■『恐怖新聞』4(少年チャンピオン・コミックス 全9巻)
http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253031382
つのだじろう/作(昭和49年初版 平成7年42版)
※「マンガ感想メモリスト2」カテゴリーに追加しました。
▼あらすじ(ネタバレ注意
「不幸の手紙」
礼のクラスに「不幸の手紙」が出回る(懐かしい響き
礼の家にも来ていて、ポルターガイストに質問する(なんかいろいろ教えてくれるいい人になってる
ポルターガイスト:
あんなものはろくでもない人間が考えだした嘘っぱちだ
外国のある大使が考えた「幸福の手紙」を真似したものだ
来たら破って捨てちまえばいい あんなもので不幸になった者などいないよ
翌日、それを話すと安心する女子生徒たち
最近、礼が女子に人気があるとやっかむ男子生徒たち
「マンガ家のつのだじろうのせいだよ!
あいつが心霊マンガなんか描いて、日本中に心霊ブームを巻き起こしやがったから」て
クラスメート・ケイコのもとに血で書いたような別の呪いの手紙が来る
クラスには指に包帯を巻いた生徒が増えるが、誰も真相を話せない
その手紙を作った中岡の家にも来て笑い飛ばして破ると
その夜から、天井から血が垂れてくる怪奇現象が始まる
念のため親が見ると何もないが、中岡少年にはたくさんの恨みの霊が見える
恐怖新聞が礼の家に飛んでいくのも見えるようになる
ポルターガイスト:
霊にも人と同じく意志がある 中にはおもちゃにされて怒ってとり憑く霊もあるだろう
それより恐ろしいのは、手紙を受け取った人たちの恨みの念だ
礼の家の前に倒れている中岡を起こして話しかけると、彼には礼が血だらけのお化けに見える
翌日、遅刻してきて、教師もクラスメートもみなお化けに見えて、中岡は暴れ出し
病院で精神分裂症の被害妄想(Beeintrachiti)の一種ではないかと言われる
礼は中岡が酷く殴ったのは、一緒に手紙をつくった仲間と
自分さえよければと他人の迷惑を考えずに手紙を出したクラスメートだと気づく
教師:
お前も一度病院で診てもらったほうがいいんじゃないか?
学校で霊の話をすることは禁ずる!
礼:
大人はどうしてああガンコなのかなあ 霊を絶対信じようとしない
(このマンガでは、奇怪な目に遭った人たちをやたらと精神病院に入れるとか
それを恐れることが書いてあって、偏見が強かったことが分かる
こころの病気としてじゃなく“気違い”“気が狂った”という言い方も多いし
中岡少年は、親に自分を縛ってくれと頼む
その夜『恐怖新聞』が届いて、まだ出回っている「不幸の手紙」が自分のところに戻るよう念じて
責任を負う覚悟をすることが唯一助かる道だと書かれている
礼に頼まれたポルターガイストも現れる
「悪い心を持った人間には、悪い霊が集まる 逆に優しい心を持つ人間には良い霊が集まる
強く正しい心を持てば、強い味方の霊がつき、悪霊は離れる
弱い隙のある人間に、浮遊霊や地縛霊がとり憑くんだ」
中岡少年は改心し、狂暴な発作はおさまった
礼:
あの新聞が人を助けた
もしかしたら僕の味方なのでは? このごろ時々そんな気がするのです
「生きていたモナリザ」
モナリザの絵が東京国立博物館に来た
フランスのルーブル美術館の外に出たのは、長い歴史上、アメリカについで2度目
しかし、一度ルーブルを出たことがある
1911年 何者かに盗まれ行方不明になった
盗まれて大騒ぎとなり、大捜索したが見つからず、6年後
イタリア・フィレンツェの美術商アルフレッド・ゲイのもとに
「モナリザの絵を売りたい」と手紙がきた
モナリザの絵は発見され、イタリアのウフィジという画廊に置かれて大騒ぎになった
レオナルド・ダ・ヴィンチはイタリア人で、フランスと大ゲンカになりかけたが
絵はルーブルに戻され、盗んだ男ベルジアが逮捕された
真相を聞くと、モナリザに心底惹かれ、毎日観に行くと
「私はあなたが好きよ 私はあなたに会う」と言ったという
その夕方、カフェでモナリザそっくりの女性を見かけ
怪しげな男が突然、彼女を刺し、ベルジアは慌てて応急手当をして家に運んだお蔭で女性は助かった
マティルダと名乗り、モナリザの生まれ変わりと信じて2人は愛し合う仲となったが
ふっつりと姿を消し、マティルダは若くして亡くなった
またルーブルに通い、絵を盗んだが、6年間苦しみ、ついに飢えに勝てずに手紙を出した
フランス法廷は、わずか380日の禁固刑、釈放同然の判決をくだした
マティルダを襲った男がナポレオンに似ていたという話もある
もとはモナリザの原画は原寸より大きかったが、
ナポレオンは自分の額に合わせて切り落とした事実がある
心霊科学では「再生(Reincarnation 生まれ変わり)」は実証されていて、その例は無数にあるという
「笑う骸骨」
落語家・先代円歌さんがたまに話した怪談
江戸時代 町人は武士に無礼をはたらいたと斬り殺されても文句が言えなかった
ある乱暴な武士・梶川(仮名)は、すぐに人を斬ると有名で
お花見の日、自分の鼻を見て笑ったと怒り、町民を斬った
彼は「必ず仇をうってご覧に入れましょうぞ」と言って死んだ
忘れた頃にその現場を通りかかると笑い声がして、見るとガイコツが笑っている
「こいつは面白い 持ち帰って見世物にしよう」
それからドクロはよく笑った
その噂が大名の耳に入り、一度見てみたいという
梶川は屋敷に呼ばれ、「もし笑わぬ場合は腹を切ってお詫びします」と自信満々に言ったが
ドクロはまったく笑わず、梶川は屋敷の庭で割腹すると、ドクロは大笑いしたという話
北海道栗沢にある万念寺には、髪の毛が伸びるお菊人形の実話がある
「悪魔のカード」
タロットカードの起源は古代エジプトにはじまる
ヨーロッパに流れるジプシーや魔術師らによって広まる
クラスメートの女子生徒・東の父はカソリックの牧師で
教会の大掃除をしていたら、16年前の悪魔の像「アイニ(Aini)」が見つかって驚いた
16年前、牧師がスペインにいた頃の話
アンティークで見つけて買ったマリキージャという52歳の女性が悪霊にとり憑かれ
家中にヘドを吐き、自分の娘、息子を殺し、警官2人を恐ろしい力で叩き殺した
「悪魔つき」現象とされ、「悪魔払い(Exorcism)」をすることになり、東の父も参加した
神父らの祈りで悪魔を追い払い、マリキージャは死に、一家は全滅
アイニはナタで叩き割って、火にくべられた
(映画『エクソシスト』みたい
父がスペインに出張で、母、東、妹の3人になるから、礼にいっしょに泊まって欲しいと頼む
礼の前に死神のカードが落ちてきて、不気味な老婆に「お前は悪魔に出会う!」と言われる
東の家に来た夜 犬の生首が襲ってきて、その犬を殺したのは、悪魔に憑依された妹・とも子
とも子の部屋には処分したはずのアイニが飾ってある
とも子に記憶がなく、幼い心を傷つけないようふせる礼ら
翌朝のご飯にはゴキブリ(ひいいいいい)が大量に入っていて、かまわず食べるとも子
声は男のものに変わっている
町中のGを集めて、家中Gだらけになり、警察を呼ぶと消えるが
踏んだあとにはGの死骸がある
礼は再びアイニを叩き割って焼くと、また老婆が現れる
「このタロットカードは、大アルカナ22枚と、小アルカナ56枚の合計78枚で占う
トランプの起源は小アルカナのほう
占い方も「ケルト法」「ギリシア十字法」などいろいろある
悪魔払いをできるのはカソリックのイエズス会派だけ
神父が帰ってきて、悪魔払いの儀式をやる どちらが勝つのか 犠牲者が1人出る」
とも子の寝室にまたアイニが戻っている
とも子の顔は豹変し、ポルターガイスト現象が起きる
昼間に恐怖新聞の号外が届く(ポルターガイストが悪態をついてるのが笑える
老婆に化けていたのはポルターガイストだった
とも子は病院にかつぎこまれ「凶暴性のある患者は、精神病院の閉鎖病棟に入ってもらう」と言われる
神父が戻り「アイニは17Cに出版された『ソロモンの小鍵』に出てくる悪魔だ」と言う
病院でもポルターガイスト現象が起きて、心霊を信じなかった医師は窓から投げ出されて死ぬ
神父は病室に入り、悪魔と化したとも子に聖水をかける
神父の「助けてくれ!」という声に、儀式中は開けてはいけないと言われた戸を開けてしまう礼ら
聖水をかけられて力の弱まった悪魔は、とも子から礼に乗り移ってしまう(5巻につづく
http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253031382
つのだじろう/作(昭和49年初版 平成7年42版)
※「マンガ感想メモリスト2」カテゴリーに追加しました。
▼あらすじ(ネタバレ注意
「不幸の手紙」
礼のクラスに「不幸の手紙」が出回る(懐かしい響き
礼の家にも来ていて、ポルターガイストに質問する(なんかいろいろ教えてくれるいい人になってる
ポルターガイスト:
あんなものはろくでもない人間が考えだした嘘っぱちだ
外国のある大使が考えた「幸福の手紙」を真似したものだ
来たら破って捨てちまえばいい あんなもので不幸になった者などいないよ
翌日、それを話すと安心する女子生徒たち
最近、礼が女子に人気があるとやっかむ男子生徒たち
「マンガ家のつのだじろうのせいだよ!
あいつが心霊マンガなんか描いて、日本中に心霊ブームを巻き起こしやがったから」て
クラスメート・ケイコのもとに血で書いたような別の呪いの手紙が来る
クラスには指に包帯を巻いた生徒が増えるが、誰も真相を話せない
その手紙を作った中岡の家にも来て笑い飛ばして破ると
その夜から、天井から血が垂れてくる怪奇現象が始まる
念のため親が見ると何もないが、中岡少年にはたくさんの恨みの霊が見える
恐怖新聞が礼の家に飛んでいくのも見えるようになる
ポルターガイスト:
霊にも人と同じく意志がある 中にはおもちゃにされて怒ってとり憑く霊もあるだろう
それより恐ろしいのは、手紙を受け取った人たちの恨みの念だ
礼の家の前に倒れている中岡を起こして話しかけると、彼には礼が血だらけのお化けに見える
翌日、遅刻してきて、教師もクラスメートもみなお化けに見えて、中岡は暴れ出し
病院で精神分裂症の被害妄想(Beeintrachiti)の一種ではないかと言われる
礼は中岡が酷く殴ったのは、一緒に手紙をつくった仲間と
自分さえよければと他人の迷惑を考えずに手紙を出したクラスメートだと気づく
教師:
お前も一度病院で診てもらったほうがいいんじゃないか?
学校で霊の話をすることは禁ずる!
礼:
大人はどうしてああガンコなのかなあ 霊を絶対信じようとしない
(このマンガでは、奇怪な目に遭った人たちをやたらと精神病院に入れるとか
それを恐れることが書いてあって、偏見が強かったことが分かる
こころの病気としてじゃなく“気違い”“気が狂った”という言い方も多いし
中岡少年は、親に自分を縛ってくれと頼む
その夜『恐怖新聞』が届いて、まだ出回っている「不幸の手紙」が自分のところに戻るよう念じて
責任を負う覚悟をすることが唯一助かる道だと書かれている
礼に頼まれたポルターガイストも現れる
「悪い心を持った人間には、悪い霊が集まる 逆に優しい心を持つ人間には良い霊が集まる
強く正しい心を持てば、強い味方の霊がつき、悪霊は離れる
弱い隙のある人間に、浮遊霊や地縛霊がとり憑くんだ」
中岡少年は改心し、狂暴な発作はおさまった
礼:
あの新聞が人を助けた
もしかしたら僕の味方なのでは? このごろ時々そんな気がするのです
「生きていたモナリザ」
モナリザの絵が東京国立博物館に来た
フランスのルーブル美術館の外に出たのは、長い歴史上、アメリカについで2度目
しかし、一度ルーブルを出たことがある
1911年 何者かに盗まれ行方不明になった
盗まれて大騒ぎとなり、大捜索したが見つからず、6年後
イタリア・フィレンツェの美術商アルフレッド・ゲイのもとに
「モナリザの絵を売りたい」と手紙がきた
モナリザの絵は発見され、イタリアのウフィジという画廊に置かれて大騒ぎになった
レオナルド・ダ・ヴィンチはイタリア人で、フランスと大ゲンカになりかけたが
絵はルーブルに戻され、盗んだ男ベルジアが逮捕された
真相を聞くと、モナリザに心底惹かれ、毎日観に行くと
「私はあなたが好きよ 私はあなたに会う」と言ったという
その夕方、カフェでモナリザそっくりの女性を見かけ
怪しげな男が突然、彼女を刺し、ベルジアは慌てて応急手当をして家に運んだお蔭で女性は助かった
マティルダと名乗り、モナリザの生まれ変わりと信じて2人は愛し合う仲となったが
ふっつりと姿を消し、マティルダは若くして亡くなった
またルーブルに通い、絵を盗んだが、6年間苦しみ、ついに飢えに勝てずに手紙を出した
フランス法廷は、わずか380日の禁固刑、釈放同然の判決をくだした
マティルダを襲った男がナポレオンに似ていたという話もある
もとはモナリザの原画は原寸より大きかったが、
ナポレオンは自分の額に合わせて切り落とした事実がある
心霊科学では「再生(Reincarnation 生まれ変わり)」は実証されていて、その例は無数にあるという
「笑う骸骨」
落語家・先代円歌さんがたまに話した怪談
江戸時代 町人は武士に無礼をはたらいたと斬り殺されても文句が言えなかった
ある乱暴な武士・梶川(仮名)は、すぐに人を斬ると有名で
お花見の日、自分の鼻を見て笑ったと怒り、町民を斬った
彼は「必ず仇をうってご覧に入れましょうぞ」と言って死んだ
忘れた頃にその現場を通りかかると笑い声がして、見るとガイコツが笑っている
「こいつは面白い 持ち帰って見世物にしよう」
それからドクロはよく笑った
その噂が大名の耳に入り、一度見てみたいという
梶川は屋敷に呼ばれ、「もし笑わぬ場合は腹を切ってお詫びします」と自信満々に言ったが
ドクロはまったく笑わず、梶川は屋敷の庭で割腹すると、ドクロは大笑いしたという話
北海道栗沢にある万念寺には、髪の毛が伸びるお菊人形の実話がある
「悪魔のカード」
タロットカードの起源は古代エジプトにはじまる
ヨーロッパに流れるジプシーや魔術師らによって広まる
クラスメートの女子生徒・東の父はカソリックの牧師で
教会の大掃除をしていたら、16年前の悪魔の像「アイニ(Aini)」が見つかって驚いた
16年前、牧師がスペインにいた頃の話
アンティークで見つけて買ったマリキージャという52歳の女性が悪霊にとり憑かれ
家中にヘドを吐き、自分の娘、息子を殺し、警官2人を恐ろしい力で叩き殺した
「悪魔つき」現象とされ、「悪魔払い(Exorcism)」をすることになり、東の父も参加した
神父らの祈りで悪魔を追い払い、マリキージャは死に、一家は全滅
アイニはナタで叩き割って、火にくべられた
(映画『エクソシスト』みたい
父がスペインに出張で、母、東、妹の3人になるから、礼にいっしょに泊まって欲しいと頼む
礼の前に死神のカードが落ちてきて、不気味な老婆に「お前は悪魔に出会う!」と言われる
東の家に来た夜 犬の生首が襲ってきて、その犬を殺したのは、悪魔に憑依された妹・とも子
とも子の部屋には処分したはずのアイニが飾ってある
とも子に記憶がなく、幼い心を傷つけないようふせる礼ら
翌朝のご飯にはゴキブリ(ひいいいいい)が大量に入っていて、かまわず食べるとも子
声は男のものに変わっている
町中のGを集めて、家中Gだらけになり、警察を呼ぶと消えるが
踏んだあとにはGの死骸がある
礼は再びアイニを叩き割って焼くと、また老婆が現れる
「このタロットカードは、大アルカナ22枚と、小アルカナ56枚の合計78枚で占う
トランプの起源は小アルカナのほう
占い方も「ケルト法」「ギリシア十字法」などいろいろある
悪魔払いをできるのはカソリックのイエズス会派だけ
神父が帰ってきて、悪魔払いの儀式をやる どちらが勝つのか 犠牲者が1人出る」
とも子の寝室にまたアイニが戻っている
とも子の顔は豹変し、ポルターガイスト現象が起きる
昼間に恐怖新聞の号外が届く(ポルターガイストが悪態をついてるのが笑える
老婆に化けていたのはポルターガイストだった
とも子は病院にかつぎこまれ「凶暴性のある患者は、精神病院の閉鎖病棟に入ってもらう」と言われる
神父が戻り「アイニは17Cに出版された『ソロモンの小鍵』に出てくる悪魔だ」と言う
病院でもポルターガイスト現象が起きて、心霊を信じなかった医師は窓から投げ出されて死ぬ
神父は病室に入り、悪魔と化したとも子に聖水をかける
神父の「助けてくれ!」という声に、儀式中は開けてはいけないと言われた戸を開けてしまう礼ら
聖水をかけられて力の弱まった悪魔は、とも子から礼に乗り移ってしまう(5巻につづく