■相次ぐ暴力団抗争 どう守る?市民の安全@週刊ニュース深読み
ゲスト:蛭子能収さん(漫画家)、山口もえ さん(タレント)
小野アナ:
「暴力団」とか「ヤクザ」というと、どうしても映画とかのイメージがありますけど
そうそう、と思っていたら、『仁義なき戦い』のテーマ曲が流れちゃいましたよ
【ブログ内関連記事】
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改めて言われると、本当にフシギの国ニッポンだ。
国民的大スターの高倉健さんやたけしさんが「任侠映画」で、ヤクザを演じて人気だったり、
レンタル屋にふつーに「任侠映画」コーナーがあったり。
その一方で、麻薬や、詐欺などの犯罪に巻き込まれて、その背後に「暴力団組織」があることが分かっているのに、
なんだか1つの「文化」みたいに社会に溶け込んで、「必要悪」なんて見方まである
それを、いつもの模型で1から解説するというから、
ゲストの山口もえちゃんも「NHKさんなのに思いきりましたね」とコメントして
真剣に説明するほど、蛭子みたいについ吹き出してしまうのはなぜなんだろう。
そういう意識を変えなきゃ、犯罪はなくならないって話。
でも、聞けば、聞くほど、システムが国と似ているのもフシギ・・・
暴力団抗争が地域住民を脅かす事件が相次いでいる
原因は「山口組の分裂」
「山口組のプロフィール」てw
日本最大の暴力組織。本拠地は神戸市。歴史は古く、大正時代からある/驚
もともとは港の労働者の集まりだったが、地域からはみだした若者たちをとりこんで、いつのまにか巨大な組織と化していた。
(あれ? 戦後の混乱で生まれたんじゃなかったの?
暴力団のシステムは完全なピラミッド型の縦社会
山口組は「鉄の結束」と呼ばれている
組織に属せば、ある意味ブランドでもあるこのマーク「代紋(だいもん)」を使える
資金源の「シノギ」による「上納金」は下から上におさめられる
★
「みかじめ料」とは、飲食店などからお金を巻き上げること。
これを取り締まろうとすると「暴力はふるっていない」「脅してはいない」と言われ、法で裁けなかった。
バブル期は、シノギがエスカレートし、「地上げ」(昭和の終わり頃から)などが横行した。
平成3年に法律を改正して取り締まりを強化
これまでの取締りには限界があったが、国が「指定」することで、
「不当な行為」(シノギなど)があればすぐOUTに出来るようになり、資金源が減った
「暴力団排除条例」が平成23年に施行
こちらは、市民が守るべき法律。暴力団と付き合ったらOUT
ホテルの契約、銀行口座の開設、マンションなどの部屋を貸す、出前をとるなどを規制して、暴力団員数が減った。
最も多い時の18万人から→4万人台へ
団員が減ったのに事件が増えたのはなぜ?
資金源が減って追い詰められたため、「鉄の結束」と呼ばれた山口組は2つに分裂。
逆に抗争が全国各地で増えてしまった
事務所が近所にあっても分からない
水戸市の市民も知らなかったという。
全国に傘下があり、組織同士が対立している。
山口組の上納金が一番高い
1つの組から毎月85~105万円。
神戸山口組は10~30万円。
分裂後は、山口組も値下げして(!)65万円ほどに。
抗争となった原因
現在6代目から離脱したため。「親子の杯」を交わしたのに、離脱するのは完全に裏切り行為。
「やられたら、やり返す」のが暴力団の鉄則。
指定暴力団の定義は3点(指定することでシノギを禁止できる
神戸山口組も5月末までには指定する予定。「伊勢志摩サミット」があるので急いでいる。
抗争は2月から激化している。対策本部を全国に配置している。
神戸山口組構成員の確定が難しい。情報戦。誰が移ったか個別に調べている最中。
警察が組の事務所を家宅捜索することもある。
抗争は全国でバラバラに起きているので、「対立抗争」による事件だと認定するのも難しい。
資金源が減り、どう稼いでいるのか~新たな手口
賭博の形を変えたり、「オレオレ詐欺」(特殊詐欺)、生活保護の人を集めてピンハネする「貧困ビジネス」や、
医師や患者とグルになって、やっていない治療をしたと言ってお金を騙しとる手口「療養費詐欺」「診療報酬詐欺」など。
これらに加担する人を「共生者」と呼ぶ。
気軽な気持ちで1000円ほど受け取って、患者役をやる人たちがいる。
「覚せい剤」には需要と供給の関係がある。
そういった「協力してしまう一般市民」「企業の取引」を減らす必要もある。
暴力団に属さない若者たち「半グレ」
シノギが減った暴力団に入っても意味がないので、
行き場のない若者同士がつるんでいる状態だと、法律が使えない(昔の「愚連隊」のようなもの
「準暴力団」として対応したところ、数年前から減り始めている。
【離脱者はどう生きればよいのか 取り組み例@福岡県警】
全国に21ある指定暴力団のうち、5つが福岡にある
実際、「工藤会」では、付き合いをやめて殺された事件もある。
銀行などでは、暴力団をやめても5年以内は付き合わないという社内規則がある。
暴力団をせっかくやめたのに就職できない+銀行口座も開けない暴力団に戻ってしまうのを防ぐため、
4月1日(新年度)から本格的に始めた対策。
元暴力団員の就労支援を税金で
地道に話し合った結果、現在、協賛企業が100社ほどあるそう
相談専用ダイヤルも用意
会社面接に職員が同行する
雇ってくれたら、県から「給付金」を出す
これまでも元受刑者を雇うと「補助金」が出ていたが「離脱者」には初。
もし途中で辞めたり、会社に損害を与えた場合は「見舞金」まで出す!
少年院にも声かけしている
暴力団に属してはいるが犯罪歴のない人もいる。
刑務所に服役中でも離脱が可能。
全国にネットワークを作ろうと呼びかけている
理由は、離脱者たちは報復を恐れて、遠くでそっと暮らしたいという人が多いため。
実際、去年、離脱者は600人いたが、就職できた人はたった18人。
税金を使ってでも支援することで「市民の安全」を守る
暴力団から被害を受けた人に話を聞くと、暴力をした個人を憎んでいるというより、
暴力団という存在、全体のシステムを憎んでいる人が多い。
このような取り組みは被害者も望んでいる。
最終的な目的は、暴力団を「弱体化」させ「壊滅させる」こと。
離脱者がA組B組に移っただけでは問題は解決しない。
離脱者を雇うことで、逆に企業のイメージアップにつながるよう意識を変える必要がある。
やめたくてもやめられない人たちに有効。
暴力団をやめても生活が成り立たず、ただの犯罪者になると、
被害者が増えるだけでなく、捜査、裁判などで結局お金はかかる。
税金を使うのは究極の手段。
イタリアのマフィアの例
「転向者保護法」(漢字合ってるかな?
離脱者は、名前を変え、住宅・仕事を与え、効果が大きすぎて、
逆に国のお金が足りなくなって、条件を厳しくしたほど。
それが功を奏してマフィアの数は減った。
FAX1:
潰そうとしたから追い込まれて抗争になったのでは?(暴力団は必要悪では?
専門家:
それはない。まずは暴力団に入らせないこと。
社会的に弱い人が暴力団に入るケースもある。
そういう人たちの受け皿を作る市民の安全につながる。
FAX2:世の中から暴力はなくなる?
専門家:
世界的に見て、日本の暴力団組織は本当に特殊な存在。
まずは、その存在自体を否定することから。意識を変える必要がある。
ゲスト:蛭子能収さん(漫画家)、山口もえ さん(タレント)
小野アナ:
「暴力団」とか「ヤクザ」というと、どうしても映画とかのイメージがありますけど
そうそう、と思っていたら、『仁義なき戦い』のテーマ曲が流れちゃいましたよ
【ブログ内関連記事】
notes and movies(2003.2~ part1)
notes and movies(2002.10~ part4)
notes and movies(2002.10~ part5)
notes and movies(2002.10~ part6)
改めて言われると、本当にフシギの国ニッポンだ。
国民的大スターの高倉健さんやたけしさんが「任侠映画」で、ヤクザを演じて人気だったり、
レンタル屋にふつーに「任侠映画」コーナーがあったり。
その一方で、麻薬や、詐欺などの犯罪に巻き込まれて、その背後に「暴力団組織」があることが分かっているのに、
なんだか1つの「文化」みたいに社会に溶け込んで、「必要悪」なんて見方まである
それを、いつもの模型で1から解説するというから、
ゲストの山口もえちゃんも「NHKさんなのに思いきりましたね」とコメントして
真剣に説明するほど、蛭子みたいについ吹き出してしまうのはなぜなんだろう。
そういう意識を変えなきゃ、犯罪はなくならないって話。
でも、聞けば、聞くほど、システムが国と似ているのもフシギ・・・
暴力団抗争が地域住民を脅かす事件が相次いでいる
原因は「山口組の分裂」
「山口組のプロフィール」てw
日本最大の暴力組織。本拠地は神戸市。歴史は古く、大正時代からある/驚
もともとは港の労働者の集まりだったが、地域からはみだした若者たちをとりこんで、いつのまにか巨大な組織と化していた。
(あれ? 戦後の混乱で生まれたんじゃなかったの?
暴力団のシステムは完全なピラミッド型の縦社会
山口組は「鉄の結束」と呼ばれている
組織に属せば、ある意味ブランドでもあるこのマーク「代紋(だいもん)」を使える
資金源の「シノギ」による「上納金」は下から上におさめられる
★
「みかじめ料」とは、飲食店などからお金を巻き上げること。
これを取り締まろうとすると「暴力はふるっていない」「脅してはいない」と言われ、法で裁けなかった。
バブル期は、シノギがエスカレートし、「地上げ」(昭和の終わり頃から)などが横行した。
平成3年に法律を改正して取り締まりを強化
これまでの取締りには限界があったが、国が「指定」することで、
「不当な行為」(シノギなど)があればすぐOUTに出来るようになり、資金源が減った
「暴力団排除条例」が平成23年に施行
こちらは、市民が守るべき法律。暴力団と付き合ったらOUT
ホテルの契約、銀行口座の開設、マンションなどの部屋を貸す、出前をとるなどを規制して、暴力団員数が減った。
最も多い時の18万人から→4万人台へ
団員が減ったのに事件が増えたのはなぜ?
資金源が減って追い詰められたため、「鉄の結束」と呼ばれた山口組は2つに分裂。
逆に抗争が全国各地で増えてしまった
事務所が近所にあっても分からない
水戸市の市民も知らなかったという。
全国に傘下があり、組織同士が対立している。
山口組の上納金が一番高い
1つの組から毎月85~105万円。
神戸山口組は10~30万円。
分裂後は、山口組も値下げして(!)65万円ほどに。
抗争となった原因
現在6代目から離脱したため。「親子の杯」を交わしたのに、離脱するのは完全に裏切り行為。
「やられたら、やり返す」のが暴力団の鉄則。
指定暴力団の定義は3点(指定することでシノギを禁止できる
神戸山口組も5月末までには指定する予定。「伊勢志摩サミット」があるので急いでいる。
抗争は2月から激化している。対策本部を全国に配置している。
神戸山口組構成員の確定が難しい。情報戦。誰が移ったか個別に調べている最中。
警察が組の事務所を家宅捜索することもある。
抗争は全国でバラバラに起きているので、「対立抗争」による事件だと認定するのも難しい。
資金源が減り、どう稼いでいるのか~新たな手口
賭博の形を変えたり、「オレオレ詐欺」(特殊詐欺)、生活保護の人を集めてピンハネする「貧困ビジネス」や、
医師や患者とグルになって、やっていない治療をしたと言ってお金を騙しとる手口「療養費詐欺」「診療報酬詐欺」など。
これらに加担する人を「共生者」と呼ぶ。
気軽な気持ちで1000円ほど受け取って、患者役をやる人たちがいる。
「覚せい剤」には需要と供給の関係がある。
そういった「協力してしまう一般市民」「企業の取引」を減らす必要もある。
暴力団に属さない若者たち「半グレ」
シノギが減った暴力団に入っても意味がないので、
行き場のない若者同士がつるんでいる状態だと、法律が使えない(昔の「愚連隊」のようなもの
「準暴力団」として対応したところ、数年前から減り始めている。
【離脱者はどう生きればよいのか 取り組み例@福岡県警】
全国に21ある指定暴力団のうち、5つが福岡にある
実際、「工藤会」では、付き合いをやめて殺された事件もある。
銀行などでは、暴力団をやめても5年以内は付き合わないという社内規則がある。
暴力団をせっかくやめたのに就職できない+銀行口座も開けない暴力団に戻ってしまうのを防ぐため、
4月1日(新年度)から本格的に始めた対策。
元暴力団員の就労支援を税金で
地道に話し合った結果、現在、協賛企業が100社ほどあるそう
相談専用ダイヤルも用意
会社面接に職員が同行する
雇ってくれたら、県から「給付金」を出す
これまでも元受刑者を雇うと「補助金」が出ていたが「離脱者」には初。
もし途中で辞めたり、会社に損害を与えた場合は「見舞金」まで出す!
少年院にも声かけしている
暴力団に属してはいるが犯罪歴のない人もいる。
刑務所に服役中でも離脱が可能。
全国にネットワークを作ろうと呼びかけている
理由は、離脱者たちは報復を恐れて、遠くでそっと暮らしたいという人が多いため。
実際、去年、離脱者は600人いたが、就職できた人はたった18人。
税金を使ってでも支援することで「市民の安全」を守る
暴力団から被害を受けた人に話を聞くと、暴力をした個人を憎んでいるというより、
暴力団という存在、全体のシステムを憎んでいる人が多い。
このような取り組みは被害者も望んでいる。
最終的な目的は、暴力団を「弱体化」させ「壊滅させる」こと。
離脱者がA組B組に移っただけでは問題は解決しない。
離脱者を雇うことで、逆に企業のイメージアップにつながるよう意識を変える必要がある。
やめたくてもやめられない人たちに有効。
暴力団をやめても生活が成り立たず、ただの犯罪者になると、
被害者が増えるだけでなく、捜査、裁判などで結局お金はかかる。
税金を使うのは究極の手段。
イタリアのマフィアの例
「転向者保護法」(漢字合ってるかな?
離脱者は、名前を変え、住宅・仕事を与え、効果が大きすぎて、
逆に国のお金が足りなくなって、条件を厳しくしたほど。
それが功を奏してマフィアの数は減った。
FAX1:
潰そうとしたから追い込まれて抗争になったのでは?(暴力団は必要悪では?
専門家:
それはない。まずは暴力団に入らせないこと。
社会的に弱い人が暴力団に入るケースもある。
そういう人たちの受け皿を作る市民の安全につながる。
FAX2:世の中から暴力はなくなる?
専門家:
世界的に見て、日本の暴力団組織は本当に特殊な存在。
まずは、その存在自体を否定することから。意識を変える必要がある。