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Channel: メランコリア
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notes and movies(2001.5〜 part4)

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過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづきで、このノートのラスト。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


■『マルコヴィッチの穴』(1999)
監督:スパイク・ジョーンズ 出演:ジョン・キューザック、ジョン・マルコヴィッチ、チャーリー・シーン ほか
人の脳に入って操るドアが、しょっぱいビルの7と1/2階にあるってアイデアもイイけど、
それがJ.マルコヴィッチってとこが本作の当たり所w
なぜか納得できちゃう、このミステリアスで才能にあふれ、セクシー、知的、スター気取りじゃないこの男。
皆がなりたいマルコヴィッチ!? 本人はこーして取り上げてもらってどんな気分だろーか??

ジョンが自分の無意識に入ると全員がJ!
MとRが入ると、しょんべんたれだの言われた幼少期、下着を嗅ぐJなど抑えられた狂気や記憶が次から次へと。
人の無意識下ほどドロドロした所はないだろーからね。ジョンに限らずとも。
今作中の操り人形は実際素晴らしい。それを演じるジョンもいいが、かなり下っ腹がたるみはじめてる
ジャンキーみたいなチャーリーの友情出演も楽屋落ちでイイ。


■『リトル・ダンサー』(2000)
監督:スティーブン・ダルドリー 出演:ジェイミー・ベル ほか
イギリスの労働者階級の生の姿がどんどん映画化され、ヒットしている。
その多くは厳しい生活を送る人々だが、アメリカ映画のラブ・ロマンス、
アクションものにはないリアルさとドラマ、感動がある。

田舎の貧しい炭鉱夫の息子がバレエダンサーになる!
その意外性が面白い今作も片親家庭、ストライキの闘い、
父と息子の微妙な力関係と愛情が心を動かし、勇気を与えてくれる。

なにがイイって全編通してT.REXだもの

続きも観たかったが、あくまでこの少年が主人公ってことみたい。
なにせ何千人だかのオーディションから選ばれた才能あふれる男の子だからね。
自身の体験も重なるだけに、思いも入っていることだろう。
行く末が楽しみなハンサムボーイ。タップもアステア並!?

この歳であれだけ踊れるんだから、そうとう小さい時から習っているんだろーな。
才能って、やっぱ環境も大切だけど、素質と、本人の中に燃える炎っつーか、
あふれて止められないものなのかも。


■『サイダーハウス・ルール』(1999)

原作・脚本:ジョン・アーヴィング 監督:ラッセ・ハルストレム
出演:トビー・マグワイア、マイケル・ケイン ほか
思った通りの名作だった。J.アーヴィングってどっかで聞いたよーな。
きっとこーゆー心に染みるドラマを書き続けてる人なんだろう。
主演の男優も要チェック。他の作品も気になる。医師役の名優も名前なんだっけな?

当時のキリスト教国の堕胎手術は違法(今でも場所によってはそーか)なのに、
純粋に患者の立場で考え、子どもたちを素直にのびのび育てる孤児院は、
ある意味、最も幸せな場所かもしれない。

「信じるかな?」「信じたいから、信じるのさ」

世間のいろんなことを知り、いろんな人と会うことも楽しくて意義のあることだけど、
人にはそれぞれ居場所があって、必要としている人がいることが一番の幸せかもしれない。

「おやすみ、イングランドの王様たち」と先生と同じように声をかけた時の子どもたちの安心した笑顔がイイ。
大人の世界の事情は複雑で、倫理や道徳だけじゃ通らない。
その結果残された子どもたちを守るのも、やはり大人なんだ。


■『A.I.』(2001)
原作:スタンリー・キューブリック 監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ウィリアム・ハート、ジュード・ロウ ほか
天才少年と天才監督が組んだ超話題作。
でもキューブリックが自分のコンセプトを元に自分で撮ったら一体どーなったろう?と、つい考えたくなる。

今作はあくまでスピルバーグ的!
このまますぐユニヴァーサルスタジオのアトラクションに加えられそうなくらい。
一生懸命ロボット化社会の究極の姿、倫理観を数千年にも及ぶ時の流れに描いて、
これでもかってくらい母子愛満載の泣かせもの、ラストは引っ張って、引っ張って
ハッピーエンドになんとかもつれこませたって感じ。感動屋の私はすぐ泣くんだけど

“自分がユニークな価値ある存在であること”を認めてもらい、
母の愛情を得ることが、子どもが自己確立する方法だと強調して何度も出てくる。


■『ウェブマスター』(1998)
監督 トーマス・ボーシュ・ニールセン 出演:ラース・ボム ほか
近未来もののデンマークだかの作品で、なんか口許と声がズレてるなー
演出効果か?と思ってたら英語吹替えなのか? 皆美しい出演者ばかり。
丁寧にお茶をいれる主人公のスキンヘッドの男優も繊細な線でイイかんじ。

近未来では自然は皆無なのか・・・
このままネット、バーチャル、3Detc..がエスカレートすると、
サイバーで遊ぶ未来もそう遠くなさそうね。


■『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)

監督:ラース・フォン・トリアー 出演:ビョーク ほか
ビョークがここまでの演技を見せてくれるとは驚き。
少女みたいだけど母でもある彼女、共感するものがあったのかも。

「彼は母を必要としている!」「彼には視力が必要なの!」
盲人が今作を観たらどう思うだろうか?

途中セルマが♪私はもう充分に見た 子羊も 人が寿命を全うせずして死んでいくのも
ジェフが、エンパイアステートビルや中国も見てないじゃないか と歌う。

「心理的な影響で手術が効かなくなることがある」現代医療でも難しいのか?

ビルとの2人の秘密を守ったセルマ。
自分のせいとも知らずセルマを憎むビルの妻。何が幸福なのか、
それはそれぞれの価値観で決まるからなんとも結論は出せない。


■『ダンサー』(1999)
監督:リュック・ベッソン 出演:ミア・フライア ほか

「兄として妹の必要なことをサポートしてあげればいいのさ。
 自分が妹に必要だと思うことじゃなくさ」

この言葉は何気ないけど重い。本物の愛情ってそうなのかも。
真っ白なウェアを着たIの体いっぱいのダンスは素晴らしい。

兄「マネージャーは卒業だが、ダメな兄貴は一生もんだ」
I「ダメでイイ、マネージャーと兄貴を一生してほしい」
兄「それならできる!」

今作はこの主役の彼女なしには成立しない。
彼女自身の物語ともシンクロしてるかも(もし実際も口がきけないとしたら)
キュートでセクシーで、どんな曲でも踊れる、観客もインスパイアされる1作。
人が体ひとつでどこまで自己表現できるか。
鍛え方と才能でここまでしなやかに、スピーディに、情感豊かに、動きで感動させることができるのはスゴイ。


■『オーロラの彼方へ』(2000)

監督:グレゴリー・ホブリット 出演:ジェームズ・カヴィーゼル、デニス・クエイド ほか
久々かなり練りこんだプロット、二転三転、四転もする、サスペンスあり、ヒューマンドラマあり、
しかもアメリカ映画らしくラストはムリヤリ?ハッピーエンドにねじ伏せた感じ

タイムパラドックスはもっと複雑だと思うけど、こんな夢物語もいいさ。
NYメッツの野球が重要なポイント。父と息子を結ぶものはどの国でも似てるね。




【読書感想メモ】
「永遠のマドンナ 原節子のすべて」出版協同社
「日本映画戦後黄金時代12 日活の監督」日本ブックライブラリー
「さよなら妖精」KKベストセラーズ

「火の鳥7 乱世編」手塚治虫著
「火の鳥3 ヤマト異形編」
「火の鳥2 未来編」
「火の鳥5 復活編・羽衣編」
「火の鳥6 望郷編」

「マンガ日本の古典28 雨月物語」中央公論社
「マンガ日本の古典26 葉隠」
「マンガ日本の古典25 奥の細道」
「マンガ日本の古典8 今昔物語」水木しげる著
「マンガ日本の古典24 好色五人女」
「マンガ日本の古典17 徒然草」
「マンガ日本の古典7 堤中納言物語」


「映画の昭和の雑貨店 完結編 川本三郎著
「大霊界を見た 死後の世界の驚異」丹波哲郎著
「別冊太陽 名女優 写真家・早田雄二の撮った“永遠に輝く一瞬”」平凡社
「SNOOPYのもっと気楽に 1 なるようになるさ」チャールズ・M・シュルツ著 谷川俊太郎訳
「Peanuts Essence 13 ちょっとだけ」

「目でみる仏像シリーズ2 目でみる仏像・菩薩」東京美術
「Photo Mandala 吉岡たすく 野の仏紀行」写真:斎藤貢一 文:吉岡たすく
「NHK 祈りの造形 仏像物語 仏はどこに、どんな姿で」ニシムラ公明著
「MOE BOOK 美術館のある旅 SPECIAL」白泉社
「HUG2」キャサリーン・キーティング著 ミミ・ノーランド絵

「ef別冊 幸せになるカラーセラピー」泉智子著
「羊の宇宙」夢枕獏/作 たむらしげる/絵
「FOR BEGINNERS シリーズ63 歎異抄」遠藤誠/文
「もっと幸福な一日」吉野朔実著
「恋をしつづける女たちへ 新しい男と女 愛の進化論」秋山さと子著

「小学館ライブラリー14 マンウォッチング(下)」デズモンド・モリス著
「こころに水をやり育てるための50のレッスン」廣瀬裕子著
「一千一秒物語」稲垣足穂/文 たむらしげる/絵
「「気」と時間」河野十全著
「東京・美術館への散歩道3」東京新聞出版局著

「ブッダの生涯」小林正典著
「素敵な出会いをひらく 性格の本」秋山さと子著


【歌詞をメモした曲】
Un Homme Et une Fenme


【イベントメモ】
寄席「国立演芸場五月公演」@国立演芸場
「ビュフェ追悼展」@小田急美術館
「ジノリ展」@東京都庭園美術館



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