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『風とひょう』葉祥明(ウオカーズカンパニー)

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『風とひょう』(ウオカーズカンパニー)
葉祥明/作・絵
“90年「風とひょう」でイタリア・ボローニャ国際児童図書展グラフィックス賞受賞。”

葉祥明さんまとめ参照

2016 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展@板橋区立美術館(2016.7.24)

小さい頃から大好きだった葉祥明さんの絵本を1冊ずつ読んでいこうと思った。
まずは、ボローニャ展の受賞作から。

文も絵もとってもシンプル。
シンプルすぎて、読んだ人それぞれが無限に想像できる幅がある。

これを手にとる前、私は体調が悪くて、ネガティヴ思考に囚われていたんだけれども、
この1冊目でスゥーっと世界に入りこんで、2冊、3冊目と借りた分だけ読んでしまった。

私にとってのこの1冊は、ココロを整えるヒーリングだった


▼あらすじ(ネタバレ注意

子どもが、なぜか1人で砂漠を彷徨っている。なにかに呼ばれるように。
それを追う1匹のヒョウ。その上を飛ぶ1羽の白い鳥。



最初、私は、子どもが倒れたら、ヒョウは子どもを食べてしまうのではないかと心配したけれども、
子どもが倒れてしまうと、木陰まで引っ張って助けてあげるヒョウ。


“もうすぐ もうすぐ
 このおかのむこうに なにかがある
 なにかが ぼくを まっている”





やがて海に出て



“そうか そうだったのか!
 ・・・ぼく わかったよ”


これは風にきいたおはなしです




子どもが出たのは広大な海。
海の水は飲めないし、ほかに人影もなし。
子どもが本当に助かったと言えるかどうか、と思った。

けれども、これは絵本の世界で、心象風景
なにかを探しつつも、なにに向かえばいいのかも分からない状況で、
誰かの手助けを受けながら、目的らしきものを見つけるまでを描いたのかもしれない

子どもは、なにかしら希望をもって、次の行動へと再び歩き出していく
そんな感じがした



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