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ジョン・バーニンガム『つなひき』

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『つなひき』(BL出版)
ジョン・バーニンガム/作 谷川俊太郎/訳

「いつも かばと ぞうに いじめられ、
 うんざりしていた のうさぎ。
 そこで のうさぎは かんがえた。」

“アフリカに伝わる民話を基に描かれたジョン・バーニンガムの絵本”とのこと。



▼あらすじ
いつも象とカバに悪口を言われていたウサギは、それぞれ別々にこう言った。
「あんたは ぼくがちびで よわむしだと おもってるだろうけど、
 もし ぼくと つなひきすることになったら、ぼくが かつに きまってるね。」

それを聞いて、馬鹿なこというな、と信じない2人。
離れている2人それぞれに綱を持たせてつなひきをさせると、
どうしてこんなに力強いんだとびっくりして、つなひきは延々と徹夜で続いた。。

ときどき「ぼくがきみには まけないって みとめたら?」と囁いて、
最後にはバレちゃうけど、その時はもう草原に逃げたあと

「のうさぎは ぞうや かばほど つよくはないけど、
 すこしは りこうだってことが これでわかったよね。」


2013年3月10日に第1刷発行のピカピカ最新絵本
象とカバの言う悪口が、谷川さんの訳にかかると可愛らしく聞こえるのがいい

「おまえは ぴょんぴょん とびまわるだけの とんちきだ。」

「ぴくぴくみみと ひくひくひげしか もってない とんまの おたんちんだ。」

「この いくじなしの ぬけさくひげの ひょーろくだま。」

「みとめるもんか、へなへなぼけなす。」


ジョン・バーニンガムによる絵はとっても魅力的でひと言でいい表せない。
ユーモアのある動物描写、創作的な色づかいとデザインの草原、
象もカバも大きいから、長い絵本いっぱい使ってのびのび描かれていて大迫力
でも、細かいところを見ると、表情や、仕草、ほかの動物たちもフシギで可笑しいw

 

夜中までつなひきして目だけ光ってるカバとか、
騙されたと知って激怒して猛走する2人のガチャガチャっぷりとか!
さすが世界で高く評価されている作家さん。ほかの絵本も観てみたい。

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