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Channel: メランコリア
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「僕は魚に恋をした」@スーパープレゼンテーション

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スーパープレゼンテーション

予録した番組の感想メモ。
この番組を見ると、古いシステムを打破して、理想の未来世界に向けて
もうすでに確実に第一歩を踏み出している人たちがいることに毎回勇気づけられる。

【ダン・バーバー「僕は魚に恋をした」】(5.6 ON AIR)


この50年間、ニンゲンは魚を乱獲してきた
マグロ、オヒョウ、サケ、メカジキなど大型魚の90%が激減。絶滅寸前です。
今後は養殖に頼らざるを得ないのです。
1ポンドのマグロに対して、餌の魚が15ポンド要るという非効率なやり方。

世界的に有名なシェフであるダンが、講演を頼まれた養殖業者に魚の餌について聞くと、
「環境にやさしいたんぱく質ですよ」とのこと。
「イイネ、で、それって何?」よくよく聞くと社長も従業員も誰も知らない。
最後に科学者が答えた。「藻類、魚粉のほか、チキンペレットが30%だ」
「なぜ、魚にチキンをやることが環境にやさしいんだい?」と聞くと、
ちょっと沈黙があって「・・・だって、チキンは有り余ってるだろ?」て
それを聞いてダンは、その魚に対する恋心が一気に冷めた
「だって、急に魚の味がチキンの味の気がしてきたから」


すでに十分な食糧を生産しているのに、史上最多の10億人が飢えているのが現状。
問題は生産量ではなく、「分配の不平等」。
草食家畜に穀物をやり、魚にはチキンをやって、“安く、多くの人を養えるならいいだろ”と、
生産に必要な自然資源を食いつぶしている。
それは、時代遅れだし、お金や科学、機械に頼りすぎている。

食糧問題の真の原因は、供給の減少ではなく、資源の枯渇
今後、必要なのは、破壊ではなく、再生をする生産者。集約農業ではなく、粗放農業。生物の関係性をよく知る生産者である。


次に熱烈に恋をした魚の養殖業者のやり方はまったく想像を超えていた。
これまで生活排水を河から海へ垂れ流していた流れを、海から河へと逆流させて魚を放つ。

そこには、木々が生え、多様な生物が自然の生態系ネットワークを完璧に保っているため、
魚にはあえて餌をやらなくても、勝手にプランクトンや藻などを食べて育っている。

しかも、魚の天敵である鳥・フラミンゴが遠方からわざわざやって来て、
お腹いっぱい魚を食べていくから体がピンク色になる。それは健康な証拠だと言う。
成功の基準は魚の天敵が健康かどうか。そこは養魚場だけれども「野鳥保護区」でもある。


まとめると、理想的な養殖場とは
生態系ネットワーク
魚の天敵である鳥がたくさんやって来て健康なこと
粗放農業

魚が暮らす自然が健康なら魚も健康で、ニンゲンも美味しい魚が食べられて健康になるという単純なこと。
こんなシンプルなことが、いつから河・海の汚染、飢餓などにとって変わってしまったのか?逆にフシギ。


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