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『深夜特急6 南ヨーロッパ・ロンドン』(新潮文庫)

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『深夜特急6 南ヨーロッパ・ロンドン』(新潮文庫)
沢木耕太郎/著
初版1994年(2000年 33刷)

※2002.1~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


▼あらすじ(ネタバレ注意

ローマ、サン・ピエトロ寺院で、ミケランジェロの『ピエタ』に感動。
亡くなった画家の妻を訪ね、『ローマの休日』のアン王女とダブる。

つり銭に無頓着なスーパーで「また一緒に戦おう!」と言う老人

→フランス、モナコのグラン・カジノでマカオのリターンマッチのつもりが「上着がない」と門前払いされる

→スペイン、マドリードで子どもに絵描きと間違えられる
蚤の市をひやかし、スペイン人の愚鈍さをののしる日本人と話していて

「分かっていることは、分からないとういことだけ」

ヘミングウェイの短編を思い出す。「無にまします我らの無よ・・・」

バス車中で泣く少女にキャンディをあげる。

「誰だって、キャンディを舐めながら泣き続けることはできない」

→ポルトガル、リスボン
ファド(演歌のようなもの)

レストランで立ち聞きさせてくれた男にすすめられたビールの地元“サグレス”へ

深夜休業中のペンションに泊めてもらうと、海沿いの素晴らしい眺め!

既視体験

そしてCHAの国に戻った驚きで、旅の終わりの潮時をつかむ

→パリ
日本人からタダ同然で部屋をまた借りして、翌年を迎える

→カレーからフェリーでドーヴァー<ロンドン>
入国審査でトラブり、中央郵便局での電報は・・・「電話からお願いします」

「旅を終えようと思ったところ、そこが私の中央郵便局なのだ」

チケット売場で、私はアイスランド行きを買い、電報文は「ワレ到着セズ」というオチ。




巻末の井上陽水さんとの対談も意外で面白い。

「森でクルマが故障して、一軒家を見つけて、美しい少女と出会う

という陽水さんの永遠の夢も変だけど、
「カジノで絶対儲ける方法」を本気で研究しているらしい沢木さんも変だw

2人の関係性はどうなのか?
陽水さんの“セクシャルかどうか”の物差しも面白い。


いつも長編を読んだ後って寂しさが残る。
それこそ幸せな時間がもう二度と戻らない喪失感。
きっと、もう一度読み返しても、初回の感動は味わえないだろう。

“旅行記のバイブル”と言われて大ヒットしたらしいが全然知らなかったな。
最近、また旅ものの新作を出したって『めざましBOOK RANKING』で言ってた
アイスランド以降の話、ほかの旅の様子を書いたのも読みたい。


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