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『着信アリ』(2004)

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『着信アリ』(2004)
監督:三池崇史 出演:柴咲コウ、堤真一、吹石一恵、石橋蓮司、田中哲司 ほか

以前、大好きだったホラーも最近はすっかり苦手になっちゃったが、
田中さん出演作ってことで頑張って観てみました・・・やっぱり怖かった

trailer

▼story
のぞき穴恐怖症のユミが合コンに行った際、友だちのヨウコの携帯に自らの番号から着信がきた。
その後、ヨウコは着信した日時に線路に飛び降りて死んでしまう。
検死の結果、即死ではなく、手脚が切断された状態なのに電話をかけた履歴が残っていた。

女子高生から「死の予告電話」の話を聞いて、半信半疑だったが、
合コンに居合わせたケンジ、ナツミにも同じように電話がかかってくる。
テレビスタッフが食いついて、ナツミに生放送で除霊を勧めるが・・・

山下の妹も「死の予告電話」によって火事で亡くなっていたため、独自に調査していた。
ぜんそくのクスリの音から、葬儀屋に死体を調べてもらって(!)、水沼ミミコが浮かび上がる。
その母マリエは「代理ミュンヒハウゼン症候群」の疑いがあった。。。




基本は『リング』と同じで、ツールがより身近な携帯電話に替わった。
電源を切ってもかかってくるし、解約して捨てても戻ってくるし、どーしたらいいんだろうね?

ホラー映画の基本ルールとしては、「気をつけろ」と警告したのに、笑い飛ばす奴は先にヤラれるってゆーのがあるから、
「とりあえず自分の番号は着信拒否に設定したほうがいいですよ」て言われた時点ですぐ設定するな


なんで、みんな電気つけないんだろ? 画面がずっと暗い
移転前の病院がそのままってゆーのもすごいヤダ・・・早く取り壊してくださいな

大体、ユーレイって髪の長い女だよね。白塗りの男の子ってのもいたけど。
母マリエが急に襲ってきたシーンは、ビックリして心臓止まりそうになった(まんまとひっかかってしまった
ネチャネチャした音がまた恐怖感+嫌悪感が倍増だし。
ラストはユミじゃなくてミミコなのか?


DVDのメニューのつくりもいちいち怖すぎ。

特典映像は、予告のほかに、秋元さんによるコメントがあって、
山下の妹リツコの「人の数だけ空があるんだよ」て謎のセリフの答えは、小説を読むか、2を観てくださいとのことw
2にも謎が隠れてて、その答えは3に。どんどん続編をつくって、最終的には50作くらい撮りたいって話してたけど、
ウィキを見るかぎり3昨目で終わったのかな?
秋元さんにも着信がくるってゆうオチ。


 
田中さんは刑事役。「お前な、デカにむいてねーよ」って言われてるw



『アウトレイジ ビヨンド』(2012)

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『アウトレイジ ビヨンド』(2012)
監督:北野武
出演:ビートたけし、小日向文世、加瀬亮、松重豊、桐谷健太、新井浩文、田中哲司、西田敏行、三浦友和、中野英雄 ほか

trailer

以前はVシネもよく観てたけど、最近は暴力映画も苦手
でも、今作も頑張って観てみた。観れば観るほど胃が痛くなってくる・・・
前作を観ていないから、最初、小日向さんが出てきた時、てっきり組員幹部だと思っていたら、刑事役だった
松重さんとの絡みも面白い。

▼story
いきなり車が水中から引き上げられていますよ
死んだのは山王会の山本とホステス。やらせたのは若頭の石原か?
しかし、組とつるむマル暴の片岡は、思いっきり調書を捏造する。

5年前、先代を殺したのは、現会長・加藤、石原の仕組んだ罠という噂が流れる。
石原のやり方に嫌気がさしている富田を片岡が誘って、関西の花菱会を訪れ、助っ人を頼むが、
口裏を合わせるはずの2人の幹部に裏切られる。

バッティングセンターを経営している木村は、片岡から大友と組んで死んだ奴らの報復をうながされる。
仮出所した大友を迎えたのは、韓国マフィアのチャン会長。
その後、大友はエレヴェーター内で刺される(刺したのは「ごちそうさん」の室井さん




【いろんな専門用語】
外様
マル暴:暴力団対策を担当する警察内の組織や刑事のこと。警察 関係での隠語。


現代は悪の組織もIT革命?!
「実力主義」や金儲けがすべてって価値観はビジネスマン世界だけじゃないのね。
情報をいち早く掴むのも重要になってる。ICレコーダーで録音してCDに焼く時代ですよ。
利用したり、されたり、頭とったり、とられたりの延々繰り返し
上下が入れ代わるのも一瞬。純粋に力と金の世界なんだ。

幹部会を開くような大きな日本家屋って、一体どこにあるんだろう
やっぱりみんな黒い車なんだ。淡いピンクとかじゃ・・・ダメですか?
それに、会長の代替わりには記者会見みたいのがあるのか?
引退したらいきなりカタギ生活って・・・まさかね



たけしさんは相変わらずかっけーなあ!
タバコをすすめられて、「吸わねーよ」「まだ長生きしたいんすか」
お腹刺されたのに病院にも行かないで自然治癒驚×5000

射殺じゃなくて、殴り殺すとか、自分で指を噛み切るとか、ありえねーーーー
こんなに大勢が蝿みたいに殺される映画ってあるかね。



「なにが若い衆だ。ビービー泣きわめきやがってタダのガキじゃねーかョ」
「てめーら、全員皆殺しだからな」

舟木役の田中さん、最初はひと言も発せず、存在感だけですでにキレッキレです!


ヒットマンみたいな銃の早撃ちシーンなんか、完全にハリウッド仕様/驚

頭に見事な蹴りを2連発入れるシーンも見応えあり。「ぶち殺せ」












思ったよりけっこー見せどころがたくさんあって嬉しいv
これで世界にも顔が知られたかな?
てか、まだ死体が見つかってないって言われてたから、3作目に出られるかも!?


notes and movies(2000.6〜 part4)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづきで、このノートのラスト。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ラスト・サマー2』(1998)
監督:ダニー・キャノン 出演:ジェニファー・ラブ・ヒューイット ほか
実は1を観てないんだけど、ほっとんどジェイソンの焼き直しじゃん。
B級ホラーって全然進歩してないねぇ。『スクリーム』くらいのひねりは欲しい。
誰が犯人かさえ分かればあとはどーでもいいかも。
たまにヒロインのジャグジーや、サンタンマシン、スポーティな下着で寝るサービスシーンあり
ここがポイント高いところ。


■『JACQUES-YVES COUSTEAU VOYAGE AU BOUT DU MONDE 世界の果てへの旅』(1975)
監督:ジャック・イヴ・クストー
アクアラングの歴史ってまだ50年ほどなんだ。スキューバダイビングの歴史も浅いわけだ。
これで発見された事実ってたくさんあるだろうな。
衛星通信のおかげで海洋の現在の写真、外界との交信(NASAからライヴ情報)も可能となり、
ヘリコプター、潜水艇を駆使して南極の神秘、そしてそこに生きる愛らしくも逞しい生命の姿を伝える。

ペンギンのカップルの愛らしいこと!
スフィンクスのごとくそびえる氷山! 何千年もの気象を年輪に刻み、日々海に溶けてゆく。
ダイバーは“恐怖より好奇心”。自然が懐に隠してきた秘密の美しさには目を奪われるばかり
クリスタルに輝く空気の凍った壁や、柱、鏡となって光に反射する巨大な宝石。
“最後の汚れない大地”か―――それもいつまで人間は保てるだろうか?


■『笑う犬の生活 ベストセレクション 土下座の心』
これで全部見たと思うんだけど果してベストセレクションかなぁ〜??
土下座シリーズも好きで初回は涙出るほど笑ったけど、中でもこのビデオにそろえたやつって・・・
人によってかゆいところ違うのかな?

ミル姉さん
「WindowsかMacか悩むと、店員は必ず“何に使うかによります”て言う。
 分かんねえから聞いてんだろ!」てw


■『THE X-FILES SEASON5』

監督:クリス・カーターほか 出演:デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン ほか

【FILE No.511 KILL SWITCH】
思い出したように再開、シーズン5の続き。
このテーマ曲と暗い色調が恋しかった(もうドゥキャブニー目当てじゃない
いつもハイレベルの専門知識をどーやって脚本にしているのか、感心するばかり。


【FILE No.512 BAD BLOOD】
テキサスの田舎で起きたヴァンパイア事件(最もオーソドックスで最も信憑性の疑われる伝説)を基に
モルダーとスカリーの記憶の違いをおもしろく描いている。
“穀物を落とすと拾わざるを得なくなる”十字架は効かなくてもいろいろ方法はあるのね。
どーして2人は殺されなかったのか・・・
1.事を大きくしないため 2.シリーズを続行するためw




【読書感想メモ】
「学研まんが 人物日本史10 源頼朝」
「学研まんが 人物日本史11 日蓮」

「ムーミン谷の仲間たち」トーベ・ヤンソン著
「ムーミンパパ海へいく」
「ムーミン谷の十一月」
「小さなトロールと大きな洪水」
「彫刻家の娘」

「Peanuts Essence 15 いつまでも」チャールズ・シュルツ著 谷川俊太郎訳
「Peanuts Essence 14 いいかもしれない」
「Peanuts Essence 8 ほっとひと息」


【歌詞をメモした曲】
♪ROAD RAGE/CATATONIA


【イベントメモ】
「日本のあかり博物館」@小布施
「横田基地フェスティヴァル」
プール@千駄ヶ谷、自由が丘町歩き、等々力渓谷、不動尊寺?
奥多摩、繊維問屋街@日暮里、羽二重だんご

「切手の博物館」@目白、自由学園、目白庭園、おとめ山公園
ららぽーとスキードーム ザウス
「日本民藝館」@駒場東大前
「近くて懐かしい昭和展」@江戸東京博物館

notes and movies(2000.6〜 part3)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『アリー my love vol2』
【ラヴ・アフェア/涙の数だけ】
んーーーー『ブルームーン』にはいちいち素直に共感できて、
シヴィルとウィリスのいつまでももどかしい展開にもハマれたんだけど、
この回でアリーにかなりムカついてる自分を発見。

「どーしてトラブルばっかなの?」て視聴率のためでしょ? あんまり彼女をイジメすぎてない?
ストレス発散ドラマのはずが早口になると激しすぎ、落ち込むと底すぎで波長が合わない。
それでもシリーズ先に行くかな・・・??
リチャードのファンで観てるってならいいかも。このままずうっとビリーへの横恋慕ストーリーなら胃がもたれそう。
「運命の人に道でバッタリ会うかもしれないから避妊ゼリーを買う」てNYではフツーなのか?!


■『シャンドライの恋』(1998)

監督:ベルナルド・ベルトルッチ 出演:サンディ・ニュートン ほか
besiege=(軍隊が町などを)包囲する、(人が)群がる、(質問などで)悩ます
さすがベルトルッチ。からみや裸体なしでも、94分の間に極上の大人の愛を見せてくれた。
メイドと主人の差別冷遇などない対等で独立して奉仕する愛情。

憎すぎるほどの終わり方だ。あとは観客の想像に委ね、ありきたりな再会シーンで気分は壊されない。
時々出てくる大声を張り上げて歌うじっちゃんが渋すぎるw
愛する者の幸せのために自分を犠牲にするというより、与える喜びがそこにはある
同僚と「観る」「観ない」で迷ってたらもうビデオになっちゃったw
異国の香りプンプン、旅をした気分。


■『笑う犬の生活2 小須田部長全遍歴』
長いシリーズの中でも最も涙と笑いを誘うのが今シリーズ。
リストラは免れるものの、あらゆる限界に挑戦し続けさせられ、結果として現地になじんで
期待された以上の成果をあげてしまう小須田部長はひょっとして現代のヒーロー?!

宴会での社長のモノマネが災いして一転した部長の人生の歯車。
着実に部長まできたのに、バーのママとの不倫、そして相次ぐ左遷・・・
元妻マスエは一回り若い歯科医と再婚、45歳?にして妊娠、
娘エミリはAV女優、部下・原田は28歳の若さで最高責任者まで昇進。

その引越しのバラエティたるや、極寒の辺境の地からはじまって、
常夏××族との触れ合いも束の間、南極でピンクのペンギンを探したり
ボロボロ潜水艦艦長としてタイタニック号の捜索、はたまた、
エベレストの山頂を1mほど高くするのに数年かかり、
ある時はNY危険区域でブラザーらと地上げ・・・行き着いたところは
ナイアガラでの決死のダイブ!が、耳マフを落として拾おうとして川に落ち、
そのまま流され滝に落ちたらしいw でも生きてる!

いつも「あなたが調子に乗って“雪男でも探しますか?”なんてFAXするからだっ
「あれか〜〜〜! がんばれえ〜、負けるなぁ〜、力の限り生きてやれえ〜〜♪
と歌うお決まりのラストも楽しみ。

部長の犯した過ちは、他にもFAXの最後に社長の似顔絵を描いた、
南極で飼ってた犬に社長の名前を付けたetc...と失態ばかり。
部長を心から尊敬しつつ“いるもの”“いらないもの”の分別にはいつもクールな原田のポジションもいい
今回は特別?“小須田部長の近況報告”付き。


■『アリー my love vol3』
【婚約/魔性の女】
完璧なルックスなのに食事中にドレッシングがついただけで切り捨てるアリー。
オマケに宗教の違いで結婚できないカップルを弁護するのにユダヤ教のラビに
けちょんけちょんに暴言吐きまくり(こんなに気の短い弁護士でいいのか?)、
でもなぜかそのバカ正直さがウケてデートに誘われるが断る。


■『海の上のピアニスト』(1999)

監督:ジュゼッペ・ トルナトーレ 出演:ティム・ロス ほか
“一度も陸に降りたことがない男”このミステリアスなキャッチコピーだけでも興味をそそられる。
ティム・ロスの代表作となるか?

「鍵盤には始まりと終わりがあるが、NYの街の終わりは見えなかった。
 無限の中から1人の女、1人の家、1つの道すら選べない」

「存在していない」と本人は言うが、束の間の出会いの記憶の中に彼は素晴らしい偉業を成し遂げた。
ピークを過ぎてなお陸で成功を夢見る必要がなかったのだろう。


■『Pola X』(1999)
監督:レオン・カラックス 出演:ギヨーム・ドパルデュ、カトリーヌ・ドヌーヴ ほか
『ポンヌフの恋人』『汚れた血』に続く“カラックス青春の三部作”と呼ばれる3作目。
14億、26週間かけて撮ったらしいがお金をかけてる感じはしない。

「俺たちはどこに?」「すべての外に」

結局IもPと家族の愛を求めつつ破滅させたかったのじゃないか?
まるで悪いデキモノのようにとりついて。

「すべてをあげたかったが、やるものがなにもない」
「あなたがいてくれるだけで充分」

最初から女は死神のような姿だった。


■『笑う犬の生活 ベストセレクション トシとサチと空』
トシとサチの全話も見たいなあ。元宮さんの名言?集はもっといっぱいあるし。
トシとサチの会話も笑える。

「こんな俺どお?」「スキ」「あ〜梅屋敷出て〜」w

元宮さんのケータイの出方「誰だっ!」ってゆーのも好き
「パン」好きのサチを巡る男たちのバトルもいろいろあったっけ。

遭難してる泰造と名倉の前に現れるウッチャンとケンの女学生がカワイイ。
女の子役やらせたらホリケンの右に出る者なし!

♪Automatic で天井が下がる一発芸も笑える。
Beach Boys の店長のキャラも濃い〜くて大好き。2人の女の子をゲットして大喜び、、、
と、ここまではよかったが「童貞くんはお断りよ」で乗り遅れる。「この夏ヤベ〜」w


■『Angel Baby』(1995)
監督・脚本:マイケル・ライマー 出演:ジョン・リンチ、ジャクリーン・マッケンジー ほか
なんか前観たかな、もしかして?(ま、いっか)
自殺願望者、精神薄弱者、躁鬱とか先天的なら、病気と同じく薬である程度、脳内物質を補って社会生活は可能なのかな?
でも、恋愛、結婚、出産、育児となると健常者以上の努力と周囲の支えが必要。


■『ジャンヌ・ダルク』(1999)

監督:リュック・ベッソン 出演:ミラ・ジョボヴィッチ ほか
これだけ力入れてジャンヌを蘇らせたら、他に追従する者は出ないだろう。
結局、彼女は歴史に踊らされ、国王七世に利用されただけか?
信じる力が彼女を動かし、“神のしるし”はトランス状態に見た幻?

ジャンヌは19歳で火あぶりにされたが、その魂は救われただろうか?
1840年? 1人の田舎娘がヒロインとして死んだこの逸話は有名だけど、
書物も限られてたこの時代に言い伝えに頼っていては真実も変化しているのでは?
女性から見たら雄々しく戦った悲劇のヒロイン。しかし、その実体は?


■『最終絶叫計画』(2000)劇場にて
監督:キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ 出演:アンナ・ファリス ほか
果して1〜2Hかけて1800円払う価値があったろーか?
ほとんどが『スクリーム』(もしかして『ラストサマー』も?)のパロで、
もうちょっと『マトリックス』や『ブレアウィッチ』(これが一番爆笑。涙出た)を混ぜてもよかったかも。
かなり品のないことは間違いなし!

刑事が「この写真の中に見覚えのある男は?」と言って
自分が赤い海パンでいろんなポーズをとった写真を見せるのも笑える。
所々笑えるんだけど、ここまで忠実に『スクリーム』にしなくてもよかったな。

notes and movies(2000.6〜 part2)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー』(1989)
半分寝ながら観ちゃったお初のグルミットシリーズ。
吹替え版しかなくて、ウォレスの声を欽ちゃん(たぶん)がやってる。
ミッキーとプルートみたいな関係と思いきや、どっちかってゆーとチャーリーとスヌーピー寄り。
犬が擬人化されて対等な立場にある。


■『ディープ・ブルー』(1999)
監督:レニー・ハーリン 出演:サミュエル・L・ジャクソン ほか
とりあえず今、陸の上にいれることに感謝 考えて襲ってくる巨大サメ
『ジョーズ』シリーズも「分かってやってるでしょ、おまえ!?」てシーンが時々あったけど、
今作のは遺伝子操作された確信犯。
かなりなめらかな動きと、サメの視点カメラでリアルだけど、
人間をくわえて暴れるシーンは、張子同士って感がしないでもないのがご愛嬌

海面まで一気に上がるシーンは一緒に息を飲んだ!
黒人コックが大活躍。オーブンから抜け出して、ラストも決める。
“サメは、人はまずいから襲わない”らしい?


■『笑う犬の生活 ベストセレクション ミル姉の涙』
1本に30分ずつってのがズルイよ ついにビデオ、本、グッズ、イベントまできてるこの番組。
たくさんのキャラは、例えば悲しい女ミル姉は映画紹介、
折衷兄弟は愚痴が増えて、それぞれ移り変わりも見れる。他の巻も見たい。

ミル姉「私は藁さえ積めば脱ぐ女よ」w


■『娼婦ベロニカ』(1998)
監督:マーシャル・ハースコビッツ 出演:キャサリン・マコーマック、ルーファス・シーウェル ほか
女が男の所有物だった時代の実話。水の都ベネチア(ヴェニス)のもうひとつの顔は、
高級娼婦(コーティザン)の街だったのね。華やかな衣装とヘアメイクが見所。

娼婦にしか開かれない図書館―――どういう習慣か基準が分からんけど、当時の高級娼婦は教養があったみたい。
男やその他もろもろの情報通でもあり、トップを越えるとストリートに落ちる運命でもあった。
この映画には美しい部分しか強調されていないのかも。
個人の言論の自由などなくて、無残に殺されていった女たちのほうが多いだろうに。


■『笑う犬の生活3 小松悪魔のお蔵入りビデオ』
まさに収録中の間を縫っての皆そろってお蔵入りヴィデオを観て談笑。
こーゆーボツがあるから1H番組ここまでのばせたのかも!?
(ネタ詳細は割愛)


■『アリー my love プロローグ』


【めぐりあい/ダンシング・ベイビー】
たしかNHKでもやってた? あれよあれよとゆー間にセカンドシーズンまで出るくらいビデオ屋に並んでる。
軽いラブコメが数ある中、27歳キャリア志向の女性が共感呼ぶのと、
急にコミックみたいなカットが入るのが目新しい。

「幸せが手に入っちゃったら? Then what? 幸せを追求することが人生の喜び。
 希望なら、わたしは結構人生を楽しんでいるのかも?」

アリー役は親しみやすそうな女優。TVシリーズのヒロインって日米同じかも。
ちょっと勝気で、ちょっとドジ、でも意外とタフで持久力あるタイプ。


■『スリーピー・ホロウ』(1999)
監督:ティム・バートン 出演:ジョニー・デップ、クリスティーナ・リッチ ほか
最初のほう寝ちゃっていまいち話のもとがよく分からずじまい。
C.ウォーケンが首なし騎士役とは! 「ガアア〜〜〜!」って突っ込んでいくだけだけど妙にマッチしてるw
アメリカの昔話と、金田一耕介シリーズをミックスしたみたい。
ラストのなんともいえない表情がイイw
全体がモノクロに近い色調を抑えたゴシック調の雰囲気が盛り上げる。


■『アリー my love vol1』
【愛は妥協から/恋愛方程式】
だんだんそれぞれのキャラが見えてきた。リチャードに見覚えあるのは気のせい?
女性の微妙な心の揺れが出てる。

「知って傷つけるだけの真実は、言わないのが優しさ」
「女は心で浮気するが、男は体の一部の問題」これって根源的定説だよね。

C曰くアリーは「何でも欲しがり、全部幸せを手に入れても満足しない女」と解釈。
セクシーなキャスターは視聴率がイイってのも事実だけど、年齢差別は違反。

Rの恋愛方程式とは「私+あなた=私たち、“私”が不安定なら“私たち”も不安定になる」納得。

キャリアウーマンでも自分が今、手に入れてるものを自覚し、満足を得られない者は確かに惨めだ。
「何も満足に手に入らない」っていうのも自分の作り出した妄想かもしれない。
「私は忙しいから」「相手が自分の欲するものを与えてくれないから」理由はいくらでも見つかるけど、
一番の敵が自分自身だとしたら、これ以上手強い相手はいないだろう。
では何も武器も策略も持たず、裸で素直な気持ちを相手に開き続けたら、すべてうまくいくだろうか? 永遠に?


■『ファイト・クラブ』(1999)

監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム=カーター ほか
“実は最初から存在していなかったんだよ、あっかんべー”てのが今ハリウッドで流行ってるのかな?
これももう1回見直さないとトリックが分からない。彼がずっと独り芝居してたっていう秘密が。

これほどリアルな殴り合いのシーンはスゴイ。
「社会が戦争で、精神が恐慌だ!」
「俺らは皆社会のクズなんだ」
イッちゃってる男は誰よりまともな名言を吐く。


■『笑う犬の生活1 てるとたいぞう完璧版』
コントとゆーより完璧ドラマ。もしかしたら映画化も可能なんじゃないかって勢いで
作りこんであるこのシリーズを一挙にまとめたこの1本はなかなか貴重。
ホリケンが全く出てない(に等しい)のがちょっと寂しいけど。

てるを想って手切れ金を受け取るママ「早くどこへでも行っちゃいなさいよ!」
この回好きだなあ〜w 名倉の芝居うますぎ!

メイキング付き。かみかみ、セリフ忘れ、ラストシーンのその後etc...
ふざけながらも真剣な面々がイイ。もうこれ以上はさすがに続けられなかったらしい

notes and movies(2000.6〜 part1)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は星の王子さまが貼ってある黄色いルーズリーフからご紹介。
プリクラに遅まきながらハマって、そこらじゅうに貼ってある

  

photo1:マルハペットフードの1995年カレンダーに友だちのにゃんこ“るびい”ちゃんが載った!
photo2:切手の博物館にも行ってたんだ←完全に忘れてる
photo3:「近くて懐かしい昭和展」@江戸東京博物館

昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ミッション・インポッシブル2』(2000)劇場にて

監督:ジョン・ウー 出演:トム・クルーズ ほか
アクションもここまできたか!って感じ。『男たちの挽歌』を撮ったジョン・ウー監督。
所々欧米映画にないアップやスローの“くささ”はあったものの、どこまでスタント?CG?
見分けがつかない目を丸くするアクションの連続。
次々出てくる秘密兵器(5秒後に消滅するグラサン、イヤリング型マイクetc)と、
それをクールに使いこなす渋い出演陣(ヒロインもかっちょイイ)が見物。

ラストは女を巡って男と男の勝負。ちょっとカンフーやブルース・リー入ってるのが面白いw
やられたと思って生き返り、蹴り上げた銃で撃ち返す(なぜそこにあったんだ?
まさに臨機応変。それについてく体力と反射神経がスゴイ。
新しいヒーローだよな、生身の人間でここまででくると。
でもヒロインと結婚するわけじゃなし。
もし3作目を作るならどーするんだろ。オースティン・パワーズを見習うか?


■『ANNA OZ』(1997)

監督:エリック・ロシャン 出演:シャルロット・ゲンズブール、ジェラール・ランヴァン ほか
久々ヴィデオ借りて観た。やっぱ自分に合ったやつを選ぶのがうまいなーw
夢と現実が分からなくなるビリー・ミリガンほど差がなく、犯罪者でもなく、微妙に違う自分。
いつまでもアンニュイでロリータなゲンズブールの魅力が生きてる。

逆にヴェニスのアンナは彼氏と出会いハッピーエンドなのか?どうなのか?
どっちも自分だから片方が幸せで、一方が不幸じゃ完璧ハッピーエンドとは言えないけど、
平凡な生活でなく、観光客の憧れの地で、優雅に暮らしている自分のほうがいいかも。
彼氏と金の余裕があるかぎり

「また君と初めて会っても愛するよ。君が君で、僕が僕だから」

アンナの父が義眼なのと、絵の密売人の眼だけをフォーカスした写真、
そして臓器売買で盗まれる目・・・と目が異様な印象を放っている。

分かった!スチームの湿り気が湿ったヴェニスを連想させてるんだ。
水面の反射で照らされる古いホテルがリッチな気分にさせる。
いろんな要素が夢と連結しているのも面白い。


■『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』(1998)

監督:アナンド・タッカー 出演:エミリー・ワトソン ほか
このチェリストのことは知らないが、この女優にピッタリ。
ソリストの世界ツアーがこれほど孤独とは知らなかった。
マネージャーもスポンサーも付き人すらいなかったのだろうか?
次第に精神を病み、硬化症でいったん周りの注目をとり戻したのも束の間、
弾けなくなった途端に見放され、42歳の若さで逝った天才の孤独が分かるような気がする。

2人が小さかった頃、大人になったジャクリーヌに会い「Everything's be all right」
と話を交わしているシーンがミステリアス。生霊か?
演出かもしれないけど、天才ゆえの孤独、華やかな舞台の裏は誰にも頼れない世界なのかもしれない。
ましてや幼い頃からチェロ一筋の人生しか教わらなかった彼女の
時に見せる幼児性が弱さの根源か? ステージママの落とし穴といったところか。


■『ノイズ』(1999)
監督:ランド・ラヴィッチ 出演:ジョニー・デップ、シャーリーズ・セロン  ほか
劇場で観そこなった作品。邦題のミステリアスさに魅かれたけど、予告編ほどは深みがなかったかな?
最愛の夫が姿はそのままに敵だったら、一体誰に信じてもらえるか?って考えると恐ろしい。

妻役の女優がベリーショートのブロンドでとにかくセクスィ。
J.デップは『スリーピーハロウ』『ラスベガスをやっつけろ』で快進撃中だし、
ラジオを通じて宇宙と交信しているみたいなところが身近な小道具を使った面白い演出。
ラスト、ゴテゴテのエイリアンを出しちゃうとありがちなSFXになっちゃうのをギリッギリで抑えてた感じ


■『シャカ takamatsu』(2000)
ホリプロビデオで時々見かけて妙にひっかかってたこの2人のビデオがあったとはっ!
ずぅーーーーっと喋りっぱなこのコント。
人の一生を笑うっていうオーソドックスなテーマだけど、やっぱどっかひっかる。爆笑には遠いんだけどね。
シャカ1本でこれだけファンがいるのはスゴイ。
ケータイやテープ、小道具、フラッシュバック用にスクリーンまで用意して工夫してる。
これからもっと注目要かも。


■『ホーンティング』(1999)
監督:ヤン・デ・ボン 出演:リーアム・ニーソン、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ ほか
今作で一番魅力的なのは、イマドキ見かけない豪華で古めかしい城の内部のさまざまな装飾やからくり。
回る床はメリーゴーラウンドみたいだし、鏡の部屋、池と飛び石、庭園、回り梯子etc...
CGによって城が人にのり移られ、生きたように動く様子はスゴイ。
その呪いはロマンスとちょっと哀しい話で生臭いスプラッタとは一線を画している。


■『ラスベガスをやっつけろ』(1998)
監督:テリー・ギリアム 出演:ジョニー・デップ、エレン・バーキン ほか
テリー・ギリアムが今まで溜めてきた毒素を全部吐き出したよーな作品。
近所のビデオ屋で“ドタバタコメディ”のカテゴリーになってたのが可笑しい。
激動の'60-'70「あのスピードにはもう戻れない」
思い入れたっぷりに再現してポートレイトに撮ったってところか?
要所要所スターがゲスト出演。クールに駆け抜け、エネルギーをもらった感じ。
ドラッグの女王我らがジャニスからジェファーソン・エアプレイン、ディラン等々の名曲がBGMで盛り上げる。
しかしこれが本当にジョニデなの???


■『救命士』(1999)

監督:マーティン・スコセッシ 出演:ニコラス・ケイジ ほか
スコセッシの空気の流れ・・・『タクシードライバー』の続編のよう。
霊を見てもホラーではなく、『ER』調の感動ドラマとも違う。
少しずつ日常からズレてゆく狂気とけだるく腐った都会のどうにもならなさ。
派手なBGMもなく(今日でジャニスを聴いたの2度目)雑踏だけが聞こえる。

患者であふれかえって治療もまともに受けられず、シフトもできず眠い目をこする医者に、
血まみれで人のゴミ溜めを見続ける救命士たち。
都市の陰惨な顔をリアルにえぐりだすところはスコセッシならでは。

神にすがる者、暴力の側につく者、仕事と割り切る者、
人間的である者ほど目をふさぎ狂いそうになる現実の姿。
そこに救いはあるのか?
いかにもイッちゃってる風のケイジの演技はさすが、いい役者だなあ、この人。


■『ブリキの太鼓』(1979)
監督:フォルカー・シュレンドルフ 出演:ダーフィト・ベンネント ほか
会社の同僚推薦作。フシギな力を持つ少年から見た激動のドイツの歴史と大人の愛憎劇。
時々シュールで生々しい描写が印象的。すべてが狂気のさなかにあった'30のドイツ。
なんでもありの状況に人間は弱く、逞しく、繊細で、野生化して生き、死んでいた。


■『13F』(1999)

監督:ジョセフ・ラスナック 出演:クレイグ・ビアーコ、アーミン・ミューラー=スタール ほか
バーチャルリアリティで別の時代に別の自分を創れるITが進めば、
こんなSFが実現するのも夢物語じゃなくなるかもしれない。

なんとも説明しがたい脚本! コンピュータを介した輪廻転生みたい。
それぞれが前と後の記憶を断片的に共有しているところが面白い。
デジャヴ現象が起こったら、自分も幻かもと疑ったほうがいいかもしれない?
世の中に自分に瓜二つの人が3人いるっていう噂も関係ありか。

"I think, Therefore I am"(我思う、故に我あり)の前述が効いてる。
それぞれが考えるようになったコンピュータの自主学習能力は、クローンみたいなものか。

LIFE!第64回NHK紅白歌合戦大集合スペシャル

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「LIFE!〜人生に捧げるコント〜」@NHK

やっと第4回目だっけ? 2回分OAされて嬉しいv
来年はもっと短いスパンでOAしていきたいって抱負をゆってた。
みんな芝居は真剣でも、いかんせんズラが雑だから可笑しいw
今回もムロさんに注目中。

●伝説の声を持つ男

「この世代、むずかしい」

●スーパースター

「掻き揚げまで5割引!」

●アリとキリギリス

海外帰りで浮かれたサングラスを額にさしてたw

●2013年を振り返って
ムロ「人生で初めて車を買った」て話を延々としてたら、みんなに「主旨は何?」てツッコまれてたw


「第64回NHK紅白歌合戦大集合スペシャル」
♪恋チム でお馴染みの竹脇みつるが、デビュー30周年にかこつけて紅白に無理矢理出ようと試みるが・・・


ムロさんは、紅白の山田プロデューサー役。「あさイチ」にも出てなかった?w

 
同局のよしみで綾瀬はるかちゃんまでコントに参加させた「ロング歌舞伎発声法」も笑った。
「あなたの声は歌舞ってない」爆 ムロさんはマネージャー役。



■ブラサキラジオ2013.12.24OA

♪Twilight On MacDougal からスタート。

甲田さん×CohさんのバンドでNYに3ヶ月滞在中、1週間に10回ギグ演ってた?てスゴイ/驚
Cohさんもxmasの思い出は「ないっ!」て言い切ってて、
修二さんも「あるわけがない」、甲田さん「じゃ、xmas終わり」w

飲み屋コーナー
ユキさんによる「スナック宇宙」宇宙食カレーレポ
「出来上がりが楽しみですね」て平坦なコメントに「心が入ってない」/爆
うん、カレーのかほりもキツいが、中華のかほりに包まれてライヴってのも集中できません

ユ「厨房の臨場感が伝わったなら良かったです」
メンバ「いや、伝わってないよ」

ユ「カレー捏ねてたよね」
メンバ「いや、捏ねてないよ」
ことごとく否定されてます

●2013年はどんな年だった?
キ「楽しかったですねー。いい経験させていただいて成長できているなーって感謝」

甲「クアトロ25周年記念ライヴで吾妻さんと2バンドでいろんな人に知ってもらういい機会になった」
ビッグJも最後のライヴと言いつつ、いろいろツアー回ってるとか。「いい人なんだけどね」てw

♪Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!



その他のトピックス。

猫マンガを楽しめる展覧会・「猫にありがちなこと展」
12月26日〜1月末日

【大塚シェルター】
場所:東京都豊島区南大塚3-50-1 ウィンドビル5F
オープン時間:平日14:00〜17:00(火曜日を除く)/土日祝日13:00〜17:00
夜のガーディアン(火曜日を除く)19:00〜21:00

【西国分寺シェルター】
場所:東京都府中市武蔵台3-43-9エクセレントTR1F
オープン時間:平日14:00〜17:00(火曜日を除く)/土日祝日13:00〜17:00

【保護猫カフェ蒲田とらくん】
場所:東京都大田区蒲田5丁目20-7 K520ビル8F
オープン時間:11:30〜22:00 不定休
入場料:250円/15分

『ふりむく』(マガジンハウス)

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『ふりむく』(マガジンハウス)
松尾たいこ/絵 江國香織/文

【内容抜粋メモ】



あなたはいま5歳で、世界は輝く真夏で、

あなたの手足は白くはちはちと甘く、

あたまのてっぺんから日ざしの祝福をうけ、

言葉ではないなにかに護られている。

あなたは露ほども孤独をおそれてはいない。

それほど立派に、愉快にひとりぼっちだ。



松尾さんが描いた絵を江國さんに見てもらって、感じたままを文章にするという企画。



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こうして現代に生きる作家と画家が、それぞれの感性のままに
自由につづった本が生まれるってとても贅沢。

マットでカラフルなイラストに合わせて、思いつくままに書かれた文章は、
同年代のカップルの詩が多い。

私なら、どんなシチュエーションが思い浮かぶだろう?と思いながら読むと
十人十色のイマジネーションって素晴らしいなと改めて思う。



『あなたのひとり旅』(現代企画室)

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末盛千枝子ブックス『あなたのひとり旅』(現代企画室)
M.B.ゴフスタイン/画 谷川俊太郎/訳

【内容抜粋メモ】

私たちはひとつ
神さまの家族の一員

ああ あなた
私のあなた
私のこころはずたずた
あなたのひとり旅に




ゴフスタインは、ずっと真実の愛とは何かを絵本で表現したいと考えていた。
ジョン・ハートフォードの歌う♪Your Lone Journey を聴いて、これだと思ったという。
本書は、ゴフスタインにとって、25冊目の本だが、他人の文に絵をつけたのは初めて。


*********************************

本書は、逝ってしまったパートナーに向けて、残された者からの詩。
谷川さんのシンプルな訳がすばらしい。

死別と言っても、いろんな形がある。
たとえ寿命をまっとうしても、別れの辛さは変わらないのだろう。
愛し合っていたらば、いたほど、一人の日常に戻るには、
乗り越えなければならないさまざまなこころの段階があるという。

クレヨンで描いたような温かみのある絵が包みこむ。


『今日』(福音館書店)

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『今日』(福音館書店)
伊藤比呂美/訳 下田昌克/画

【訳者あとがきメモ】

ニュージーランドの子育て支援施設に行った際、壁にこの詩が貼ってあった。
英語圏には、人を慰め、励ますための、よみ人知らずの詩がいくつも流布している、その1つのようだ。

昔、私が子育てを始めた頃に、性格が生真面目で几帳面だったから、
考えつめすぎて絶対つまづくだろうと思って作り出した呪文は

「ずぼら、がさつ、ぐうたら」

この「今日」という詩とともに、おすすめします。




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『さよならのあとで』と同じく1篇の詩を1冊にしたものだが、
偶然か必然か、こちらはこれからまさに人生が始まる赤ちゃんを育てるママに向けた詩。

私には子育ての経験もないけれど、
いまだ子育てが女性の手に任されている国では、
きっと心に寄りそう1冊となるに違いない。

生活の煩雑さに疲弊して、自分を見失った時でも、
1人の尊い命を育てている大切な時間だってことを思い出させてくれる。

こうして、よみ人知らずのまま流布して、大勢を癒している詩がたくさんあることにも感動した。

それから、巻末にはペットを失った人への詩もあって、これには号泣した。


「虹の橋」



『さよならのあとで』(夏葉社)

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『さよならのあとで』(夏葉社)
ヘンリー・スコット・ホランド/詩 高橋和枝/絵

【内容抜粋メモ】

死はなんでもないものです。
(death is nothing at all.)
私はただ
となりの部屋にそっと移っただけ。

私の名前が
少しの暗いかげもなく
話されますように。

すべてはよしです。
(all is well.)



ヘンリー・スコット・ホランドは、英国教会の神学者、社会問題について思索した哲学者でもあった。


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私好みの可愛いサイズ、装丁の本を数冊借りてみたら、どれも詩集だった。
たった1篇の詩だけれども、1頁に1行ずつめくるごとに
その1行の世界が真っ白い紙の上に広がってゆく。

エンピツで何気なく描いたみたいな挿絵もちょうどいい。

私は幸いまだ深い悲しみにとらわれるような死別体験はないけれども、
もしその時がきたら、この1冊は大きな慰めになることだろう。

また、自分が逝く時も、自分を知る人にこう思ってて欲しいと思う、
そんな詩だった。


『希望の国』(2012)

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『希望の国』(2012)
監督・脚本:園子温 出演:夏八木勲、大谷直子、村上淳、神楽坂恵、清水優、梶原ひかり、筒井真理子、でんでん、田中哲司 ほか

「ものすごく遠ーーーくへ行かない限り、逃げることに意味なんかない」
「逃げるところなんてないんですから」

福島の震災後の話という設定で、再びまったく同様の地震、津波、原発事故、放射能汚染の事実の隠蔽などが描かれる。
ムダな装飾等が一切なく、真正面から向き合った描き方は、昭和の社会派映画の趣を感じる。
まるであの悪夢を追体験しているようで、また胃に穴が開きそうになった/辛


田中さんは、まさかの1カットのみの出演
まあ、結果的に今作を観るよう導かれたってことかな。

▼story
架空の長島県は原発の町。ある日、巨大地震が発生し、原発が爆発した
原発から20km以内は警戒区域に指定され、退避命令が下り、
酪農家の小野家と、隣りの鈴木家は分断される。

必要最低限の物を持ち、2〜3日で帰れるから大丈夫などと言われて避難用バスに乗る。
避難所は満杯、電力会社の男性は周囲から非難を浴びる。

父の小野泰彦は原発反対派で、チェルノブイリ事故の際に買っておいたガイガーカウンターで周囲を調べ、
息子のヨウイチと妻イズミに「2〜3日家を出ていけ」と言い渡す。
母のチエコは認知症で、大きな環境の変化は症状を悪化させるため、父は夫婦でここに残ると言い張る。

「ウチへ帰ろう」「あと10分たったらな」

モメにモメた末、家を出たヨウイチらは、途中のガソリンスタンドで放射能汚染しているのではと疑われて断られる。
ヨウイチは慣れない力仕事に就き、イズミは妊娠5週目と分かって、「放射能恐怖症」に陥り、パニック状態となる。
産婦人科に通う妊婦も「母乳からセシウムが検出された」と不安を語る。
イズミは、「避難区域にいても危険度は変わらないから、もっと遠くに引っ越そう」と言う。

父「自分と家族で相談して決めろ。国や県、町長などを頼っていると何度でも杭を打たれる。逃げることは強さだ」

1ヶ月も経つと慣れてしまってマスクもしなくなった住民らに疑問を感じるヨウイチ。
役人は自衛隊による強制退避になる前に自主避難して欲しいと頼みにくる。

父「この木は、オレたちが生きてきたしるし、刻印だ」




20kmとか言われても、自分の家がどっちに入るかなんてきっと分からないだろうな。
3.9がホットスポットと言って、レントゲンを浴び続けているのと同じレヴェルとのこと。
「牛の殺処分」とひと言でゆっても、家族を殺すのと同じ苦しみだってことも伝わってくるシーンが辛すぎる。

鼓動が早まる音、杭を打つ音、海辺ではお経のような声も入っていて、
見えない不安と恐怖感を増大させる。
マーラーなども流れるし、ラストの鐘の音?は、祈りの叫びのように響いた。


 
鈴木家の可愛い柴犬のペギーは置いていかれてしまう/涙

避難所に来たミツルとヨーコが、津波で流された町を彷徨い、
2人の子どもに出会うシーンが堪らなかった/涙×∞


「愛があるから大丈夫よ。愛さえあればなんとかなるよ」

この世を地獄ととらえるか、天国ととらえるかは、それぞれの選択によるんだ。








これで、ようやく田中さんの映画出演作は、新作以外すべて観たことになる。
でも、2008年の『グーグー〜』他、随分前に観て、すっかり忘れてしまってる作品もあるから、
それも全部観直したいくらいだな

それでもボクはやってない(2007)
真木栗ノ穴(2007)
図鑑に載ってない虫(2007)
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007)
たみおのしあわせ(2008)
グーグーだって猫である(2008)
ハッピーフライト(2008)
死刑台のエレベーター(2010)
白夜行(2011)
八日目の蝉(2011)

この他にもまだノートにメモってあってブログに載せていない作品が2、3あると思われ。

notes and movies(2000.9〜 part3)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ピノキオ』(1940)
ディズニーアニメーションの歴史をどんどん遡ってる感じ。いずれも代表作ばかり。
吹替えなのがちょっと残念。でも名作童話を改めて観直せる。
流れるような動きがこの時代からカラフルな色とともに創れたのは驚き。


■『ヴァージン・スーサイズ』(1999)
監督・脚本:ソフィア・コッポラ 出演:ジェームズ・ウッズ、キャスリーン・ターナー、キルスティン・ダンスト ほか
公開時気になってたけど、やっぱ重かった。イギリス映画っぽい。
ウッズとターナーの枯れた夫婦ぶりにビックリ。
『インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア』の美少女が見事に成長して出てる。
怪しい分析医ダニーっぽい・・・と思ったら本人だったw

なぜ青少年の自殺は増え続けるのか? 親は愛情もって接していると思っていても幻想なのか。
元々群衆の中には集団に適応できない種がいるのだろうか? 今作に答えはない。
親へのあてつけか? 体だけで捨てた男へのあてつけか?
少女の思い込みの強さが数人集まった集団ヒステリー状態だったか。
確かに10代は誇大妄想的なところと、ペシミスティックな心理が重なってる。
それを通過する者と、死を実行してしまう者との違いは???


■『パーフェクト・ストーム』(2000)

監督:ウォルフガング・ペーターゼン 出演:ジョージ・クルーニー、ダイアン・レイン ほか
文句なくスケールのデカイ大作。俳優もタフな撮影秘話を明かしただけある。
CGだけでなく、実写ももちろん、海へ出たものと、巨大水層のものとで
数十分、もしかしたら半分以上ものリアルな嵐との闘いを再現。
観るほうもエネルギーがいる! 劇場で観たら格段良かったろう。
実話に基づく。同じ命を賭けるにも『アルマゲドン』と違って、
より身近な職、こんな男たちの獲るカジキは粗末にできない

「悪い予感がする」と分かっててなぜ行くのか?
妻や恋人、母や子にとっては金をもってくるより、無事に帰り、もっと安全な職でいたほうが幸せとなぜ分からないんだろう?
男は自分のために闘わなきゃならない。自分を男と証明しなきゃならない。

「無線もなくて19Cに戻った」と船長は言うが、これでもまだまだ自然と立ち向かうにはあまりに無防備な気がする。
いつかすごい進歩がきて、安全で効率的な漁業が実現されるだろうか?
そしたら魚のありがたみ、漁師のプライドが成立しないか? 難しい問題だな。


■『オール・アバウト・マイ・マザー』(1999)

監督:ペドロ・アルモドバル 出演:セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルス ほか

「すべての女を演じた女、母、女になった男たちへ」

今回はジャンルの異なる2本の映画で大感動した。
観る前は単純に息子が母の若き頃を追ってフィードバックをまじえながら父親探しをする話と思いきや、嬉しい裏切り。
この脚本、演出、そして俳優すべてが素晴らしい。
マヌエラのような人生の機微を知り尽くし、人の痛みの分かる女性になりたい。
それには想像を超える道があるんだろうな。でも、そうありたいと努力し続ければいつかなれるかも?

犬が喜んで飛びつくのに、父は娘と気づかないというシーンも泣ける。
現代の抱える性、老化、エイズ等の問題をうまく取り入れながら、
人の歴史を作ってきた女=母の強さ、優しさ、包容力が描かれる。


■『The 4th Floor』(1999)

監督:ジョシュ・クラウスナー 出演:ジュリエット・ルイス、ウィリアム・ ハート ほか
3本目のすごい作品。今度はサスペンス・ホラー。それも超身近な恐怖。
騒音苦情にキレル近所の変な奴ら!! 何が怖いってこれほど身近な恐怖は他にない。

実際起こってるこーゆー陰湿な近所の嫌がらせ。
アパートとはいえ共同生活で、近所付き合いが大変なのは欧米も同じか。
こんな奴らと分かったらすぐ引越したいけど、経済的理由でそう簡単じゃない。

「音の中でもっとも神聖なのはサイレンスだ

たしかに他人の騒音は耐え難い苦痛。でもそれを止めろというのはプライバシーの侵害・・・
犯罪扱いするほどに取り扱ってもらえないのも現状。
でもエスカレートすれば殺し合いにもなりかねない大問題だ。


■『マグノリア』(1999)
監督・脚本:ポール・トーマス・ アンダーソン 出演:トム・クルーズ、ジュリアン・ムーア ほか
トム・クルーズが汚い言葉連発の汚れ役を熱演して話題を呼んだ。
“全然無関係と思われた男女がひとつにつながる”って宣伝文句を今か今かと観てたけど、
そっくりつながるワケじゃなく群像劇として観るのが正解じゃない?
1番おいしかったのは愛憎劇をラストにまとめた保安官かな?

父を憎みながらも「死なないでくれ、このバカヤロウ!」と号泣するシーンは泣ける。
単純にはいかない家族の縁の深さ―――。
なぜか運命の夜にみんな同じ歌を歌うミュージカル風なシーンには唖然としたが
“何でも起こり得る”ってことを強調したかったみたい。
空から大量のガマガエルが降って、すべてがおさまるところへおさまるのも強引な気がするが・・・

Dは父に「僕をもっと大事にして」と言い、保安官は自問する。
「何が罪で、何を許すべきか判断するのは難しい」
これが本作で言いたかった本題か。


■『LOVE etc.』(1996)
監督:マリオン・ヴェルヌー 出演:シャルロット・ゲンズブール、イヴァン・アタル ほか
なんでこれがR指定のエロティックドラマになってるんだ?
これがRなら、TVの昼メロも9時台のドラマやアニメもRじゃん。意外とフツーの三角関係もの。
シャルロット作品ってだけでつい観ちゃう。透明でロリータ的な魅力は健在。
2人のうちどっちかが実生活でもパートナーらしいけど。どっちだろ???
話そのものより、テープがデッキにからまって胃に穴があきそーなくらいビビった!

フシギな三角関係。ありそで、なさそな。このままで誰も傷ついていないのか?
一夫多妻とか一妻多夫とかOKな国もあるけど、それはそれなりに嫉妬心が渦巻いて、
きっと誰かは我慢したり、妥協したりしてるんだろう。

ラストはギリギリの選択状態なのかも。一緒に暮らさなくても愛し続けることはでき、
一緒に体を触れ合っても愛せない場合もあるって、人それぞれの形がある。


■『リプリー』(1999)
監督:アンソニー・ミンゲラ 出演:マット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ ほか
マット・デイモンが影のキャラを演じた。ジュード・ロウ、パルトロウも今注目の3人の共演。
『太陽がいっぱい』のリメイクなんだっけ? 最初からとって替わろうとした確信犯なら憎めるけど、
太陽みたいな性格に憧れ、嘘に嘘を重ねても自信が持てずに幸福になれない主人公には同情してしまう。

「リプリーのいいところってなんだ? 大きな消しゴムがあったら、自分の過去を消したい」

物語は途中で終わり。このままで済むわけはない。どのみち幸福になれない彼に同情心すら抱いてしまう。
それにしても1人の人間が殺されていなくなったら、こんな簡単にことが誤魔化されて忘れられることはないだろうに、
生前の行いって大切だなあ。人によって自分の印象が違って勝手に解釈されちゃう。
反面Rみたく見た目真面目な印象はいつまでも良くとられるのは、人間関係のコツとして覚えておいたほうがよさそう。
イタリアの美しさ、街や人の活気が映画を彩る。


■『マン・オン・ザ・ムーン』(1999)
監督:ミロス・フォアマン 出演:ジム・キャリー ほか
ウソつきの少年がオオカミに食われる話みたい、いつも人を騙してばかりいたM。
お笑いとしてはパンク、アナーキーなほうか。
MPとまた違った方向のウソか本当かの境と意外性を笑いとしてたんだ。
ジム・キャリーも実生活じゃ躁鬱気味で、ギャグもイッちゃってるほうだから、共感もって演じられたかな?


■『真夏の夜の夢』(1999)
監督:マイケル・ホフマン 出演:ミッシェル・ファイファ、ケヴィン・クライン ほか
シェイクスピア劇はセリフが多すぎて本筋や細かい心情がかえって分かりにくい。
韻を踏むのがそんなに大切だったのかな?
このステキな夏の幻の一夜の物語をスターの競演で魅せるのが見所。
アリー役の女優が頑張ってるけど、キャラはアリーそのもの

イタズラ者パックが今作の主人公とも言える重要な役割。スポックみたいな顔がカワイイ。
あんまり世界をひとっ飛びって歳ではなさそうだったけどw
ミッシェル・ファイファの王女、ケヴィン・クラインの役者ぶりもハマってた。

notes and movies(2000.9〜 part2)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ディナーの後に』(1998)
監督:イム・サンス 出演:カン・スヨン、ジン・ヒギョン ほか
きっとAV以外で性をオープンに映画にしたって画期的なんだろうな。
しかもありきたりのBoy meets Girl のめでたしストーリーなんかじゃなくて、
いろんな形で始まって終わる(大抵中途半端に)リアリズムに徹したのが心地いい。
韓国女性の新しい恋愛観に共感。観た後もすがすがしい風を感じる。
美人だからって恋愛に恵まれるとは限らない?!
まっぱで窓の外の雨に触れるラストシーンが心地いい。

「流れに任せるだけ」っていうYのセリフが印象に残る。
恋愛も性も仕事も、きっとすべてが待ってるだけだと失望することになるんだな。
自分でつかんで選んだものなら、失敗しても悔いの残り方が違うんだろう。
「男なんていらない、女3人で会社作って暮らそう!」なんて女友だちの約束ははかない
世の中、男と女でできてるんだから、ピッタリのパートナーを見つけるのも目的の1つだろう。


■『ザ・ビーチ』(1999)
監督:ダニー・ボイル 出演:レオナルド・ディカプリオ ほか
『タイタニック』のあと100本以上のオファを蹴って出演したらしい本作。
みんなが夢に思い描く理想郷が、もし本当に存在したら?
次第に文明社会のモラルから逸脱してゆく理性、狂気を熱演。
キャンペーンでこの舞台となったピピ島に行けるらしい

サメに襲われるようじゃ完璧なビーチとは言えないな
確かに今じゃどんな辺鄙な場所にも観光客がいて、それをカモにする商売人がいて、
あっという間に秘境は便利なリゾート地に変わってしまうのは止められない。
皆が自分だけのオアシス、プライベートビーチを持つなんて不可能だから悲しい。
でも実際ピピ島みたいに美しい場所がまだ残されているんだから地球もまだ捨てたもんじゃない!?


■『オリーブの林をぬけて』(1994)
監督・脚本・編集・製作・出演:アッバス・キアロスタミ 出演:ホセイン・レザイ ほか
『友だちのうちはどこ?』『そして人生はつづく』に次ぐ“ジグザグ道3部作”のフィナーレ。
アッバス作はどこまでフィクションかそうでないかの面白さがある。
でもこれは“純愛”というよりストーカーだ。何度も何度も繰り返されるシーン(映画作りはそんなものか)、
理想を並べ続けるホセイン(都市部出身者なら森でレイプして殺して終わりだろう)、
あくまで返事をしないタヘレ(一度NOと言えば済むものを)、そして出演もしているアッバスが仕掛け人。
つまり余計なお世話で話をややこしくする年老いた天使役だ。

丘をこえてずーーーーーーーっと追いつづけてから、ずーーーーーーーーーっと走って戻ってくるまでを
ずーーーーーーーーーっと撮って終わり。
きっと何の進展もなかったろう。

地元の子どもたちとアッバスとの自然なやりとりとかはイイ。
親類が一気に何十人も死んじゃうなんて、美しい自然と対照的な残酷さ。


■『野生のエルザ』(1966)

監督:ジェームズ・ヒル 出演:バージニア・マッケンナ ほか
ケニアの地に半年も腰をすえて撮影したとあって原作に忠実な人とライオンの触れ合いをリアルに描いた。
実際、夫婦でもあるマッケンナとトラバースは、動物好きらしく息もピッタリ。
こんなに頼れて理解ある関係は理想。

この物語は人とライオンの触れ合いと同時に、人の都合でペット化した動物を野生に返すのがいかに大変か、という警告でもある。
それにしてもライオンがこんなに人になつくお茶目で賢い生き物とはビックリ!
夫婦の忍耐強い挑戦とともに、動物の適応力の柔軟性、野生と人との関係を両立するエルザに
人と動物の可能性の広がりも感じる。

動物園で安全だが柵に囲われている身にするより「Born Free, Live Freeがエルザのため」
と主張したジョイは、ラスト、エルザの子を抱くことをあきらめる。
野生をペット化することに対するヒトの責任の重大さを身をもって体験したから。


■『1000日のアン』(1969)
監督:チャールズ・ジャロット 出演:リチャード・バートン、ジュタヴィエーヴ・ビュジョルド ほか

「私は愛し愛された日々を思い出せる。欲望も」
「自分の罠にはまったの? 男のプライドが問題なのね。
 私の娘はかつてない大英国の立派な女王となるでしょう。私の死はそれに価する!」

それほど男子が欲しいなら一夫一婦制の誓いなどやめればいのに。
あれほど1人の女性を強く求めたのが単に男子を産ませるだけなら、相手は誰でもよかっただろう。
でもこの国王の苦悩と女の犠牲の末に女王が誕生したなら意味もあるのか?

ジュヌヴィエーヴの可憐で堂々とした演技が魅力。
エリザベスが女王になったとしたら、ジェーンとの間にも男子が産まれなかったってことか。
歴史のイタズラ。結果的にアンは死なずともよかったものを。
エリザベス1世とはどんな女王だったか、その後も知りたい。


■『地上最大のショウ』(1952)

製作・監督:セシル・B・デミル 出演:チャールストン・ヘストン、ジェームズ・スチュアート ほか
アメリカが誇るリング・リング・ブラザース=バーナム&ベイリーサーカスを丸ごと使い、
ハリウッドスターもスタンド・インなしの演技で見せた華麗なる一大サーカスのショーと舞台裏、それに関わる人間模様。
半分ドキュメンタリーでもあり、一過性のサーカスの素晴らしい魅力を後世まで残る映画としておさめた意義も重要。

ビデオで観ても空中ブランコや綱渡りは手に汗握るし、動物やクラウンは楽しい。
今もサルティンバンコが人気だが、昔ながらのサーカスの推し量れない巨大さと、
混沌にして規則にのっとった大所帯、そこで繰り広げられる生死を賭け、肉体を駆使した
パフォーマンスとは、また違った趣だ。

罪から逃れるために普段からメイクをとらないクラウンがあのJ.スチュアートと分かるのが
刑事の渡した写真からって演出が憎い。

ディズニーを真似した小人のパレードもあり、元々は現在のディズニーのパレードも
サーカスを起源としているのかも?と思わせる。

“6才から60才まで!”と銘打つ司会者の言う通り、子どもに負けじと大笑いする大人の観客たち。
意外と冷めてる子どももいて、それぞれのシチュエーションで楽しむ客の反応も入れているのがイイ。


■『かもめのジョナサン』(1973)
原作:リチャード・バック 音楽:ニール・ダイアモンド
監督・製作:ホール・バーレット
最初かもめと人の触れ合いかと思って、違って、かもめを擬人化したロードムーヴィーかと思って、違って、
今作は主人公はかもめだけど、精神の高度な到達点?を描いたとんでもなくハイレベルな話だと判明。
共感しやすいように原作者がかもめを選んだばっかりに、原作に忠実にした監督・撮影スタッフは大変だったろう
実際かもめがそこまで思考しているかは不明(だったら面白いね

「ここは天国か?」「天国は“行く所”ではない」

「思考と肉体はつながっている。自分で壁を創らず、自然体で理想を現実として感じるんだ」

「自分のしたいことをする。物理学と同じくらいシンプルだ。愛は与えるもの、学ぶ旅は永遠だ」

「彼らの中の善を引き出してやるのだ。これからは君が導いてゆけ」

死をも超える精神の境地とは? 原作者はどんな世界を見ていたのか?
映画としてはキツイかも。鳥の生態のドキュメンタリーではないし、
ストーリーよりも精神の哲学の問題だから。セリフも音もない静けさが目立つ。
N.ダイヤモンドの高らかな歌が苦しいミュージカル風だし


■『クマのプーさん』(1977)
原作を全部ところどころつなげちゃったって感じ。
友だちがWOWOWで録ったディズニーアニメ映画シリーズ第1弾。
ハニーハントでまたブレイク中、新しい映画もできたし、
顔中をハチミツだらけにして歌もたくさん入ってる。終わり方がちょっと悲しい。
学校に通うことになったロビン

「僕のこと忘れないで、100歳になっても」
「その時、僕はいくつ?」
「99歳だよ、プーのおバカさん」


■『グーフィとマックス ホリデーは最高!』(1995)
グーフィーって子どもいたのね。でも母親が出てこないのは父子家庭なのか??
つい最近の作品らしく、ロックに恋に夢中になる息子と父の確執がテーマ。
テーマ曲を歌う甘い声は誰?


■『眠れる森の美女』(1959)
友だちの話だと、おとぎ話にはドロドロした実際の結末があるとのこと。
皆が知ってるハッピーエンディングはディズニーの功績だとしたら、それもスゴイ。


notes and movies(2000.9〜 part1)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回はヴィヴィアン・リーの切り抜きが貼ってある透明なルーズリーフからご紹介。

  

photo1:オーランドのディズニー・ワールド、ユニヴァーサル・スタジオに行った。
photo2:なぜかオードリーと、ジミーの切り抜きが貼ってある。
photo3:仕事を変えるたびに派遣にいろいろ登録してて、求人の切り抜きがいっぱい!

昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『ホワイトアウト』(2000)機内にて
監督:若松節朗 出演:織田裕二、松嶋菜々子、佐藤浩市 ほか
ハリウッド的スケールとストーリーでなかなか面白かった。


■『60セカンズ』(2000)劇場にて
監督:ドミニク・セナ 出演:ニコラス・ケイジ、アンジェリーナ・ジョリー、ロバート・デュヴァル ほか
なぜか日系女性がとろいドライヴァー役でちょっとムカつく。
ラストは和気藹々のパーティでめっちゃハッピーエンディング
おいおい、犯罪者の集まりがこんなハッピーでいいのか!?
これほど女みたいに車を愛する車オタクじゃないと務まらないプロ集団。
渋いクラシックなロックを聴いて「よし、やろう!」ってシーンもイイ。
スピードびゅんびゅんのカーアクションに目がついていかないほどの迫力!
あえて余計なロマンスシーンもカットしてあるのがクール。


■『ムーラン』(1998)
監督:バリー・クック、トニー・バンクロフト 声出演:エディ・マーフィ ほか
基本的なストーリー展開、キャラ構成がほとんど同じなんだけど、
誰と観ても一様に楽しめるエンタテインメント性はさすが。

「一番の誇りはムーランなのだよ」

Aの声をエディ・マーフィが担当。ユーモア担当を見事にこなしてる。
これでパレードをもう一度見たら意味が分かるかも(もう2度見たが
昔の中国の男女差別をけっこー批判的に描いているのが特徴。
ディズニー映画のヒロインらしくないアジアンの顔は欧米の子どもらにどう受け留められただろうか?


■『eXistenZ』(1999)

監督:デヴィッド・クローネンバーグ  出演:ジュード・ロウ、ジェニファ・ジェイソン・リー、イアン・ホルム、ウィレム・デフォー ほか
ゲーム業界が日々3Dだなんだとリアルに発展していく中、
いつか現実と区別のつかないヴァーチャルゲームが出来るというのは夢・・・のような本当のような。
爬虫類の変異グチャグチャを存分に使って、どこまでもリアリティに近い非現実を描いて危機感をえぐり出してる。

「これもゲームなのか?」

飛行機シュミレーションゲームのつもりでハイジャック、現実との区別ができない若者の犯罪が増えている。
すべてゲーム業界のせいともいえないが薄暗い恐怖感は否めない。
リーのクールでダークな魅力が出てる。


■『スターシップ・トゥルーパーズ』(1997)
監督:ポール・バーホーベン 出演:キャスパー・ヴァン・ディーン、マイケル・アイアンサイド、デニス・リチャーズ ほか
10/14公開の『インヴィジブル』を撮った同監督作品をチェック。
噂通り突然変異BUG軍団の脅威と、次々切り刻まれてゆく兵士のCGがスゴイ。頭の中がすっかり軍事一色。
宇宙戦争になったら地球中が軍事一色になるのだろうか?
近未来にすっかり男女区別がなくなってるのは、むしろ中性のアリの群衆みたいに見える。
とにかくデカくなっちゃった虫の集団。巨大カブトムシみたいのも気味悪い極致だけど、
終始わざとらしい健全さをアピールした映像がより不気味。


■『シュリ』(1999)
監督・脚本:カン・ジェギュ 出演:ハン・ソッキュ、キム・ユンジン ほか
爆発的ヒット作となった今作。フタを開けたらあまり目新しくなかった。
長ーーーーい銃撃戦、敵同士の恋人etc...
分断された国事情を背景にしたのが話題性か?

南北に別れてしまったのか? よほど貧富の差が大きいらしい。
冒頭の弱肉強食の訓練で血しぶきもものともせず勝ち残る女の姿がスゴイ。
が、やはりいくら殺人マシンとて女のフツーの幸せがほしかったってこと。


■『アメリカン・ヒストリーX』(1998)
監督:トニー・ケイ 出演:エドワード・ノートン、エドワード・ファーロング ほか
『ファイト・クラブ』に続いてぶっちぎりのノートン。目立たない俳優と思っていたら、あれよあれよの快進撃!
人種差別問題、その根深い根底と終わらなく続く憎しみと怒り。
一度爆走し、道を誤った者に真の平和と平凡な幸福は閉ざされる。
こーゆーエンディングになることは分かってた。

「怒りをぶちまけるには人生は短すぎる」
「怒りがお前の生活を幸せにしたか?」

Dのレポートは「敵を作るな。皆仲間なのだから」で締めくくられる。
デレクの人種差別思考は、他でもない父親から洗脳されたものなんだ。
こうして無意味な争いの種が新しい無垢な命に刻まれ、結果的に憎み合い、犯罪となっていく。


■『SF巨大生物の島』(1961)
監督:サイ・エンドフィールド 特殊効果:レイ・ハリーハウゼン
出演:マイケル・クレイグ、マイケル・カラン ほか
ジュール・ヴェルヌ『神秘の島』を原作に撮った作品だが、いろいろ混ざったり、削られたりしてる。
わざわざお色気をとってつけなくてもいーのになぁ
最先端技術の天才ネモ艦長の潜水服はともかく、ボンベが巻き貝ってのもw

漂流した2人の女性が“私たちを守るのは男の役目よ”とばかり強気なのが変。
裁縫やインテリアには熱心だったようだが。
エレナはロングドレスからパンツ丸出しの超ミニワンピに着がえて
「私、彼と結婚するわ」なんて、のんきなこと言ってるし

巨大カニ、鳥、タコは食糧難を救う前にヒトが食われちゃうんじゃないか?
60年代パニック、アドベンチャーもののほのぼの感は嫌いじゃない。

(まだレイ・ハリーハウゼンに本格的にハマる前だな


■『スネイク・アイズ』(1997)
監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:ニコラス・ケイジ、ゲーリー・シニーズ、ジョン・ハード ほか
脂ののった2人の男優の競演。あらゆる角度から見た陰謀が絡み合って真実をうやむやにする。
ラストに光った赤いものは何だったのか?
その後はBとうまくいきそうなラスト。「とにかくTVには出れた」
ノリノリに切れまくる汚職警官、悪になりきれない善の男役にケイジがピッタリ。


■『ヘンリー・フール』(1997)
監督:ハル・ハートリー 出演:トーマス・ジェイ・ライアン、ジェームズ・アーバニアク ほか
さて、これがドタバタコメディだろーか? よくよく選んだ結果がコレ?
自称小説家の怪しい男に詩の才能を見出されたサイモン。
どこに逸材が眠っているか、それを呼び覚ますキッカケがなきゃ始まらない。
その役目を負ったこの男にも生きる意味があったワケだ。


第64回NHK紅白歌合戦@NHK

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■第64回NHK紅白歌合戦@NHK

今年も総合司会が有働アナ、しかも、あまちゃんメンバや、ふなっしーも出るかも?ってことで、
予録して、スキップしながらチェックしてみた。

しょっぱなから「あまちゃんスペシャルビッグバンド」登場。終始あまちゃん人気を最大限利用してたなあ!


有働アナは脚にスリットが入ったセクシーなドレスで登場。
緊張しまくりでセリフが飛んだり、噛み噛みだったはるかちゃん可愛かった


【あまちゃん】
 
審査員席には、滝川さんと夏ばっぱの間にクドカンもいた。
あまちゃんの登場人物らが総出で忘年会をやってるところに中継がきたって体で、
寸劇やドラマ中の曲も全部聴けてお得感満載w

 

 
ユイちゃんも頑張ってステージで歌って、キョンキョン共々声が震えてるのが分かるくらい緊張しまくってて、
見てるこっちまでドキドキした!

 

 
それに比べたらアキちゃんも緊張してたものの、声張ってて意外と本番に強いってことが判明v
♪潮騒のメモリー なんて3回も聴けたし/驚


【ふなっしー】

NHKでも関係ない、むしろいつもよりハイテンション
コーフンしすぎてグチャグチャに丸まって、みんなに頭を押さえられてた/爆

はるかちゃんは「八重の桜」の話の時に
「そうだなしってちょっとふなっしーにかぶってますね」てゆってたw


♪花は咲く

はるかちゃんの大きな瞳いっぱいの涙にもらい泣き。優しい歌声だったし。


【鉄拳】
それで押したせいなのか、せっかく用意したネタがカットされてニュースに/可哀相


【ごちそうさん】

現在の朝ドラからも主役の2人が曲紹介して、ゆずが熱唱。


さぁ鐘を鳴らせ
ドリカムは陸前高田から中継して、こちらも感動/涙


ドラマ「ラスト・フレンズ」の及川役の錦戸くんって関ジャニのメンバなんだと最近知った/驚
歌って、踊れて、演技して、コントして、司会もできるジャニ系は改めてすげー!
NHKホールの観客がジャパレゲ会場みたくタオルぶんぶん回してたし。
最後に錦戸くんは頭にマイクぶつけられてた


「官兵衛」から岡田くん登場。いろんな番組に毎日、番宣してて偉いねえ!

きゃりーぱみゅぱみゅって実際ゆってみると言えないもんだな。DJや司会者が早口でゆってるってスゴイ。

パフュームのパフォーマンスの完成度にはいつも見入ってしまう。
全曲違った細かい振り付けがついてるのに、間違えたところなんて見たことない/驚


♪ふるさとの空の下に

美輪さんは、去年のパフォーマンスも素晴らしかったが、今年も見所。
長崎での原爆で実際見た方々をモデルに書いた歌とのこと。


AKBでは、『SPEC』出演の大島さんが卒業を発表して、知らずにビックリするメンバの様子も映った。
とにかく今年は出演者がみんな大人数!
観客より出演者のほうが多いんじゃないかってくらい、ステージいっぱい溢れてた。


台湾からは福山さんの中継。ギターも弾けるし、作詞作曲するし、多才だねえ。さすが水瓶座さん。


紅組のトリは歌手生活30周年の高橋さん。
そしてラストはサブちゃんの紅白卒業。白龍に乗ってましたよ。何気にとんでもない高さ/怖


追。

【イカ大王さま】

ふなっしー、くまもんらとともに、思ったより大胆に画面に映ってて笑ったw


あなたが主役 50ボイス@NHK

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あなたが主役 50ボイス@NHK
「軍師官兵衛」特集。岡田くんは、連日、番宣に出ててノイローゼにならないか心配です
それにしても、大河のスタッフって選りすぐりのチームなんだなあ!

●荒木村重の“これだけは負けませぬ!”

「信長の家臣なので、ヒゲの濃さだけは負けません」
信長の家臣は、みんなヒゲが濃いって意味なのかなw


「ヒゲを付けるだけで40分ぐらいかかる」

「これチクチクしてかゆいんです。5%ぐらいはヒゲのことを考えてセリフ喋ってます」
田中さん、面白いw


その他のトピックス。

●ハッチさんPV完成/祝
ブラサキより先にハッチさんのPVが見れたv
ライヴ映像(主に渋谷クアトロか?)で、普段の面白さが垣間見れる。
もちろん、生のライヴはこれの100倍爆笑なんだけどv

つなわたりの唄 PV [official] /ハッチハッチェルオーケストラ


ブラサキラジオ@2013.12.31 OA
大晦日にもやりますよ。大晦日好きな甲田さんは、
opに「スイングマーケット」ってゆっちゃったらしいが、全然気づかなかったw

そして、ユキさんの誕生日だって。おめでとうございますすすす/祝
メンバなのに「修二さん」て、さんづけなんだw
あら、甲田さんのおばあさまと同じく私の母も元旦生まれです

♪Short Trip

呑み屋コーナー
先日のスナック宇宙でキミノリさんがゆってた、ユキさん×キミノリさんによるぐだぐだレポ
六本木の971? 早乙女さんらにインタビューしてライヴ後の感想などを聞いて、最後に
キ「これ、声入ってます?」ユ「分からない」て声まで入ってたw
メンバから「心ないね〜」言われてます。

除夜の鐘が鳴ったら煩悩とともに年男が1日だけで終わってしまうユキさん/爆
甲田さんから「人生の思い出は?」って幅の広すぎる質問をふられてたw
空港では「飛行機業界って一見華やかに見えるけど、オレはヤダね!」てゆってたらしい

♪SNK Shuffle
ミキオさんの完璧なブギウギピアノを絶賛

2014年の抱負をあくびをしながら答えるキミノリさん「ワールドワイドな動きが出来たらいい」
大晦日もいい音楽、笑いをいただきました〜。
今後もブラサキラジオ楽しみ♪♪♪


ドラマ『外交官・黒田康作』(2011)

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■ドラマ『外交官・黒田康作』(2011)
出演:織田裕二、柴咲コウ、香川照之、草刈民代、萩原聖人、夏帆、田中圭、岩松了、田中哲司 ほか

第1話はこちら。
メキシコ大使館が絡んでることからクレームがついたんだ

 
今作でのニイダ役はひたすらクール。

●第2話
霜村ルイと同じ学校の生徒・君島が昼間に死体を見たと証言。
ルイのストーカーが霜村だと防犯カメラで確認。
大垣は黒田に警察手帳代わりに引っ張りまわされる。
捜査一課のニイダは、フリーライターの佐々木から黒田のことを聞く。
「素人に首を突っ込まれては迷惑なので、一度釘を刺しておこうかと」
霜村はロベルト石井としてメキシコ大使館に潜伏していた。
ミカミ副大臣の側近ユウキ(萩原)は黒田について調べる。


●第3話
もう1人のストーカーは柏田。君島は霜村と接触している。
佐々木は大垣にも近づき黒田について聞く。
ルイは柏田に連れ去られ、その後、柏田の絞殺死体が見つかる。
黒田は、中南米から欧州担当に回される。
ミカミもメキシコ立てこもり事件において、黒田の判断ミスで霜村の妻トモヨが亡くなった経歴を知る。


●第4話
黒田はアリトリア王国サラ王女のアテンダントを命じられる。
サラは8年前拉致され、黒田が救った。佐々木は黒田に接触する。
アリトリアへの発電所建設は環境破壊になるため、明日新政権がたつまでサラは変装して逃亡する。
ルイは父と再会していた。事件の背後にはアトロン薬害訴訟が関係?
東京都の人口って1300万人もいるんだ/怖


●第5話
新政権が誕生し建設計画は流れる。マスコミには外務省が不正を食い止めたと報道される。
ルイは大垣の家で暮らすことに。

大垣はニイダから黒田のスパイを命令される。
佐々木はアトロンの記事を書いていた。
患者の一部には腎機能障害で死者も出た。製薬会社ブライトン・ジャパン吉村社長、ミナト教授が関係。
霜村「(妻の)トモヨは狙って殺されたんだ」
山路課長役の岩松さんが無精ひげで熱演してますv
ヒューマンロンダリングなんて本当にあるのか?


●第6話
佐々木が霜村をかくまう。事件は公開捜査になる。
当時、現地で流行した伝染病の治療薬を無償提供したのはアメリカのブライトン製薬。
霜村が逃走に使った車の持ち主の前科者は、山路とつながっていた。
トモヨはフルメタルジャケットに撃たれた。現地警察が関与?


●第7話
山路の息子も薬害の犠牲者。外務省内の内通者はユウキ?
佐々木もアトロンで妹を亡くしていた。
君島は腎機能障害を抱えている。霜村は山路のもつ物件に潜伏。
上層部の指示で公安が乗り出す。
ユウキは昔、日和製薬にいた。


「ギャンブルには向かないな。切り札持ってるのがみえみえだ」て言われちゃった


●第8話
霜村が最後に狙うのはブライトンCEOイーサン、久保内。
大臣から黒田に圧力がかかる。
君島とルイは教会から中学へ逃亡。君島が発作を起こし重体に。

ニイダ「張り込みと尾行には自信あったんだがなあ」


●第9話
矢田部が総理大臣時代、クスリの危険性を明記したレポを封印したため、クスリは日本に流通してしまった。
トモヨは副作用について疑問をもったためブライトンによって射殺された。
黒田が説得し谷田部はこの事件の全容を公表すると約束し、折れかけたところ、霜村、ユウキは警察によって撃たれる。
ニイダ「殺さなくても止められただろうが」公安「人質の安全を優先した結果だ」


●第10話
5日後にパリ行きを命じられた黒田は、黒幕の調査を進める。
アトロンは公的資金でつくられていた。トモヨを射殺したのはCIA。
黒田らは最後の賭けに出て「国連子どもフォーラム」でスピーチする予定の斎藤大臣を拉致する。

「ある外交官からこう言われた“どの国とも対等に議論する姿勢が必要なのではないか?”
 私はこう答えた。100年後、もう少し世の中が変わった時にそうなれば、と。
 しかし、今変えることができなければ、100年後も決して変えることはできません」

「理想論と言われても信じるべきじゃないんですか? この国を。この国の人々を」

説得して1回で通じるなら、今みたいな世の中にはなってないんだ。
それぞれ正しいと思ってやったこと。根本的な価値観の違い。

『ラストマネー -愛の値段-』(2011)

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『ラストマネー -愛の値段-』(2011)
出演:伊藤英明、田中哲司、高島礼子、松重豊、夏八木勲、伊武雅刀 ほか
主題歌:♪ひこうき雲/My Little Lover

第1話はこちら。
保険屋のいろんな仕組み、人間ドラマが垣間見れる作品。
そもそも命にお金をかけるシステムがあるから、こうゆう事件も誘発されるのでは?


●第2話 残された母子
山岡はトラックによる轢死。自殺か事故かの査定をする向島。
一方、頚椎捻挫で4ヶ月も入院しているラーメン屋の主人は、5つも保険に入ってるのが怪しい。医者とグル?
M病院(モラルリスク):診断を偽り、病院もムダな検査などを続けて保険金の一部を受け取る。
裁判になった場合、勝つ見込みがないため、請求額を渡して、契約を切るしか方法がない。
病院を保険屋のブラックリストに載せると伝える向島。
金絡みの仕事は嫌だねぇ・・・

水谷の息子は植物状態で向島は責任を感じている。

横村「あいつとは別れた。オレの本気伝わった?」6000万円の死亡保険金でも「全然足りない」というアキコ
この時点でおかしいって思わないのは人間の弱さか?

キレイな奥さんいるんじゃん。かあいいワンコもいるし。


●第3話 外れない宝くじ
車工場で焼死した磯貝。保険金受け取りが元妻から愛人ケイコに変更されていた。
磯貝には莫大な借金があり、計画的自殺か? もし受取人が殺人犯なら金はおりない(そりゃそーだ
離婚しなくても相続を放棄すれば借金を払わずに済んだ?
保険金は相続財産ではないから、離婚してたら半分になった?(意味不明。。。

新人の大野は、浜口ひろみ宅へ。父は借金を作って5年も音信不通。

 
横村「別の場所に行ってみたかったんだよ。そこへ行けば、なにか新しいことが待ってる気がしたんだ」
「しおれた菜っ葉みたい」って言われてる
家を出て、トラブルになってる様子の横村に「一緒に死のう」というアキコ。


●第4話 保険が見つけた愛
がん告知をされていない川之内。がん告知から1週間後の契約だと金は支払われない。
家は農家だが、儲け話で金を使い込んでいた。告知義務違反を証明するのは困難。
病院をかえてしまえば調べようがない? 個人情報保護は保険屋でも手が出ないのか。
「(契約者を増やすため)みんな多かれ少なかれ嘘をついて加入してるのを見逃してる」

アツシくんは呼吸器不全で入院。


横村「なんか前に進んでない気がしてな。営業のノルマは毎月リセットされる。やっても、やってもまたゼロからだ。
   10年以上も繰り返してたら、ずっと同じ場所にいるような気がして」
サラリーマンを代表したセリフだね。

「お前が着てるスーツもネクタイも靴も、ぜんぶ誰かの命を金に替えて買ったもんだろ?」
会社の金の横領がバレて、横村は消息不明に。アキコは練炭を買ってきて心中しようと誘う。


「オレは最後に本当の愛を見つけたんだよ。だからオレは幸せだったんだ」
一緒に死ぬことが本当の愛なのか? 1人の分だけ睡眠薬ってひどいなぁ・・・
横村の死後すぐアキコは息子と引っ越してお弁当工場で働く。

でも自殺じゃ保険金おりないんじゃなかった?
実際、保険金目当ての殺人事件てよく起きてるもんね。良心の呵責がないにせよ、捕まらないだろうって自信はどこからくるんだろ?
友だちからあんないかにも死んじゃいそうな電話があったら、すぐ警察に届けるなぁ。


●第5話 愛なのか、金なのか
横村は妻に無断で籍を外していた(相手のサインもなく籍を外すことなんてできるのか?
アキコは工場でイジメられ、かばってくれた若い主任・奥井が次のターゲット。

アキコはこれまで2回、7000万、3000万、婚約者として保険金を受け取っていた。詐欺事件か?
上司から5日間で証拠を探せといわれる向島。
「あなたが受け取りたかったのは愛なのか、それとも金なのか?」

犠牲者の1人目は80代で老衰による死、2人目は教授で飲酒運転による事故死。奥井はバツイチ。
新規だと金がおりるのに2年かかるから名義変更させた。
松重さんの脅しにも揺れないアキコはすごい。横領が世間にバレたら信用をなくすと心配して訴えられない会社側のことまで計算づく。

水谷の長男は3度も入院して保険金がおりた後に亡くなった。夫も亡くなっている。
次男もスープに洗剤を混ぜていたのは母親で、金は男に貢いでいた。

向島への横村の手紙には「一緒に逝ってくれる人がいる」と書いてあった。


●第6話 保険が殺した愛
アキコは横村から「ここまできたら、お前は生きろ」と言われたという。そうきたか。すべて想定内?
奥井は「自分が保険に入って証明してみせる」という。こうなると、騙される男のほうにも問題ありだな。

上司「死んだ人間が渡したい人間に渡す。横村はその女に残してやりたかったんだろ。それでいいじゃないか」
老人も教授もアキコに感謝して亡くなっていた。

アキコ「(横村は)生活費を渡す時、ちょっと得意気な、男らしい顔をしていた」
なんだか複雑な悲しい話だ。幸せってもうちょっと違うんじゃないかなあ

一之瀬「これは保険制度そのものに対する挑戦なの。
    それと男に頼らないで正々堂々と生きてる私たち女に対する挑戦でもある」

アキコは向島に自分は酒造りの家のお嬢さまで、息子ショウが生まれる前に男は逃げたと話す。
ショウくんがプールで溺れても、おにいちゃんは海猿だから大丈夫v

「罰は罪が犯した人間が償うべきよ。保険なんかなければ誰も苦しまずに済んだのに」
如月はショウくんを連れ去って、請求を取り下げろと詰め寄り、頭を殴られる。


●第7話 命の金
如月がゆった新潟に行く向島。アキコは酒造りの家の娘の同級生だった。
父1人子1人で、父は大酒飲み 小学2年の時に亡くなり佐渡の叔父夫婦にもらわれた。
叔父夫婦はアキコに働かせていた。冴えない男・野沢と結婚、その後夫は自殺した。
保険金は愛人を受取人に変えられていた(あれ、借金は断れるんじゃ?
佐渡金山懐かしいな。

アキコ「私は望みを叶えてあげただけ。その見返りに保険を受け取るのはそんなに悪いこと?
    保険なんてただの紙切れ、そこに期待するほうがおかしい」

奥井「僕だけは違いますよね?!」騙されたほうは、自分が騙されるはずはないって過信があるんだな

上司「社会正義と、会社の正義は違う。世間の常識を考えてみたまえ」

犯罪を犯したアキコは愛する息子に保険を残してやれるのか? アキコが向島に出した最後のお題。
「愛情に値段なんかない。でもそのお金にはお母さんの愛情がつまってる」

向島「誰1人救えなかった」
水谷「救う? たかが保険屋が何を思いあがったこと言ってるんだ。そんなに簡単に救えるもんじゃない!」
Schleichのグーズー、私も好きだな。リアルで、手ごろな値段だしv

「保険て何ですか? 自分が愛する者を守れなくなった時、代わりに守ってくれるものじゃないんですか?」
「目先の評判、株主のご機嫌で決めたら仕事の意味さえ見失う。保険の意味を考え直してください」

だから、会社は守ってくれないんだってば。どこも利益重視なんだもの。
お金が幸せにしてくれるって価値観からどーにかしないとだな。

奥井「横村さんたちは騙されてるって知っていながら、彼女にすがって幸せだったんです。僕がそうだったように」
自分ありきってことか。それも別に悪いことじゃないが。横村は喜ぶかな?



ここまできた!環境破壊2『ダイオキシンの恐怖』(ポプラ社)

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総合的な学習にやくだつ ここまできた!環境破壊2『ダイオキシンの恐怖』(ポプラ社)
奈須紀幸/監修

先日読んだ『くらしにあふれる危険な電磁波』と同シリーズ。本書はちなみに再生紙を使用している。
2002年発行だから、その後事情は少しは好転しただろうか?


【内容抜粋メモ】

所沢市内にある民間の解体業者の焼却炉

●「史上最悪の毒物」ダイオキシン
その毒性は、口に入れるとすぐ死ぬ「急性毒性」、奇形を発生する「催奇形性」、「発がん性」も高い。
免疫力を低下させ、ホルモンなどの内分泌物質を壊したりする。


●おもな3つの発生源
1.塩素をふくむゴミの焼却など:その原因物質でもっとも多いのが、「ポリ塩化ビニール」という合成樹脂。
2.塩素漂白、塩素殺菌など
3.農薬、殺菌剤、除草剤の製造など


●ベトナム戦争で使われた「枯葉剤」
 
枯葉剤の影響で枯死した森林/皮膚障害をもって生まれた少女

ジャングルに身を潜めて戦うゲリラ戦法に対して、アメリカ軍が使用した「2、4、5−T」にはダイオキシンが多く含まれていた。
戦争の終盤1971年頃からベトナム兵が結婚し、子どもが生まれると、3人に1人の割合で障がい児となった。
例:「シャム双生児」「口蓋裂」

枯葉剤をまいたアメリカ兵の間でも、がんの発生率が一般に比べて5倍も高かった。


●ダイオキシンの仲間は210種類
210種類のうち、毒性が確認されているのは17種類(2002年現在
たいへん安定した物質でなかなか分解されず、生物の脂肪に溶けやすい性質があり、体内に入るとどんどん蓄積される。


●ゴミから出る塩素ガス

解体業者の廃棄物置き場近くの森林が立ち枯れをおこしている

ダイオキシンをふくむ農薬、化学物質は、現在、製造が中止になっている。


使い捨てが当たり前の今は、年々、合成樹脂のゴミが増えている。
プラスチック類は燃やさないよう注意が必要。


●汚染される大気、土壌、水
煙には発生したダイオキシンの60%が含まれると言われる。
煙は風に乗り、土壌、河川、沿岸海水、外洋海水と拡大していく
海域に流れこみ、底にたまったダイオキシンは、貝類などに吸収され、それを食べる魚の体内にもたまる。
その魚を食べるヒトの健康にも影響する。

1975年までに使用してきたダイオキシンをふくむ除草剤は、今も高濃度の汚染を引き起こしている。
2000年に「ダイオキシン規制法」が施行され、1日の摂取許容量を体重1kgあたり4ピコグラム以下と定めた。


●焼却炉が世界一多い日本
世界中の焼却炉の75%が日本にあると言われる。
国土の狭い日本にとって、ゴミ処理は燃やすのが一番だったため


●塩素系漂白剤、塩素系殺菌剤


塩素系漂白剤:
おもに製紙工業でのパルプの製造過程、再生紙工業での古紙の脱墨で使用される。安価で製造でき、漂白効果が高い。

塩素系殺菌剤:
水道水の殺菌、プールの殺菌、食品や厨房の殺菌など広く利用されている。
酸素と結びつくと塩素ガスを発生するため、酸性の洗浄剤と混ぜないよう注意が必要
毎日飲む水道水からもダイオキシンが検出されている。微量だがゼロにすることは難しい。


●日本人は魚からいちばん摂取している

ダイオキシンが体内に入る道すじ

ダイオキシンの87.8%は食事から摂取している。
日本人は食事経由のダイオキシンの60%以上を魚介類から摂取している。
大都市沿岸の魚は、輸入魚に比べ10倍以上汚染されている。


●食物連鎖
ダイオキシンは、どの種類もほぼ水に溶けないため、たえず堆積物と水の間を行き来している。
しかも脂肪に溶けやすいため、いったん体内に入ると、脂肪の多い組織に蓄積し、体外になかなか排出されない。

植物性プランクトン→動物性プランクトン→小型魚類・貝類→中・大型魚類・・・とダイオキシンの蓄積濃度は高くなってゆく。
これを「生物濃縮」と言う。ヒトは食物連鎖の頂点にいるため、もっとも汚染が大きくなる。


●母乳から赤ちゃんへ
ダイオキシンは、口→食道→胃→腸→肝臓のルートで体内に入る。
1年間、赤ちゃんに母乳を飲ませると、母親の体内に蓄積したダイオキシンの60%が赤ちゃんに入ることになる。
母乳をつくる血液中の脂肪が使われ、足りない分は貯蔵脂肪から補われるため。


****************************世界でいちばんダイオキシンに汚染されている日本

工業地帯の近く、大・中都市の住宅地の大気汚染濃度が高い。
人口密度が高く、商工業が活発な地域ほど高くなる傾向がある。

諸外国でもっとも高いドイツが0.3ピコグラムTEQ。日本は2ピコグラムTEQ。
日本の大気汚染度は、諸外国より約10倍高く、汚染がもっともひどい国の1つと言われる。


●最大の原因:
日本は、ゴミの大半を焼却していて、焼却率は73%。
日本の年間のゴミ焼却量は、世界で最大量の3758t。これはアメリカの1.3倍、ドイツの4倍、イギリスの13.5倍。
ダイオキシンの発生しやすい「小規模焼却炉」が多い。対策の遅れも原因の1つ。


産業廃棄物の「野焼き」は、地域の環境を破壊する


********************************所沢市の産業廃棄物の焼却炉問題

所沢市の自然豊かだった通称「くぬぎ山」に産業廃棄物の焼却炉が建ちはじめ、
周辺住宅に鼻をさす異臭が流れ、子どもたちが喉や目の痛みを訴えた。
原因は、産業廃棄物の焼却時に放出される「塩素化合物」「硫黄化合物」などの有毒ガス。

 
くぬぎ山にある民間産業廃棄物処理会社の焼却炉/くぬぎ山の道路沿いに捨てられたゴミ袋には産業廃棄物の焼却による灰が詰められていた

焼却炉周辺の土壌でダイオキシンが検出され、1997年、日本で初めてダイオキシン発生を規制する条例が可決された。
条例には罰則規定がなかったため、焼却炉はなくならなかった。


●産業廃棄物は一般ゴミの約8倍の量
多くの企業は処理業者に任せているのが現状。
多くは零細企業で、管理システム、設備が整っていないことが多い。
産業廃棄物の小型焼却炉こそダイオキシン発生の元凶と言える。


********************************ダイオキシンは強力な発がん物質

1979年、ダイオキシンを微量に含む除草剤を散布していたスウェーデンの農家の人に
「軟組織肉腫」の発がんリスクが5〜7倍も高いと分かった。

IARC(国際がん研究機関)は、1998年、ダイオキシンを正式に「発がん物質」であるとした。
障害を受けた細胞をがん細胞にし、増殖させる。ダイオキシンは微量でも細胞の修復作用を阻止して、がんを発症させる。


ヒトにおける発がんの疫学調査結果


●ダイオキシンの人体への影響
1gで約17000人もの人命を奪う強い毒性をもつ。
体内に入ると、じわじわとたまる特性がある。
「生殖毒性」「免疫抑制作用」がある。

生殖毒性:妊娠率の低下、流産率が高くなる、未熟児・脳障害を起こす。

いちばん怖いのは、胎児への毒性影響。
母親のダイオキシン汚染濃度が高いほど、乳児が「アトピー性皮膚炎」にかかりやすいという報告もある。


********************************環境ホルモン

ホルモン本来の働きのジャマをして、体調を狂わせるのが「環境ホルモン」。
ダイオキシンは、代表的な「環境ホルモン」の1つ。

性の決定にも影響し、男性が女性化する、女性ホルモンが減る。
「子宮内膜症」になる可能性が高まる。


●年間4万種類の生物が絶滅

化学物質によって被害を受けている野生生物たち

食物連鎖の上位生物ほど性行動の異常がみられ、環境ホルモンは、種の絶滅を招いている。
先進国ほど出生率が下がり続けている。
アメリカの統計では、10人に1人が「不妊症」との報告もある。


********************************ダイオキシンを減らすには?

●循環型のリサイクル
1.ダイオキシンそのものの発生を抑えること。
2.すでに環境に放出されているダイオキシンを減らすこと。

廃棄を前提とした「大量生産・大量消費」社会から、「循環型のリサイクル」社会へ転換が迫られている。

ダイオキシンは、非意図的な副生成物。
燃焼過程での発生については、燃やされる物の素材が複雑になったことに最大の問題がある。
素材と種類をスリムにすることが重要。

最終的にはゴミを燃やさなければならない。
1000度に近い高温の焼却炉でゴミを完全燃焼させる。
また、「触媒分解技術」などの「排ガス処理技術」、燃えカスを分解する技術が重要。


●プラスチック製品を使わない
1.ペットボトルでなく、瓶の飲み物を買い、再利用する。
2.化学繊維でなく、綿や羊毛など自然繊維の服を買う。


プラスチックの材質識別マーク

3.トレーに乗っている魚、肉、ラップに包まれた野菜を買わない。
4.食べ残しはラップで保存せず、蓋つきの容器で保存する。
5.ゴミを分別する。燃えるゴミは紙、生ゴミ、木だけにする。


厚生省の新ガイドラインによる緊急対策

国全体の発生量を把握し、公表しているのは世界で20カ国ほどしかない。
「残留性有機汚染物質」(POPs)に対して、国連環境計画(UNEP)を中心に検討している。
環境残留性、生物濃縮製、揮散移動性を定義し、国際的に制御することをめざす。


●長期的なモニタリング体制が必要
産業活動、社会活動、環境移動、生体蓄積などの化学物質の汚染の広がり、
生体に対する影響などを観察し、対策を実施することが求められる。


********************************ゴミを減らすには?

そもそも焼却するゴミの量を減らすのがいちばん。
有害物質の出ないかたちで処理し、「焼却灰」はきちんと処分するのがゴミ対策の基本原則。

1986年に法律をつくって、いち早く取り組んだのはドイツ。
焼却炉の抜き打ち検査によって、ダイオキシン排出量を守らなければ閉鎖する方針を出した。
日本の年間ダイオキシン排出量は、ドイツの3750倍!


●日本の対応
1991年「改正廃棄物処理法」、1995年「容器包装リサイクル法」。

素材のリサイクルにもたくさんのエネルギーや化学薬品が使われる。
金属資源のリサイクル「金属製錬工程」もダイオキシン発生源の1つ。
リサイクル過程でダイオキシンが出たら元も子もない。


********************************ダイオキシンを体外に出すには?

●便とともに出す
自然に体外に出るには、5〜10年もかかる。その間にも次々と蓄積され濃度が高まる。
「食物繊維」+「葉緑素」を摂取することで、効果的に排出できるという報告がある。




【編者メッセージ抜粋メモ】

日本でも人工化学物質の毒性の影響が世界の関心を集めてきた。

例:
・パラチオンなどの有機リン系農薬による農業従事者の中毒死
・BHC(殺虫剤)による畜産品、母乳の汚染
・カネミ油症事件
・魚介類のPCB汚染
・水道水のトリハロメタン
・建材に使用されるホルムアルデヒド 等々

その場しのぎでない、もっと基本的なところから考え直す必要がある。

「残留性有機汚染物質」は一度環境に出ると減らす有効な対策はない。
事前に生産を中止したり、使用条件を定めたりすることが必要。
地球生態系の課題として、国際的な協力のもとに実行しなければならない。

本来、環境汚染対策であった「ゴミ焼却炉」からダイオキシンが出たのは皮肉な話。

大量生産、大量消費、大量廃棄をずっと続けてきた20世紀の社会や生活のありかたを、
そのまま21世紀に延長しても、私たちは幸福に生きられない限界にきている。

最終的には「ゴミ0社会」を目指すこと。
なにより、ゴミ処理法としての焼却を止めること。

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