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Channel: メランコリア
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notes and movies(2000.9〜 part3)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ピノキオ』(1940)
ディズニーアニメーションの歴史をどんどん遡ってる感じ。いずれも代表作ばかり。
吹替えなのがちょっと残念。でも名作童話を改めて観直せる。
流れるような動きがこの時代からカラフルな色とともに創れたのは驚き。


■『ヴァージン・スーサイズ』(1999)
監督・脚本:ソフィア・コッポラ 出演:ジェームズ・ウッズ、キャスリーン・ターナー、キルスティン・ダンスト ほか
公開時気になってたけど、やっぱ重かった。イギリス映画っぽい。
ウッズとターナーの枯れた夫婦ぶりにビックリ。
『インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア』の美少女が見事に成長して出てる。
怪しい分析医ダニーっぽい・・・と思ったら本人だったw

なぜ青少年の自殺は増え続けるのか? 親は愛情もって接していると思っていても幻想なのか。
元々群衆の中には集団に適応できない種がいるのだろうか? 今作に答えはない。
親へのあてつけか? 体だけで捨てた男へのあてつけか?
少女の思い込みの強さが数人集まった集団ヒステリー状態だったか。
確かに10代は誇大妄想的なところと、ペシミスティックな心理が重なってる。
それを通過する者と、死を実行してしまう者との違いは???


■『パーフェクト・ストーム』(2000)

監督:ウォルフガング・ペーターゼン 出演:ジョージ・クルーニー、ダイアン・レイン ほか
文句なくスケールのデカイ大作。俳優もタフな撮影秘話を明かしただけある。
CGだけでなく、実写ももちろん、海へ出たものと、巨大水層のものとで
数十分、もしかしたら半分以上ものリアルな嵐との闘いを再現。
観るほうもエネルギーがいる! 劇場で観たら格段良かったろう。
実話に基づく。同じ命を賭けるにも『アルマゲドン』と違って、
より身近な職、こんな男たちの獲るカジキは粗末にできない

「悪い予感がする」と分かっててなぜ行くのか?
妻や恋人、母や子にとっては金をもってくるより、無事に帰り、もっと安全な職でいたほうが幸せとなぜ分からないんだろう?
男は自分のために闘わなきゃならない。自分を男と証明しなきゃならない。

「無線もなくて19Cに戻った」と船長は言うが、これでもまだまだ自然と立ち向かうにはあまりに無防備な気がする。
いつかすごい進歩がきて、安全で効率的な漁業が実現されるだろうか?
そしたら魚のありがたみ、漁師のプライドが成立しないか? 難しい問題だな。


■『オール・アバウト・マイ・マザー』(1999)

監督:ペドロ・アルモドバル 出演:セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルス ほか

「すべての女を演じた女、母、女になった男たちへ」

今回はジャンルの異なる2本の映画で大感動した。
観る前は単純に息子が母の若き頃を追ってフィードバックをまじえながら父親探しをする話と思いきや、嬉しい裏切り。
この脚本、演出、そして俳優すべてが素晴らしい。
マヌエラのような人生の機微を知り尽くし、人の痛みの分かる女性になりたい。
それには想像を超える道があるんだろうな。でも、そうありたいと努力し続ければいつかなれるかも?

犬が喜んで飛びつくのに、父は娘と気づかないというシーンも泣ける。
現代の抱える性、老化、エイズ等の問題をうまく取り入れながら、
人の歴史を作ってきた女=母の強さ、優しさ、包容力が描かれる。


■『The 4th Floor』(1999)

監督:ジョシュ・クラウスナー 出演:ジュリエット・ルイス、ウィリアム・ ハート ほか
3本目のすごい作品。今度はサスペンス・ホラー。それも超身近な恐怖。
騒音苦情にキレル近所の変な奴ら!! 何が怖いってこれほど身近な恐怖は他にない。

実際起こってるこーゆー陰湿な近所の嫌がらせ。
アパートとはいえ共同生活で、近所付き合いが大変なのは欧米も同じか。
こんな奴らと分かったらすぐ引越したいけど、経済的理由でそう簡単じゃない。

「音の中でもっとも神聖なのはサイレンスだ

たしかに他人の騒音は耐え難い苦痛。でもそれを止めろというのはプライバシーの侵害・・・
犯罪扱いするほどに取り扱ってもらえないのも現状。
でもエスカレートすれば殺し合いにもなりかねない大問題だ。


■『マグノリア』(1999)
監督・脚本:ポール・トーマス・ アンダーソン 出演:トム・クルーズ、ジュリアン・ムーア ほか
トム・クルーズが汚い言葉連発の汚れ役を熱演して話題を呼んだ。
“全然無関係と思われた男女がひとつにつながる”って宣伝文句を今か今かと観てたけど、
そっくりつながるワケじゃなく群像劇として観るのが正解じゃない?
1番おいしかったのは愛憎劇をラストにまとめた保安官かな?

父を憎みながらも「死なないでくれ、このバカヤロウ!」と号泣するシーンは泣ける。
単純にはいかない家族の縁の深さ―――。
なぜか運命の夜にみんな同じ歌を歌うミュージカル風なシーンには唖然としたが
“何でも起こり得る”ってことを強調したかったみたい。
空から大量のガマガエルが降って、すべてがおさまるところへおさまるのも強引な気がするが・・・

Dは父に「僕をもっと大事にして」と言い、保安官は自問する。
「何が罪で、何を許すべきか判断するのは難しい」
これが本作で言いたかった本題か。


■『LOVE etc.』(1996)
監督:マリオン・ヴェルヌー 出演:シャルロット・ゲンズブール、イヴァン・アタル ほか
なんでこれがR指定のエロティックドラマになってるんだ?
これがRなら、TVの昼メロも9時台のドラマやアニメもRじゃん。意外とフツーの三角関係もの。
シャルロット作品ってだけでつい観ちゃう。透明でロリータ的な魅力は健在。
2人のうちどっちかが実生活でもパートナーらしいけど。どっちだろ???
話そのものより、テープがデッキにからまって胃に穴があきそーなくらいビビった!

フシギな三角関係。ありそで、なさそな。このままで誰も傷ついていないのか?
一夫多妻とか一妻多夫とかOKな国もあるけど、それはそれなりに嫉妬心が渦巻いて、
きっと誰かは我慢したり、妥協したりしてるんだろう。

ラストはギリギリの選択状態なのかも。一緒に暮らさなくても愛し続けることはでき、
一緒に体を触れ合っても愛せない場合もあるって、人それぞれの形がある。


■『リプリー』(1999)
監督:アンソニー・ミンゲラ 出演:マット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ ほか
マット・デイモンが影のキャラを演じた。ジュード・ロウ、パルトロウも今注目の3人の共演。
『太陽がいっぱい』のリメイクなんだっけ? 最初からとって替わろうとした確信犯なら憎めるけど、
太陽みたいな性格に憧れ、嘘に嘘を重ねても自信が持てずに幸福になれない主人公には同情してしまう。

「リプリーのいいところってなんだ? 大きな消しゴムがあったら、自分の過去を消したい」

物語は途中で終わり。このままで済むわけはない。どのみち幸福になれない彼に同情心すら抱いてしまう。
それにしても1人の人間が殺されていなくなったら、こんな簡単にことが誤魔化されて忘れられることはないだろうに、
生前の行いって大切だなあ。人によって自分の印象が違って勝手に解釈されちゃう。
反面Rみたく見た目真面目な印象はいつまでも良くとられるのは、人間関係のコツとして覚えておいたほうがよさそう。
イタリアの美しさ、街や人の活気が映画を彩る。


■『マン・オン・ザ・ムーン』(1999)
監督:ミロス・フォアマン 出演:ジム・キャリー ほか
ウソつきの少年がオオカミに食われる話みたい、いつも人を騙してばかりいたM。
お笑いとしてはパンク、アナーキーなほうか。
MPとまた違った方向のウソか本当かの境と意外性を笑いとしてたんだ。
ジム・キャリーも実生活じゃ躁鬱気味で、ギャグもイッちゃってるほうだから、共感もって演じられたかな?


■『真夏の夜の夢』(1999)
監督:マイケル・ホフマン 出演:ミッシェル・ファイファ、ケヴィン・クライン ほか
シェイクスピア劇はセリフが多すぎて本筋や細かい心情がかえって分かりにくい。
韻を踏むのがそんなに大切だったのかな?
このステキな夏の幻の一夜の物語をスターの競演で魅せるのが見所。
アリー役の女優が頑張ってるけど、キャラはアリーそのもの

イタズラ者パックが今作の主人公とも言える重要な役割。スポックみたいな顔がカワイイ。
あんまり世界をひとっ飛びって歳ではなさそうだったけどw
ミッシェル・ファイファの王女、ケヴィン・クラインの役者ぶりもハマってた。


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