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『陰陽師3 六合』(スコラ)

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『陰陽師3 六合』(スコラ)
夢枕獏/原作 岡野玲子/著
初版1995年(1997年 12刷)『コミックバーガー』初出(1994~1995)

※2002.5~のノートよりメモを抜粋しました。
「マンガ感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


▼あらすじ(ネタバレ注意

黒川主
鵜飼で有名な賀茂忠輔は、両親を亡くした孫娘の綾子(17歳)と住んでいるが、
夜な夜な黒川主と名乗る尻尾男が訪ねて来ては睦み、
池で魚を喰い、翌朝には覚えがない。

方士が縛り、陽に弱いと知るが、桶の水を与えると、
方士の首を噛み切って水に消えた。

魂の抜けた綾子を救うため、晴明と博雅は、ふたたび縛り、
正体は、忠輔が殺したカワウソのメスと子の父。
彼との子を産んだ綾子は失神。人との恋が破れ、主は子を連れて去る。

裸で魚を獲る女の豊満な肢体の絵がなんとも妖しくて美しい。
那智の滝が巨大な女子の“窪”に見え、何年も世俗を離れて修行した道者が気を迷わす話も面白い。

「人が人と出会う。人と物事との出会い、何かの知恵をある日時に得ること、
 人が何かの才に秀でることも、ちゃんと意味がある」

「偶然の出来事も、もっと先の深く広いことを示唆する前兆(しるし)ということもある」



鬼やらい
大丈夫の惟雅が、赤い鬼に首を切られて殺された。
主上の弟の第一夫人?藤壺と御子を狙ったものか。
博雅は1巻に出てきた玄象を取りに行った先で祐姫を見る。

お祓いを頼まれた晴明は、大晦日の悪鬼払いの行事“追儺(ついな)祭”に出ると決める。

「暮れに行う多くの祭りは、皆、春を迎えるための呪」

追儺で黄金四目の面を着ける方相氏役を、なぜか主上に指名された博雅。
命婦にうつった祐姫と父・元方が出世を邪魔された恨みで出るが、
方相氏が博雅と知るや退散w

が、日本の外へ出てゆけと祓ったつもりの悪霊も実は羅生門で打ち止め。

「陰陽師は、鬼がいてくれるからお呼びもあるのだよ」



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