■『火の鳥2 未来編』(角川書店)
手塚治虫/著 初版1986年(1991年 27刷) 1300円
※2001.5~のノートよりメモを抜粋しました。
※「マンガ感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。
▼あらすじ(ネタバレ注意
3404年。地球は滅び、人々は地下都市に住んでいる。
ユーオーク、ピンキング、レングード、ルマルエーズ、ヤマトの5都市が分裂国家として
それぞれのコンピュータ頭脳に支配されている。
山之辺は、一級宙士ロックにムーピーの恋人タマミを抹殺しろと命令され、
人、動物を復活させようと研究する猿田博士のもとに逃亡する。
「ムーピー」
他星から連れてきた強い生命体の不定形生物で、人のイメージにより何にでも変形する。←映画『惑星ソラリス』みたい/驚
火の鳥は、山之辺こそ人類を救う鍵だと教える。
ムーピーを研究するため命を捧げるよう説得するうちに、博士は情が移る。
ついに5都市は核戦争で一気に滅び、逃れたロックも絶望して自殺。
山之辺は、鳥に連れられて宇宙生命(コスモゾーン)の仕組みを教えられ、
ヒトの誕生までの気の遠くなる時間、肉体が滅びてもなお永遠に生き続ける、
ロボットでも、合成物質でも、高等化したナメクジ(!)でもなく、
再び進化の過程からヒトが誕生し、山之辺は神と呼ばれていたが、鳥の中に合体する。
タマミとも一緒になり、本当の永遠の生命の1つになる。
ロシアの「ファイアーバード」、中国の不老不死の「鳳凰」、ヨーロッパの「不死鳥(フィーニックス)」など
世界中で伝えられ、繰り返されるヒトの歴史に嘆きつつ、
“いつか生命を正しく使ってくれるようになるだろう”と願い、見守る。
作品中の火の鳥は、自らを「地球の一部、動ける細胞みたいなもの」と言っている。
細菌が寄生している動物の姿などイメージできないように、
地球も、ヒトの知る限りの宇宙もまた、より広大な生命体のほんの一部でしかない、という壮大な考えがスゴイ!
それにしても、今シリーズは、どういう順番になっているのか、1話完結だから、
気にすることはないかもしれないけど、「No.X」て巻数とあとがきの順序が全然違うため、
手塚が全体の構成イメージをどうしたかったのか分からなくなった。
とにかくヒトの歴史は繰り返していて、火の鳥は、時空を超えて見守っているのだろう。
無常の中に希望が見えた1作。
手塚治虫/著 初版1986年(1991年 27刷) 1300円
※2001.5~のノートよりメモを抜粋しました。
※「マンガ感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。
▼あらすじ(ネタバレ注意
3404年。地球は滅び、人々は地下都市に住んでいる。
ユーオーク、ピンキング、レングード、ルマルエーズ、ヤマトの5都市が分裂国家として
それぞれのコンピュータ頭脳に支配されている。
山之辺は、一級宙士ロックにムーピーの恋人タマミを抹殺しろと命令され、
人、動物を復活させようと研究する猿田博士のもとに逃亡する。
「ムーピー」
他星から連れてきた強い生命体の不定形生物で、人のイメージにより何にでも変形する。←映画『惑星ソラリス』みたい/驚
火の鳥は、山之辺こそ人類を救う鍵だと教える。
ムーピーを研究するため命を捧げるよう説得するうちに、博士は情が移る。
ついに5都市は核戦争で一気に滅び、逃れたロックも絶望して自殺。
山之辺は、鳥に連れられて宇宙生命(コスモゾーン)の仕組みを教えられ、
ヒトの誕生までの気の遠くなる時間、肉体が滅びてもなお永遠に生き続ける、
ロボットでも、合成物質でも、高等化したナメクジ(!)でもなく、
再び進化の過程からヒトが誕生し、山之辺は神と呼ばれていたが、鳥の中に合体する。
タマミとも一緒になり、本当の永遠の生命の1つになる。
ロシアの「ファイアーバード」、中国の不老不死の「鳳凰」、ヨーロッパの「不死鳥(フィーニックス)」など
世界中で伝えられ、繰り返されるヒトの歴史に嘆きつつ、
“いつか生命を正しく使ってくれるようになるだろう”と願い、見守る。
作品中の火の鳥は、自らを「地球の一部、動ける細胞みたいなもの」と言っている。
細菌が寄生している動物の姿などイメージできないように、
地球も、ヒトの知る限りの宇宙もまた、より広大な生命体のほんの一部でしかない、という壮大な考えがスゴイ!
それにしても、今シリーズは、どういう順番になっているのか、1話完結だから、
気にすることはないかもしれないけど、「No.X」て巻数とあとがきの順序が全然違うため、
手塚が全体の構成イメージをどうしたかったのか分からなくなった。
とにかくヒトの歴史は繰り返していて、火の鳥は、時空を超えて見守っているのだろう。
無常の中に希望が見えた1作。