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『鏡の中の少女』スティーブン レベンクロン/著

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『鏡の中の少女』スティーブン レベンクロン/著

※notes and movies(1991 part3)よりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。

昨日1日だけで夢中で読んでしまった。
男性のライターながら、不安定な思春期の少女のあらゆる気持ちが細かく書かれていて、
私自身の少女期が重なる気がした。

家族の中、友だちの中で、自分は無視されている。
愛されていない。気にかけてもらえない。

そんな気持ちが次第に形をかえて、太っていると醜い、食べ物が恐いという「神経性拒食症」へと発展してゆく。


中流家庭の思春期の女子に多く、一般的に“いい子”だと言われている子どもに多くみられるそう。
自分の本当に思っていることを口に出せば、絶対人から拒絶されるだろうと信じ、
周りの期待どおりに自我を押しこめようとする。

心理学医師のシャーマンは、まず本人に病気だと認めさせ、一緒に不安を担うことで、
言いたいことを素直に口に出すことへの恐れを徐々に取り除いていく。

一緒に悩みながら、的確に少女の心を読んでいくところにビックリした。
心理の複雑な問題は、一般論は当てはまらないし、医師の良し悪しも大きく影響することは、
最初にかかったスミス氏が例として挙げられる。


最後には、家族一人ひとりが本音で語り合い、命まで危険な状態にあった少女ケサは、
他の拒食症患者のマーナの心配をしてあげるようにさえなるところも感動した。



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