過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『ウインズ』(1992)
監督:キャロル・バラード 出演:マシュー・モディーン、ジェニファー・グレイ ほか
マリンブルーに青い空、風が生きもののように見え、一瞬をとらえて全速力で走る帆船
ヨットレースのことを何も知らなくても、このシンプルでナチュラルで、アクティヴで、
エキサイティングなスポーツに一気に魅了されてしまう
若手実力俳優マシューとグレイのコンビも爽やか。特に小柄ながら芯の通ったキャラでナチュラルでデキル女を演じたグレイが素敵。
ゴールまでの直線コースをタッキング(方向転換)しながら競い合うシーンは大迫力!
砂漠で見つけた岩のマークをデザイン化したジェロニモ号がカッコいい。
■『アポロ13』(1995)
監督:ロン・ハワード 出演:トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズ ほか
140minが3人のクルーの無事生還への祈りで短く感じる。
アカデミー作品賞に輝いただけに見応え充分。よくぞこの奇跡を再現してくれました
オスカー2連覇のトム。SNLのコメディアンから大物俳優へ、全く違った役でも見事に演じきり、
今や押しも押されぬ大スター。今後どこまで行くのか?
大抜擢はK.ベーコン。デビュー作以来、メジャーヒット作の少ない彼だが、かつてのダンスキッドが大役で大成功。
その他、G.シニーズ、E.ハリスにも称賛の拍手。
飛行機の急降下によって無重力状態にして、何度も繰り返して撮影したとか苦労話は多々
その甲斐あって緊張感みなぎる、宇宙がより身近に感じるリアルな映像とストーリー展開、
本当に人間は地球の外へ飛び出したんだねえ!
月のクレーターのアップ。こんな半月状の地球の映像もリアルで綺麗、
どう撮影したのかメイキングも見てみたい気がする。
(いや、こないだの「スーパー・プレゼンテーション」の話だと裏話は見ないほうがいいかもね
■『コピー・キャット』(1995)(劇場にて
監督:ジョン・アミエル 出演:シガーニ・ウィーバ、ホリー・ハンター、ハリー・コニック・Jr. ほか
『羊たちの沈黙』の大ヒット以来、火がついたサイコホラーもの。
そのつど映画館に通って観てるほうだけど、やっぱり最初のショック度と比べたら印象は薄い。
FBI捜査官もので実際の連続殺人鬼の本が発売される等、日常の恐怖のほうが身近でなかばマヒ状態にあるのかも。
友だちは『セヴン』より怖かったってゆってたけど、私は先がある程度読めてきちゃって・・・
『エイリアン』を彷彿とさせるシガーニの恐怖演技がイイ。マニッシュなグレーのタンクトップや寝着の着こなしもいつも参考になる。
『ピアノ・レッスン』から対照的に仕事一徹の警官を演じたハンターの妙に作った少女声が気になった。
注目されたハリーはすでに檻の中で出番が少ないのが残念で、ジャズシンガーの甘いマスクがあまり迫力に欠ける。
まあ、シリアルキラーに多いのは、この手のフツーの20代白人男性が多いっていうから要注意。見た目じゃわかんないからねえ。
原作本があるから、そっちなら少しハッキリするかも。今のところ読む気はないけど。
■『ゼイ・ウォッチ』(1993)
監督:ジョン・コーティ 出演:パトリック・バーギン ほか
またちょっと宣伝コピーにひっかかったかな。後半思いっきり眠ってしまった
泣けもせず、興奮の展開もない。愛する者を失った悲しみを叙情的に描こうとしたのか?
盲目の預言者ヴァネッサ・レッドグレイヴがなるほどベテランの演技を見せる。
唯一目を引くのは、白フクロウの化身のような女の子の霊。
突然現れて黒い眼を見開き、クルル・・・と鳴きだすのは不気味。
池の中に子どもを道連れにしようとするあたり、日本の怪談っぽい。ラストは弱くて覚えていない
でも、実際、毎年、毎月、毎日、今こうしている時でさえ、幼い子どもを突然失っている人がいる。
そのショックは当人でなければ計り知れないもの。
■『エンカウンターズ』(1989)
監督:ロルフ・デ・ヒーア 出演:スティーブン・ヴィドラー、セリーヌ・グリフィン ほか
Xファイルの話題沸騰の中、第×次接近遭遇しちゃった人々の様子を丁寧に描いた作品。
この中でも「友だちになりたいんだ」と寄ってくる地球外生命体は、姿は見せずともあまり平和な存在じゃない。
多様な足跡を残しながら、謎の博士と誰かが完璧その足跡を消している様子も描かれているのが面白い。
一時期、話題になったミステリーサークルも出てくる。こっちは黒焦げで触ると火花を散らす。
こうゆう何もない場所は着陸に便利なのか結構多いみたいね、遭遇や、目撃、誘拐が。
何か見ても田舎者のたわ言で片付けられちゃうし、本物の姿がラストまで出てこないのが残念。そのほうがリアルか。
■『光る眼』(1995)
監督:ジョン・カーペンター 出演:クリストファー・リーブ ほか
さすが『クリスティーン』『ゼイリブ』ほかモダンホラーのベテランだけあってXファイルズ系のSFもイイ。
もちろん見どころは青白い顔に白髪、皆酷似している子どもたち。豪華キャストもあっけなく次々死んでしまう。
「感情のない生物は二流だ」
ここでも地球外生物は恐怖の存在。ひとつの意識なら人間同士みたいな戦争をすることもないだろう。
それだけ高知能なのかもしれないけど、愛情もなにもないんじゃやはりヒトの形はしていても悲しいな。
■『フォレスト・ガンプ』(1994)
監督:ロバート・ゼメキス 出演:トム・ハンクス、サリー・フィールド ほか
オスカーを受賞するのも当然。今年観た中で最も感動した1作。
本当に映画のような人生を歩んだ男の半生は、同時に歴史の大きな1ページをめくったアメリカの物語でもあり、
人々は自分が生きた時代を重ねて観ることでより感慨深い想いを抱いたのではないだろうか。
今まで一度も映画化されなかったのがフシギなこの1人の男を取り上げてくれたことに感謝。
「皆このガンプのようにシンプルに考え、行動できたらと思うけど、フツーはそうた易くない」
私たちはいつも物事を難しく考えすぎているようだ。
「人生はチョコレートの箱のようなもの。開けてみるまで分からない」て名ゼリフをはじめ
「フォレスト・ガンプ名言集」まで出るほど、心に残り染み渡るセリフがたくさん詰まっている。
「人には天が決めた運命がある。皆ただ風に乗り漂うだけだ。どちらが正しいのか僕には分からない。
たぶん両方が正しいんだろう。同時に両方が起こっているんだ」
「靴を見ればその人が分かる。どこから来て、どこへ行こうとしているのか」
バスストップで入れ代わりたちかわり座る様々な人にこれまでのことを話して聞かせるという構成で
話の終わりとともに再び羽は舞い上がり、青空を漂って視界をさえぎるという美しいラスト。
その羽に気づかない人もいるだろうし、また次の誰かの長いストーリーの始まりになるかもしれない。
ガンプはただ居るだけでたくさんの人が夢見ることを成し遂げたが、
彼は大統領に会ったり、有名人になってテレビに出ることを幸せとは感じない。
「死は生の一部。誰にも起こる運命。その時がきただけ」
再び『アポロ13』で共演し、成功することになるゲイリー・シニーズの助演も最高。
「彼の祖先も国のために戦って死んだんだ」とバタっと倒れるマヌケなシーンには笑った。
これほど素晴らしい人生を送ったガンプにとってもいまだに人生は大きな謎に満ちていた。
私好みの'60〜'70代を扱っている作品だけに当時の曲が盛りだくさんに使われている。
ドアーズほか音楽の効果もピッタリ。このサントラを聴けば'70代の息吹きそのものを感じとれるだろう。
■『光る眼〜未知空間の恐怖』(1960)
監督:ウルフ・リーラ 出演:ジョージ・サンダース、バーバラ・シェリー ほか
こちらが原作映画化第1作目。こうして現代版と見比べるのも時代の変化による解釈の違いや、
撮るスタッフによる演出の違いなんかが分かって楽しいもの。
でも本筋は同じだから、原作の面白さがそのまま映画の面白さに通じているようだ。
CGがないから黒焦げの死体を映す代わりに、それを見ておののく俳優を映している。
'60代ものは工夫が興味深い。この光る眼の特撮には苦労したろうね。
ゴードンらがこの時代にすでに地球外知的生命体の侵略という話を真面目に話して信じているところがSF的でスゴイ。
デヴィッドが1番それっぽいキャラだけど、今作では一緒に吹き飛んでしまっているのが大きな違い。
■『スピード』(1994)
監督:ヤン・デ・ボン 出演:キアヌ・リーヴス、デニス・ホッパー、サンドラ・ブロック ほか
これは文句なく面白い。まさにノンストップ・アクション
'95正月映画として話題を総ざらいしてロングランヒットした目玉作品。
今作で単なる優男から脱皮し、『ダイハード』のウィリスとも張り合えるアクション演技を見せたキアヌ(白い下着やTシャツの汚れ具合も同じ
久々、悪役を嬉々として演じてハマってるホッパーという2大スターの組み合わせもバッチリ。
数々あるアクション映画にもヒケをとらない。劇場で観たらもっと手に汗握ったろうな。
テレビの前でアングリ口を開けて、ラストまで引っ張り続ける難問、また難問を切り抜けてゆくサバイバルゲーム。
テレビ局がヘリで中継して、時に犯人の助けにもなっているメディアの落とし穴も感じさせる。
ラストのセリフは品がないけど、ま、いっか。
ついでに、その名もズバリ♪speed ってゆうビリー・アイドルのテーマ曲もカッコよくないぜ。
いかにも都会っコっぽい頼りになるヒロインの設定がイイ。
暴走するバスをずーっと保てたのは彼女のおかげだものね。
乗客の中には『フェリスはある朝突然に』のひ弱い彼もいた。キャラが同じ、雰囲気も全然変わってない!
爆弾を扱うサイコ的犯人のストーリーは『ブローアウェイ』にもあった。どちらかといえば今作の犯人のほうが人間味を感じる。
映画の世界もどんどんボルテージが上がって、通り魔的なシリアルキラーのキャラが増えているのが怖い。
■『フレンチ・キス』(1995)
監督:ローレンス・カスダン 出演:メグ・ライアン、ティモシー・ハットン ほか
豪華なスターキャストで贈る、メグの十八番のライトなロマンスストーリー。
ティモシー・ハットンが久々メジャーに出演しているのが嬉しい。
でも、彼はもっと大役が出来る俳優なんだけど、なかなか巡ってこないものね。
繊細な表情と、好青年ルックスは変わりないのがなにより。
メグのボサボサヘアとボーイッシュなシャツがいつもファッショナブルでナチュラル。
ラストに流れるサッチモのラ・ヴィ・アン・ローズと、♪ラ・メール、
ヴァン・モリソンのSomeone Like You がキレイな南仏の自然とマッチしている。
part3からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
■『ウインズ』(1992)
監督:キャロル・バラード 出演:マシュー・モディーン、ジェニファー・グレイ ほか
マリンブルーに青い空、風が生きもののように見え、一瞬をとらえて全速力で走る帆船
ヨットレースのことを何も知らなくても、このシンプルでナチュラルで、アクティヴで、
エキサイティングなスポーツに一気に魅了されてしまう
若手実力俳優マシューとグレイのコンビも爽やか。特に小柄ながら芯の通ったキャラでナチュラルでデキル女を演じたグレイが素敵。
ゴールまでの直線コースをタッキング(方向転換)しながら競い合うシーンは大迫力!
砂漠で見つけた岩のマークをデザイン化したジェロニモ号がカッコいい。
■『アポロ13』(1995)
監督:ロン・ハワード 出演:トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズ ほか
140minが3人のクルーの無事生還への祈りで短く感じる。
アカデミー作品賞に輝いただけに見応え充分。よくぞこの奇跡を再現してくれました
オスカー2連覇のトム。SNLのコメディアンから大物俳優へ、全く違った役でも見事に演じきり、
今や押しも押されぬ大スター。今後どこまで行くのか?
大抜擢はK.ベーコン。デビュー作以来、メジャーヒット作の少ない彼だが、かつてのダンスキッドが大役で大成功。
その他、G.シニーズ、E.ハリスにも称賛の拍手。
飛行機の急降下によって無重力状態にして、何度も繰り返して撮影したとか苦労話は多々
その甲斐あって緊張感みなぎる、宇宙がより身近に感じるリアルな映像とストーリー展開、
本当に人間は地球の外へ飛び出したんだねえ!
月のクレーターのアップ。こんな半月状の地球の映像もリアルで綺麗、
どう撮影したのかメイキングも見てみたい気がする。
(いや、こないだの「スーパー・プレゼンテーション」の話だと裏話は見ないほうがいいかもね
■『コピー・キャット』(1995)(劇場にて
監督:ジョン・アミエル 出演:シガーニ・ウィーバ、ホリー・ハンター、ハリー・コニック・Jr. ほか
『羊たちの沈黙』の大ヒット以来、火がついたサイコホラーもの。
そのつど映画館に通って観てるほうだけど、やっぱり最初のショック度と比べたら印象は薄い。
FBI捜査官もので実際の連続殺人鬼の本が発売される等、日常の恐怖のほうが身近でなかばマヒ状態にあるのかも。
友だちは『セヴン』より怖かったってゆってたけど、私は先がある程度読めてきちゃって・・・
『エイリアン』を彷彿とさせるシガーニの恐怖演技がイイ。マニッシュなグレーのタンクトップや寝着の着こなしもいつも参考になる。
『ピアノ・レッスン』から対照的に仕事一徹の警官を演じたハンターの妙に作った少女声が気になった。
注目されたハリーはすでに檻の中で出番が少ないのが残念で、ジャズシンガーの甘いマスクがあまり迫力に欠ける。
まあ、シリアルキラーに多いのは、この手のフツーの20代白人男性が多いっていうから要注意。見た目じゃわかんないからねえ。
原作本があるから、そっちなら少しハッキリするかも。今のところ読む気はないけど。
■『ゼイ・ウォッチ』(1993)
監督:ジョン・コーティ 出演:パトリック・バーギン ほか
またちょっと宣伝コピーにひっかかったかな。後半思いっきり眠ってしまった
泣けもせず、興奮の展開もない。愛する者を失った悲しみを叙情的に描こうとしたのか?
盲目の預言者ヴァネッサ・レッドグレイヴがなるほどベテランの演技を見せる。
唯一目を引くのは、白フクロウの化身のような女の子の霊。
突然現れて黒い眼を見開き、クルル・・・と鳴きだすのは不気味。
池の中に子どもを道連れにしようとするあたり、日本の怪談っぽい。ラストは弱くて覚えていない
でも、実際、毎年、毎月、毎日、今こうしている時でさえ、幼い子どもを突然失っている人がいる。
そのショックは当人でなければ計り知れないもの。
■『エンカウンターズ』(1989)
監督:ロルフ・デ・ヒーア 出演:スティーブン・ヴィドラー、セリーヌ・グリフィン ほか
Xファイルの話題沸騰の中、第×次接近遭遇しちゃった人々の様子を丁寧に描いた作品。
この中でも「友だちになりたいんだ」と寄ってくる地球外生命体は、姿は見せずともあまり平和な存在じゃない。
多様な足跡を残しながら、謎の博士と誰かが完璧その足跡を消している様子も描かれているのが面白い。
一時期、話題になったミステリーサークルも出てくる。こっちは黒焦げで触ると火花を散らす。
こうゆう何もない場所は着陸に便利なのか結構多いみたいね、遭遇や、目撃、誘拐が。
何か見ても田舎者のたわ言で片付けられちゃうし、本物の姿がラストまで出てこないのが残念。そのほうがリアルか。
■『光る眼』(1995)
監督:ジョン・カーペンター 出演:クリストファー・リーブ ほか
さすが『クリスティーン』『ゼイリブ』ほかモダンホラーのベテランだけあってXファイルズ系のSFもイイ。
もちろん見どころは青白い顔に白髪、皆酷似している子どもたち。豪華キャストもあっけなく次々死んでしまう。
「感情のない生物は二流だ」
ここでも地球外生物は恐怖の存在。ひとつの意識なら人間同士みたいな戦争をすることもないだろう。
それだけ高知能なのかもしれないけど、愛情もなにもないんじゃやはりヒトの形はしていても悲しいな。
■『フォレスト・ガンプ』(1994)
監督:ロバート・ゼメキス 出演:トム・ハンクス、サリー・フィールド ほか
オスカーを受賞するのも当然。今年観た中で最も感動した1作。
本当に映画のような人生を歩んだ男の半生は、同時に歴史の大きな1ページをめくったアメリカの物語でもあり、
人々は自分が生きた時代を重ねて観ることでより感慨深い想いを抱いたのではないだろうか。
今まで一度も映画化されなかったのがフシギなこの1人の男を取り上げてくれたことに感謝。
「皆このガンプのようにシンプルに考え、行動できたらと思うけど、フツーはそうた易くない」
私たちはいつも物事を難しく考えすぎているようだ。
「人生はチョコレートの箱のようなもの。開けてみるまで分からない」て名ゼリフをはじめ
「フォレスト・ガンプ名言集」まで出るほど、心に残り染み渡るセリフがたくさん詰まっている。
「人には天が決めた運命がある。皆ただ風に乗り漂うだけだ。どちらが正しいのか僕には分からない。
たぶん両方が正しいんだろう。同時に両方が起こっているんだ」
「靴を見ればその人が分かる。どこから来て、どこへ行こうとしているのか」
バスストップで入れ代わりたちかわり座る様々な人にこれまでのことを話して聞かせるという構成で
話の終わりとともに再び羽は舞い上がり、青空を漂って視界をさえぎるという美しいラスト。
その羽に気づかない人もいるだろうし、また次の誰かの長いストーリーの始まりになるかもしれない。
ガンプはただ居るだけでたくさんの人が夢見ることを成し遂げたが、
彼は大統領に会ったり、有名人になってテレビに出ることを幸せとは感じない。
「死は生の一部。誰にも起こる運命。その時がきただけ」
再び『アポロ13』で共演し、成功することになるゲイリー・シニーズの助演も最高。
「彼の祖先も国のために戦って死んだんだ」とバタっと倒れるマヌケなシーンには笑った。
これほど素晴らしい人生を送ったガンプにとってもいまだに人生は大きな謎に満ちていた。
私好みの'60〜'70代を扱っている作品だけに当時の曲が盛りだくさんに使われている。
ドアーズほか音楽の効果もピッタリ。このサントラを聴けば'70代の息吹きそのものを感じとれるだろう。
■『光る眼〜未知空間の恐怖』(1960)
監督:ウルフ・リーラ 出演:ジョージ・サンダース、バーバラ・シェリー ほか
こちらが原作映画化第1作目。こうして現代版と見比べるのも時代の変化による解釈の違いや、
撮るスタッフによる演出の違いなんかが分かって楽しいもの。
でも本筋は同じだから、原作の面白さがそのまま映画の面白さに通じているようだ。
CGがないから黒焦げの死体を映す代わりに、それを見ておののく俳優を映している。
'60代ものは工夫が興味深い。この光る眼の特撮には苦労したろうね。
ゴードンらがこの時代にすでに地球外知的生命体の侵略という話を真面目に話して信じているところがSF的でスゴイ。
デヴィッドが1番それっぽいキャラだけど、今作では一緒に吹き飛んでしまっているのが大きな違い。
■『スピード』(1994)
監督:ヤン・デ・ボン 出演:キアヌ・リーヴス、デニス・ホッパー、サンドラ・ブロック ほか
これは文句なく面白い。まさにノンストップ・アクション
'95正月映画として話題を総ざらいしてロングランヒットした目玉作品。
今作で単なる優男から脱皮し、『ダイハード』のウィリスとも張り合えるアクション演技を見せたキアヌ(白い下着やTシャツの汚れ具合も同じ
久々、悪役を嬉々として演じてハマってるホッパーという2大スターの組み合わせもバッチリ。
数々あるアクション映画にもヒケをとらない。劇場で観たらもっと手に汗握ったろうな。
テレビの前でアングリ口を開けて、ラストまで引っ張り続ける難問、また難問を切り抜けてゆくサバイバルゲーム。
テレビ局がヘリで中継して、時に犯人の助けにもなっているメディアの落とし穴も感じさせる。
ラストのセリフは品がないけど、ま、いっか。
ついでに、その名もズバリ♪speed ってゆうビリー・アイドルのテーマ曲もカッコよくないぜ。
いかにも都会っコっぽい頼りになるヒロインの設定がイイ。
暴走するバスをずーっと保てたのは彼女のおかげだものね。
乗客の中には『フェリスはある朝突然に』のひ弱い彼もいた。キャラが同じ、雰囲気も全然変わってない!
爆弾を扱うサイコ的犯人のストーリーは『ブローアウェイ』にもあった。どちらかといえば今作の犯人のほうが人間味を感じる。
映画の世界もどんどんボルテージが上がって、通り魔的なシリアルキラーのキャラが増えているのが怖い。
■『フレンチ・キス』(1995)
監督:ローレンス・カスダン 出演:メグ・ライアン、ティモシー・ハットン ほか
豪華なスターキャストで贈る、メグの十八番のライトなロマンスストーリー。
ティモシー・ハットンが久々メジャーに出演しているのが嬉しい。
でも、彼はもっと大役が出来る俳優なんだけど、なかなか巡ってこないものね。
繊細な表情と、好青年ルックスは変わりないのがなにより。
メグのボサボサヘアとボーイッシュなシャツがいつもファッショナブルでナチュラル。
ラストに流れるサッチモのラ・ヴィ・アン・ローズと、♪ラ・メール、
ヴァン・モリソンのSomeone Like You がキレイな南仏の自然とマッチしている。