過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『GLORIA ESTEFAN AND MIAMI SOUND MACHINE HOME COMING CONCERT』(1989)
セトリ省略。
ラテン!ラテン!ラテン! ラテン系が好きな母のお気に入りのバンドで、つられて好きになった。
事故で再起不能から復活したんだよね。美人て似るのか、マドンナとマライアをプラスしてスパイスふった感じ。
小さな顔に豊かな髪、スレンダーなナイスバディを黒のピチピチパンツに包んで、
軽快に踊りながらミディアムテンポからバラード、世界中に売れまくったヒットメドレーでは興奮の頂点で
観客は皆立ち上がって踊りだすわ、列につらなって通路を回りだすわ、タオルぶんぶん振り回すわ、
あの後アンコールの時、場所違っちゃってどーしたんだろ!?
しっとりとしたラブバラードをシャウトしてエンディング。
途中ルーツの母国語も交えて「いろんな国の人たちが一緒に楽しめていい1年だった。ありがとう」
観客席には、友だちなのかなんとフリオ・イングレシアス!
グロリアは結婚してるらしく、だんなに「いつも忍耐強くサポートしてもらい感謝してる」
彼女みたくセクシーで人気のあるスター歌手をゲットした幸運な男は一体誰なのか!?
今はソロで活躍してるんだよね。なかなか少ない女性スターの中でも、多国籍の1人でがんばってる。
ラテンの熱い血とタフさでもっとヒットを飛ばして熱いステージアクトを見せてほしい。
■『THE FREDDIE MERCURY TRIBUTE VOL.1』
セトリ省略。
図書館で見つけた今作。昨年BSでやったのを録画できなくて見逃したんだよね。
フレディの今までのビデオクリップのピックアップが繰り返し流れて、インタビューもはさむ。
「自分という人間を見てほしい。長所も短所もある。強い部分も、弱くて繊細な部分もあるんだ」
と普段の素の時は静だけど、いったんステージに上がり、カメラの前だと一変して動に豹変。
チラッとフィル・コリンズ、ミック・ジャガーらのコメントも入る「滅多にいないキャラ」て言ってたのは納得。
牛模様のタイツみたいなコスチューム着て、イケイケネーチャンに囲まれる役なんて誰も演らないもの、フツー。
急にひどくロマンティストなピアニストになったかと思えば、決めポーズ多発のマッチョ、
急に女っぽい美しさもあったり、突飛な格好したピエロにもなる。フシギな存在。
名曲の数々は、力強く、幅広く、ダイナミックでドラマティックな歌声と、ステージアクトは彼だけの唯一無二。
ハードロック系が多い中、ケルト民謡のボブは異色。
一番の見所はガンズの♪天国の扉 なぜディランの曲をもってきたか不明だけど彼らのアレンジが効いてて、
ハイトーンの声とパフォーマンスは超クール。
実はvol.2のほうがおもしろそう。リズがスピーチ! 「エイズは誰でも感染する可能性がある」
■『愛を乞うひと』(1998)
監督:平山秀幸 出演:原田美枝子、野波麻帆、中井貴一 ほか
重い! 深い! 目を背けたくなる虐待シーン、それでも人は生きていける、人を愛せる。
本気で愛すって恐ろしくて、そして素晴らしい。男女も親子も理屈じゃない。人の心は複雑で時に計り知れない。
「虐待された子は、自分の子にも繰り返す」というが、この娘の場合は違った。心理学も完璧じゃないからね。でもなぜ繰り返すんだろう?
原田美枝子さんがさすが! 10代?から30〜40代、そして60〜70代まで全く対照的な母娘を1人で演じるなんて!
「17歳の時母は死んだ。あんな人なのに好きでたまらなかった。一度でいいから可愛いといわれたくて」
ここまで考えられる行動派な娘がすごい。親が頼りない分、娘は反対に強くなるんだな。
なんかしみじみ今の親で良かったとホッとして感謝の気持ち。この原作者は実話を書いたのか、それが気になる。
■『ジャッキー・ブラウン』(1997)
監督:クエンティン・タランティーノ 出演:パム・グリアー ほか
今作の魅力はなんといっても“黒人女性のヒロイン”、それも44歳で美人、頭のキレる、人生を見てきて、
若気のいたりで行動を起こせないリスクがある彼女が大金を賭け、運命を賭けているところ。
誰も信用できない、どこでドンデン返しがあるか分からず、
同時刻の各々の行動を別角度で繰り返し撮られているのがタランティーノ風。
個性をじっくり描き出すのはいいけど、できるなら90分くらいにまとめて欲しかった。途中、食事はさんじゃった
要はこれだけの話で互いの騙し合いの群像劇の部分が、豪華キャストで面白いってワケ。
ブラック系の音楽の使い方にもこだわってる
50万ドルっていえば6000〜7000万円くらいか。いまどき数百万円なんかすぐ終わっちゃうからね。
どのくらいなら今までの人生を捨ててトンズラできるかってのもある。
■『マラソン・マン』(1976)
監督:ジョン・シュレシンジャー 出演:ダスティン・ホフマン、ローレンス・オリビエ、ロイ・シャイダー ほか
X-FILESの政府陰謀説を拡張した'70代バージョンといったところ。
今じゃ米映に反乱してて麻痺してる(それも恐いが)。よく考えると日本じゃ首相暗殺って聞かないし、
スパイや殺人に政府がからんでるって恐怖感はない。いつからアメリカはこれほど病んでしまったのか!?
息の詰まる逃亡シーンで主人公が日頃のトレーニングを生かして走り続けるシーンが見所。
結局、下水施設の男は警察を呼ばなかったのか? NYの人間は冷たいな。
「助けて!」といくら叫んでもムダ。狂人扱いされるのがオチ。普段友だちもいなきゃ本当に誰も頼りにならない。
FBIでも取り扱わない“なんでも供給する”という部隊もあすこなら存在してるかもと信じてしまう。
オリビエの老練な怪演が恐い。なんんか今週末は陰険な暴力ものが多くて心が休まらなかったな・・・
■『ライフ・イズ・ビューティフル』(1999)劇場にて
監督・主演:ロベルト・ベニーニ 出演:ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ ほか
ずっと観たくて、昨日友だちに電話してすぐ決めて、19:30〜のラストに行った。混んでて左端。
ドトールのサンドをパクついてから、疲れた時ちょうどこんなのが観たい。元気になる!
死や恐怖を描いて伝えるのは楽だけど、笑わせて感動させるのは難しい。
決してお涙頂戴じゃない、イタリアの大らかな人生賛歌。まさにタイトル通りの作品。
シビアな時代をこんな素敵に過ごせるなんて、人にはどんな時にも“笑い”と“想像力”さえあれば、
どんなこともへっちゃらだって思える。
帽子もアイスが食べれる時間もすべて伏線となって恋のマジックとなるシーン、
独語をゲームルールに訳して「ママに会いたい子は減点。おやつも昨日ジャムを食べすぎた。でも美味しかった」
とか劇場中笑いが絶えずに終始した。
「ユダと犬お断り」看板も父の手にかかれば「うちも西ゴール族とクモはお断り。皆嫌いなものを書いとくのさ」
「帰りたい」と言えば「帰ろう。せっかく1等なのに」
こうして少年は戦争の汚さ、悲惨さをまったく知らずに生還した。
■『わらの犬』(1971)
監督:サム・ペキンパー 出演:ダスティン・ホフマン、スーザン・ジョージ ほか
なんともいえない後味。「バイオレンス派」として'60-'70に活躍したペキンパー。
今の「アクションもの」とは全然質が違う暴力の世界。
イギリス郊外の古い家を壊すのは自由だったろうけど、まるでザ・フーの楽器壊しを観てるよう。
酔って勢いづいてるとはいえ、この片田舎に警察や法律、少なくともまともな知性を持った人はいないのか!?っていう恐怖感。
正義を守ってるはずの主人公の男も得たい知れずで意外にも最後まで生き残ったのにブキミ。
「帰る家が分からなくなった」「俺もさ」
『イナゴの日』を思い出させるが同じ監督じゃなかった?
MPが"Flying Circus"でやたらめった血を吹き出して叫ぶパロをやってたが、
米映のバイオレンス描写って“そこまでやるか”ってことを風刺したかったんだろうね。
結局、暴力を否定したのか、助長してるのか分からん。
■『The making of ESTRANGED GUNS'N' ROSES Part ? of the Trilogy!!!』(1994)
この間チラッとビデオで観たガンズのステージが面白くて見た今作。
なにやら曲の三部作♪Don't Cry、♪November Rain、そして今回の♪Estranged へと続く、
ボーカルのアクスルの私的な要素を含んだ作品がやけに皆に注目されてるって状況で
いきなりこっから観たのはかなりムリがあったかもしれない。
話し方も静かで意外だったけど、言葉の端々に"fxxckin'"がついてるのはやっぱロッカー。
言葉は人となりを表すってもんだ。改めてバンド名“銃とバラ”ってのも結構ロマンティックだな。
■『ブギーナイツ』(1997)
監督:ポール・トーマス・アンダーソン 出演:マーク・ウォルバーグ ほか
どうでもいいけど皆90分にまとめてくれないかな。バートとムーアと脚本でアカデミー賞にノミネートされたそうな。
『ロスト・イン・スペース』のグラハムが正統派と思いきや、あっさり脱いで汚れ役なのにビックリ。
意外とヒット作のスタッフが集結してる。ポルノ業界もいろいろあるんだ。終わり良ければ全てよし、と。
それにしても衝撃のラストシーン。特殊メイクってのも悲しいし・・・
とにかくハチャメチャだった'70-'80モロ出しなのがイイ。
群像劇で、それぞれのたどった道も湿っぽくならずに、'70ファッション、音楽、ダンス、
ドラッグ、酒と女と車であくまでアメリカンなノリで描く。
アンバーは離婚した夫と親権を争い、精神不安定からドラッグ漬け。
それでも'70-'80を生き抜いたんだから丈夫な人たちだよ、まったく。
ポルノも映画からビデオの時代の流れに変動したってことも分かった。
■『地球は女で回ってる』(1997)
監督・出演:ウディ・アレン 出演:カースティ・アレイ ほか
deconstruct:非建設的 ウディの作品の主人公は皆これに当てはまるな。
でも実際の彼はオドオドすることもない知的な人っだという噂。
ハリーだって結構いい女に恵まれて楽しんでいいハズなのに「自分は不幸だ」といいつつ悪魔そのもの、周りに不幸を運ぶ天才。
コロコロ変わる小説がどれもショートコントになってて面白い。
「悪魔みたいな奴だ。硫黄のニオイがしないか?」w
地獄のエレベータで「5FはTVに出る弁護士、評論家、7Fはメディア関係で一杯です」っていうのも
ローアン・アトキンソンのギャグみたいで笑えた。彼のほうが後輩だろうけど。
「神も天国も信じないけど、地獄は快適だ」って本音かしら?
愚痴り放題で薬漬けでノイローゼなのに全然たくましい主人公。極上のジャズを使うのもウディ風
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『GLORIA ESTEFAN AND MIAMI SOUND MACHINE HOME COMING CONCERT』(1989)
セトリ省略。
ラテン!ラテン!ラテン! ラテン系が好きな母のお気に入りのバンドで、つられて好きになった。
事故で再起不能から復活したんだよね。美人て似るのか、マドンナとマライアをプラスしてスパイスふった感じ。
小さな顔に豊かな髪、スレンダーなナイスバディを黒のピチピチパンツに包んで、
軽快に踊りながらミディアムテンポからバラード、世界中に売れまくったヒットメドレーでは興奮の頂点で
観客は皆立ち上がって踊りだすわ、列につらなって通路を回りだすわ、タオルぶんぶん振り回すわ、
あの後アンコールの時、場所違っちゃってどーしたんだろ!?
しっとりとしたラブバラードをシャウトしてエンディング。
途中ルーツの母国語も交えて「いろんな国の人たちが一緒に楽しめていい1年だった。ありがとう」
観客席には、友だちなのかなんとフリオ・イングレシアス!
グロリアは結婚してるらしく、だんなに「いつも忍耐強くサポートしてもらい感謝してる」
彼女みたくセクシーで人気のあるスター歌手をゲットした幸運な男は一体誰なのか!?
今はソロで活躍してるんだよね。なかなか少ない女性スターの中でも、多国籍の1人でがんばってる。
ラテンの熱い血とタフさでもっとヒットを飛ばして熱いステージアクトを見せてほしい。
■『THE FREDDIE MERCURY TRIBUTE VOL.1』
セトリ省略。
図書館で見つけた今作。昨年BSでやったのを録画できなくて見逃したんだよね。
フレディの今までのビデオクリップのピックアップが繰り返し流れて、インタビューもはさむ。
「自分という人間を見てほしい。長所も短所もある。強い部分も、弱くて繊細な部分もあるんだ」
と普段の素の時は静だけど、いったんステージに上がり、カメラの前だと一変して動に豹変。
チラッとフィル・コリンズ、ミック・ジャガーらのコメントも入る「滅多にいないキャラ」て言ってたのは納得。
牛模様のタイツみたいなコスチューム着て、イケイケネーチャンに囲まれる役なんて誰も演らないもの、フツー。
急にひどくロマンティストなピアニストになったかと思えば、決めポーズ多発のマッチョ、
急に女っぽい美しさもあったり、突飛な格好したピエロにもなる。フシギな存在。
名曲の数々は、力強く、幅広く、ダイナミックでドラマティックな歌声と、ステージアクトは彼だけの唯一無二。
ハードロック系が多い中、ケルト民謡のボブは異色。
一番の見所はガンズの♪天国の扉 なぜディランの曲をもってきたか不明だけど彼らのアレンジが効いてて、
ハイトーンの声とパフォーマンスは超クール。
実はvol.2のほうがおもしろそう。リズがスピーチ! 「エイズは誰でも感染する可能性がある」
■『愛を乞うひと』(1998)
監督:平山秀幸 出演:原田美枝子、野波麻帆、中井貴一 ほか
重い! 深い! 目を背けたくなる虐待シーン、それでも人は生きていける、人を愛せる。
本気で愛すって恐ろしくて、そして素晴らしい。男女も親子も理屈じゃない。人の心は複雑で時に計り知れない。
「虐待された子は、自分の子にも繰り返す」というが、この娘の場合は違った。心理学も完璧じゃないからね。でもなぜ繰り返すんだろう?
原田美枝子さんがさすが! 10代?から30〜40代、そして60〜70代まで全く対照的な母娘を1人で演じるなんて!
「17歳の時母は死んだ。あんな人なのに好きでたまらなかった。一度でいいから可愛いといわれたくて」
ここまで考えられる行動派な娘がすごい。親が頼りない分、娘は反対に強くなるんだな。
なんかしみじみ今の親で良かったとホッとして感謝の気持ち。この原作者は実話を書いたのか、それが気になる。
■『ジャッキー・ブラウン』(1997)
監督:クエンティン・タランティーノ 出演:パム・グリアー ほか
今作の魅力はなんといっても“黒人女性のヒロイン”、それも44歳で美人、頭のキレる、人生を見てきて、
若気のいたりで行動を起こせないリスクがある彼女が大金を賭け、運命を賭けているところ。
誰も信用できない、どこでドンデン返しがあるか分からず、
同時刻の各々の行動を別角度で繰り返し撮られているのがタランティーノ風。
個性をじっくり描き出すのはいいけど、できるなら90分くらいにまとめて欲しかった。途中、食事はさんじゃった
要はこれだけの話で互いの騙し合いの群像劇の部分が、豪華キャストで面白いってワケ。
ブラック系の音楽の使い方にもこだわってる
50万ドルっていえば6000〜7000万円くらいか。いまどき数百万円なんかすぐ終わっちゃうからね。
どのくらいなら今までの人生を捨ててトンズラできるかってのもある。
■『マラソン・マン』(1976)
監督:ジョン・シュレシンジャー 出演:ダスティン・ホフマン、ローレンス・オリビエ、ロイ・シャイダー ほか
X-FILESの政府陰謀説を拡張した'70代バージョンといったところ。
今じゃ米映に反乱してて麻痺してる(それも恐いが)。よく考えると日本じゃ首相暗殺って聞かないし、
スパイや殺人に政府がからんでるって恐怖感はない。いつからアメリカはこれほど病んでしまったのか!?
息の詰まる逃亡シーンで主人公が日頃のトレーニングを生かして走り続けるシーンが見所。
結局、下水施設の男は警察を呼ばなかったのか? NYの人間は冷たいな。
「助けて!」といくら叫んでもムダ。狂人扱いされるのがオチ。普段友だちもいなきゃ本当に誰も頼りにならない。
FBIでも取り扱わない“なんでも供給する”という部隊もあすこなら存在してるかもと信じてしまう。
オリビエの老練な怪演が恐い。なんんか今週末は陰険な暴力ものが多くて心が休まらなかったな・・・
■『ライフ・イズ・ビューティフル』(1999)劇場にて
監督・主演:ロベルト・ベニーニ 出演:ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ ほか
ずっと観たくて、昨日友だちに電話してすぐ決めて、19:30〜のラストに行った。混んでて左端。
ドトールのサンドをパクついてから、疲れた時ちょうどこんなのが観たい。元気になる!
死や恐怖を描いて伝えるのは楽だけど、笑わせて感動させるのは難しい。
決してお涙頂戴じゃない、イタリアの大らかな人生賛歌。まさにタイトル通りの作品。
シビアな時代をこんな素敵に過ごせるなんて、人にはどんな時にも“笑い”と“想像力”さえあれば、
どんなこともへっちゃらだって思える。
帽子もアイスが食べれる時間もすべて伏線となって恋のマジックとなるシーン、
独語をゲームルールに訳して「ママに会いたい子は減点。おやつも昨日ジャムを食べすぎた。でも美味しかった」
とか劇場中笑いが絶えずに終始した。
「ユダと犬お断り」看板も父の手にかかれば「うちも西ゴール族とクモはお断り。皆嫌いなものを書いとくのさ」
「帰りたい」と言えば「帰ろう。せっかく1等なのに」
こうして少年は戦争の汚さ、悲惨さをまったく知らずに生還した。
■『わらの犬』(1971)
監督:サム・ペキンパー 出演:ダスティン・ホフマン、スーザン・ジョージ ほか
なんともいえない後味。「バイオレンス派」として'60-'70に活躍したペキンパー。
今の「アクションもの」とは全然質が違う暴力の世界。
イギリス郊外の古い家を壊すのは自由だったろうけど、まるでザ・フーの楽器壊しを観てるよう。
酔って勢いづいてるとはいえ、この片田舎に警察や法律、少なくともまともな知性を持った人はいないのか!?っていう恐怖感。
正義を守ってるはずの主人公の男も得たい知れずで意外にも最後まで生き残ったのにブキミ。
「帰る家が分からなくなった」「俺もさ」
『イナゴの日』を思い出させるが同じ監督じゃなかった?
MPが"Flying Circus"でやたらめった血を吹き出して叫ぶパロをやってたが、
米映のバイオレンス描写って“そこまでやるか”ってことを風刺したかったんだろうね。
結局、暴力を否定したのか、助長してるのか分からん。
■『The making of ESTRANGED GUNS'N' ROSES Part ? of the Trilogy!!!』(1994)
この間チラッとビデオで観たガンズのステージが面白くて見た今作。
なにやら曲の三部作♪Don't Cry、♪November Rain、そして今回の♪Estranged へと続く、
ボーカルのアクスルの私的な要素を含んだ作品がやけに皆に注目されてるって状況で
いきなりこっから観たのはかなりムリがあったかもしれない。
話し方も静かで意外だったけど、言葉の端々に"fxxckin'"がついてるのはやっぱロッカー。
言葉は人となりを表すってもんだ。改めてバンド名“銃とバラ”ってのも結構ロマンティックだな。
■『ブギーナイツ』(1997)
監督:ポール・トーマス・アンダーソン 出演:マーク・ウォルバーグ ほか
どうでもいいけど皆90分にまとめてくれないかな。バートとムーアと脚本でアカデミー賞にノミネートされたそうな。
『ロスト・イン・スペース』のグラハムが正統派と思いきや、あっさり脱いで汚れ役なのにビックリ。
意外とヒット作のスタッフが集結してる。ポルノ業界もいろいろあるんだ。終わり良ければ全てよし、と。
それにしても衝撃のラストシーン。特殊メイクってのも悲しいし・・・
とにかくハチャメチャだった'70-'80モロ出しなのがイイ。
群像劇で、それぞれのたどった道も湿っぽくならずに、'70ファッション、音楽、ダンス、
ドラッグ、酒と女と車であくまでアメリカンなノリで描く。
アンバーは離婚した夫と親権を争い、精神不安定からドラッグ漬け。
それでも'70-'80を生き抜いたんだから丈夫な人たちだよ、まったく。
ポルノも映画からビデオの時代の流れに変動したってことも分かった。
■『地球は女で回ってる』(1997)
監督・出演:ウディ・アレン 出演:カースティ・アレイ ほか
deconstruct:非建設的 ウディの作品の主人公は皆これに当てはまるな。
でも実際の彼はオドオドすることもない知的な人っだという噂。
ハリーだって結構いい女に恵まれて楽しんでいいハズなのに「自分は不幸だ」といいつつ悪魔そのもの、周りに不幸を運ぶ天才。
コロコロ変わる小説がどれもショートコントになってて面白い。
「悪魔みたいな奴だ。硫黄のニオイがしないか?」w
地獄のエレベータで「5FはTVに出る弁護士、評論家、7Fはメディア関係で一杯です」っていうのも
ローアン・アトキンソンのギャグみたいで笑えた。彼のほうが後輩だろうけど。
「神も天国も信じないけど、地獄は快適だ」って本音かしら?
愚痴り放題で薬漬けでノイローゼなのに全然たくましい主人公。極上のジャズを使うのもウディ風