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ETV特集 アンコール「人知れず 表現し続ける者たち」

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「アール・ブリュット」という単語が出てきて、同じ言葉が書かれたアドカードを持っていたことを思い出した
作者の名前だと思っていたが違ったんだな

前回、書いた「発達障害」同様、この世で「病気」と言われている人々の中には
絵画、作家、科学、または日常でも、こうした突出した才能を持つ人が少なくない

NHKスペシャル 「発達障害~解明される未知の世界~」

シリーズ発達障害 自分の“苦手”とどうつきあう?@あさイチ


【内容抜粋メモ】

●第1章 自分という宇宙

松本寛庸 26歳
 



ひたすら細かい枠を色鉛筆で埋めていく
彼は2歳から絵を描き続けている
描いているのは「恒星」

母・一美さん:
乗り物も大好きで、飛行機、新幹線、旗も








一美さん:
これなどは、画用紙2枚になっている 2枚別々に描いて、線がパチっとつながる
これに限らず、すべてそうなっている



 




一美さん:
この人はお話をしなかったので、何が興味があるのかは絵を見ると思っていることが分かる
その関心に合わせて言葉の発達にもつなげた




高校卒業後 18歳で就職


美術館系の仕事もあったが、一般企業で働くことを自分で選んだ
社内にも彼の絵を飾っているんだな





昼休みには、同僚とコミュニケーションを図る


一美さん:
ほんとに人に関心がなかったのに、途中からヒトが絵に登場するようになった
だんだんヒトとの関わりが前より変わった気がする






「恒星」の作品名を母とともに考え、身近な名前を作品つけようと言う








「アール・ブリュット」生(き)の芸術
正規の美術教育を受けていない人がつくる独創的な美術作品




(実際、生で観てみたいなあ きっと素晴らしいに違いない


松本さんの絵は、日本の「アール・ブリュット」として、2010年パリで展示された



女性客:こんなにココロの色をたくさん使いきれる人たちってスゴイなって思う



●第2章 心のカタチは十人十色



「みんなの顔」
 

るんびにい美術館アートディレクター 板垣祟志さん

「1つの空間にいるけれども、半径50cmに入ると、その人の宇宙に入った感じする」


小林覚 28歳

板垣:きょうは何を描きましょうか?

小林:レット・イット・・・

板垣:じゃあ、『レット・イット・ビー』を描きましょうか



 
線の端は必ずつなげる(文字が隠れているのかあ! 全然、下書きなく描いているから、もう完成形が頭の中にあるのかな






似里力 48歳
 

昼食の時間になっても作業をやめない男性
ここで毎日同じ作業をしている

糸を切って、結び直す その繰り返し
この作業を、もう7年続けている



板垣:
糸の仕事はアクシデントみたいなものから始まっていて
もとはここで草木染めをしていて、似里さんは糸を巻く作業を担当していた

糸が絡んで取れなくなって、1回切って結ぶのが面白かったみたい
何回「やめて」と言っても繰り返すので、やめてというほうがいけないのかなと考えるようになった

「じゃあ、好きにしていいです」といったら、こういう作品を作りはじめた
誰のためでもなく、自分の「気持ちよかった」っていうだけで7年間


仲間「2時になったぞー」

似里「あと2つ作れば終わる」


板垣:
生きてること 存在しているってこと自体が、表現だと思う



岡山県 真庭市


藤本隆美 66歳


藤本:
職業はいろいろやりました ただ幻覚があるので
現実と言われる世界と、自分の思いこんでいる世界との区別が難しい時期があった

仕事中に同僚を叩いてしまったり、統合失調症だと思うんですけどね
自分でも分からない恐怖の世界

(天上世界から「その仕事は違うよ」って言われたんだな




 



藤本さんは8年前から、この施設に通っている(素晴らしい景色のところにあるなあ


アトリエ(ギターも弾くの?
 

 



 


絵も音楽も独学/驚

(壁に直接描いたら、作品は運べないのでは?

藤本:
自分がどこにいるか分からない
次から次へとイメージが出てくる
僕はただゼロで、ただ器っていう感じがする

たまってきたものを吐き出す 精神のマスターベーションじゃないかな
自分を見過ぎていくとどうなるか、という世界
自分自身をどんどん憎んでいく

藤本さんの絵は、日々増殖している





●第3章 創り続ける人生

三重県 飯高町


東 健次 1938-2013


 




子どもたちが、何も知らずに、アート作品と遊ぶのはイイねv
 

東は、毎日、妻を連れて「虹の泉」に通い続けた


妻・良子さん:
土木工事の日々でしたw
この山は、出た土を盛ったもの

「最初から公共物として作っているんだよ」ということはよく言っていた
「自分の中にあるものを芸術というカタチで出して、みんなにこの場所を提供しよう」
「この作品はみんなに捧げる花束だ」って

東は、陶芸の他に土木工事の仕事をしながら「巨大な陶芸空間」の制作を長年夢見てきた

(駐車場なんかより、ずっといい
 

 

女性:
田んぼだった所を埋め立てて、何がどう出来るのかなあっていう目で見てましたけれども
一輪車を一人で引っ張って、一生懸命してる姿を観てると、一人でもあんだけ進んでいくんやと思って
ここに賭けとんのかなって 大したもんやなと思って


東は、他の仕事をせずに、毎日「虹の泉」の制作に没頭した
制作途中の「虹の泉」の入場料が生活を支えた

若い男性客:
「人生を賭けた作品」だと聞いて惹かれて来た
「美景スポットで有名」ってネットに書いてあったので

若い女性客:
なんか写真だとちょっと・・・と思っていたんですけど、来てみるとビックリ フシギな感じ


良子:
理解されていくには時間がかかる
最初の頃は「珍スポット」とか「アウトサイダーアート」
今となっては「アール・ブリュットの世界」


アトリエ
 


良子:
まだまだ貼りたかったタイル、作品がたくさんある
まだ夢の途中だったのかな

4年前「虹の泉」の完成を目前に、東はこの世を去る
晩年、うつに苦しんだ末の死だった

(どこを完成にしていたのだろう? 芸術作品に完成はないのかも


良子:
当時を振り返ると苦しい毎日だった
創作することが楽しくない
なんで自分はこんなことをしているのか
混沌の極みの中で生きている感じ
でもアトリエに入ると、まだまだ作りたかったという気持ちはよく分かる




 



良子:
「1日力いっぱい」働いたってことかな
力いっぱい生きたってことなんでしょうね

東健次の理想郷というか
祈るような気持ちで作ったというか
それが主人の芸術の世界

私は芸術の奴隷ですよw
やり遂げたいと思う人のために右に左に振り回されて、
35年間、まったく自分がない人生だったんだけど
でも、振り返ると、これほど楽しい時はもう人生の中でないと思いますね

 

(行って観たいなあ 写真集はあるのかな



熊本市

藤岡祐機 23歳


 




毎晩、親子3人で散歩をして、写真を撮り、娘に送る
 



散歩の後は、Eテレを見ながら、音楽を聴く(全身を回しながら、全身で感じ取ってるんだね


1階で、両親は毎晩、息子の夜更かしに付き合う


父:
明日が土曜日で夜更かしできると知っているから
普段は(午前)1時とか、3時とか

(ひたすら手とハサミで紙を信じられない細さに切り続ける
 途中で失敗することなく、同じ場所で止めるんだな


ハサミを手にしたのは6歳の時
 

作品は国内外で高い評価を受け、2014年にはスイスの美術館でも展示された
 

 

母:
まさかこんなになるなんて思ってもいなかったんで
私にとっては、ただただ可愛い息子の作ったモノだから、このヒトたち(作品)も可愛い
いつも思うんですよ いろんな方に観てもらって、このヒトたちも嬉しいだろうな

展覧会に祐機は行かないけれども、このヒトたちは行くわけですよね
だからここに行ったから、今度はこっちね

そう言いながら、箱の底のほうにしまわれているのもいっぱいいるんですけどねw
大作をこんな無造作に入れてます




深夜 1時半
母「そろそろ寝ようか? 眠くない?」
と言われて、2階に駆け上がる

1日の終わりに新たな作品が生まれる


母:
作品は、あの人の生きた証ですからね
普通の健常者だったら、業績を残したりとかあるかもしれんけど
祐機たちは、そんなのあまりないし

だから、毎日学校に行くとか、そういうのは日々の積み重ねで、小・中・高、12年間無欠席です
親としては祐機が生きた証というか(なんで過去形なんだろう




●第4章 ワカラナイを抱きしめて

松本寛庸さんは、新作にとりかかる 描いているのは「彗星」
(BGMは主題歌のRADWIMPSてバンドか?

母:
こないだ映画『君の名は』を2人で観に行った時に感動したみたいで
急にコレ描くって言い始めて
絵は生活の一部になって続いている 楽しそうに描いているから気持ちが落ち着くんじゃないかな

このヒト、昔の記憶が映像に浮かぶらしい イヤなこととかどんどん
自分の意思では制御できない時がたまにある

何が浮かぶかを具体的に教えてくれないから、もしかしたら怖いことなのかな
私に言うと悲しい思いをさせると思っているのかも

一時期は「生まれてこなければよかった」とかゆった時もあった
ほんと優しいコなんですよね だから余計、感受性が強いのかなと思う

(あ、にゃんこがいる
 

自分がやってないことが浮かぶとか言う
ノートに書くことで気持ちをリセットして、落ち着かせるというか
書くだけ書いたら、落ち着くことが最近多くて

この人の中で一番の喜びは、頭のモヤモヤがなくなること
これからもずっと続いていくのかなと思うけれども
私は同じ状態にはなれないけれども、いっしょにどうしたらいいかと考えることは出来るから


松本は今も嫌な映像と闘っている


藤岡祐機くんの父:
昼間は、紙を切るのは比較的少ない

ある時、散歩に行ったら、寒くて毛糸の帽子をかぶせてあげたら
それを取って、私にかぶせてくれた ああ、ごめんね、ありがとうてゆったら
本人も声を出してニコニコした そんな出来事がありました
意外と気遣い屋さんかもしれない

1日に1回はパニックがある
大きな声を出して、耳をふさぐ

Q:紙を切って落ち着かせてる?

母:
集中して切った後は、ふっとなる
祐機も苦しいだろうなあと思う



“つくること 生きること”




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