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『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』(新潮文庫)

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『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』(新潮文庫)
沢木耕太郎/著
初版1994年(2000年 32刷)

※2002.1~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


▼あらすじ(ネタバレ注意
イラン→トルコ<エルズルム>
ドミトリーのドイツ青年に「禅とは何か?」と聞かれて「Being on the Road(路上にいること)」と答えた。

黒海へ行くバスではトルコのオヤジに「これは日本にあるか?」と質問攻めw

ゲームをする老人の鼻歌♪フニャラ、フニャフニャ、ムスターファー
カメラを向けると皆記念撮影になるw

ガイドしてくれた青年に各国のコインをプレゼントする。

宮脇氏から預かった画家の死の知らせを元弟子(もしくは愛人)のゲンチャイへ届けに大使館へ。
美しいゲンチャイは、死のニュースを知っていて、著者を美術館等へガイドする。

<アンカラ>→イスタンブール
ヒッピーに連れられたホテルは、ブルーモスクに面した絶景ポイント
コーランを聞いたり、フェリーに乗ったり、チャイハネでビールをおごってもらったり。

日本人客、ハナモチ氏との交流

→ギリシャのテサロニキまでは、若者のクルマに同乗

→アテネ
「アジアとヨーロッパの違いは、茶かコーヒーか、ティー(t)かチャイ(c)か」

→ペロポネソス半島へ
<ミケーネ><スパルタ>で会ったアメリカの老元教授に言われて行った<ミストラ>は
滅んだ廃墟の美しさに感動しつつ、風景でなく人との出会いを求めている自分に気づく

ジプシー母子との出会い

<オリンピア>
200mほど走ってダウンしたことにショック。
元船員らはすぐコーヒーをおごる


中学の時、父からもらった1冊の本『何でも見てやろう~世界一周1ドル旅行』小田実著を読んでから一人旅人生がはじまる。
この半島への思い入れもあった

通りで笑顔を交わしただけの若者からパーティに誘われ、1泊までした。

「この一夜は旅の神さまのくれた最後の贈り物かも」

地中海の上からの手紙は誰宛か?

自分がウイスキーの空瓶のように感じ、酒に酔い、外国人女性に道程を話し、
「たっぷり3分かかった」「絹みたいね」

濃い疲れを伴う長い旅知る(ロードはロマンでなく、道として歩く者のためにある。
そこで見るのは“自分自身”

「そんな自分を求めてほっつき歩くなんて、これから二度と繰り返せない
 “終わってしまった”喪失感、自分を探しつつ、滅びる至福の刻(とき)を失ってしまった」

「飛行 飛行 汝に一杯の酒をすすめよう」

李賀にちなんで、海に残りのバーボンを流す


末尾、高田宏氏との対談の中で、旅をした26才、1便、2便を書いた10年、
3便で完結させたのが6年後とうのが驚いた。
ここまでリアルに書けるとは、やはり創作として練り上げられたのだろう。

旅=人生(幼年期、青年期、壮年期、老年期)

旅に死すことを完成とした芭蕉との相似点も面白い。

漂泊の欲望は皆もっているが、実際できる人は少ない。
終わりなき旅




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