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ムーミン童話全集別巻『小さなトロールと大きな洪水』(講談社)

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ムーミン童話全集別巻『小さなトロールと大きな洪水』(講談社)
原題:Smatrollen och den stora oversvamningen by Tove Jansson
トーベ・ヤンソン/著 冨原眞弓/訳
初版1992年(1996年 9刷) 1262円

※2000.6~ part4~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。

「あまり出来がよくないから」と見合わされ、1982年「出版してもよいが書き直すつもり」、
10年後にやっと「処女作のまま出版に同意」、ついに30年遅れて日本に紹介された。

1939年に構想、第二次世界大戦とともに筆を折り、政治風刺誌『GARM(ガルム)』の風刺画を担当。
1940年、文字のないマンガ「ムーミントロールと世界の終わり」を週刊誌『新時代』に連載、
今作は1945年に出版。その後、シリーズ化した基礎となった作品。

子どもの頃に大好きだったジュール・ヴェルヌとかがちょっとずつ入ってる!


▼あらすじ(ネタバレ注意

ムーミンとママは、冒険好きで、ある日、ニョロニョロと旅に出てしまったパパを探して、
いい家を建てて幸福に暮らそうと森をさまよっている。

途中、スニフに出会い同行。

沼の大ヘビから救ってくれた美しい青い髪のチューリップの妖精、チューリッパ。


行く手をふさぐ岩山の住人は、歳した男。
中はアイスの川、甘いお菓子の家!

お腹を壊したムーミンとスニフは、コースターで浜辺に出て、
意地悪な蟻地獄に砂の中へ落とされそうになる。

放浪者ニョロニョロの船で嵐の中、海のトロールに舵をとってもらい美しい港へ。

黄金の家に住む赤い髪の少年に海のプディングをごちそうになる。
スナフキンも訪れたことがある! そしてパパも。

チューリッパはそこに残り、大雨で洪水の中、漂流するネコ親子を救うママ。
瓶の中にパパの救助を求める手紙が。

コウノトリのメガネを探してあげたお礼に空から捜索して、ついにパパを見つける。
パパの建てた家も谷の素晴らしい自然のところに流れ着いていた。


【訳者あとがき内容抜粋メモ】

「自由」と「責任」これこそムーミンたちの生き方を言い表す特徴です。
それを支えているのは、自分と違うものへの思いやり。

自分が自分であることの喜び。

そして、どんな苦しい時でも、揺らぐことのない、自分に対する信頼。
それは相手から信頼されることによって、育まれていくものなのです。






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