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『ムーミンパパの思い出』(講談社)

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『ムーミンパパの思い出』(講談社)
原題:MUMINPAPPANS MEMOARER by Tove Jansson
トーベ・ヤンソン/著 小野寺百合子/訳
1968年作 初版1982年(1999年 22刷) 580円

※2000.1~ part6のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。

小さい頃苦労したというパパの話とともに、それぞれのキャラクターの両親の様子まで語られる貴重な1冊。
スナフキンとミイが親戚っていうのが一番驚いたなあ!

▼あらすじ(ネタバレ注意
風邪で弱ったパパは、ママに言われて思い出の記録を書き始めて、章ごとにみんなに読んで聞かせる。

捨て子ホームに買い物袋に入れられて置かれたパパは、
天才の星のもとに生まれ、しつけしか興味のないヘムレンおばさんと性が合わず
ある日、氷に流されそうになった事件をキッカケに家出する。

不安な一夜の後、山嵐にも無視されて、やっと現れた、後の尊敬する親友であり、発明家のフレドリクソンと出会う。
彼の甥のロッドユールは、ボタンなどの収集家で、オッチョコチョイさは息子のスニフにも受け継がれている。

コーヒー缶に住んでいるフレドリクソンは、自分で作った大きな船“海のオーケストラ号”で
みんなと航海をする決意をするが、進水がうまくいかず、竜のエドワードに川で水浴びするようすすめる。
彼は踏み殺した者のために泣いて葬式を出すような竜だが、だまされて怒る。

海のオーケストラ号

『海底二万海里』のノーチラス号にちょっと似ている

竜のエドワード



船は海に出て、島でモランに食べられそうになっている人を助けて得意になったパパは、
助けたのがヘムレンさんと知ってガックリ。
たちまち世話を焼きはじたおばさんがうっとおしくて、何でもかじるニブリングの群れにつれていかれた時は助けない。

迷子のニブリングが1匹まぎれこむ。
雲が垂れてきて、すごい嵐の中を船を飛ばせて救ってくれる。

陸が近づくと、エドワードが怒って立っていた。
ここでパパは、海に流れ着いた自分で彫った船の飾りを見つける!

岩で足を傷つけたエドワードにフシギな雲をプレゼントして誤魔化す。


ミムラの村は、丘つづきで石垣だらけ。
王さまの100歳の誕生日の園遊会は、ビックリする仕掛けがいっぱい!

番号のタマゴは福引き用。
何もかもお見通しのように、それぞれが一番欲しいもの、

物を持たないズボラなヨクサル(スナフキンの父、ミムラの娘が母!)と
落ち着きのないロッドユールは、おかしな食べ物、フレドリクソンは実用的な道具、
空想家のパパとミムラ(好奇心のかたまり←だから私はミィが好きなんだな)には、
意味のない装飾品と王さまへのイスが与えられて大満足!

翌日、フレドリクソンは王さまの使いで発明を頼まれる代わりに、空飛ぶ船の制作に没頭する。
パパには「新しい村作りをすればいい」と言って、ミムラは大賛成!

「今度の金曜にビックリさせる!」

自分の存在を印象づけたいパパは、でまかせを言ってしまい困る。

木曜の夜、オバケが訪ねて、また現れるというので、みんなを招待したら、
バカにされ、1週間眠れないほどイタズラをされて、フレドリクソンの発明で
新たなビックリ怖がらせを教えてもらい、友人になる。

ミムラの末っ子ミイが生まれる。

フレドリクソンが船を完成させて、出発式。
見事に船は飛び、深海に潜る。

電球を持っているのに、うみいぬに食われるのを恐れる魚に脅され、
うみいぬに襲われたところにエドワードがきて踏み殺してくれた。

船に乗らなかったロッドユールは、ソースユールにひと目惚れして、結婚。
ニブリングとヘムレンを呼んだから大騒ぎに。

結局、ニブリングの教育に忙しく出席できずに冒険は打ち止め。
みんな落ち着いてしまい、パパはいてもたってもいられず、嵐の夜、海岸に出て、
なぜか流されてきたママに出会ったところで物語りはおしまい。

みんなに本の完成を祝われているところに、フレドリクソン、ロッドユール、ヨクサル、ミムラ、
今までの登場人物が会いに来て、海のオーケストラ号で飛ぼうというところでエンディング。


この後、みんなで旅をするのかな?
今度はママの思い出話も聞きたい。


 



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