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『恐怖新聞』2(少年チャンピオン・コミックス 全9巻)

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■『恐怖新聞』2(少年チャンピオン・コミックス 全9巻)
http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253031366
つのだじろう/作(昭和49年初版 昭和63年45版)

「マンガ感想メモリスト2」カテゴリーに追加しました。


▼あらすじ(ネタバレ注意
(1巻のつづき)
礼とエリナ、都内の大勢が「光体群」(たくさんの円盤の群れ)を見る
「宇宙人の襲撃か!?」と逃げまどう人々

エリナ:
円盤は地球を攻めてくるわけじゃない
宇宙連合は、宇宙人や円盤があることを世界中に少しずつ知らせようとしている
いきなり見せると今のように“地球の終わりだ!”と大混乱に陥るから

宇宙連合は、国連のようなもの 宇宙の平和を守るための、科学の進んだ宇宙人の団体なの

地球の人類は今、地球を滅亡させようとしている
大国は一瞬で国を吹き飛ばすような水爆を争ってつくり
科学は公害で空や海を汚し続けている

宇宙の中でもこれほど生物が住むのに適した環境をもっている地球に
生物がまったく住めなくなるでしょう

宇宙連合は地球人に警告しているの
これから繰り返し円盤を飛ばし、みんなが信じるようになれば着陸もするし、宇宙人も姿を見せる
そして、宇宙連合の仲間として迎え入れる それが「地球計画」よ

(アミの話と同じだ/驚

『アミ小さな宇宙人』(徳間書店)

※その他「読書感想メモリスト2」参照


礼の話を聞いて、理科教師は円盤の目撃例を話す(こんなに詳しい理科の先生も珍しいな

もっとも巨大なのは「円盤母船」葉巻型で100m~3000m



中型で有名なのは「土星形」直径40~60m
母船から飛ぶ中型ロケットのようなものと分類される



目撃例でもっとも多いのは「楕円形」「卵形」「球形」



野球ボール大の球形もあり「記録用円盤」といわれる



その他、円錐形、皿状、王冠なども目撃されている

速度はアメリカでは超スピードで、日本ではかなりゆっくり飛ぶ姿が見られる
ジグザグに飛ぶなどが特徴

UFO自体が発光しているもの、いろんな色も目撃されている
ほとんどは「フォースフィールド」というにぶい光がとりまいている

エリナは、邪魔者から避難するため、円盤で他の星へ移住することになったと告げる
そこに急にクルマが突っ込んできて運転手は死亡 エリナは消えた




「自分と自分」

野球部の練習後、ジュースを13人分買ってくると1本足りない
ふたたび数えてから確かめると、高橋が2人いると気づく



新聞配達夫に聞くと、「生霊」ではないかと言う
寝たきりの病人が、思いきり野原を駆け回りたいと切願していると
肉体から念が離れて、霊魂が駆け回る現象が起きる

恐ろしいのは、普段おとなしくて何もいえない人の抑圧された怨念が
本人の知らぬ間に相手を殺してしまった例
この外国の事件では両方に目撃者がいたため、生霊の仕業と分かった


高橋は3ヶ月ほど前から酷い腹痛があり、精密検査を受けたら、普通の内臓じゃないものが見られたと話す
礼の前で高橋は激痛で倒れて、救急車に運ばれ、あさって手術で摘出することとなる

ベッドに寝ている高橋の前に、もう一人の自分が現れる
「手術はやめろ! そんなことをしたらオレは死ぬ どうしてもと言うならきさまも殺してやる!」

その晩、手術の担当医が高橋の生霊に殴られる

別の医師によって手術が開始されると、高橋の生霊が入ってきて止めようとする
医師はよく似た兄弟だと決めつけて、取り出した「混合腫瘍」の奇型腫(Teratoma)を切り開くと同時に
高橋の生霊から大量の血が噴き出して消える

医師:
「奇型腫」は珍しい症例で、もとは双生児として産まれるはずが、胎内にいる時もう一方に取り込まれてしまった
本人の成長とともに「奇型腫」も大きくなる 思春期に発見されるのが普通
部分的にくっついたまま産まれる「シャム双生児」の例もある






「四谷怪談」

「四谷怪談」は歌舞伎作者・四代鶴屋南北の創作と言われるが
東京の四谷に語り伝えられる怪談の1つで、文政10年、名主・茂八郎が
町の伝説を集めた『文政町方書上』の話を作りかえたもの

田宮お岩は、寛永10年に亡くなった実話だという説もある
四谷左門町には「田宮稲荷」「お岩稲荷」がある

江戸時代 四谷左門町に田宮又左衛門(今の警官)がいて、その娘がお岩
疱瘡にかかって顔はあばただらけで、右の目には星がある醜い娘だった



昔の武士の家は跡継ぎがいないと「断絶」(家を取り潰し、組料がもらえない)されるので
相談して、摂州(今の大阪)の伊左衛門という貧乏浪人を婿に入れた

彼は給料目当ての結婚だったため、お岩を粗末にし、
酒を飲んだり、バクチをしたりして家に寄り付かなくなった

父の友人・伊東喜兵衛(上役の警官)とお岩を騙して離婚させ、追い出す計画をたてた
伊東喜兵衛は妾の花に子どもが出来て面倒なため、花と子どもを伊左衛門と結婚させ、
お岩には、「いったん離婚し、2、3年どこかへ勤めている間によい亭主にさせるから」と説得
お岩は下女奉公に出たが、ある日、騙されたと知ってそのまま行方不明になった

その後、伊左衛門の家にお岩の霊が現れ、次々と家族の怪異な死が続き
伊左衛門も屋根から落ちて動けず、耳の後ろを切った傷が腐ってネズミがたかり
とても防ぎきれないため、長持ちに入れたら、後に死んでいるのが見つかった

以降もお岩にまつわる人たちは18人も変死を遂げ、田宮の屋敷は化け物屋敷と呼ばれ
お岩の霊を鎮めるために稲荷を祀った

今でも「四谷怪談」を芝居や映画で演る時は、この稲荷にお参りをしないと
俳優やスタッフに奇怪な事件が起きるという


「山小屋の怪」
叔父と、叔父の会社の友人の娘・山本早穂と冬山にスキーに来た礼
毎年人気の山荘が今年はがら空きで驚く

出迎えた主人は、見知らぬ男で
「主人が倒れて、遠縁にあたるので代わりにやっているが、素人だからほかの予約を断った」

「主人の娘・タミ子は昼間は父の見舞いに行った」と言い、礼が見かけたと言うと「錯覚だ」と言う
あたりは吹雪になり、人里と連絡がとれなくなるかもしれないと心配する叔父

タミ子が食事を持ってきて、礼に「たすけて」とメモを渡す
礼の靴には指名手配の殺人犯の写真が載った新聞が入っていて、さっきの男とそっくり



男「知られたからには死んでもらう あとの2人には黙っていたほうがいい」

夜、男は「イエティ(雪男)」の話を始める
雪男の写真を世界で初めて紹介したのはイギリスのエベレスト登山隊長エリック・シプトン 1951年

イエティに襲われたシェルパ(登山案内人)もいる
ヒマラヤの雪男は身長2m、体中に毛が生え、力が恐ろしく強い

日本にも記録がある

『周遊奇談』には今の大分県、『西遊記』には鹿児島県、
『羅山文集』には今の静岡県、『北越雪譜』には新潟県の山中にいたと書いてある
「山男」「山わろ」と呼ばれているが、イエティと姿がまったく同じ

男は「この辺りにも出て、人家を襲う」と言って脅かすが信じない叔父ら
礼は男が雪男の仕業に見せかけて自分を殺すつもりだと悟る

タミ子と主人に会うと、主人「タミ子といっしょにみんな逃げてくれ!」
礼が男に襲われそうになった時、早穂は窓に真っ赤な目が覗いたと悲鳴をあげる

それも男の仕業で、吹雪の中で礼を殺そうとすると、何者かに襲われる男
礼は一瞬、雪男を見た気がする

後に警官が探すと、山荘から4km離れた所に死体を発見
モズのはやにえのように木に突き刺されていた


「ファラオの呪い」

古代エジプトでは霊魂を信じ、人が死ぬと霊魂は肉体から離れるが
なにかのはずみで戻った時に困るとミイラを作った
一度死んで生き返るのは、心霊科学で「再生」と言われる

王の場合、莫大な金や宝を「副葬品」として墓にいっしょに埋める
墓ドロボウに狙われるため「ファラオ(王)をさまたげるものは死の翼にふれるべし」と呪いの言葉を刻んだ

過去に墓を発掘した人々には奇怪な死に方をした者が多い
大英博物館のアメン・ラーのミイラに触れた者はみな災厄に見舞われたという

有名なツタンカーメン王の墓が発見されたのは1922年
発見したのはイギリス人考古学者ハワード・カーター



この発掘の10年間に奇怪な事件が次々と起きた

スポンサーのカーナヴォン卿は「死の翼が飛んでくる」とうわ言を言いながら死んだ
大佐、看護婦、秘書、カーターの親友、学者、政府高官ら23人が
わずかな期間に病死、自殺、原因不明の死を遂げた
しかし調査学者の中には80歳以上も長生きした者もいる

カーターは変人呼ばわりされても、一生をツタンカーメンに注いだ
永遠の眠りを続けてもらいたいと、政府に助言し、王のミイラは第一人型棺におさめて墓に残した
彼は3冊の報告書を出版し、1939年に66歳で亡くなった



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