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二夜連続松本清張ドラマスペシャル 『砂の器』(2011)

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長谷川博己さん出演作をチェック中。

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【ブログ内関連記事】
映画『砂の器』(1974)
観たのは2004年か。全然ストーリーも忘れている

出演:
吉村 弘:玉木宏(西蒲田署刑事 / 幼少期:澤畠流星)
山下 洋子:中谷美紀(毎朝新聞記者 / オリジナルキャラクター)

今西 栄太郎:小林薫(警視庁捜査一課刑事)
辰井:榎木孝明(警視庁捜査一課課長)
黒崎:大杉漣(警視庁捜査一課係長)
田島警部:西村雅彦(警視庁捜査一課刑事)

和賀 英良:佐々木蔵之介(作曲家 / ヌーボーグループ)
田所 佐知子:加藤あい(彫刻家 / 和賀の婚約者)
田所 重喜:小林稔侍(民友党代議士のちに農林大臣 / 佐知子の父親)※特別出演

関川 重雄:長谷川博己(評論家 / ヌーボーグループ)
宮田 邦郎:山口馬木也(劇団「波」俳優 / リエ子の遺体第一発見者)
三浦 恵美子:紺野まひる(銀座clubアムールホステス / 失血死)
成瀬 リエ子:吉田羊(銀幕スター杉浦秋子付き人兼劇団「波」女優 / 自殺)

川野 英造:森本レオ(大学教授 / 第一夜のみ)
澄子:烏丸せつこ(伊勢二見旅館女将 / 第二夜のみ)

三木 謙一:橋爪功(岡山県の雑貨商 /元島根県亀嵩駐在所巡査)
三木 彰吉:原田龍二(三木謙一の息子 / 雑貨商)

本浦 千代吉:山本學(秀夫の父 / お遍路の途中で病に倒れる / 第二夜のみ)
山下 妙:江波杏子(本浦千代吉の義姉 / 第二夜のみ)

ほか

▼あらすじ(ネタバレ注意

【第一夜】

昭和35年
名曲喫茶「エデン」に入る刑事・吉村 そこに記者・山下洋子が現れる
天才指揮者・和賀英良の曲♪寂滅 が流れ、空襲で母妹を炎にのまれたことを思い出させる



4ヵ月後の11月 バー「ボヌール」
ヨウコ「悪かったんでしょ、昔? 闇市をウロついてたって聞いたわよ 私結婚しない主義なの ずっと仕事していたいから」



蒲田の操車場で死体が発見された 何度も顔を殴られ、頭は車輪の下
吉村はベテランの今西の指名でともに組んで捜査することに 「空襲で死体は見慣れています」

女給スミコの証言によると、被害者(60代)はボヌールに30代のの男と11時過ぎに入ってきた
「カメダは今も相変わらずですか」と言ったのを聞いた 2人とも東北弁

今西「淡いグレーのシャツなら相当返り血を浴びたはず。シャツを着替えたなら、アジトは現場から近いのでは?」
田島警部は「抜け駆けはよくないな」と対抗心を燃やしている

ヨウコは、「秋田本線に羽後亀田という駅がある」と教え、今西と吉村が向かう

地元の警察署に聞くと、おととい、風変わりな男が来たという
旅館の宿帳を調べると、水戸市出身の「橋本チュウスケ」と書いてあるが

今西「左手で書いてあったから大嘘つきのこんこんちきだ わざと目立つようにしてウロつきまわってる」

人気評論家・関川とすれ違うように通った男は指揮者・和賀


吉村「あなたも空襲に遭ったんですか? あの曲を聞くと思い出して重い気持ちになります」
和賀「どこかで会いましたか?」
吉村「私は戦後、親もいない浮浪児だった。和賀さんもそうでは?」


今西らは何の収穫もないまま戻るが


「知ったこっちゃない 私なんかインパールで戦友を殺して生きている
 人は皆、人を殺して生きているようなもんだ この世のことなんて大したことじゃない
 日本海はやっぱり色が濃い・・・」


和賀は政治家・田所の一人娘サワコと婚約を発表する


和賀の次の曲は♪永遠 というタイトルだという

関川はホステス・三浦恵美子と付き合っている


1ヶ月が経って、何も進展がないまま捜査本部は解散

今西「長いこと勤めているが、お宮入りは3つ4つある
   未解決のやつにかぎって被害者の死に顔をハッキリ覚えているもんなんだ」

関川はエミコから「子どもができた 絶対堕ろさないわよ!」と迫られる


三木の父ケンイチが3ヶ月戻らないと息子が警察にきた
父は雑貨店の前は巡査をしていて、気ままな旅に出るといって戻らず、毎朝新聞を見てイラストが似ているという
遺品は父のものと証言し、蒲田に知人はいないし、普段は東北弁では話さないという

今西「絞殺後、殴り、レールに乗せたのは、恨みじゃなく、都合の悪いことを知られて殺した
   犯人は三木をよく知る人物だ」

今西は、東北弁が東北以外で使われていないかどうか、研究所で聞くと、似たような方言を喋る地域が岡山にあり、
島根県・出雲の近くにもズーズー弁を喋る地域があると聞き、地図に「カメダケ」という地名があることに気づく



『紙吹雪の女』を書いた大学教授・川野英造と会う
電車の窓からちぎった紙を飛ばしている様子を見たという





「その女性は、2月に手首を切って、自殺しましたよ 成瀬リエ子という前衛劇団「波」の女優さんです」
見たのは12月の信州で 殺人があった日

リエコの第一発見者・宮田(劇団員)と会う 遺書もある 3年続いた恋人がいた
劇団は蒲田にある 犯人はシャツをリエコに渡し、それを切り刻んで電車の窓から捨てたと推察

今西は出雲へ 三木は昭和8年から14年に退職するまで、島根の巡査だった
桐原は古い友人 三木は、託児所を作って若い夫婦を助けていたりしていた



今西は中央線沿いを歩いて調べ、2ヶ月も経ったのに、3cmほどの布きれ12枚を見つけた!
鑑識で血痕はO型で三木と一致

橋本は宮田で、リエコから頼まれて怪しい男を演じたと推察

宮田(ヌーボーグループと知り合い)とヨウコが和賀のコンサートに来ている
演奏を観るハメになる吉村
今西はまた羽後亀田に向かう

♪永遠 は♪寂滅 とは全く違う美しい曲
吉村はまた空襲で目の前で亡くした妹のことを思い出し涙する

和賀「この曲はまだ未完成です 私は今、ある事があり、永遠ということをもっと強く心に刻んだ時この曲が本当の曲になる」

吉村「あなたはなぜこんなに変わったんです?
   ♪寂滅 はピカソの『ゲルニカ』と同じく空襲の地獄絵を描いた
   僕は空襲で母と妹を亡くした あなたもそうだろう?
   永遠を知りかけていると言いましたが永遠とは何です?」





吉村「空襲の時、ウチからこの河のほうに逃げてきて、焼夷弾の直撃を受けて母と妹タエコは死んだ」
ヨウコ「永遠に魂は生きているのかもしれないわね」

エリコの恋人は和賀じゃないかという吉村

吉村「和賀は冷酷な人間です」

今西「あの時生きた日本人は皆同じ罪を背負っている
   一緒に日本に連れて帰ってくれという戦友をインパールの密林に置き去りにして
   今西、今西、と呼ぶ声が今でも耳から離れない」


宮田が青酸カリを飲んで死に、死体は森の中
今西「殺されたんだ」

和賀の本籍は大阪 昭和8年生まれ 上京後、音楽家スマタカシの指導を受ける
鎮魂曲のような曲を弾いている和賀

吉村「あなたはカメダケにいたことがある」
和賀「そんな土地は知らない」




【第二夜】

ヨウコは関川は重要参考人として事情聴取されたとにらむ
手柄問題でモメる警官ら(すぐ部屋の外に記者が聞いてるって!

関川「和賀にスキャンダルは禁物だ」



三浦エミコは店を休んで行方不明
関川宅を訪ねると、和賀の変貌ぶりについて絶賛する批評文を書いていた
「和賀にはよっぽどの事が起こった。それが彼を変えてしまった」



NYでのリサイタルが決まった和賀

「妊娠している女性が出血がひどくて気を失っている」と病院に電話がある 声は関川
「殺さないで赤ちゃんを!」と言いながら死んだエミコ

吉村「関川の子じゃないですか?」

上杉医師は死産による出血死だという

エミコの引越しを手伝った運送屋は、その時一緒だった男が和賀の写真に似てるという
関川に頼まれたと推理する今西 「その見返りに、和賀の良い評論を書いたんだ」


桐原から手紙で

「三木に当時、特別親しくしていた子どもに心あたりはない
 みんな自分の子のように世話をしていた
 行き倒れの遍路の子ども(もとうらひでお)まで引き取った
 父親が病になり、入院させ、子どもを引き取り、昭和13年まで一緒にいたが
 秋に逃げてしまった 父のあとを追ったのでは」




旅先で同じ映画を2度観た三木 その後、急に東京へ行くと言った
映画に知ってる人が映っていたか調べた田島は手がかりなし(西村雅彦さん面白いw



石川県の病院から手紙
妻マサは死亡、秀夫は昭和6年産まれで、関川、和賀とも違う

秀夫の母マサの生家の村がある石川県に向かう今西と吉村はマサの姉タエから話を聞く

「庄屋に強盗が入って一家全員が殺された
 庄屋に借金のあったチヨキチが疑われ、1ヶ月も厳しい取調べで別人のようになり
 昭和9年に息子と村を出た 遺品も墓もなにもない」

関川と和賀の写真を見せると、和賀を選ぶ
「キレイな目の澄んだ子どもでした」


(この時代の事件の背景って物悲しいなあ 捕まってほしくないような気持ちになる・・・


映画館支配人が「2日目に三木は映画を観ずに、社長と田所代議士の写真を見ていた」という
写真には和賀も写っていた



ヨウコは関川を訪ねる エミコを偲ぶ会には行かないという
「関川重雄ってペンネームですか? 和賀英良も本名なの?」
和賀の経歴を見て変だと感づくヨウコ




チヨキチの入院先に行く吉村

今西「♪永遠 か・・・あれは父と子の永遠の愛の曲かね」涙


政治家トップを狙う田所は、スキャンダルを嫌う

田所「宮田が死んだことで警察に疑惑を持たれる男と娘を結婚させるわけにはいかん」
和賀「僕には警察は来ていません 関川はかなり疑われてましたが」
田所「君、しばらく出入りを遠慮してくれる?」

 

ヨウコは今西に
「和賀の両親は同じ日に死んでるのよ! 昭和13年は大阪大空襲があった日
 その子どもということにすれば、誰もその嘘を暴くことはできない」


病院に行く吉村 チヨキチは息子については何も言わなかったという
「風景画をよく描いていた 絵はないが遺骨はまだお寺にある」
住職が親しくしていて無縁に入れてくれと遺品を渡されていた

中には数珠、お教、メガネ、遺骨のみ
住職が絵を持っていて裏に文章があり、読んで泣き崩れる吉村






和賀は渡米する予定 帰国は未定

大阪で今西、ヨウコと合流する吉村
和賀の戸籍は偽者 空襲で原簿が消失した

「法務局も全焼して原簿も焼けたのに記録があるのはおかしいじゃない?!」
「当時、戸籍は本人の申し立てで調整できたんや」

戦災孤児の場合、戸籍再生届出があれば勝手に作れると分かる


ついに逮捕状が出る

父に「婚約解消しろ!」と言われ、サワコから「あなたと別れますから」とあっさり言われる和賀

逮捕状はあっても物証がない 自供がなければ逮捕できない

関川も任意同行される

田所が「48時間の拘留時間の間に自供しなければ、飛行機に乗せる」と脅す
その任務を吉村が任される

「自分には分かります。♪寂滅 を作った頃から和賀はずっと心の中で泣いているんです」


遺骨を持って入る吉村は、自分の戦災孤児話から始める

「父はガタルカナルで餓死した 自分だけじゃない
 あなたに初めて会った時、こいつは同じ人間だと思った
 あなたは“どこかで会いましたか?”と言った
 闇市で“なにか幸せがないか”とウロついていたガキ おんなじニオイがする
 三木を殺したのはあなただ」



「自分に酔ってますねぇ ともに泣いてやるぞ、そんな風に見える
 しかし、仕事はそんな楽で美しくはできませんよ
 仕事は苦悩そのものです 私は1つ曲を作るのにどれほど苦痛を乗り越えて作るか
 殺人犯だと決め付けて、おかげで名誉と名声は吹っ飛ばされました その責任をとってもらいたいですね」

父の遺品を出し、三木の写真も見せる 「病院の規則で父子は引き離された」
突然「トイレに行きたい」という和賀 個室でバカ笑いする
吉村「話が効いてる証拠だ」

今西
「チヨキチがけっして自分の居場所を息子に言わないでくれと三木巡査に頼んだんだ
 君は僕を捨ててどこへ行くが、と頼んだんだろ?」

脳裏に過去の記憶がフラッシュバックする
「秀夫に同じ宿命を負わせるわけにはいかない 人を殺したと言われて村を追われたがや!
 秀夫を捨てんと幸せになれんとです!」

今西「大阪のマサの所に行ったが病死していた その後はどこにいたんです?」

和賀「三木は23年も経ってどうして秀夫の顔が分かるんだ?」

今西「お前の目だ 世の中の悪と迫害に耐えて、なにか怒っているような強い目だ」

凝固する和賀の前に父の遺骨を出す

「もとうら秀夫、お前にはずーっと父親の声が聞こえている
 “秀夫、言ったらなんねえぞ、オレの子どもだなんて絶対言ってはなんねえ お前が手にした栄光が消えてしまう
 そしたら、何のためにわしがお前を捨てたのかわかんねえ 秀夫、負けるでねえ”」

「うるさい

和賀が散乱させた遺骨を「そこの骨を拾え」と言うと、靴で骨を踏む

今度は絵を見せる

「死ぬ直前に描いた絵だ 破る前に裏を見ろ!
 お前の♪永遠 は、チヨキチと秀夫の旅の思い出だろう?
 あの曲の最後を聴いた時分かったんだ
 三木さんを殺してしまった後、父と旅したあの時が一番幸福だったと分かった
 お前は泣きながらあの曲を作ったんだ」






事件のあった晩、三木は和賀に会いに来て、頭の傷を見て「やっぱりそうだ!」

和賀「カメダガは相変わらずですか」
三木「チヨキチさんが亡くなったから、この世で知ってるのはお前とわしだけだ
   頑張ったなあ、秀夫」

(そんな恩師をなんてことだ・・・


和賀「父に“坊さんになりたい”と言ったことがあった
  “お前ならきっとキレイな坊さんになるだろう” その時の雪の音が今、曲となり天から降ってきた
   未完成だった♪永遠 がこれで・・・」


吉村が和賀の自宅に行くとヨウコがいる

ヨウコ「バカね、サワコがいるとでも思ったの?」

吉村「愛ってやつはそういうものだろ?
   チヨキチも可哀想だった 秀夫も可哀想だった 人の一生というのは・・・」






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