■日本の食卓から魚が消える?@週刊ニュース深読み
専門家:
勝川 俊雄さん(東京海洋大学 准教授)
野本 良平さん(水産販売会社 社長)
合瀬 宏毅 (NHK 解説委員)
ゲスト:
向井 慧さん(お笑い芸人)
松本 明子さん(タレント)
グラフィックレコーダー:山田 夏子さん
何気なく見ていたら、「日本人の魚離れ」とかじゃなく、あらゆる問題が見えてきた
何か問題があると、すぐに中国、韓国やらを攻撃する人たちがいるけれども
まさに「無知」と「差別」だと気づかされる
魚大好きな日本には、昔から乱獲の技法の「伝統」があり、
その上、人害による「地球温暖化」も重なり
海から魚が消えているという話なんだ
これは魚だけじゃない すべてに言える
どうして100円でハンバーガーが食べられて、100円でコーヒーが飲めて
数百円で牛丼が食べられるのか?
どこかで、だれかが、苦しんでいる上での「便利さ」「安さ」を求めすぎている消費者の意識を変える必要がある
今、変えなければ、この世から魚が消えてからじゃ遅すぎる、という話
♪サカナを食べると~ 頭が良くなる~ って歌ってる場合じゃないな
(一時期、この歌がどのスーパーでも大音量でエンドレスに流れていて音害だった
【内容抜粋メモ】
●日本近海で獲れる魚介類は約3900種 これは他国よりはるかに多い
日本は、本来これだけ豊かな海に囲まれていたが・・・
●日本人の好きな魚が店から消えている~獲れなくなった理由はさまざま
日本人の好きな魚
「市場から消えている魚・その原因」
スルメイカ:自然環境の変化で記録的に獲れなくなっている
マグロ:乱獲による枯渇
サンマ:
中国、台湾などが巨大漁船で、日本の領海の周りで大量に乱獲している
昔は、ちょうど脂の乗った時期に領海に来て獲っていたが、その前に獲られてしまう
しかしそれは、昔は日本がかつてやっていたこと
「公海」では、どの国でも自由に獲っていいというルールがあるせい
サンマはあたたかい海水が苦手
地球温暖化で海水温が上がったせいで、日本の領海に来る前に南下してしまう
カツオ:フィリピンが獲っている
ホッケ:
身近なホッケは北海道産だったが減っているため
今は「シマホッケ」 これはアラスカ産の別の魚
その他、タコ、エビ、サケ、サバも獲れなくなり、
獲れても店に出せないものなどは、「ペットフード」に回っている
●公海自由の原則
「排他的経済水域」は、昔、日本が乱獲していたことによって作られたルールだった/驚
日本漁船が網で一気に獲るやり方で、世界中の海に獲りに行き
獲れるだけ獲ってしまうため、世界でルールを作ることになったいきさつがある
●スーパーなどの品揃え&価格、消費者のニーズはそのまま
「魚離れしているわけではない」
魚は、直接買う刺身や寿司などだけではなく、
コンビニのおにぎりの具、回転寿司などの外食産業での消費はむしろ増えている
その他、汁ものの中のかつお出汁や、さまざまな使われ方をしている
私たちは、海の環境、漁業関係者の涙ぐましい努力に気づいていないだけ
実際は「流通業者」「漁業関係者」の人件費を減らしたりして
大型スーパーなどの品揃え&価格を保っているギリギリの状況
廃業した漁師も多い
回転寿司では
・イクラの軍艦巻きにきゅうりをさしたりして誤魔化すなど
・刺身をこれまでより少しずつ薄く切って出したりしている
(私もたまに利用するけど、回転寿司屋も増えすぎたのでは?
「日本は他国に比べて物価が安い」(そーなの/驚
なんでも安く買えて、手軽に食べられる時代ではもうない
牛丼が数百円で食べられるのは日本だけ
●世界の魚介類消費量は増えている
・ほかの国々も魚の美味しさを求めはじめた
・冷凍技術の発達などにより、内陸の国も魚を自由に食べられるようになった
「買い負け」
他国で獲った魚を買い付けて輸入しているが、値上がりして小さいものしか買えない
これまでは、日本が圧倒的有利に買い付けていたが、バブル崩壊後、買い負けるようになった
●築地市場の入荷量は半減 魚はなぜ減った?
「日本の領海内でも減っている」
戦後の食糧難の時代、日本漁船は世界中の海で獲りまくった
それだけ高い技術も持っていた
日本近海の魚も同様に乱獲したため、ほとんどいなくなった
世界の漁獲量
「海から魚が減っている」
科学的データが少なく、海中の様子はよく分からない
スーパーなどでは、相変わらず魚は並んでいるから、消費者には実感として魚が減っている感覚がない
<メール>
男性:中国が乱獲をしているせいでは?
専門家:それもあるが、中国はむしろ養殖が多い
●世界で行われている「サンマ会議」
これまでの実績に応じて配分している
しかも、この数字を提案しているのは日本のため、日本の配分が圧倒的に多い
これからたくさん獲ろうとしている中国に対して規制をかけていて
「これまで日本は世界中で乱獲してきたのにズルイ」と批判されている
●消費者意識を変える
<視聴者の声>
<プレゼン2:世界とズレてる 日本の資源管理~海のエコラベル「MSC」>
●海のエコラベル「MSC」とは?
オリンピック委員会も推奨している
・小さい魚まで獲っていないか?
・一緒に網にかかったカメなどを捨ててしまってはいないか? などなど
「エコラベル」を取得するには、1000~2000万円もかかると言われるが
消費者意識が高いため、それだけ払っても「エコラベル」の必要性を感じている
「エコラベル」の存在すら知られていない状況
消費者意識が低いため、高いお金を払っても「エコラベル」を取得する意味がない
専門家:
これまで「持続性」を考えてこなかった
まず、海から魚が減っているという現状に気づくこと
例えば「ウナギ」
獲れるだけ獲って「乱獲」と同時に「乱食」してきた
今後、子ども、孫にウナギの食文化を伝えられない状況にある
●攻めの漁業から、守る漁業へ~中間業者の淘汰など
流通の形は何十年も変わっていない
これからは、獲った魚をスマホなどで直接、消費者が買って、家に届く時代が来るかもしれない
漁業の機械化が進み、自動で獲れる時代が来て、漁師もいらない時代がくるかもしれない
<FAX・メール>
「自然の成り行きでは?」
「魚が食べられなくなっても別に困らない」
(若い世代は他にいろんな食べ物があるから、魚に興味がないのかも
でも、さまざまな動物が猛スピードで世界からいなくなっていることはたしか
「4~5年獲らなければ漁獲量が戻ると聞いたことがある」
<佐渡市の例>
専門家:
福島では、東日本大震災の影響で数年間、漁業を停止せざるを得ない時期があったが
そのために、今では魚は数倍に増えている
漁業をしばらくの間休めば、漁獲量は戻る
日本はもともと豊かな海 それを失ってからでは遅い
今まではシーズンが始まると「よーいドン」で獲れるだけ獲っていたため、安く売れたが
これからは、一番値段が高い時期に獲るという仕組みに変えるなど
消費者も、いつまでも「いつでも、安く、手軽に食べられる」という意識を変えることが求められる
実際、ノルウェーなどの領海を守った国は漁業が成長している
●日本は「漁獲規制」がほとんどない(7魚種ほど)
サンマは去年、11万トン獲れたが、規制の上限は28トンで意味がない
専門家:
勝川 俊雄さん(東京海洋大学 准教授)
野本 良平さん(水産販売会社 社長)
合瀬 宏毅 (NHK 解説委員)
ゲスト:
向井 慧さん(お笑い芸人)
松本 明子さん(タレント)
グラフィックレコーダー:山田 夏子さん
何気なく見ていたら、「日本人の魚離れ」とかじゃなく、あらゆる問題が見えてきた
何か問題があると、すぐに中国、韓国やらを攻撃する人たちがいるけれども
まさに「無知」と「差別」だと気づかされる
魚大好きな日本には、昔から乱獲の技法の「伝統」があり、
その上、人害による「地球温暖化」も重なり
海から魚が消えているという話なんだ
これは魚だけじゃない すべてに言える
どうして100円でハンバーガーが食べられて、100円でコーヒーが飲めて
数百円で牛丼が食べられるのか?
どこかで、だれかが、苦しんでいる上での「便利さ」「安さ」を求めすぎている消費者の意識を変える必要がある
今、変えなければ、この世から魚が消えてからじゃ遅すぎる、という話
♪サカナを食べると~ 頭が良くなる~ って歌ってる場合じゃないな
(一時期、この歌がどのスーパーでも大音量でエンドレスに流れていて音害だった
【内容抜粋メモ】
●日本近海で獲れる魚介類は約3900種 これは他国よりはるかに多い
日本は、本来これだけ豊かな海に囲まれていたが・・・
●日本人の好きな魚が店から消えている~獲れなくなった理由はさまざま
日本人の好きな魚
「市場から消えている魚・その原因」
スルメイカ:自然環境の変化で記録的に獲れなくなっている
マグロ:乱獲による枯渇
サンマ:
中国、台湾などが巨大漁船で、日本の領海の周りで大量に乱獲している
昔は、ちょうど脂の乗った時期に領海に来て獲っていたが、その前に獲られてしまう
しかしそれは、昔は日本がかつてやっていたこと
「公海」では、どの国でも自由に獲っていいというルールがあるせい
サンマはあたたかい海水が苦手
地球温暖化で海水温が上がったせいで、日本の領海に来る前に南下してしまう
カツオ:フィリピンが獲っている
ホッケ:
身近なホッケは北海道産だったが減っているため
今は「シマホッケ」 これはアラスカ産の別の魚
その他、タコ、エビ、サケ、サバも獲れなくなり、
獲れても店に出せないものなどは、「ペットフード」に回っている
●公海自由の原則
「排他的経済水域」は、昔、日本が乱獲していたことによって作られたルールだった/驚
日本漁船が網で一気に獲るやり方で、世界中の海に獲りに行き
獲れるだけ獲ってしまうため、世界でルールを作ることになったいきさつがある
●スーパーなどの品揃え&価格、消費者のニーズはそのまま
「魚離れしているわけではない」
魚は、直接買う刺身や寿司などだけではなく、
コンビニのおにぎりの具、回転寿司などの外食産業での消費はむしろ増えている
その他、汁ものの中のかつお出汁や、さまざまな使われ方をしている
私たちは、海の環境、漁業関係者の涙ぐましい努力に気づいていないだけ
実際は「流通業者」「漁業関係者」の人件費を減らしたりして
大型スーパーなどの品揃え&価格を保っているギリギリの状況
廃業した漁師も多い
回転寿司では
・イクラの軍艦巻きにきゅうりをさしたりして誤魔化すなど
・刺身をこれまでより少しずつ薄く切って出したりしている
(私もたまに利用するけど、回転寿司屋も増えすぎたのでは?
「日本は他国に比べて物価が安い」(そーなの/驚
なんでも安く買えて、手軽に食べられる時代ではもうない
牛丼が数百円で食べられるのは日本だけ
●世界の魚介類消費量は増えている
・ほかの国々も魚の美味しさを求めはじめた
・冷凍技術の発達などにより、内陸の国も魚を自由に食べられるようになった
「買い負け」
他国で獲った魚を買い付けて輸入しているが、値上がりして小さいものしか買えない
これまでは、日本が圧倒的有利に買い付けていたが、バブル崩壊後、買い負けるようになった
●築地市場の入荷量は半減 魚はなぜ減った?
「日本の領海内でも減っている」
戦後の食糧難の時代、日本漁船は世界中の海で獲りまくった
それだけ高い技術も持っていた
日本近海の魚も同様に乱獲したため、ほとんどいなくなった
世界の漁獲量
「海から魚が減っている」
科学的データが少なく、海中の様子はよく分からない
スーパーなどでは、相変わらず魚は並んでいるから、消費者には実感として魚が減っている感覚がない
<メール>
男性:中国が乱獲をしているせいでは?
専門家:それもあるが、中国はむしろ養殖が多い
●世界で行われている「サンマ会議」
これまでの実績に応じて配分している
しかも、この数字を提案しているのは日本のため、日本の配分が圧倒的に多い
これからたくさん獲ろうとしている中国に対して規制をかけていて
「これまで日本は世界中で乱獲してきたのにズルイ」と批判されている
●消費者意識を変える
<視聴者の声>
<プレゼン2:世界とズレてる 日本の資源管理~海のエコラベル「MSC」>
●海のエコラベル「MSC」とは?
オリンピック委員会も推奨している
・小さい魚まで獲っていないか?
・一緒に網にかかったカメなどを捨ててしまってはいないか? などなど
「エコラベル」を取得するには、1000~2000万円もかかると言われるが
消費者意識が高いため、それだけ払っても「エコラベル」の必要性を感じている
「エコラベル」の存在すら知られていない状況
消費者意識が低いため、高いお金を払っても「エコラベル」を取得する意味がない
専門家:
これまで「持続性」を考えてこなかった
まず、海から魚が減っているという現状に気づくこと
例えば「ウナギ」
獲れるだけ獲って「乱獲」と同時に「乱食」してきた
今後、子ども、孫にウナギの食文化を伝えられない状況にある
●攻めの漁業から、守る漁業へ~中間業者の淘汰など
流通の形は何十年も変わっていない
これからは、獲った魚をスマホなどで直接、消費者が買って、家に届く時代が来るかもしれない
漁業の機械化が進み、自動で獲れる時代が来て、漁師もいらない時代がくるかもしれない
<FAX・メール>
「自然の成り行きでは?」
「魚が食べられなくなっても別に困らない」
(若い世代は他にいろんな食べ物があるから、魚に興味がないのかも
でも、さまざまな動物が猛スピードで世界からいなくなっていることはたしか
「4~5年獲らなければ漁獲量が戻ると聞いたことがある」
<佐渡市の例>
専門家:
福島では、東日本大震災の影響で数年間、漁業を停止せざるを得ない時期があったが
そのために、今では魚は数倍に増えている
漁業をしばらくの間休めば、漁獲量は戻る
日本はもともと豊かな海 それを失ってからでは遅い
今まではシーズンが始まると「よーいドン」で獲れるだけ獲っていたため、安く売れたが
これからは、一番値段が高い時期に獲るという仕組みに変えるなど
消費者も、いつまでも「いつでも、安く、手軽に食べられる」という意識を変えることが求められる
実際、ノルウェーなどの領海を守った国は漁業が成長している
●日本は「漁獲規制」がほとんどない(7魚種ほど)
サンマは去年、11万トン獲れたが、規制の上限は28トンで意味がない