■『さがし絵で発見!世界の国ぐに8 ブータン』(あすなろ書房)
池上彰/監修 稲葉茂勝/著 こどもくらぶ/編
以前読んだ本でGNH「国民総幸福量」が高い国と知って興味が湧いて借りてみた。
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『本屋さんのすべてがわかる本4 もっと知りたい! 本屋さんの秘密』(ミネルヴァ書房)
国民の6割が農業Image may be NSFW.
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で自給自足している、など、とてもうらやましいと思って読み進めたら、
近年は「観光」も取り入れたことによって、欧米文化がなだれこみ、格差がうまれ、文化が失われ、
都市に人が集まって宅地化Image may be NSFW.
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が進み、農村地は過疎化が進んでいるとのこと。どこかの国と似てないかい?
【内容抜粋メモ】
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ブータンは九州ほどの小さな国。北部は高山帯、南部な亜熱帯で、多種多様な生物が生息している。
GNH「国民総幸福量」という考え方で、世界中から注目されている。
「ブータンは、国中がテーマパークのようだ」という人がいる。
「暮らしは、昭和20年代の日本に似ている」という人もいる。
人々は外国人にも親しげだが、決して媚びない。占領下の日本人はそうではなかった。
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滑走路も短いため、世界一着陸が難しいといわれる、唯一の国際空港
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首都ティンプー
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国内に信号機がひとつもないため、交差点では警察官が交通整理をする(スピード出さなくていいじゃんv
仏教国。どこからでも見える「チャンガンカ・ラカン」は、ティンプー守護寺として参拝者が途絶えない。
5階建て以上の建物がほとんどない!
週末の「サブジ・バザール」は、観光客で賑わう。
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動物園には「ターキン(国獣)」という珍しい動物がいる/ブルーポピー(国花)
動物園といっても、展示が目的ではなく、保護している(ステキ
他にもレッドパンダ、ワタリガラス(!)(国鳥)などがいる。
「ワタリガラス」
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ブータンの守護神の化身とされ、王冠にもデザインされている(星野さんとリンクした/驚
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独自の観光システム
豊かな自然、仏教遺産が多いため、外国人観光客に対して、滞在費用(宿泊、食事、国内移動、ガイド料など)として1日約200ドルの公定料金を定めている。
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王国の始まり
現ブータンの国土は、17Cにチベットから来た仏教僧ンガワン・ナムゲルの布教活動が及んだ範囲。
1907年、有力者ウゲン・ワンチュクが国の基礎をつくって国王になった。
その後、欧米、日本(!)等の植民地支配、2度の世界大戦を潜り抜けるように、国家主権を守り、近代化を進めた。
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「非同盟中立」
ブータンは、長い間、鎖国をしてきたが、1960年代、次第に国際関係を結んでいった。
1971年国連加盟、1980年代SAARCに参加、2012年EUと外交関係を樹立。
しかし、アメリカ、中国、ロシアなどとは「非同盟中立」にある。
「非同盟中立」
対立するいずれとも同盟を結ばず、中立的立場で平和維持をはかる。
ブータン王室は、国民から尊敬され、「立憲君主制」移行の際はみんなが反対した。
2006年、第5代国王ジグミ・ケサルは、各地を訪れて「民主主義」の大切さを訴えた。
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人口約70万人の多民族国家
宗教、文化の違いから難民が出て国際問題となっている。
就労人口の約6割が農家。小規模な地域自給自足型の農業に従事している。
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文字と言葉
「ゾンカ」は公用語。だが、英語、ネパール語のほうが多い。文字はチベット文字。
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卒塔婆
日本のお墓にたてる「卒塔婆」の上に書かれているのはインド系文字のひとつで「悉曇(しったん)文字」。
日本では「梵字(ぼんじ)」と呼ばれる。仏教とともに中国を経由して伝わった。
写真の文字は上から空、風、火、水、地、その下は1文字で阿弥陀如来を表している。
「ブラーフミー文字」
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ブータン、インド、ネパール、スリランカ、タイ、カンボジア、ラオスなどは、すべてブラーフミー文字が起源
*********************************世界が注目したGNH「国民総幸福量」
政府は2005年、初めて国勢調査を行い、「あなたは今幸せですか?」という問いに、国民9割以上が「幸せ」と回答した/驚
ブータンの「GNI(国民総所得)」は43万8400円。これは世界214カ国中134位。
36位の日本は284万2400円と比べると1/6未満。
第4代シンゲ国王が「国民の幸福」を目指し、経済成長よりも、伝統的な文化、環境に配慮した結果。
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背景には仏教の価値観がある
「GNH委員会」はGNH推進のための組織。次の視点から政策を立案している。
1.公正で公平な社会経済の発展
2.文化的、精神的な遺産の保存、促進
3.環境保護
4.よい統治
国土に占める森林面積の割合を60%を以上に保つと定めた。
絶滅危惧種の「オグロヅル」が飛来する谷には、電線を引かずに暮らし、今は地下ケーブルで送電している。
その他、次のような具体的な政策を行っている。
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しかし、近年、若い層が都市に流れ、農村の人手不足などが生じている。
2005年から2年に1度、1人あたり5時間をかける聞き取り調査(!)で、約7000人のデータを集めて、分析している。
[質問内容の一部]
・自分の健康に満足か?
・どれくらいお祈りや瞑想をするか?
・水や土の汚染などが近所にあるか?
・過去1年で何日ボランティア活動をしたか?
・近所の人をどれだけ信用しているか?
ブータンのGNHは世界中に波紋を呼んだ。
多くの人は、幸福度はお金や経済成長とともに上がると考えてきたが、実際は、物質ではなく、
精神的な豊かさを求めることで幸福度が高まるという憲法をうたう国を知って驚き、強い関心を寄せた。
2006年、イギリスの社会心理学者エードリアン・ホワイトが全世界、約8万人に調査を行い、
ユネスコ、WHO等の資料を分析し、「世界幸福度マップ(World map of happiness)」を発表。
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(富/財÷欲望)=幸福度
分母の「欲望」を小さくすることで幸福度が上がるというのが仏教の考え方。
日本は2008年「国民生活白書」で、他の先進国とは考え方が異なることが分かった。
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「GDP(国内総生産)」の上昇にともない生活満足度が下がっている。経済成長と国民の満足度は正比例しないと判明した。
(その割に、毎日のように「GDP(国内総生産)」のニュースが流れるね。古い考え方はなかなか捨てがたいんだな
[幸福度が高い理由]
1.農業で自給自足している
2.治安がよい
3.先進国や物質文明の情報から隔離されている
ブータン人の多くは「他人と比較する」習慣がない。
他人が持つものに「うらやましい」という感情を持たない。
しかし観光客とともに、海外の情報が入りこみ、若い層を中心に「物質主義」が広がった。
*********************************ブータンの衣食住
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民族衣装は、男性は「ゴ」、女性は「キラ」とよばれる着物
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伝統的な建物は3DK
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1階外壁全面+2階の一部が土壁で、ほかは木造が基本。
木材は、ヒマラヤゴヨウという松がほとんど。
屋根は板ぶき、上に人の頭くらいの大きさの石が置かれている(なぜ?
首都には、近年、新建材を使った近代的な建物も増えた。
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料理は世界一辛い!?
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ブータン料理には、「トウガラシ」を使うのが特徴/バター茶美味しそう!
マツタケがとても安く売られ、トウガラシと一緒に炒めて食べる。
*********************************ブータンの娯楽
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テレビは国営放送が2チャンネルのみ
2012年、電気は国土の80%に普及。
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映画館
都市部には、レンタルビデオショップ、映画館が4ヶ所。ほとんどインド映画だが、ブータン映画も見かけるようになった。
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サッカー人気のきっかけは?
2002年、FIFAワールドカップ。カリブ海の小さな島でキックオフされたのは、
FIFAランキング202位のブータンと、203位のモントセラトの世界最下位決定戦!
実は、オランダの広告代理店が、自国が出場できない悔しさから思いついた企画だったが、世界中から注目され、取材がくる盛況ぶりだった。
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映画『アザー・ファイナル』
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伝統的な祭り「ツェチュ」
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各月の10日、その月にあたる出来事の法要が行われる。
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国民に人気の「ダツェ」(伝統的なアーチェリー)
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*********************************世界遺産の指定はいらない
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歴史的、宗教的にも重要な建築物が多いが、「世界遺産」はひとつもない
「ブータンは国全体が世界遺産だ」とも言われる。
観光産業が発展すれば、大金となる。しかし、お金やモノが人々を豊かにするのではないと考え、観光産業をよしとしない。
観光地となることで、心の拠り所である宗教施設がかき回されることを嫌っている。
日本は「観光立国」を唱え世界からの観光客をどんどん受け入れている。
「白川郷」などは、「世界遺産」に登録され、登録前の2~3倍に観光客が増えたが、
一部の観光客が住民の日常生活に立ち入るなど問題も起きている。
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今後、観光をさかんにしたいという考えから、2012年、「ワンデュ・ポダン・ゾン」が世界遺産へ登録申請された
そのゾンで、2012/6/24、火災が発生。建物は全焼したImage may be NSFW.
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火事の原因は、電気系統のショートだという。
「タクツァン僧院」
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僧侶が修行する僧院のため、隔離された場所にある
*********************************ブータンの教育
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ブータンの教育のカギは、教師の育成にあるといわれる。
教師は、ただ知識を教える人ではなく、将来を担う子どもたちの手本になる人格者でなければならないとされている。
数学教師が読む本の最初のページには、こう書かれているという。
「あなたは、数学を教えるために教壇に立つのではない。ブータンの将来を担う人間をつくるために教壇に立つのだ」
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英語教育
国際的感覚を身につけるため、言語の違いで国がバラバラにならないために、小学生から英語で授業している。
国民の約4割は字が読めない。学校の数が少なく、2時間以上かけて歩いて通う子どももいる。
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教育制度
小学校が6年、前期中学校が2年、中期中学校が2年、ジュニアカレッジ2年、合計12年間。
公立学校の授業料は無料。
・識字率:59.8%(2011)
・初等教育就学率:94%(2010)
・乳児死亡率:40/1000(2008)
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アグネス・チャンさんは2012年訪問。「幸せの国」にも小学校に通えない子どもがいると知った。
「人々の97%が幸せ、83%が生活に満足していると感じているのは、
苦労も幸せのうちだ、と考えているせいなのかもしれない。
昨日よりも今日、今日よりも明日、と希望がもてることが[幸せ」感覚を支えていると感じました」(アグネス・チャン
*********************************小さな多民族国家の問題点
宗教、言語などから大きく3つのグループに分けられ、少数民族もいる。
「ドゥクパ」人口の約8割。チベット系民族。
「ンガロップ」西部に住み、「ドゥクパの文化」とは、この民族の文化を指す。
「ツァンラ」東部に住む。
「ネパリ」南部山ろく地帯に住む。19Cに労働者としてネパールから移住してきた。
政府はドゥクパ文化への「同化政策」を強化した(ムリに統合しなくても、いろんな文化があってもいいのでは?
1990年、南部で大規模なデモがおこり、政府は弾圧・国外追放を行ったため、
約13万人が難民となったと予測される。これは全人口の1/5。「南部問題」
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難民キャンプで不便な生活を強いられている
ブータンも、現実には、民族問題、所得格差、貧困問題がある。
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地方では農業が多い/首都では住宅の建設ラッシュがおきている
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町ではジーンズなどで歩く若者も多い
現金収入を得る人と、そうでない人との経済格差、土地の不足で価格が急上昇、
首都周辺の土地の所有者は大きな富を得て、地方から出てきて職につけない若者が増えた。
建設工事等の肉体労働はやりたがらず、インドからの移民労働者が行っている。
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モノを持つ人と持たない人
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携帯電話屋/コンビニ(セブンて・・・
モノと情報の格差の拡大は、今後の社会問題の火種となっている。
*********************************ブータンと日本
ブータンの人々は、日本人に好感を持っている。顔立ちが似ていて、主食が米など類似点が多いため。
1971年、ブータンが国連加盟に申請した際、日本は率先して支持して以来、交流がはじまった。
1988年、日本から「青年海外協力隊」を派遣し、産業開発支援、電話網の整備などを行った。
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ダショー西岡
農業専門家の西岡京治は、国交が始まる前の1964年、海外技術協力事業団(現・国際協力機構)から派遣され、農業開発に尽力した。
外国人として初めて「ダショー」(ブータンの爵位)を与えられた。
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外交関係樹立25周年
東日本大震災後初の国賓としてジグミ・ケサル国王、ジツェン王妃が訪日した。
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震災から1年後の2012/3/11にも、国による式典が行われた
追。
池上彰さんて、松本市出身なんだ!驚
『週刊こどもニュース』が好きで、よく見てたな。説明がとっても分かりやすくて。
池上彰/監修 稲葉茂勝/著 こどもくらぶ/編
以前読んだ本でGNH「国民総幸福量」が高い国と知って興味が湧いて借りてみた。
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国民の6割が農業Image may be NSFW.
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近年は「観光」も取り入れたことによって、欧米文化がなだれこみ、格差がうまれ、文化が失われ、
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【内容抜粋メモ】
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ブータンは九州ほどの小さな国。北部は高山帯、南部な亜熱帯で、多種多様な生物が生息している。
GNH「国民総幸福量」という考え方で、世界中から注目されている。
「ブータンは、国中がテーマパークのようだ」という人がいる。
「暮らしは、昭和20年代の日本に似ている」という人もいる。
人々は外国人にも親しげだが、決して媚びない。占領下の日本人はそうではなかった。
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滑走路も短いため、世界一着陸が難しいといわれる、唯一の国際空港
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国内に信号機がひとつもないため、交差点では警察官が交通整理をする(スピード出さなくていいじゃんv
仏教国。どこからでも見える「チャンガンカ・ラカン」は、ティンプー守護寺として参拝者が途絶えない。
5階建て以上の建物がほとんどない!
週末の「サブジ・バザール」は、観光客で賑わう。
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動物園には「ターキン(国獣)」という珍しい動物がいる/ブルーポピー(国花)
動物園といっても、展示が目的ではなく、保護している(ステキ
他にもレッドパンダ、ワタリガラス(!)(国鳥)などがいる。
「ワタリガラス」
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ブータンの守護神の化身とされ、王冠にもデザインされている(星野さんとリンクした/驚
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豊かな自然、仏教遺産が多いため、外国人観光客に対して、滞在費用(宿泊、食事、国内移動、ガイド料など)として1日約200ドルの公定料金を定めている。
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現ブータンの国土は、17Cにチベットから来た仏教僧ンガワン・ナムゲルの布教活動が及んだ範囲。
1907年、有力者ウゲン・ワンチュクが国の基礎をつくって国王になった。
その後、欧米、日本(!)等の植民地支配、2度の世界大戦を潜り抜けるように、国家主権を守り、近代化を進めた。
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ブータンは、長い間、鎖国をしてきたが、1960年代、次第に国際関係を結んでいった。
1971年国連加盟、1980年代SAARCに参加、2012年EUと外交関係を樹立。
しかし、アメリカ、中国、ロシアなどとは「非同盟中立」にある。
「非同盟中立」
対立するいずれとも同盟を結ばず、中立的立場で平和維持をはかる。
ブータン王室は、国民から尊敬され、「立憲君主制」移行の際はみんなが反対した。
2006年、第5代国王ジグミ・ケサルは、各地を訪れて「民主主義」の大切さを訴えた。
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宗教、文化の違いから難民が出て国際問題となっている。
就労人口の約6割が農家。小規模な地域自給自足型の農業に従事している。
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「ゾンカ」は公用語。だが、英語、ネパール語のほうが多い。文字はチベット文字。
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卒塔婆
日本のお墓にたてる「卒塔婆」の上に書かれているのはインド系文字のひとつで「悉曇(しったん)文字」。
日本では「梵字(ぼんじ)」と呼ばれる。仏教とともに中国を経由して伝わった。
写真の文字は上から空、風、火、水、地、その下は1文字で阿弥陀如来を表している。
「ブラーフミー文字」
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ブータン、インド、ネパール、スリランカ、タイ、カンボジア、ラオスなどは、すべてブラーフミー文字が起源
*********************************世界が注目したGNH「国民総幸福量」
政府は2005年、初めて国勢調査を行い、「あなたは今幸せですか?」という問いに、国民9割以上が「幸せ」と回答した/驚
ブータンの「GNI(国民総所得)」は43万8400円。これは世界214カ国中134位。
36位の日本は284万2400円と比べると1/6未満。
第4代シンゲ国王が「国民の幸福」を目指し、経済成長よりも、伝統的な文化、環境に配慮した結果。
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「GNH委員会」はGNH推進のための組織。次の視点から政策を立案している。
1.公正で公平な社会経済の発展
2.文化的、精神的な遺産の保存、促進
3.環境保護
4.よい統治
国土に占める森林面積の割合を60%を以上に保つと定めた。
絶滅危惧種の「オグロヅル」が飛来する谷には、電線を引かずに暮らし、今は地下ケーブルで送電している。
その他、次のような具体的な政策を行っている。
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しかし、近年、若い層が都市に流れ、農村の人手不足などが生じている。
2005年から2年に1度、1人あたり5時間をかける聞き取り調査(!)で、約7000人のデータを集めて、分析している。
[質問内容の一部]
・自分の健康に満足か?
・どれくらいお祈りや瞑想をするか?
・水や土の汚染などが近所にあるか?
・過去1年で何日ボランティア活動をしたか?
・近所の人をどれだけ信用しているか?
ブータンのGNHは世界中に波紋を呼んだ。
多くの人は、幸福度はお金や経済成長とともに上がると考えてきたが、実際は、物質ではなく、
精神的な豊かさを求めることで幸福度が高まるという憲法をうたう国を知って驚き、強い関心を寄せた。
2006年、イギリスの社会心理学者エードリアン・ホワイトが全世界、約8万人に調査を行い、
ユネスコ、WHO等の資料を分析し、「世界幸福度マップ(World map of happiness)」を発表。
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(富/財÷欲望)=幸福度
分母の「欲望」を小さくすることで幸福度が上がるというのが仏教の考え方。
日本は2008年「国民生活白書」で、他の先進国とは考え方が異なることが分かった。
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「GDP(国内総生産)」の上昇にともない生活満足度が下がっている。経済成長と国民の満足度は正比例しないと判明した。
(その割に、毎日のように「GDP(国内総生産)」のニュースが流れるね。古い考え方はなかなか捨てがたいんだな
[幸福度が高い理由]
1.農業で自給自足している
2.治安がよい
3.先進国や物質文明の情報から隔離されている
ブータン人の多くは「他人と比較する」習慣がない。
他人が持つものに「うらやましい」という感情を持たない。
しかし観光客とともに、海外の情報が入りこみ、若い層を中心に「物質主義」が広がった。
*********************************ブータンの衣食住
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民族衣装は、男性は「ゴ」、女性は「キラ」とよばれる着物
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1階外壁全面+2階の一部が土壁で、ほかは木造が基本。
木材は、ヒマラヤゴヨウという松がほとんど。
屋根は板ぶき、上に人の頭くらいの大きさの石が置かれている(なぜ?
首都には、近年、新建材を使った近代的な建物も増えた。
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ブータン料理には、「トウガラシ」を使うのが特徴/バター茶美味しそう!
マツタケがとても安く売られ、トウガラシと一緒に炒めて食べる。
*********************************ブータンの娯楽
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2012年、電気は国土の80%に普及。
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映画館
都市部には、レンタルビデオショップ、映画館が4ヶ所。ほとんどインド映画だが、ブータン映画も見かけるようになった。
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2002年、FIFAワールドカップ。カリブ海の小さな島でキックオフされたのは、
FIFAランキング202位のブータンと、203位のモントセラトの世界最下位決定戦!
実は、オランダの広告代理店が、自国が出場できない悔しさから思いついた企画だったが、世界中から注目され、取材がくる盛況ぶりだった。
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各月の10日、その月にあたる出来事の法要が行われる。
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*********************************世界遺産の指定はいらない
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「ブータンは国全体が世界遺産だ」とも言われる。
観光産業が発展すれば、大金となる。しかし、お金やモノが人々を豊かにするのではないと考え、観光産業をよしとしない。
観光地となることで、心の拠り所である宗教施設がかき回されることを嫌っている。
日本は「観光立国」を唱え世界からの観光客をどんどん受け入れている。
「白川郷」などは、「世界遺産」に登録され、登録前の2~3倍に観光客が増えたが、
一部の観光客が住民の日常生活に立ち入るなど問題も起きている。
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今後、観光をさかんにしたいという考えから、2012年、「ワンデュ・ポダン・ゾン」が世界遺産へ登録申請された
そのゾンで、2012/6/24、火災が発生。建物は全焼したImage may be NSFW.
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火事の原因は、電気系統のショートだという。
「タクツァン僧院」
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僧侶が修行する僧院のため、隔離された場所にある
*********************************ブータンの教育
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ブータンの教育のカギは、教師の育成にあるといわれる。
教師は、ただ知識を教える人ではなく、将来を担う子どもたちの手本になる人格者でなければならないとされている。
数学教師が読む本の最初のページには、こう書かれているという。
「あなたは、数学を教えるために教壇に立つのではない。ブータンの将来を担う人間をつくるために教壇に立つのだ」
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国際的感覚を身につけるため、言語の違いで国がバラバラにならないために、小学生から英語で授業している。
国民の約4割は字が読めない。学校の数が少なく、2時間以上かけて歩いて通う子どももいる。
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小学校が6年、前期中学校が2年、中期中学校が2年、ジュニアカレッジ2年、合計12年間。
公立学校の授業料は無料。
・識字率:59.8%(2011)
・初等教育就学率:94%(2010)
・乳児死亡率:40/1000(2008)
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アグネス・チャンさんは2012年訪問。「幸せの国」にも小学校に通えない子どもがいると知った。
「人々の97%が幸せ、83%が生活に満足していると感じているのは、
苦労も幸せのうちだ、と考えているせいなのかもしれない。
昨日よりも今日、今日よりも明日、と希望がもてることが[幸せ」感覚を支えていると感じました」(アグネス・チャン
*********************************小さな多民族国家の問題点
宗教、言語などから大きく3つのグループに分けられ、少数民族もいる。
「ドゥクパ」人口の約8割。チベット系民族。
「ンガロップ」西部に住み、「ドゥクパの文化」とは、この民族の文化を指す。
「ツァンラ」東部に住む。
「ネパリ」南部山ろく地帯に住む。19Cに労働者としてネパールから移住してきた。
政府はドゥクパ文化への「同化政策」を強化した(ムリに統合しなくても、いろんな文化があってもいいのでは?
1990年、南部で大規模なデモがおこり、政府は弾圧・国外追放を行ったため、
約13万人が難民となったと予測される。これは全人口の1/5。「南部問題」
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難民キャンプで不便な生活を強いられている
ブータンも、現実には、民族問題、所得格差、貧困問題がある。
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地方では農業が多い/首都では住宅の建設ラッシュがおきている
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町ではジーンズなどで歩く若者も多い
現金収入を得る人と、そうでない人との経済格差、土地の不足で価格が急上昇、
首都周辺の土地の所有者は大きな富を得て、地方から出てきて職につけない若者が増えた。
建設工事等の肉体労働はやりたがらず、インドからの移民労働者が行っている。
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携帯電話屋/コンビニ(セブンて・・・
モノと情報の格差の拡大は、今後の社会問題の火種となっている。
*********************************ブータンと日本
ブータンの人々は、日本人に好感を持っている。顔立ちが似ていて、主食が米など類似点が多いため。
1971年、ブータンが国連加盟に申請した際、日本は率先して支持して以来、交流がはじまった。
1988年、日本から「青年海外協力隊」を派遣し、産業開発支援、電話網の整備などを行った。
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農業専門家の西岡京治は、国交が始まる前の1964年、海外技術協力事業団(現・国際協力機構)から派遣され、農業開発に尽力した。
外国人として初めて「ダショー」(ブータンの爵位)を与えられた。
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東日本大震災後初の国賓としてジグミ・ケサル国王、ジツェン王妃が訪日した。
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震災から1年後の2012/3/11にも、国による式典が行われた
追。
池上彰さんて、松本市出身なんだ!驚
『週刊こどもニュース』が好きで、よく見てたな。説明がとっても分かりやすくて。