■『日蓮』(1979)
原作:川口松太郎 監督:中村登
出演:萬屋錦之介、中村嘉葎雄、中村光輝、田中邦衛、松坂慶子、永島敏行、岸田今日子、丹波哲郎、松方弘樹 ほか
永島敏行さん出演作シリーズ。
萬屋錦之介さんはじめ、中村歌舞伎一門に囲まれて、永島さんだけが若々しい青年に見えて頑張ってるv
日蓮の伝説を当時の特撮技術を駆使して撮っているのも見どころ。
▼story(ネタバレ注意&史実の記述に誤りがあったらゴメンナサイ
【大体の経歴】(ウィキ参照
・安房の小湊で貧しい家に生まれた。
・清澄寺に入門。(12歳)
・比叡山などに就学。
・厳しい修行の後、名を日蓮と改める。(32歳)
・清澄寺を出て、鎌倉で辻説法を始める。
・『立正安国論』を著わし、前執権で幕府最高実力者の北条時頼に送るが退けられる。
・伊豆に流罪となる。
・安房国小松原で「念仏信仰者」の地頭・東条景信に襲われ、左腕と額を負傷、弟子の工藤吉隆と鏡忍房日暁が戦いで亡くなる。
・執権北条時宗らに書状を送り、他宗派との公場対決を迫る。
・佐渡流罪の名目で捕らえられ、腰越龍ノ口刑場で処刑されかけるが、奇跡的に免れる。
・佐渡へ流罪となった3年間に『開目抄』、『観心本尊抄』などを著述。
・赦免となり、蒙古襲来の予言を迫られて「今年中」と宣言する。
・地頭・南部の招きで身延入山。
・蒙古軍再襲来(弘安の役)。
・病となり、湯治に向かう途中、武蔵国で臥せ、死を前に弟子の日昭、日朗、日興、日向、日頂、日持を後継者と定める。「六老僧」
・享年61歳で亡くなる。
************************
時代は末法の世。つまりブッダ亡き後、2000年たつと訪れると言われた地獄のような時代。
自然災害、権力者と農民の貧富の差、飢饉による餓死、疫病で亡くなる大勢の人々・・・
日蓮は、なぜ国中にさまざまな宗派があり、それでもまだ人々は苦しまねばならないのかを追究した。
時の権力者は「念仏〜南無阿弥陀仏」「禅」を支持していたため、「大ボラ吹き」などとののしられ、邪法だと投石される。
父は漁師? 子どもの頃、自ら入門し、説法の旅に出る前、父母にも法華経信者になってもらいたいと頼む。
それを支えにこれから厳しい道を歩んで行きたいと言うと、快く承諾する。
山中に小さな庵を建てて、慕ってくる者を快く受け入れるうちに、どんどん信者が増えてゆく。
かつて一緒に辛い修行をした仲間も、襲いに来た武士までも「弟子にしてくれ!」と頼みに来る。
「ひどい世の中でも、この世にこそ幸せを求めなければならんのです。自分の足で立ち上がってくだされ!」
何度も命を襲われるたびに「日蓮が滅するとも、法華経は滅せず!」と言い放つ。
かつて禅僧だった行道と再会したが、ひどく変わり果てていた。
「権力の奴らが嫌になったんだ。本当に困っている人の間に飛び込んで、
一緒に暮らしたいと思ったが、てめえまで飯が食えなくなった・・・」
日蓮は庵に案内し、必死に説得すると、「俺の心を救ってくれ!」と弟子に志願する→後にキョウニンと改名
相次ぐ大地震、疫病、飢饉、彗星(!)・・・日蓮「戦いの方法を変えねばならぬ」と北条時頼に直訴した際、
蒙古襲来、国内の反乱等を予言する。
それをきっかけに庵は燃やされ、信徒は殺され、日蓮は伊豆に流罪となる。
安房に戻ると母は病床にいた。「日蓮は日本一の親不幸者でございまする!」
子どもの頃に修行中に母が会いに来た時も「今日限り来ないで下され。心が濁りまする!」と逃げ去ったことを思い出す。
小松原で東条景信と工藤吉隆が対決して工藤が亡くなる。
その夜、浜夕は尼になる決心をして、日蓮に髪を落としてくれと頼む。
フシギなことに、日蓮を襲った東条は、枝に刀が刺さり、馬から落ちて死んだという。
執権は北条時宗に移り、日蓮の予言は次々と的中する。
飢饉のために祈祷をしてくれと民の訴えを聞き、法華経を唱えると雷雨となる
弟子ショウボウの裏切りにより、日蓮は再び佐渡に流罪と言われ、処刑されそうになるが、再び、謎の光、竜巻などの奇跡が起こる。
佐渡でも念仏信者・阿仏房に襲われ、「志遂げぬうちは死なぬ!」数珠で刀が飛んだ!驚
流罪中は著作の時間になったワケだねv
流罪にも見張りがつくんだ。お役人さんも大変だ・・・/汗×5000
赦免となり鎌倉に戻り、時宗から「他宗とともに布教することを許す」と言われるが、
「法華経ただ1つ。そのために54年も戦い続けてきた。時宗さまが改宗することです。
法華経を国教とし、一宗派に統一しないと、さらなる危機が迫るでしょう!」と説くが断られる。
富士山のそばで法華経を説くのが夢だという日蓮。今度は南部の誘いで身延山へ。
その間、鎌倉では法華経の信徒が酷い迫害に遭っていると聞き号泣する。
(「地獄へ落ちろ!」っていうのは、ブッダの教えとは違うのでは?
日蓮は病を得て、湯治に向かう途中で臥せる。
「私が死んだら身延のお山へ葬っていただきたい。
あなたと比叡山で修行していた頃、私はどんな事でも出来ると思うた。
だが、人は一生の間に出来ることは、ほんのわずかなことだ。
私の役目は、法華経を次の時代に橋渡ししたにすぎぬ」
「花はまだ咲かぬ。咲かせるのはお前たち、次の時代の人々だが、それでもまだ咲かぬかもしれぬ。
できるだけ幹を太らせ、枝をはらせ、葉を茂らせて、次の時代へ渡してくれ。
人はそれぞれの生涯を尽くしても、花の咲く世を見ることができぬかもしれないのだ」
「日本中に法華経を広める、それが私の夢だ。見果てぬ夢だ。その夢はお前たち6人に伝えてもらいたい。
私が死んでも、未来永遠に伝えてくだされ。頼みまする!」
************************
伝説が各地に山ほどある人だもんね。超能力者!?
無心で信じて、脳を100%使ったら、ヒトってみんな天気も変えられるのかも!?
各地を修行して歩いたり、流罪にばかり遭ったのも、伝説をたくさん残す結果になった。
でも、ブッダさんにしても、本人が言った言葉を誰かが書いた時点で、もう実際とは異なるだろうし、
それを読む人の解釈も違ってくる。何年、何百年と経って、環境も価値観もどんどん変化する。
こうして宗派の違いでいつまでも争っていても意味はないのでは?
そこに政治屋や武器商人らが絡んで、一体これまでどれだけ戦争が起きたことか。
いつも巻き込まれるのは民衆っていう悪循環は、昔も現代も、全然変わっていないんだ。
作品中、華を添えていたのは、松坂慶子さん演じる浜夕。
日蓮の幼なじみで、工藤吉隆の妻となり、夫婦で信者となる。
イジメられていた日蓮に「1人だけ本当の味方がおればよいではないか」と励ましてくれた。
その後も、2人の間には幼なじみ以上の感情があったように描かれている。
原作:川口松太郎 監督:中村登
出演:萬屋錦之介、中村嘉葎雄、中村光輝、田中邦衛、松坂慶子、永島敏行、岸田今日子、丹波哲郎、松方弘樹 ほか
永島敏行さん出演作シリーズ。
萬屋錦之介さんはじめ、中村歌舞伎一門に囲まれて、永島さんだけが若々しい青年に見えて頑張ってるv
日蓮の伝説を当時の特撮技術を駆使して撮っているのも見どころ。
▼story(ネタバレ注意&史実の記述に誤りがあったらゴメンナサイ
【大体の経歴】(ウィキ参照
・安房の小湊で貧しい家に生まれた。
・清澄寺に入門。(12歳)
・比叡山などに就学。
・厳しい修行の後、名を日蓮と改める。(32歳)
・清澄寺を出て、鎌倉で辻説法を始める。
・『立正安国論』を著わし、前執権で幕府最高実力者の北条時頼に送るが退けられる。
・伊豆に流罪となる。
・安房国小松原で「念仏信仰者」の地頭・東条景信に襲われ、左腕と額を負傷、弟子の工藤吉隆と鏡忍房日暁が戦いで亡くなる。
・執権北条時宗らに書状を送り、他宗派との公場対決を迫る。
・佐渡流罪の名目で捕らえられ、腰越龍ノ口刑場で処刑されかけるが、奇跡的に免れる。
・佐渡へ流罪となった3年間に『開目抄』、『観心本尊抄』などを著述。
・赦免となり、蒙古襲来の予言を迫られて「今年中」と宣言する。
・地頭・南部の招きで身延入山。
・蒙古軍再襲来(弘安の役)。
・病となり、湯治に向かう途中、武蔵国で臥せ、死を前に弟子の日昭、日朗、日興、日向、日頂、日持を後継者と定める。「六老僧」
・享年61歳で亡くなる。
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時代は末法の世。つまりブッダ亡き後、2000年たつと訪れると言われた地獄のような時代。
自然災害、権力者と農民の貧富の差、飢饉による餓死、疫病で亡くなる大勢の人々・・・
日蓮は、なぜ国中にさまざまな宗派があり、それでもまだ人々は苦しまねばならないのかを追究した。
時の権力者は「念仏〜南無阿弥陀仏」「禅」を支持していたため、「大ボラ吹き」などとののしられ、邪法だと投石される。
父は漁師? 子どもの頃、自ら入門し、説法の旅に出る前、父母にも法華経信者になってもらいたいと頼む。
それを支えにこれから厳しい道を歩んで行きたいと言うと、快く承諾する。
山中に小さな庵を建てて、慕ってくる者を快く受け入れるうちに、どんどん信者が増えてゆく。
かつて一緒に辛い修行をした仲間も、襲いに来た武士までも「弟子にしてくれ!」と頼みに来る。
「ひどい世の中でも、この世にこそ幸せを求めなければならんのです。自分の足で立ち上がってくだされ!」
何度も命を襲われるたびに「日蓮が滅するとも、法華経は滅せず!」と言い放つ。
かつて禅僧だった行道と再会したが、ひどく変わり果てていた。
「権力の奴らが嫌になったんだ。本当に困っている人の間に飛び込んで、
一緒に暮らしたいと思ったが、てめえまで飯が食えなくなった・・・」
日蓮は庵に案内し、必死に説得すると、「俺の心を救ってくれ!」と弟子に志願する→後にキョウニンと改名
相次ぐ大地震、疫病、飢饉、彗星(!)・・・日蓮「戦いの方法を変えねばならぬ」と北条時頼に直訴した際、
蒙古襲来、国内の反乱等を予言する。
それをきっかけに庵は燃やされ、信徒は殺され、日蓮は伊豆に流罪となる。
安房に戻ると母は病床にいた。「日蓮は日本一の親不幸者でございまする!」
子どもの頃に修行中に母が会いに来た時も「今日限り来ないで下され。心が濁りまする!」と逃げ去ったことを思い出す。
小松原で東条景信と工藤吉隆が対決して工藤が亡くなる。
その夜、浜夕は尼になる決心をして、日蓮に髪を落としてくれと頼む。
フシギなことに、日蓮を襲った東条は、枝に刀が刺さり、馬から落ちて死んだという。
執権は北条時宗に移り、日蓮の予言は次々と的中する。
飢饉のために祈祷をしてくれと民の訴えを聞き、法華経を唱えると雷雨となる
弟子ショウボウの裏切りにより、日蓮は再び佐渡に流罪と言われ、処刑されそうになるが、再び、謎の光、竜巻などの奇跡が起こる。
佐渡でも念仏信者・阿仏房に襲われ、「志遂げぬうちは死なぬ!」数珠で刀が飛んだ!驚
流罪中は著作の時間になったワケだねv
流罪にも見張りがつくんだ。お役人さんも大変だ・・・/汗×5000
赦免となり鎌倉に戻り、時宗から「他宗とともに布教することを許す」と言われるが、
「法華経ただ1つ。そのために54年も戦い続けてきた。時宗さまが改宗することです。
法華経を国教とし、一宗派に統一しないと、さらなる危機が迫るでしょう!」と説くが断られる。
富士山のそばで法華経を説くのが夢だという日蓮。今度は南部の誘いで身延山へ。
その間、鎌倉では法華経の信徒が酷い迫害に遭っていると聞き号泣する。
(「地獄へ落ちろ!」っていうのは、ブッダの教えとは違うのでは?
日蓮は病を得て、湯治に向かう途中で臥せる。
「私が死んだら身延のお山へ葬っていただきたい。
あなたと比叡山で修行していた頃、私はどんな事でも出来ると思うた。
だが、人は一生の間に出来ることは、ほんのわずかなことだ。
私の役目は、法華経を次の時代に橋渡ししたにすぎぬ」
「花はまだ咲かぬ。咲かせるのはお前たち、次の時代の人々だが、それでもまだ咲かぬかもしれぬ。
できるだけ幹を太らせ、枝をはらせ、葉を茂らせて、次の時代へ渡してくれ。
人はそれぞれの生涯を尽くしても、花の咲く世を見ることができぬかもしれないのだ」
「日本中に法華経を広める、それが私の夢だ。見果てぬ夢だ。その夢はお前たち6人に伝えてもらいたい。
私が死んでも、未来永遠に伝えてくだされ。頼みまする!」
************************
伝説が各地に山ほどある人だもんね。超能力者!?
無心で信じて、脳を100%使ったら、ヒトってみんな天気も変えられるのかも!?
各地を修行して歩いたり、流罪にばかり遭ったのも、伝説をたくさん残す結果になった。
でも、ブッダさんにしても、本人が言った言葉を誰かが書いた時点で、もう実際とは異なるだろうし、
それを読む人の解釈も違ってくる。何年、何百年と経って、環境も価値観もどんどん変化する。
こうして宗派の違いでいつまでも争っていても意味はないのでは?
そこに政治屋や武器商人らが絡んで、一体これまでどれだけ戦争が起きたことか。
いつも巻き込まれるのは民衆っていう悪循環は、昔も現代も、全然変わっていないんだ。
作品中、華を添えていたのは、松坂慶子さん演じる浜夕。
日蓮の幼なじみで、工藤吉隆の妻となり、夫婦で信者となる。
イジメられていた日蓮に「1人だけ本当の味方がおればよいではないか」と励ましてくれた。
その後も、2人の間には幼なじみ以上の感情があったように描かれている。