■『イルカの星』(佼成出版社)
葉祥明/絵・文
“1996年 創作絵本「イルカの星」が第31回造本装幀コンクール展入賞。オーストリア・ウィーンにて展覧会。”
※葉祥明さんまとめ参照
葉祥明さんは、絵本を通して自然環境保護のメッセージも発信していることが分かった。
私の大好きなクジラ、ウミガメ、イルカ、宇宙などが出てきて、とても癒された。
ぜんぶ1つにつながっている命、という考えにも共鳴する。
アメリカで絵の勉強をしていたことがあることと関係しているのか、英文も一緒に載っていて、
どちらかというと、英文の単語の使い方のほうがしっくりくる気がした。
▼あらすじ(ネタバレ注意
水族館に行った少年は、イルカに話しかけられる。
“ぼくたちは、いつも きみたちに かたりかけているんだけど、
ぼくの こえを きいてくれる にんげんは、とても すくないんだ”
少年は、イルカに案内されて大海原を自由に見て回る。
“ここは、おもさのない せかい
上も 下も 右も 左も ない
海は うちゅうに ちかいんんだ
そう、それが じゆう っていうこと なんだ”
“いちばん たいせつなのが、じぶんが 生きているっていう かんかく なんだ
「うん、わかる わかる。ぼくは いま 生きている」”
“にんげんは、いつも しんぱい ばかりして、こころから たのしんでは いないね
いつも、なにかを おそれて いるように 見える
うしなうこと、しっぱい すること、なかまはずれに されること・・・”
“海こそ、われわれに ふさわしい へいわで あんぜんな せかいだった・・・
きみたち にんげんが あらしまわる までは”
“海は つながっていて、どこかが よごされれば 海ぜんたいに おせんが ひろがる
どこかで なかまが きずつき くるしめば、海ぜんたいが くるしむんだ”
(それは地上も同じだな
“もとめている ものは、じぶんの こころが、いちばん しっている
うれしい ことも、ほんとうに やりたい ことも”
“じぶんが しあわせに なれば、みんなにも よろこびを わけて あげたくなる
そうすると、じぶんだけが よろこぶより もっと もっと うれしいって ことが わかる
それが、ほんとうの しあわせ なんだ”
“よけいな ものを 手ばなしなさい
ふるい かんがえや しゅうかんや おもいこみも”
“ぼくたちと 海と ちきゅうと うちゅうは、じつは、おなじもの なんだ”
“ほんとうは きみたちは やさしい おもいやりの こころを もっているんだから
それを すなおに あらわせば いいんだ”
【葉祥明 あとがき 内容抜粋メモ】
哺乳動物のイルカやクジラは、約5000万年前に、陸から再び海に戻って、進化しつづけ、
約500万年前にはすでに現在の姿になっていた。
一方、私たちは陸に留まり、今日のような文明社会を作った人間という生き物になった。
「科学技術」と「経済」を基礎とした、物質文明の発達のみが「進化」ではなく、
今後は私たちの精神性を高める方向でしか、行き詰まり、環境破壊、終わりのない戦争、
深刻化する社会問題の克服はできない、と私には思われる。
イルカに限らず、今まで自分より下に見ていた小さなもの、弱いものから謙虚に学ぶ時代がやってきたのです。
葉祥明/絵・文
“1996年 創作絵本「イルカの星」が第31回造本装幀コンクール展入賞。オーストリア・ウィーンにて展覧会。”
※葉祥明さんまとめ参照
葉祥明さんは、絵本を通して自然環境保護のメッセージも発信していることが分かった。
私の大好きなクジラ、ウミガメ、イルカ、宇宙などが出てきて、とても癒された。
ぜんぶ1つにつながっている命、という考えにも共鳴する。
アメリカで絵の勉強をしていたことがあることと関係しているのか、英文も一緒に載っていて、
どちらかというと、英文の単語の使い方のほうがしっくりくる気がした。
▼あらすじ(ネタバレ注意
水族館に行った少年は、イルカに話しかけられる。
“ぼくたちは、いつも きみたちに かたりかけているんだけど、
ぼくの こえを きいてくれる にんげんは、とても すくないんだ”
少年は、イルカに案内されて大海原を自由に見て回る。
“ここは、おもさのない せかい
上も 下も 右も 左も ない
海は うちゅうに ちかいんんだ
そう、それが じゆう っていうこと なんだ”
“いちばん たいせつなのが、じぶんが 生きているっていう かんかく なんだ
「うん、わかる わかる。ぼくは いま 生きている」”
“にんげんは、いつも しんぱい ばかりして、こころから たのしんでは いないね
いつも、なにかを おそれて いるように 見える
うしなうこと、しっぱい すること、なかまはずれに されること・・・”
“海こそ、われわれに ふさわしい へいわで あんぜんな せかいだった・・・
きみたち にんげんが あらしまわる までは”
“海は つながっていて、どこかが よごされれば 海ぜんたいに おせんが ひろがる
どこかで なかまが きずつき くるしめば、海ぜんたいが くるしむんだ”
(それは地上も同じだな
“もとめている ものは、じぶんの こころが、いちばん しっている
うれしい ことも、ほんとうに やりたい ことも”
“じぶんが しあわせに なれば、みんなにも よろこびを わけて あげたくなる
そうすると、じぶんだけが よろこぶより もっと もっと うれしいって ことが わかる
それが、ほんとうの しあわせ なんだ”
“よけいな ものを 手ばなしなさい
ふるい かんがえや しゅうかんや おもいこみも”
“ぼくたちと 海と ちきゅうと うちゅうは、じつは、おなじもの なんだ”
“ほんとうは きみたちは やさしい おもいやりの こころを もっているんだから
それを すなおに あらわせば いいんだ”
【葉祥明 あとがき 内容抜粋メモ】
哺乳動物のイルカやクジラは、約5000万年前に、陸から再び海に戻って、進化しつづけ、
約500万年前にはすでに現在の姿になっていた。
一方、私たちは陸に留まり、今日のような文明社会を作った人間という生き物になった。
「科学技術」と「経済」を基礎とした、物質文明の発達のみが「進化」ではなく、
今後は私たちの精神性を高める方向でしか、行き詰まり、環境破壊、終わりのない戦争、
深刻化する社会問題の克服はできない、と私には思われる。
イルカに限らず、今まで自分より下に見ていた小さなもの、弱いものから謙虚に学ぶ時代がやってきたのです。