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ネパール民話『プンクマインチャ』(福音館書店)

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新版 こどものとも傑作集31 ネパール民話『プンクマインチャ』(福音館書店)
大塚勇三/再話 秋野亥左牟/画

「再話」昔話・伝説、世界の名作文学などを、子供向けにわかりやすく書き直したもの。再話文学。

秋野亥左牟さんの挿絵シリーズ。
秋野亥左牟さんは、ネパール滞在中に本書『プンクマインチャ』の原画を制作、1969年、第2回世界絵本原画展金牌を受賞した。


▼あらすじ(ネタバレ注意


昔、ネパールにプンク・マインチャという女の子がいた。
実母は亡くなり、継母はイジワルで、実の娘チャンパばかり可愛がり、仕事を全部プンクに言いつけていた。



プンクが空腹に苦しみながらヤギの世話をしていると、ドーン・チョーレチャというヤギ(キツネとヤギの頭を持つ)が
「これをお食べよ」と角からパンをコロリと出し、豆のスープもかけてくれた。



チャンパはある日、それを見て「あたしにもちょうだい。でないと、お母さんに言いつけてやるから」
チャンパにもパンとスープをあげたが、帰るとすぐにチャンパはお母さんに言いつけてしまった。
継母は悔しがり、明日はドーン・チョーレチャを殺して皆で食べてしまおうと言った。

それをキツネの耳で聞いていたドーン・チョーレチャは、泣くプンクに
「皆、私の肉を食べても、お前は食べてはいけないよ。
 お前は、私の骨を拾い集めて、牧場に埋めておくれ」と頼む。



プンクはその通りにすると、骨を埋めた場所に大きな木が生え、ヤモリーという美味しい饅頭がどっさりなっていた。
プンクがそれを食べていると、鬼の夫婦がやって来て「娘さん、ヤモリーをおくれよ」



プンクが投げてあげると、「泥に汚れたヤモリーは食べられない」
プンクはいっぱい持って下におりると、鬼はプンクをさらって、山奥にある深い洞穴に閉じ込めてしまった。



鬼たちはプンクにパンとスープを作るよう言いつけて外に出て行った。
そこにネズミが出てきて言った。
「私たちにパンをおくれ。そしたらいい事を教えてあげるから」

プンクがパンをあげると、
「優しいプンク。ぐずぐずしてると鬼に食べられてしまうよ。
 奥の部屋に宝物がいっぱいあるから、それを持ってお逃げ。
 戸のそばに唾を吐いて、その上に消し炭を置いていきなさい」



鬼たちが戻ると、消し炭が「はい、はい!」と返事をしました(笑
戸を破って中に入るとプンクは逃げた後で、鬼は悔しがった。



プンクは家に帰って、鬼の宝物の金銀、宝石を継母に見せると、また悔しがり、チャンパにも同じことをさせると決めた。



同じように鬼にさらわれたチャンパだったが、ネズミらにパンをあげず、
棒でめちゃくちゃに叩いて、1匹が死ぬと、残りのネズミたちは逃げた(ヒドイな・・・



翌日、継母が待っていると、カラスが飛んできて「娘は帰らない。鬼に食われてしまったよ」と鳴いた。

 

チャンパは、イジワルな継母を見て、イジワルく育っちゃったのかなあ・・・


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