そろってステージにて♪イマジン ヨーコの大きなピースサインでエンド。
きっとこのヴィデオは何時間にも渡ったコンサートのほんの一部だろうな。
全体がどう盛り上がったのか、あまりこぢんまりまとまってて伝わってこない。
しかし、これだけ豪華スターが集まって見せてくれるのは、やっぱジョンの功績あってのこと。
J.ハリソンがいないのはスケジュール都合のせい? 撮られたのは'90のこと。happy birthday 50, John.
■『怖がる人々』(1994)
監督:和田誠 出演:真田広之、原田美枝子、小林薫、萩原流行、黒木瞳 ほか
なんだかんだで結構引きこまれて面白かった。原作者のスタイルがよく出てるドラマというより舞台を観てるような、
セリフが妙に小説の文語体。フランンキー堺、レオナルド熊、奇しくも2人共故人となったが、今作で生き生きと演じてる姿はフシギ。
ラスト、撮影風景と役者紹介に素顔もチラッと見える。小林薫と美枝子さんで今度大人の恋愛撮ったら観てみたいな。
●1話 出演:真田広之、原田美枝子、佐野史郎 ほか
エレベーターに居合わせた女。「バッグの中にはバラバラになった子どもが入ってるの。これから見せ付けるために」
あるかもしれない身近な恐怖。
●2話 出演:フランンキー堺、マルセ太郎 ほか
(ストーリー説明のみ)
●3話「乗越駅の刑罰」原作:筒井康隆 出演:萩原流行 ほか
ネコのスープ責め、これは胸がムカつく。中身は饅頭だってタネ明かしだけど。言葉遊びのようなセリフ。不条理な雰囲気が彼の味出てる。
●4話「火焔 つつじ」原作:平山蘆花 出演:小林薫、黒木瞳 ほか
小林薫のふんどし姿。狭く古びた宿屋の部屋がノスタルジックで艶っぽい。
雨の夜、傘もない男と女が同じ宿まで油紙?!で雨をしのぎ、
暑さで雨戸を開け、何かに驚いて「ワケは朝。何かおもしろい話をして下さいな」
生霊の仕業?なぜ、だれかは判然としないけど、そこがまた妖しくてイイ。
●5話「五郎八航空」原作:筒井康隆 出演:石黒賢、レオナルド熊 ほか
分かんないものよね、運命は。ま、あのおばちゃん、自分の可愛い子どもまで連れて乗っけてるくらいだから、
乗り心地は最悪でも結構安全だったのかも。
■『THE X-FILES 3rd SEASON』(1995)
監督:クリス・カーターほか 出演:デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン ほか
【FILE No.319 Hell Money】
なんとも怒りのこみ上げる話。『Year of the Dragon』の世界。
「死は次の入口にすぎない。希望を与えていたまでだ」「一生牢屋に入ってることね」
とスカリーのセリフは効いたが、賭けをした人々は皆黙秘。
日本じゃ先祖霊を慰めるためのお盆、本家中国じゃ悪霊をなだめる意味なのね。
根深い米の中の異国、チャイナタウン。問題を問いかける作品。
【FILE No.320 Jose Chung's From Outer Space】
コレはイイ! コレだけのヴィデオ欲しいね。次から次へ怒涛の如く押し寄せるおいしいUFO情報にスカリーやモルダーまでも変身?
それとも今までのアブダクトは“マニュアル”を吹き込まれた政府の仕業? これはラストの重大なタネ明かしのキーになるかも。
『ツインピークス』のスタッフならではの遊びがたくさんちりばめられてる快心の一作。矢追純一の世界。
ジッパーのエイリアン変身キットが欲しい! もう一度見たくなる。「これは夢だ」ってつぶやいてるタバコ吸ってるエイリアンが可愛いw
【FILE No.321 Avatar】
今作はスキナー副長官のプライベートにスポット。
そういや彼のファイーストネームがウォルターだってことも彼自身のことも全然不明だったからね。
前回の暗殺未遂といい、今回といいXファイル課遮断のための工作の手がスキナー個人にまでのびてる。
事件は一応解決したが、なぜ女とホテルに行ったかその「突飛なワケ」とやらは?のまま。
老女は守護霊か。これでモルダーらとの絆はまあまあ強まったっはず。美しい妻との仲も戻ったし。
結婚写真の髪がフサフサなのが笑っちゃう。本当ツルツルだけど、彼はそれが似合う男優の1人。
ソフトなベッドシーンや「沈黙は金」モットー等彼らしいキャラが見える一作。
【FILE No.322 Quagmire】
ネッシーか!死角だったね、この題材。ま、食いちぎられ方からしてはじめにワニを連想してもおかしくなかったけど。
湖での死者が続出。足だけのに「半分は食って、半分は後のため保存用かい?」
湖名物ビッグブルーなる首長竜の仕業か? お土産屋のオヤジも恐竜の足跡を付けてる時に襲われてとってもマヌケ。
スカリー「謎の怪物はどこにでもいるわ。人々が信じる限りね」
どこまでもクールなスカリーは本当にモルダーのベストパートナー。
【FILE No.323 Wetwired】
サブリミナル効果を軸としてモルダーとスカリーの対決再び。
ミスターXがキャンサーマンの部下の1人だったという新事実。これは幻覚じゃない。
あんな部品ひとつ取り付けるだけで洗脳されたら怖い。ヴィデオの多いウチも危ないかな。
【More Secrets of The X-Files】
Xファイルの新たな秘密とゆーより1〜3シーズンまでの紹介。'93から始まり最初はマイナーファンだけだったのが
今や韓国、フランス、スペイン他世界各国の言葉にかえて人気シリーズとしてグローブ賞も受賞するほどになった。
こんなスゴイ番組なのよ、と人物紹介、UFO関連の大筋を説明。
このナレーターがスキナー役のミッチ・ピレッジとは気づかなかった。
インタビューシーンはほんのちょっと。クリス・カーターとD.ドゥキャブニー、ジュリアン・アンダーソンの3人。
今回の重要情報としては、なんと第4シーズンまであるってこと こりゃ前代未聞の快挙。
世界中のレンタルショップにXファイルシリーズだけでも20〜30本並ぶんだから! そーとーな儲けだな。
スカリーいわく「モルダーとスカリーの信頼関係はもっと強くなる」とのこと。more mysterys be continued.
サントラCDに入ってると思われるテーマ曲のアレンジ、Xファイルに影響されたアーティストの一部が流れる。
エルヴィス・コステロ with Brian Eno か。なんとなく分かる。
おっとラストにカーターの日本向けメッセージ。各国用に撮ったのかもね。
今撮影中ってことはまたヴィデオ化、日本に届くには待たされそう。
彼の最新作『ミレニアム』(同名のSF映画があったな)の紹介もアリ。
主演は『エイリアン3』のロボット役。シリアル・キラーのサイコ系か。好きなんだね。
■『ユリシーズの瞳』(1995)
監督:テオ・アンゲロブロス 出演:ハーヴェイ・カイテル ほか
「魂でさえ自分を知るには魂をのぞきこむ」プラトン
「私が戻る時は他人の服を着、他人の名を名乗り、唐突に戻るだろう。君が私を見て自分の夫でないと言ったら印を見せよう。
身体の印、愛の印を。2人して昔の部屋へ登り、何度も抱き合い、愛の声を上げ、その合間に旅の話をしよう。
次の夜も次の夜も人間の旅の全てを。終わりなき物語りを語り続けよう」
ロード・ムーヴィの巨匠V.ヴェンンダースが「映画史100年で最高傑作」と賛辞したのも分かる。
主演H.カイテルも「人生で最も素晴らしい作品となった」
これは映画を愛する者への魂歌。戦争で愛する者を失くした者への魂歌だ。
女が歌いながら服を全て川で洗っている。唐突だけど何でもないこの日常的な風景が戦時中と対比して美しい。
死んだ夫の服を着せ、抱擁する。ラストの美しい詩はこの女のことをうたったのか?
無駄な説明の代わりに美しい自然で全てを語らせる。時間経過も1カットで過去、現在が流れてゆく。
■『ケーブルガイ』(1996)
監督:ベン・スティラー 出演:ジム・キャリー、マシュー・ブロデリック ほか
最近流行りのストーカーものをJ.キャリーが演るとコメディと同じオーヴァーアクトで恐怖にも通じると判明。
今んとこ『エースベンチェラ』でブレイク以来、彼の主演作に外れナシ。
サイココメディ?の奥にTVで育つコミュニケーション不足の世代の歪みをキョーレツに訴えてる。
なにせ子の親もTV世代。チャンネル溢れるアメリカは中毒はより深刻。
この撮影中もさぞ楽しかったろう。本番フィルムの中でも突然BGMを歌いだすキャリーにマジで笑いたそうなマシュー。
今作の意図のもう1つはTVで映画が全て観れちゃう時代到来の映画界の危機脱出作戦でもある。
TVが切れて本を楽しそうに読み始める男。本当は映画館に出かけてほしいんだろう。
今回は薄いグレーのノートからご紹介。引き続きXファイルズの3rdシーズン、ビートルズの映像関連あり。
photo1:この時に初めて東京タワー蝋人形館に行ったんだ。
photo2:トリックアートもあったんだね。
photo3:帰省した時に行った池田万寿夫美術館。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『The World's Greatest Artists Sing LENNON a tribute』(1991)
マイケル・ダグラスが司会。とにかく豪華。
♪Imagin/Elton John
いきなりエルトンのイマジン。野外での大観衆を前に騎兵スタイル(なんとピアノ模様)でピアノをたたく。
♪Ticket to Ride/Nataly Cole
スローテンポでブルージーに歌われる。若く初々しいレノン、ビートルズの記録フィルム。
♪I feel fine/Wet Wet Wet
ダーティなリズムに様変わり、エルヴィス風、ちょっと待って、J.コッカー混ざってないか? アレンジ比べだね。
♪Eight Days a Week/Lou Grahn
知らない人。素直に原曲を演奏。
♪You're got a hide your love away/Terence Trent D'arby
力強いシャウトでゴスペル風に。この曲自体エキゾティックだからね。皆の合唱がいい。オーケストラ。
♪P.S. I love you /Love me do/Paul McCartney
ソロになったポールの歌初めて。本家が最新の音で若者がブルースなのが面白い。
♪Back in the USSR/Billy Joel
なぜかこれだけヴィデオクリップみたい。暴れまくるロックオヤジ。ピアノからジャンプ。騎兵隊歩き。ファンも乱れまくり!
♪Nowhere Man/Randy Travis
カントリーのヒトだよね。アコースティックでの静かな弾き語り。再び合唱となる。夜景もドラマティック。
♪Isolation/Joe Coocker
YES!彼にピッタリの選曲。ブルージーなコッカー節。
♪Cold Turkey/Lenny Kravitz
皆選曲うまいね。エレキ(オーソドックスな色)「僕には生涯2人のパートナーがいた。1人はポール、もう1人はヨーコ」(ジョン
♪Ballad of John and Yoko/Dave Edwins
ヴィデオ『イマジン』『ベッドイン』ほかからの引用。原曲に近い。
♪Don't let me down/Hall & Oats
アコースティックトリオで登場。分からなかった。でもこのハイで流れる歌声はダリル・ホール。再び『イマジン』からヴィデオ。
♪Power to the People/Al Green
リトル・スティーヴィみたい。歌詞くらい覚えてこいよ
♪Come Together/Michael Jackson
ワオ!やっぱ彼は人間じゃないわ。タイトなリズムですっかり自分のものにしてる。
これもVC。中性的でセクシーで危険なステージそのものがショウで芸術。
♪Working Class Hero/Cindy Lauper
黒いショートヘア。黒いロングドレスと思ったらパンタロン。
ファッショナブルでシンプルなリズムに乗ったシンディのシャウト。インディアン民族音楽風。ワオ!
♪Fame '90/David Bowie
こりゃもろソロツアーの時のヴィデオ。手話風ダンスが楽しい。
♪Give Peace a Chance/John Lennon & Ono Yoko
『ベッドイン』から。心臓の鼓動のようなドラム。仲間を囲んでの合唱。ヨーコも若くてカワイイ。
♪imagin/John Lennon
『イマジン』から「こんな歌が生まれ、必ず世界平和に貢献するだろうとジョンは確信していました」と現在のヨーコのインタビュー。
♪I call your name/Ringo Star
ハワイのパンクみたいになっちゃったリンゴがドラムたたきながら、彼らしいシンプルでイージーなロック。
♪Help/U2
バラッドになったヘルプ。一番ライヴらしい演奏。
♪Help/Kylie Minoque
こちらは健康エクササイズ風のヘルプ。重なっちゃうのは構成的にマズいんじゃない?
ラップにノッてスーパーモデルのダイエットヴィデオか。
♪Help/Roy Orbison
またヘルプ。あやしい日系人のギターだけ。セットもなし。
♪Let it be/Ray Charls
こーゆーカバーはお得意のレイ。レコーディング室を使って、このままアルバムにできそうなワン・ショット。
♪Dear Prudence/Shean Ono Lennon
あらら、元YMOのあのヒトとレコーディング日本でしたのね。父と比べちゃ悪いけど稚拙ながらテクノポップ風に可愛く歌う。
ヨーコがプロデュース?スゴイ家族に生まれちゃったね。髪はレノン、目と口許はヨーコ似かな。
ラストは皆そろってステージにて♪イマジン ヨーコの大きなピースサインでエンド。
きっとこのヴィデオは何時間にも渡ったコンサートのほんの一部だろうな。
全体がどう盛り上がったのか、あまりこぢんまりまとまってて伝わってこない。
しかし、これだけ豪華スターが集まって見せてくれるのは、やっぱジョンの功績あってのこと。
J.ハリソンがいないのはスケジュール都合のせい? 撮られたのは'90のこと。happy birthday 50, John.
■『怖がる人々』(1994)
監督:和田誠 出演:真田広之、原田美枝子、小林薫、萩原流行、黒木瞳 ほか
なんだかんだで結構引きこまれて面白かった。原作者のスタイルがよく出てるドラマというより舞台を観てるような、
セリフが妙に小説の文語体。フランンキー堺、レオナルド熊、奇しくも2人共故人となったが、今作で生き生きと演じてる姿はフシギ。
ラスト、撮影風景と役者紹介に素顔もチラッと見える。小林薫と美枝子さんで今度大人の恋愛撮ったら観てみたいな。
●1話 出演:真田広之、原田美枝子、佐野史郎 ほか
エレベーターに居合わせた女。「バッグの中にはバラバラになった子どもが入ってるの。これから見せ付けるために」
あるかもしれない身近な恐怖。
●2話 出演:フランンキー堺、マルセ太郎 ほか
(ストーリー説明のみ)
●3話「乗越駅の刑罰」原作:筒井康隆 出演:萩原流行 ほか
ネコのスープ責め、これは胸がムカつく。中身は饅頭だってタネ明かしだけど。言葉遊びのようなセリフ。不条理な雰囲気が彼の味出てる。
●4話「火焔 つつじ」原作:平山蘆花 出演:小林薫、黒木瞳 ほか
小林薫のふんどし姿。狭く古びた宿屋の部屋がノスタルジックで艶っぽい。
雨の夜、傘もない男と女が同じ宿まで油紙?!で雨をしのぎ、
暑さで雨戸を開け、何かに驚いて「ワケは朝。何かおもしろい話をして下さいな」
生霊の仕業?なぜ、だれかは判然としないけど、そこがまた妖しくてイイ。
●5話「五郎八航空」原作:筒井康隆 出演:石黒賢、レオナルド熊 ほか
分かんないものよね、運命は。ま、あのおばちゃん、自分の可愛い子どもまで連れて乗っけてるくらいだから、
乗り心地は最悪でも結構安全だったのかも。
■『THE X-FILES 3rd SEASON』(1995)
監督:クリス・カーターほか 出演:デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン ほか
【FILE No.319 Hell Money】
なんとも怒りのこみ上げる話。『Year of the Dragon』の世界。
「死は次の入口にすぎない。希望を与えていたまでだ」「一生牢屋に入ってることね」
とスカリーのセリフは効いたが、賭けをした人々は皆黙秘。
日本じゃ先祖霊を慰めるためのお盆、本家中国じゃ悪霊をなだめる意味なのね。
根深い米の中の異国、チャイナタウン。問題を問いかける作品。
【FILE No.320 Jose Chung's From Outer Space】
コレはイイ! コレだけのヴィデオ欲しいね。次から次へ怒涛の如く押し寄せるおいしいUFO情報にスカリーやモルダーまでも変身?
それとも今までのアブダクトは“マニュアル”を吹き込まれた政府の仕業? これはラストの重大なタネ明かしのキーになるかも。
『ツインピークス』のスタッフならではの遊びがたくさんちりばめられてる快心の一作。矢追純一の世界。
ジッパーのエイリアン変身キットが欲しい! もう一度見たくなる。「これは夢だ」ってつぶやいてるタバコ吸ってるエイリアンが可愛いw
【FILE No.321 Avatar】
今作はスキナー副長官のプライベートにスポット。
そういや彼のファイーストネームがウォルターだってことも彼自身のことも全然不明だったからね。
前回の暗殺未遂といい、今回といいXファイル課遮断のための工作の手がスキナー個人にまでのびてる。
事件は一応解決したが、なぜ女とホテルに行ったかその「突飛なワケ」とやらは?のまま。
老女は守護霊か。これでモルダーらとの絆はまあまあ強まったっはず。美しい妻との仲も戻ったし。
結婚写真の髪がフサフサなのが笑っちゃう。本当ツルツルだけど、彼はそれが似合う男優の1人。
ソフトなベッドシーンや「沈黙は金」モットー等彼らしいキャラが見える一作。
【FILE No.322 Quagmire】
ネッシーか!死角だったね、この題材。ま、食いちぎられ方からしてはじめにワニを連想してもおかしくなかったけど。
湖での死者が続出。足だけのに「半分は食って、半分は後のため保存用かい?」
湖名物ビッグブルーなる首長竜の仕業か? お土産屋のオヤジも恐竜の足跡を付けてる時に襲われてとってもマヌケ。
スカリー「謎の怪物はどこにでもいるわ。人々が信じる限りね」
どこまでもクールなスカリーは本当にモルダーのベストパートナー。
【FILE No.323 Wetwired】
サブリミナル効果を軸としてモルダーとスカリーの対決再び。
ミスターXがキャンサーマンの部下の1人だったという新事実。これは幻覚じゃない。
あんな部品ひとつ取り付けるだけで洗脳されたら怖い。ヴィデオの多いウチも危ないかな。
【More Secrets of The X-Files】
Xファイルの新たな秘密とゆーより1〜3シーズンまでの紹介。'93から始まり最初はマイナーファンだけだったのが
今や韓国、フランス、スペイン他世界各国の言葉にかえて人気シリーズとしてグローブ賞も受賞するほどになった。
こんなスゴイ番組なのよ、と人物紹介、UFO関連の大筋を説明。
このナレーターがスキナー役のミッチ・ピレッジとは気づかなかった。
インタビューシーンはほんのちょっと。クリス・カーターとD.ドゥキャブニー、ジュリアン・アンダーソンの3人。
今回の重要情報としては、なんと第4シーズンまであるってこと こりゃ前代未聞の快挙。
世界中のレンタルショップにXファイルシリーズだけでも20〜30本並ぶんだから! そーとーな儲けだな。
スカリーいわく「モルダーとスカリーの信頼関係はもっと強くなる」とのこと。more mysterys be continued.
サントラCDに入ってると思われるテーマ曲のアレンジ、Xファイルに影響されたアーティストの一部が流れる。
エルヴィス・コステロ with Brian Eno か。なんとなく分かる。
おっとラストにカーターの日本向けメッセージ。各国用に撮ったのかもね。
今撮影中ってことはまたヴィデオ化、日本に届くには待たされそう。
彼の最新作『ミレニアム』(同名のSF映画があったな)の紹介もアリ。
主演は『エイリアン3』のロボット役。シリアル・キラーのサイコ系か。好きなんだね。
■『ユリシーズの瞳』(1995)
監督:テオ・アンゲロブロス 出演:ハーヴェイ・カイテル ほか
「魂でさえ自分を知るには魂をのぞきこむ」プラトン
「私が戻る時は他人の服を着、他人の名を名乗り、唐突に戻るだろう。君が私を見て自分の夫でないと言ったら印を見せよう。
身体の印、愛の印を。2人して昔の部屋へ登り、何度も抱き合い、愛の声を上げ、その合間に旅の話をしよう。
次の夜も次の夜も人間の旅の全てを。終わりなき物語りを語り続けよう」
ロード・ムーヴィの巨匠V.ヴェンンダースが「映画史100年で最高傑作」と賛辞したのも分かる。
主演H.カイテルも「人生で最も素晴らしい作品となった」
これは映画を愛する者への魂歌。戦争で愛する者を失くした者への魂歌だ。
女が歌いながら服を全て川で洗っている。唐突だけど何でもないこの日常的な風景が戦時中と対比して美しい。
死んだ夫の服を着せ、抱擁する。ラストの美しい詩はこの女のことをうたったのか?
無駄な説明の代わりに美しい自然で全てを語らせる。時間経過も1カットで過去、現在が流れてゆく。
■『ケーブルガイ』(1996)
監督:ベン・スティラー 出演:ジム・キャリー、マシュー・ブロデリック ほか
最近流行りのストーカーものをJ.キャリーが演るとコメディと同じオーヴァーアクトで恐怖にも通じると判明。
今んとこ『エースベンチェラ』でブレイク以来、彼の主演作に外れナシ。
サイココメディ?の奥にTVで育つコミュニケーション不足の世代の歪みをキョーレツに訴えてる。
なにせ子の親もTV世代。チャンネル溢れるアメリカは中毒はより深刻。
この撮影中もさぞ楽しかったろう。本番フィルムの中でも突然BGMを歌いだすキャリーにマジで笑いたそうなマシュー。
今作の意図のもう1つはTVで映画が全て観れちゃう時代到来の映画界の危機脱出作戦でもある。
TVが切れて本を楽しそうに読み始める男。本当は映画館に出かけてほしいんだろう。